僕の幻想的な非日常記録   作:春雨豆腐

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#8 宵闇に溶け込む妖怪

ハル「アユミ?」

 

アユミ「どうしたんだい?ハル君?」

 

ハル「今ちょうど夕暮れ時だけど、もう帰る?」

 

アユミ「もうそんな時間なのか……。そうだね。他に聞きたいことはまだ聞けてないけど帰るとしよう。」

 

ハル「僕もチルノにアイスを買いに行くから、途中まで一緒に行くよ。」

 

アユミ「分かったよ。それじゃあ行こうか?」

 

ハル「準備して行くから、ちょっとまってて!」

 

それから数分後、僕はアイスを買いに、アユミは家に帰るために家を出た。流石に疲れた…………。

帰ってきたら僕も休むか…………。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

アユミ「アイスを買いに行くのは近くのコンビニかい?」

 

ハル「うん。そっちの方が近いしね。」

 

アユミ「それにしてもこんなにも暗くなるのが早いとは思わなかったよ。」

 

ハル「確かにね。夜とも言えないし夕方とも言えない暗さだよね。」

 

アユミ「確かこの時間帯のことを『宵闇』と言った気がするよ。」

 

ハル「へー……。よく知ってるね?」

 

アユミ「確かこの時間は人の注意が緩くなる時間だった気がするよ。」

 

ハル「その時間がどうしたの?」

 

アユミ「人の注意が緩くなることで妖怪とかが襲いやすいって感じだったはずだよ。妖精が存在しているだし、妖怪も存在してるんじゃないかと思ってね。」

 

ハル「妖怪か…………怖いね。」

 

アユミ「まぁ、私はそんなことは無いと思うけどね!」

 

ハル「アユミやめてよ、それフラグじゃん!」

 

アユミ「大丈夫だって!もし仮に存在したとしても君の家に招けばいい話だろう?」

 

ハル「これ以上は食費が…………」

 

アユミ「心配する所そこなんだね……。…………おや?」

 

ハル「どうしたの?………………あれ?」

 

歩いている僕たちの前に人影が見える。それだけならいいんだけど、その人影が小さいんだよね。つまり子供がこの時間帯に出歩いているということだ。

 

親の姿は見当たらないし、迷子だろうか?それともただただ家に帰ってるだけかな?

 

アユミ「おーい!そこの君!こんな時間に外に出てたら危ないぞ!」

 

???「貴方たちは誰?」

 

アユミ「私は今家に帰ってる途中の高校生だよ。」

 

ハル「僕はコンビニに向かってる人だよ。君は?」

 

???「わたしはルーミアなのだー。」

 

アユミ「そっか、ルーミア君か。さっきも言ったが、こんな時間に一人で歩いてると危ないから早く家に帰りなさい。」

 

ルーミア「わはー」

 

ハル「良かったね。アユミ。全く聞いてくれてないよ。」

 

アユミ「全く良くないよ。とりあえず早く帰りな?」

 

ルーミア「お腹すいたのだー。」

 

ハル「家に帰ったらご飯を食べれるよ。」

 

ルーミア「貴方たちからいい匂いがするのだー。」

 

アユミ「ハル君?私たち何か食べ物を持っていたかな?」

 

ハル「いや?持ってないよ?」

 

ルーミア「ねぇ。貴方たちは………………」

 

そう言ったルーミアの表情は不敵な笑みへと変わった。

それと同時に辺りが少しだけ暗くなった気がした。

もしかしなくてもヤバいか?

 

ハル「アユミ?僕の家まで走れるか?なんか嫌な予感がする。」

 

アユミ「あ、あぁ。走れるぞ。体力は人並みにあるからな………」

 

ルーミア「食べてもいい人間なのかー?」

 

ハル「逃げるぞ…………!アユミ…………!」

 

アユミ「あぁ…………!」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

アユミ「ハル君、あれはなんなんだい…………?」

 

ハル「僕にも分からないよ…………!でも捕まったらヤバそうだ……!」

 

ルーミア「待つのだー!」

 

ハル「追ってきてる!?」

 

アユミ「ハル君?辺りがより暗くなってきてないかい!?」

 

ハル「夜になってきてるんじゃない?」

 

アユミ「そうじゃないんだ!なんというか………………闇に包まれているような…………」

 

そうアユミに言われて気がついた。たしかに辺りが真っ暗になってきている。ヤバい……!このままだと闇に飲まれてしまう!

 

まだ家までは……後5分程度か……?でもどうしたら……?

 

そう考えているうちに僕とアユミは闇に飲まれてしまった。

 

ルーミア「どこにいるのかー?」

 

アユミ「ヤバいぞ、ハル君!」

 

ルーミア「こっちなのかー?」

 

なんで……?僕たちの位置が分からないのか?

 

ハル「アユミ……!静かに……!」

 

アユミ「え?……あ、あぁ…………。」

 

ルーミア「あれ?どこにいるか分からないのだー。」

 

……………………。

 

ルーミア「もしかして逃げたのかー?」

 

撒くことができたか…………?

 

ルーミア「仕方ないのだー。」

 

そうルーミアが言うと闇が晴れてきた。

………………闇が晴れてきた!?ヤバくない?

僕たちバレちゃう……!

 

ルーミア「あっ!いたのだー!」

 

ハル「もう1回走るぞ!」

 

アユミ「わかった!」

 

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

 

あと1分くらいで家に着く……!

 

ハル「アユミ?ペースをもう少し上げることはできるか?」

 

アユミ「あぁ……!できるぞ!」

 

僕らは走るペースを上げた。

 

ルーミア「待つのだー!!」

 

ちょっとこの子速くない……?

僕たちも一応全力で走ってるんだけど……?

ヤバい……追いつかれそうだ……。

 

アユミ「ハル君!もう着くけど門って開くのか!?」

 

ハル「わかんない!」

 

頼む…………!門よ開いてくれ!

 

ハル「………………!開いた!」

 

僕たちは勢いよく家に飛び込んだ。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

ハル「わっ!?」

 

アユミ「うわっ!」

 

勢いよく家に飛び込んだのはいいんだけど、撤去し忘れていた氷で滑ってコケてしまった。

 

ルーミア「追いついたのだー。」

 

くっそ…………!滑ったせいでドアを閉め忘れた…………。

チルノ…………!助けて……。

 

チルノ「なんだなんだ!?」

 

ルーミア「あれ?」

 

チルノ「え?」

 

………………?あれ?まだ僕生きてる?

 

チルノ「え!?ルーミアだ!」

 

ルーミア「チルノなのかー!?」

 

ハル「えーっと?」

 

どういうことだ?会話の内容的にもしかしてこの2人知り合いなのか?

 

ハル「ふ、2人は知り合いなの?」

 

チルノ「そうだぞ!」

 

ルーミア「そーなのだー。」

 

アユミ「た、助かった…………。」

 

チルノ「2人すごい疲れてるけど…………どうしたの?」

 

ルーミア「そ、それは…………。わたしが食べようとして追いかけたから……。」

 

チルノ「何してるの!?2人は大切な友達なんだぞ!」

 

ルーミア「そーなのかー!?」

 

チルノ「うん。」

 

そしてルーミアは僕たちの方を向いて、

 

ルーミア「食べようとしてごめんなさいなのだー!」

 

ハル「ぼ、僕は大丈夫だよ…………アユミは……?」

 

アユミ「わ、わわ、私も大丈夫だぞ……。」

 

ハル「チルノと知り合いってことはルーミアも妖精なの?」

 

ルーミア「いや?わたしは人食い妖怪なのだー。」

 

アユミ「よ、妖怪?しかも人食い妖怪なのかい?」

 

ルーミア「そーなのだー。」

 

ハル「だから僕たちを食べようと…………」

 

ルーミア「…………ごめんなのだー。」

 

ハル「いや、気にしなくていいよ!結果的に食べられてないしね!」

 

アユミ「私も同感だな。結果が良ければいいのだよ。」

 

ルーミア「……!ありがとうなのだー!……でもお腹すいたのだー……。」

 

アユミ「……ハル君って確か料理出来たよな?」

 

ハル「できるけど……それがどうかしたの?」

 

アユミ「ルーミア君に唐揚げをご馳走してみたらどうかな?美味しいし気に入るんじゃないかな?あと肉だし。」

 

ハル「肉と言っても人の肉じゃないと食べれないんじゃないの?」

 

アユミ「まぁ一応試してみたら?」

 

ハル「…………そうするよ。」

 

アユミ「正直未だに現実を受け止めきれていないけど、私は時間的にもそろそろ帰らないとだから……。ハル君……あとは頼んだよ……。」

 

ハル「うん……!また明日ね!」

 

アユミ「あぁ!また明日!」

 

チルノ「アユミ!バイバイ!」

 

ルーミア「バイバイなのだー!」

 

そうしてアユミは帰ったのだった。

 

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

それから時間が経って、僕は唐揚げを料理していた。

 

チルノ「ハル?何作ってるの?」

 

ハル「ルーミアのために唐揚げを作ってるの!」

 

ルーミア「唐揚げってなんなのだー?」

 

ハル「食べてみたらわかるよ!凄く美味しいから!」

 

ルーミア「そーなのかー……。」

 

ハル「僕たちの分も作るから、チルノは先に座ってて!」

 

チルノ「わかった!楽しみにしてるぞ!」

 

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

 

チルノ「なにこれ!すごくおいしい!」

 

ルーミア「………………!美味しい!!」

 

ハル「気に入った?」

 

ルーミア「とても気に入ったのだー!」

 

良かった…………。どうやらお気に召したようだ。これで僕たちが食べられることはないだろう……!

……多分……大丈夫だろ……。

 

ハル「そういえばルーミアってこの後どうするの?」

 

僕がそういうと、

 

ルーミア「………………。」

 

…………あれ?なんか急に無言になった。

 

ルーミア「どうやって幻想郷に帰るのだー!?」

 

ハル「分からないの!?」

 

ルーミア「チルノはどうやって帰るのか分かる?」

 

チルノ「いや、分からないぞ!だから今ハルの家にいるんだ!」

 

ルーミア「ハル…………。」

 

うーん…………。なんかこの後の展開が読める気がする。

 

ルーミア「私もハルの家にいさせて欲しいのだー!!」

 

そう言ってルーミアは頭を下げた。

やっぱりね!想像した通りだったよ!

 

ルーミア「…………独りは……嫌なのだー……」

 

でも、まぁ仕方ないか…………。

 

ハル「分かったよ……。でもその代わりに1つ条件がある。」

 

ルーミア「条件?」

 

ハル「うん。まずは能力が何なのか分からないけど、能力を使わないこと!」

 

ルーミア「私の能力は闇を操る程度の能力なのだー。」

 

…………闇?……あぁ……だから追いかけられてる時に辺りが真っ暗になったのか……。あれ?でもそうすると……。

 

ハル「ルーミアって自分が闇の中にいる時に周りって見えるの?」

 

ルーミア「見えないのだー。」

 

見えないんだ…………。結構致命的じゃない?それ?

だってあれでしょ?相手に盲目をかけたら自分にも盲目がかかるみたいな感じでしょ?自爆特攻だね。

 

ハル「2つ目の条件は人を食べないこと!わかった?」

 

ルーミア「わかったのだー。その代わりに定期的に唐揚げを作って欲しいのだー。」

 

ハル「もちろん!」

 

チルノ「やったー!定期的に唐揚げが食べれる!」

 

こうして僕の家には2人目(?)の同居人が増えたのだった。

今後はもっと忙しいことになりそうである。

 

………………食費……?

 

気にしない方が幸せなこともあるんだよ……。

骨が折れるね……これは……。

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