Fate/Unfinished   作:サルンパス

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続き。歴史訂正しました


第七章 非人類史 後編

グレイリーヴが壮大な家系ということは比較的常識だ。しかし五十二億の歴史と言われると理解が追いつかない。果てしなく遠く、想像も難しい。

「教授、早く降りないと別の階に連れていかれますよ。」

 

彼女の声に意識が現実に戻される。

「あ、あぁ…すまない。」

彼女は理解が出来ない生物だ。理解出来てしまえば、それは恐らく彼女ではない何かだ。そして同時に理解しようとしてはいけない存在なのだろう。

 

エレベーターを抜け、地下一階に足を踏み入れる。二、三度入ったことはあるが、いつ見てもここはおぞましさと神秘が共存している。

 

「ここは本来入れない場所なんだろ?」

 

「はい、グレイリーヴの権限があって初めて入場が許可されます。」

 

「…ページをめくるのも許可が必要か?少し不安なんだが。」

 

「流石にそこまで厳しくありませんよ。強いていえば、立ち読みではなく席に座っていただきたいですね。」

 

「分かった。座って読ませてもらう。監視するならしてくれ。」

 

エイヴィは肩をすくませる。

「何か勘違いされてませんか?ここにある本は全て写し、原本はもっと厳重な場所に保管されています。勝手に写したりしない限りは違反にはなりませんよ。」

 

「…そうか。」

少し顔を背けながら本を探すふりをする。

 

「エイヴィ。」

エインガルの声に振り返る。

 

「どうされました?」

 

一度呼吸を置き、再び口を開く。

「いつもの場所に居る。戻ってくる分の許可証だけ貰えるか。」

 

「…もちろんです。」

エレベーター前のモニターを操作し、署名する。

 

「好きな時間にまたこちらへ。」

 

「あぁ。」

小さなサーヴァントは教授の手を握ったまま、閉まる扉の隙間を見て一礼する。

 

────────────────────────

扉が閉まり切り、エイヴィは踵を返す。長机には既に本を読み始めているシンがいる。自分も本を選ぼうと本棚へ向かった。

「こっちだ」

 

グイッと腕を引っ張られる。少しだけ不機嫌そうなランサー。随分と待たせてしまったようだ。

「ふふ、ごめんなさい、ランサー。好きなだけ読み漁って良いですよ。」

 

引きずりながら室内を行ったり来たりする。本棚の上から下まで目線をやり、時々手に取りペラペラとページをめくる。またすぐに戻し、別の本を開く。

 

腕を掴まれたまま、ちらりとページを盗み見る。ある独裁者の話、世界を変えた悲惨な事件、歴史の影となった血塗れた戦…。

 

人類が知ることを拒絶した歴史達(非人類史)

 

少し遠くでため息が聞こえた。シンは本を閉じたまま、机の上で潰れている。その場で声をかけた。

「知りたいことは、知れましたか?」

 

顔だけこちらに向ける。

「…いいや。祖父の名前は乗ってなかった。」

 

「…ハサン・サッバーハの当主は十九代までですからね。それとも、お祖父様との情報が合わない、ですとか?」

 

こちらを向いたまま硬直する。エイヴィはランサーを引っ張って行く。

 

「お話、伺っても?」

 

「…まぁ、隠すことでもないか。アンタらには。」

 

シンは姿勢を正し、エイヴィと向かい合った。

 

 

「俺の祖父の名前は、サーイーブと言うんだが…」




今いい感じで脳内にストーリーが浮いてるんですけど、書くの大変…忙しい…
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