小説が大好きでしてついに書いてしまいました。皆さんの作品と比べると拙いところがあるかもしれませんがどうぞ見てやってください。
ここからはこの作品を読む際の注意です。そんなの関係ねぇ! って方は飛ばしてください。
一、この作品は処女作です。変なところやイタイ設定があっても多少は多めにみてください。
二、古代転生モノです。基本テンプレに沿っていきます。……まあ後々路線変更しますが。
三、まだ使われていないタグも存在します。首を長くして待っててください。
四、更新速度が遅いです。
五、この一冊目は非常に分かり辛いものとなっております。二冊目以降は文量も含めて比較的マシになっていると思います。←New!
以上です。
気に食わないものが一つぐらいなら気合で読みましょうw
二つ以上ある方はブラウザバックをお勧めします。
7/5
作品のプロットがようやく完結まで完成したので、足りなかった分を追加しました。
──タッタッタ、の前です。こうやってみると上達した文章力との違いがわかりますね……。
7/18
加筆修正をしました。
第一話 始めるために終わる
現代のどこかにある、とある神社の中でのこと。
──ミーンミーンミーン。
そんな風に鳴く耳を劈く煩わしい蝉たちは、暑い夏を余計暑いものにしていた。その音だけで夏だと思えるのと同時に、暑さを倍増させる。比喩表現でもなんでもなく本当にそんな気がしていた。
その暑さにやられてしまった人物が三人、畳の上でノックアウトされたようで、大の字になって倒れている。蝉たちの大合唱に反撃する風鈴も、たった一個では全く意味をなしていない。加えて無風なので音さえ鳴らさない。
そのうちの一人、白神
ぐーっと手を伸ばしてみるも、さすがにタンスの上のものを取るのは超能力でもなければ無理である。それでも、頑張って腕を伸ばしていると隣から声をかけられた。
「さすがに無理だよ昂陽。それこそわたしの夫でもない限りね」
そう声をかけたのは、同じく寝転んでいたこの神社の祭神である
普通神様である雪輝のことを見ることはできないが、高校生にしてすでに神主である昂陽には見えるのだ。……別に
その例外がこれまた畳でダウンしている
真海は昂陽の幼馴染で、小さい頃からこの神社に入り浸っていたため雪輝のことが見えるのだ。彼女はすでにうちわを勝ち取っており、優雅に己を扇ぎながら雪輝の言葉について詳しく尋ねた。
「ねえ雪輝さま。いつも言っているその“夫”ってここのもう一人の祭神ですよね。その人について詳しく教えていただけませんか?」
雪輝は少し目を伏せて考え込むような仕草をした後、自分の左手の薬指にある黄色のインペリアルトパーズのような宝石が埋め込まれた指輪を優しく撫でた。
「あの、もしかして訊いちゃいけないことでしたか……?」
しかし雪輝は黒い髪を揺らしながら首を振った。
「ううん、違うよ。ちょっと思い出してただけ」
短く答えた。
真海には、何が、とは聞けなかった。そこには触れてはいけない大切なものがあるような気がしたから。
「少し待っててね。彼のことをしゃべるには必要なものがあるから。それと昂陽。あんたも神主なんだから聞いときなさい」
うぃー、とやる気のなさすぎる声を上げる神主。本職の人が見たら激怒しそうなものだが、閑静な神社にはあまり人が来ないので、雪輝も何も言わない。
少し経って雪輝が大量に綴じられた本を持ってきた。それをどさりと地面に置いて、一番上のものを手に取り一頁目を開く。
「これが、わたしの夫が生きた記録。まあ、夫の日記だよ。この世界に来てから最後まで、きっちり書き記してあるから」
そう言って雪輝は説明を始める。
自分たちがどのような人生を歩み、今に至るのかを─────
◇◆◇
───タッタッタ
小気味良い足音が聞こえる。空は蒼く、真夏の日差しがこれでもかというほどに照りつけ、かげろうが立ち上る道を走る青年がいた。青年は不自然なほど真顔でランニングをしていた。
しかし、そんな青年も、
───心頭滅却すれば火もまた涼し、なんて言葉絶対嘘だろ。
などと古来からある言葉に文句を言うほど滅入っていた。
だが、青年が絶対に足を止めることはない。何故ならば、明後日に控えているテニスの引退試合で、少しでも後輩にいいところを見せたかったからである。試合の前々日は体を追い込み、前日は前の日の疲れや筋肉痛をなくすため軽い運動で済ます。すると当日はベストコンディションで試合に望めるのだ。だから、こんな暑い中走っている。
少しの間不気味な無表情で走り続けていると、前方に踏切が見えてきた。踏切を越えたら、あとは百メートルほどダッシュし、ゴールになる。
──最後のダッシュがきついんだよなあ……。
はぁ……と無表情から嫌そうな顔へと変える青年。
しかしそんな顔が唐突に、変わった。目を見開き心臓の鼓動も早くなっていた。
前方三十メートルで誰かがばたりと倒れたのだ。クリーム色の人間離れした髪色を持つ女性らしき人影だ。しかも目測ではあるが見た感じ踏切の上である。
一瞬だけ焦りを感じたが、今は休日の朝方なのだ。周りにも人がいっぱいいるし、踏切だって警鐘は鳴らしていない。
──誰かが助けるでしょ。
青年は、そう考えていたが、予想に反して周りの人たちはざわめくだけであって誰も助けようとはしなかった。
すでに踏切はその独特の音を周りに響かせてしまっている。
しびれを切らした青年が助けようと走り出した。もともとダッシュする分の体力を残していたためなかなかに速い。
青年は右の方を見たが、まだまだ電車は来ていない。左側はビルの影で見えなかったので深くは考えなかった。
周りの人たちは色々と叫んでいるが、誰も行動しようとはしない。もちろん集中している青年には声だけで静止させることはできなかった。
そして青年はついにバーのところまで来て、手をかけ、ヒョイと飛び越した。
「大丈夫ですか!」
青年が言い、答えを聞こうとして耳をすませた。だが、返事は無かった。
しかし代わりにその女性は「逃……げ、て」と、口を懸命に動かしていた。何故、と考えている合間にプウォーンという死を宣告する音が聞こえた──────否、聞こえてしまった。
そして、青年が振り返ると、電車はすぐそこまで来ている。もうちょっと永く生きていろんなことしたかったなぁ、と思った後もうダメだと諦めた青年は、目をつむり最後の衝撃を待った。
そして、真夏のある日、二つの命が散った─────
───────はずだった。
◇◆◇
「…………………て、…………さい、……きてください、起ーきーてーくーだーさーい!」
その声に驚いて青年は飛び起きた。そして辺りを見回すが、そこにはなにもなかった。いや、なにもないというわけではない。厳密には、全てが白すぎて、なにもないようにしか見えないのだ。
天井、床、前後左右全てが白いため、どこまでも続いてるようにさえ思える。何でこんなところにいるんだ、ということについて思考の海に浸っていると、先程自分を起こしたと思われる声がした。
「いつまでも考えてないで、戻ってきてください」
いつの間にか目の前に来ていた少女に青年は驚いた。少女はクリーム色の髪の毛が腰につくほど長く、吸い込まれていきそうなほどの碧眼だった。誰がどこから見ても美少女と呼べるような美しい少女に青年はおもわず少し見とれてしまう。
その事に気付いた少女はコホン、と可愛らしい咳払いをした。
「私のこと覚えていませんか?」
それを聞いた青年はハッ、とする。少女はなんとあのとき助けた少女だったのである。
そして、何故自分はここにいる? あのとき死んだのでは無かったのか、そもそもここはどこなのか、次々と疑問が浮かんでいく。
「答えやすいものから一つずつ答えていきますね。まずここは神界と呼ばれる、世界でも名だたる神しか知らず、また、知っていたとしてもたどり着くなど不可能なほど高貴な場所です」
何故、相手に考えが伝わったのかという新たな疑問が浮かび上がったが、ここがなんかすごそうな場所だから何でもできるんだろうと結論付けた。
少女は一呼吸おいてから続けた。
「そして、あなたは私が轢かれて致死に至るダメージを受けた時に起こるワープに巻き込まれたのです。ここにいる神たちは下界の何処かでその状況になると、必ずここに戻ってきます」
「それって俺は死んだの?」
「いいえ、轢かれていたらここには死体しかないでしょう。私たちは輪廻転生の輪から外れているので、死ぬという概念はそもそも存在しませんが、あなたは別です」
初めて口を開いた青年は質問を続ける。
「じゃあ、ここから向こうへ帰ることはできるのか?」
「はっきり言ってムリです。死んだはずの人が生き返って戻って来たら大ニュースになって騒がれるでしょうね」
それを聞いた青年は「そうか、もうあの世界では俺は死んだのか……まだやりたいことがたくさんあったのになあ」と、涙を浮かべながらつぶやいた。そして、少し経った後涙を拭き取った青年は、ここでふとあることに気付く。
「そういえば、君名前は? 俺は白神 優陽だ」
「確かに言ってませんでしたね。アテナです。よろしくお願いします」
一瞬にして驚愕の色に表情が染まる。何せあのアテナなのだ。知らない人が多いかもしれないが、神話について少しかじったことのある優陽なら一瞬にして心当たりが見つかった。
驚いた表情に気付いたアテナは疑問に首をかしげる。
「あれ、いってませんでしたっけ。名だたる神が集まる神界なのですから、ゼウスであったり、イザナギやイザナミだっていますよ」
「そんなところに来ちゃって俺は大丈夫なのか?」
「大丈夫じゃありません。ここにたどり着くとたどり着いた者が唯一無二になり、他の平行世界からあなたという存在が消えるのですから」
「なら俺はどうすればいいんだ? このまま消されるのか?」
他の平行世界から消える、即ち自分を知っている者が居なくなるということ。本来ただの人間にとってあり得ることのない現象なのだ。
アテナはしっかりと優陽の眼を見つめて告げた。
「ここにたどり着くと死ぬことはありません。致死量のダメージを受けたらここに戻ってくるだけです。なので、あなたにはここに相応しい神になってもらいます。」
優陽は考え込んだ。
──神になる? 相応しくなるってどうするんだ。まさか修行みたいなことするんじゃないだろうな……。
そんな優陽の予想は残念ながら当たってしまう。
「残念ながら、修行です。それも百年ほど。相手は責任をとって私が勤めます」
「ホントに⁉︎ 百年も修行すんの⁉︎ アテナ相手に⁉︎」
「もちろんです。ついでに言うと、修行が終わったら東方projectの世界へ最高神として転生してもらいます。そこで一生生活するもよし、やることがなくなったらここに帰ってきてもよしです。まあ、あそこは神を信じているので帰ってくることはないと思いますが」
次々言われていく超展開に頭をフル回転させるも、ゆっくりとしかその意味を理解できない。
とりあえず頭をひねって質問をする。
「えっと……最高神って何すんの?」
「世界の行く末を見守る、それだけです。悪い方向へ向かっていたら制裁を加えなくてはいけませんけどね」
悪い方向ってなんなんだよ、と思いながら次の言葉を聞こうとしたがやめておいた。ちなみに聞こうとしたのは、修行ってどんな内容なんだ? という疑問だった。聞いた瞬間地獄の片鱗を見てしまいそうだったのでやめておいたのだ。
「では、修行を始めていきましょうか。ちなみにこの部屋で行います。ここは疲れやその他もろもろの身体的疲労を即座に回復させる効果がありますので、百年ぶっ続けでいきますよ? 覚悟はいいですね? それではスタートです」
──精神的疲労も回復してくれよ!
こうして生き地獄ではないのかと思わせるような内容(?)に顔をしかめつつ、しぶしぶ修行を始めるのであった。
◇◆◇
まず最初の十年、この期間は神になるための訓練をした。
初日にアテナから力を分けてもらいコントロールする練習をした。アテナの力は流石で頭が割れそうなほどの激痛に襲われたが、なんとか毎日続けているとコントロールできるようになった。この状態は半神半人と言うのだそうだ。
そして、ここからがキツかった。半分残っている人間の力を完全に抜き取り、神にならなくてはいけなかった。アテナに抜いて貰っていたのだが、ぽっかりと心に穴が空いたところへ不安などの負の感情が襲ってくるようになった。しばらくすると慣れたのだが。
次の五年、筋トレ、筋トレ、筋トレ、しんどかった。何より休みなく筋トレはきつすぎる。一八二五日間、四三八〇〇時間、二六二八〇〇〇分間、終わった時は達成感が尋常じゃなかった。
そして、四十年間は戦いに関してだった。アテナは血生臭い戦いをしないと言われている。だから決めるのも美しく、力と力の真っ向勝負なんか絶対しなかった。
相手を見極め、考え、隙ができるポイントを見つける。そこへ最高の一手を叩き込むのがアテナの戦い方だ。その姿を最初に見た優陽は、“蝶のように舞い、蜂のように刺す”とはこの事か、と思った。
真似する為には相手の動きを覚えて隙を見つけるための頭脳と、考えたことを実行する体が必要だったが、生来のものと、(地獄の)修行による成果によって身に付けることができた。
東方projectの大きな要素らしい、〇〇する程度の能力については三十五年間修行した。その際に能力をもらった。【あらゆるものを照らす程度の能力】と【概念を司る程度の能力】だ。後者の能力は強すぎる為一日一回という制約がついている。これらについてはおいおい説明していこうと思う。
残りの十年は覚醒と呼ばれるものの修行だった。これについてもおいおい説明していこう。
これが百年間の結果だ。そして今日、下界へ降りることが許された日である。アテナとはかなり親しくなり、もはや家族愛のような物まで芽生えている。別れるのは辛いが、いつでも会えると思うとそこまでしんどくはない。
最後の時間まで少しの間しゃべっていた、これからのことや色々と。その中でこれからいく世界は日本以外で大きなことは起こらないということを教えてもらった。起こっても現代と同じことなので日本から離れる必要は無いそうだ。
「そろそろですね。これから世界ではいろんな事が起こるでしょうが、気楽に考えていかないとしんどいですよ? 世界が征服されるなんて事がない限り動くかどうかは自由ですから」
「わかった。百年間キツかったけど最後まで付き合ってくれてありがとな。それじゃあ──行ってくる」
「行ってらっしゃい」
人生を一度失った青年は、もう一度新たな人生を歩み出す。ここからどのような人生を歩んでいくのだろうか───。
感想、評価、その他もろもろ待ってます。