そして遂に迎えたゲームジャムの締切。
殆ど順調に進んで白卓、北宮班は揃ってしっかりゲームを完成させている。
そして今日の間に、瀬尾が新たに白卓に入ることを改めて伝えた、プログラマーであると同時に……何かあった時に能登と日隈を止めるためのストッパーとして。
「死んだら脳内の傑作も天国には持ち込めないからな! 俺が来たからにはアイムアタイタニックの気持ちでやっていくぞ!」
「大船に乗ったつもりって言いたいのかもしれないけどタイタニックって沈んだような……」
「あっじゃあダメじゃねえか」
瀬尾の行動原理はシンプル、破滅してほしくない。
ゲーム作りの過酷さと失われることの怖さは自分がよくわかっているからこそ、すぐ近くで不安定なものは尚更ほっとけない性分だった。
それはそれとして改めてゲームジャムの勝負だが、北宮達は場合によってはこれが最後になるかもしれない一世一代の大勝負。
故に、天才北宮一切の妥協ゼロ、三日三晩快眠で
「日隈橙くん……だったかしら、巻き込まれた側の貴方としてはこの勝負降りてもよかったのよ」
「いいえ、無謀でもありますが見てみたかったんです、僕らのゲームがどこまで通用するのかを」
「判断としては面白いところね、でも悪いけど炒飯の素がどんなに優れていても肝心な米が荒れていたら意味がないのと同じよ」
「おう……言ってくれますね北宮さん、その点は心配なく、ここに俺という高性能な炊飯器がありますので!!」
「……お前ら、それ例えてやった感出してるのか?」
今回のゲームに関しては瀬尾もやってみると乗り気だった、兄を失い制作への情熱も尽きかけていたところに……白卓が再点火させた。
どんなに複雑な感情を持っていても、やはり自分はゲームを作ることが好きなんだ。
そしてそれは、北宮にとっても。
(私に釣られていたあの青年がまさか牙を剥いてくるなんて……)
「星谷」
「なんや? 準備なら出来とるで」
「あまりこういうイベントでこういうことを口にしてはいけない程度のことはわきまえているけど、貴方だけは聞いて……今回の勝負、絶対に白卓には負けられないから叩き潰すつもりでプレゼンしなさい」
「……へェ〜、こりゃ本当におもろくなりそうやね、北宮がそんな顔するとこ初めて見たわ」
こうして遂に始まるプレゼンタイム、日隈からすれば非常に見応えのある内容であった。
『だます』というテーマの解釈にそれをゲームに当てはめた結果の結晶、考え方や作り方自体でこうも変わるのだと参考にしてゲームの内容や情報を念入りにパソコンにメモしている。
このゲームがこうするなら自分はこんな事が出来るかもというシミュレーションまでしている。
その他面々だって何もしていないわけではない、ここは北宮と日隈達の独擅場ではないことを思い知らされる。
ここから北宮以外にも将来の有望クリエイターが生まれると思うと凄い世界だと体全体で震撼する。
能登もこの間により深い人脈を得られるように瀬尾以外にも優秀そうな人間をマークしている。
出来るやつを探した先に完璧なゲームが出来るのだが、当然経験者側として瀬尾は相談する。
「贅沢な危険だか……能登から見て星谷さんをどうにか永住できないか? 1回だけでもかなりありがたいがサークルである以上出したらあのレベルの音楽を期待されることになる」
「まあ、それが出来たらオレでも都合がいいと思っちまうな、絶対アイツはあの相方から離そうとはしねえだろ」
「言い切っちまうのか?」
「オレと日隈がそうだからな、無論お前も白卓になったからにはとことんやるからな」
「死ぬまでは御免だがな」
そうこうしている間に北宮班の番に来た。
琥珀はずっと考え事をしていたが呼ばれたとなると同行せざるを得ないが、こちらもこちらで星谷は琥珀にしか聞こえない形で語りかけてくる。
「お前もしかしてやけど最初からプロモーターやる気あらへんのやないか? ゲームを制作する立場から離れた形であわよくばそれに近いものになろうとしてへんか?」
「うーん……どうだろう、そうなっていた、なろうと決めていたからそうなったぐらいの認識でプロモーターをしていたことは事実だが、生きていくからにはマジでやっていくつもりだよ」
「そうなんか? お前ワイの交友関係あさっとるの見られとるで、お前が北宮と組んだのもそれが理由やろ」
「嫌だった?」
「ま、それは後や……ほら、北宮が説明するから下がってるで」
(私の前に出してきたあの電車人狼のゲーム、私も作りたかったな……)
完成した『ニセバルバ』遂に公開される、北宮は『だます』方向性、そこに瀬尾との接待経験を得てトランプゲームとして大きく中身を調整、タイトル以外に琥珀が考えた要素はどこにもない。
「元の企画としては『バルバ』という架空のゲームで4人で勝負するというものですが、まあバルバのルールは聞かないでください、要は4人がかりでポーカーにフリーセル混ぜてそこにブラックジャックの要素が混ざった闇鍋ゲームぐらいでいいです」
(自分の考えた要素を一気に川で流された!!)
「このゲームにおいて重要なのは『円満に盤面を終わらせること』を目的としたことです、全員対戦型ですが鍵を握るのはこの黄金に輝くプレイヤー、言うならば必ず一人運に恵まれているもので、これを『ツキの神』と表記し得ます、彼はとてつもない豪運の持ち主でどんな試合でもそのまま何もしなければ絶対に圧倒的な成果を得て勝ちます」
本題はここからだ、何もしなくても運だけで勝ち続ける存在そのものがチートのようなキャラクターが一人紛れてトランプゲームを行う。
……絶対に勝利するチート野郎と遊んで周囲は楽しいか? また、絶対に勝てない試合に自ら挑みに行くドMは少ないし途中で投げ出してしまうことだろう。
だがそれを逃さないようにするために、接待を行う。
「そこでプレイヤーはディーラー側となり、1人の豪運を3人へのイカサマで対応して試合を誘導します、特殊なサインで都合のいいカードを引かせたり、誘導させて相手を捨てさせたりするコンボまで」
「もちろんやりすぎたらデメリットもあるで、特定個人を贔屓にされたらええ気分にはならんしツキの民も楽しませんとアカン、各時の機嫌はゲージにはしとらんが表現でなんとなく推測出来るようにしとる」
プレイヤーはとにかく盤面を維持させる、そのために運すら騙し、絶対的な勝利は覆せなくても満足のいく結果を用意できるように周囲を接待させる。
北宮が得た経験は喜ばせるにしても人の心を操るというのは相当リスクが大きいということ、このギリギリさが『ニセバルバ』の相手にイカサマをさせるというバランスを組むのに役立った、思い返す度に刺された脇腹の古傷が痛む。
試遊させてもらうと、真っ先に日隈が気付く。
「あれ? やっぱりこのゲーム……ツキの民関係なく結構色んな人が勝ちますね?」
「そう、運に恵まれていると言っても毎回ロイヤルストレートフラッシュが出るとか、真剣衰弱をノーミスとかそんなレベルじゃ見てて楽しくないでしょ、カジノにいるプレイヤーは全員強豪でその中にそれを超える運の持ち主……ツキの民がいるという仕組みになっているわ」
つまりプレイヤーは4人のうち誰がツキの民かを推理する要素もあるが、更にここでプレイを見ていた瀬尾が気付いて挙手する。
「お……おいちょっと待ってくれ! トランプの計算が釣り合わない、これがもしバグじゃないのならここに座ってるヤツは……」
「そうね、それはちゃんとバグじゃなくて仕様、カジノである以上当然自発的にイカサマをするプレイヤーも出てくるわ」
「マジか……いや、あくまで機嫌を損ねないようにするゲームだ、言われる前からやるやつもいるし、なんならツキの民だってプレイヤーがそう呼んでるだけだからそいつだってイカサマもする! なんならディーラーの指示を聞かないことだってありえるよな……」
騙し、騙されて信用を得ることでニセの試合を成立させる、それが『ニセバルバ』
分かっていたがこのチーム、本物だ……一点の疑問と不純物を除いて。
だがそれは言わない、難癖をつけるためにこのゲームをやっているわけではないから……気になることは別にある、使用するイカサマ、客の傾向、判定……多数の要素が入り乱れて数え切れないほどの試合結果を叩き出すことになるのだが、ゲームジャムの限られた時間でコレを……?
1回が短いゲームとはいえどれだけの思考実験を繰り返せばいいのか日隈には分からない。
「ど……どうやってこれだけの処理を正確にまとめたんですか? せお君みたいにプログラムの才能が?」
「才能……もあるけど結局は手を動かすこと、何時間もかけて何千通り自分の手で試してみるしかないでしょう?」
「試した!? まさか全部その手で……そんな事出来るのかよ」
「出来るんだよ、こいつはその手の専門……そういうことか、アンタのポジションはデバッガーだったわけだな」
デバッガー、ゲームが作られる際に自ら試運転してバグがないか通しで確認していく地道な作業を求められる立場。
だがバグを見逃さない為には必須であり、作り直しては何度もテストプレイを繰り返す……それを知って日隈は思い出す、ゲームで長い付き合いになるのは音楽、集中させるために……惹きつける音が必要、そして真っ先にそれを聴き続けるのは……。
「まさか……星谷さんは北宮さんがテストプレイしやすいように良質な音楽を!?」
「……は〜、マジかこいつ……それ気付くかぁ? ワイはサウンドクリエイターや、ゲーム遊ぶ奴のために尽くすのは当然やろ」
「……え? そうだったの?」
「お前は気付いとけや!! 何のためにかわりばんこで音楽作ってやったと思っとんねん飽きさせないためやろ!!」
「曲作るのが好きな変態だと思ってた」
「お前に変態よばわりされんのなんかムカつくなぁ!!」
「……は?」
今この人さりげなく何を言った? それはつまり北宮がテストプレイをしているとき、どの間隔かまでは推測できないが
Bの魔術師と呼ばれる星谷と、アイスフェイスで実験を繰り返すマッドサイエンティストデバッガーの北宮……想像以上だ。
ゲーム業界は……日隈や自分、下手したら兄貴に匹敵する化け物じみたクリエイターがこんなにもいるのか?
背筋が冷える、能登は……こんな奴らに喧嘩売ったのか?
こうしてニセバルバの説明は終わった。
(……あ、そうか)
「星谷、今気付いたんだけど……私もう少ししたら暇になるのね」
「仕事なんてそんなもんや」
日隈は横を歩く北宮が何を思っているのか分からなかったが……あんな凄いものを出されて、凄いことが出来る2人が羨ましかった、だから自分も超える、そのために公表する。
「随分気合い入ってるな、誇れ、お前のゲームは間違いなく通用するとオレが保証してやる」
こうして次は『白卓』の番……じゃんけん落ちものパズル『グッチーパーズ』の説明に入る。
「じゃんけんを軸にした落ちものパズル……揃え方はシンプル、グーに対してチョキ、それに対してパー……2:1になるように縦か横に積み上げれば消える……ここまではオーソドックスな内容だ」
「えっと、その上でギリギリまで仕様どうするか考えたんですけど……普通の落ち物パズルは次に何が落ちてくるか分からない運任せなんですがこのゲームはグーチョキパー、出したいものを事前にサイクルして好きなように出せるようにしています」
じゃんけんの心理戦をパズルにしてみた……確かによく出来ている、プログラムもよく組まれており発想は良い、しかし肝心なところが抜けている。
ゲームジャムのお題は『だます』……ここにどう騙す要素が込められているのか?
その答えは遊びによって見出すものだ。
試遊席には既に北宮が座っていた。
「来なさい日隈くん、このゲームちゃんと対戦できるように出来てるのよ
「あっはい、一応対戦も問題なく出来るようには……えっやるんですか!?」
「こういうのは結局試してみてこそじゃない、あっちょっと待って私こういうのやるとき座り方気にするタイプだから」
「は、はあ……」
勝てるのか? 相手はデバッガー、つまり仕事のために数多くのゲームを遊んできた存在だ、対して自分は遊びの経験はあるが対人戦なんて全くやったこともない……だがこれに負けたらお互い大事なものを差し出すんだ、やるしかない。
まさかゲーム制作をしていたらゲーム対決をすることになるとは思わなかったが……。
更にゲーム開始してすぐに北宮はえげつないくらいのコンボを決め込む、『ぷよぷよ』ならぱよえ〜んがエコーしてやまびこみたいになっている勢いで消費されていくような形。
対して日隈は元々落ちものパズルなんて難易度が高いのに技量が違いすぎてどんどん積み上げられていく。
「なんというか大人気ねえ……」
「ま、ゲーム好きなんてのは大抵試合だと大人気ねえもんだよ」
「そんな余裕ぶっこいててええんか? このままだと負けるで?」
「負ける? そりゃなんでだよ」
「はあ、何言うてんのや、現に日隈の盤面はッ……」
北宮と星谷は気付く、気付いて日隈と同じ行動を取る。
あっけにとられた、あまりにも落ちものパズルの雰囲気だったから全く違和感を感じていなかった……というより当たり前に思っていた。
瀬尾は頭をかきながら言い放つ。
「俺でも苦労したぞ、限界以上までじゃんけんブロックを書き換える処理は」
「貴方……言ってないわ、このゲームの
落ちものパズルにおいて負けとは基本的に相手がブロックを詰めなくなる、つまり真ん中の一番上に置けなくなる状態を表す、しかしこのゲームはどうだ?
何故一番上が別のブロックにすり替わる? ……それどころか疑問は多い、何故ブロックを自由に選べる? 積みやすくするだけなのに。
その答え……『じゃんけん』『だます』──!
知るためには……
日隈がブロックを置いたとき一気に画面が変わり……表記されたのは、それぞれの画面に両方がチョキ。
それが終わったあとカウントが始まり再度パズルが始まる。
「なっ……何!? これジャンケンやろ!? なんでパズルの途中にこんなん始まっとんねん!?」
「日隈くん、このゲームPAUSE機能はある?」
「はいもちろん」
1回ゲームを留めたあと……北宮はデバッガーとしての経験とこれまで見た内容を元に『グッチーパーズ』の真の内容を推測した、『だます』効果は確かにあった。
ただの落ちものパズルのようでその要素を大きく騙していた。
「実際の勝利条件は……ジャンケンで勝つことね? 画面の丸の数からして3回……パズルが終わると自動的に何かが集計されてジャンケンが始まる、だから落ちものパズルでどんなにブロックを積んでもいい……」
「そうです、今回は2人合わせて300個にしたんですけど……あっ、もちろん僕が1個でも消さないとジャンケンが始まらないようにせお君がプログラム組んでますので」
「300個!? ……ああそうか! 北宮は普通の落ち物パズルや思うとった、がっつり連鎖してガンガン消しとる!! 自由にグーチョキパー出せるならその程度余裕や!」
「そして大方……消した回数が多いものがそのままジャンケンの手になる……」
落ちものパズルを利用してジャンケンを行う変則的ゲーム。
連鎖の判定が終わるまでにしておけばグーと見せかけてパーという消し方も出来るし、一気に詰めるだけ詰めてガンガン消して錯乱させることも出来る、ブロックを消して相手がどれを出すか推測しながら消していく、それがグッチーパーズだ。
「チョキを消したってことは……北宮がパー出すって思うだったんか? なんで?」
「いやいや……あまりにも早く消すから見えなくて僕も運にかけたんですよ、浦嶋くんぐらい目がいい人なら全部ブロックの流れを見てジャンケンの手を読めたかもしれないですが……」
「……これを、あなたが?」
「ああ、オレだってビビったものだぜ……確かにアンタの言う通りこいつは最初ただの落ちものパズルだった、それを騙すために急ピッチでこんな形にアイデアを変えたんだよ」
騙す上で参考にしたのは、かつて能登と彩月に作ってもらったデザンスXのシューティングゲーム。
ボムを多く貯めるために抱え落ちを誘導させるように、落ちものパズルに集中させて本命であるジャンケンの手に意識を向けさせない。
あまりにも平然としているので完全に騙しきった。
「そう、そうなの……普通の落ちものパズルであると騙して、完全にしてやられたわ……はぁ……
やるか」
「えっ」
北宮の目つきが変わり、突然立ち上がって張り付くように無表情な目はぎろりと眼球のみがこちらを向けたあと……手を大きく空に掲げたあと臀部を自らスパンキング!
「えっ、えっ……えっ!?」
「うわっマジかよ、北宮がここでスイッチ入った」
「えっスイッチってなんすか」
「北宮はアレでもゲームやることに関しちゃ負けず嫌いでな……まあそれがデバッガーとして役に立つんだが、ああして勝ち負け以外で出し抜かれると超集中モードに入るんだが、何故かズボン越しでもケツ叩いて気合入れるんだ」
「本当になんでなんスかそれ!? 普通それやる時頬でしょ!! ……でもまあ正直いいもん見れたとは思う」
「お前結構そういう所に正直だよな」
「ルールは今ので大体覚えたわ……改めて叩きのめし直す……日隈橙!」
バラしたい、明かしたい、ゲームの全部を知りたい。
言うならばデバッガーは爆弾解体業者、ただし爆発してもただでは転ばず死んでもバラバラにする執念がある。
北宮にだってプライドの一つや二つはあるのだから、唐突に現れた素人の高校生ごときに良い気分はしない。
だがこの経験が日隈の方にも確変をもたらした!!
気づいてしまった、些細なゲームなら吐き捨ててもいいのに自ら土俵に上がりモードに入ってまで再戦で叩きのめそうとしている、つまり……自分のゲームを楽しんでいる?
後ろの人達も今か今かと待ちわびてある、それを感じてから脳に何か溢れてくるような……。
そう、これは……脳汁!!!!!
体全体から快楽物質溢れて止まらない、この姿を見て能登もようやく笑みを見せた。
「だいぶ遅くなったが、ようやく見えたな」
それとは別で北宮をピッフィーが背中引っ張って捕まえてそのままダッコの体勢に入る。
「はいはい落ち着け、ここはゲームジャムや大会やあらへんのやで」
「……頭使いすぎた、膝の方抱えて」
「はあ膝? まあええけど膝ってことはこの掴んでって最近流行りの激しめのアレでたまに見る運び方させんなや!!!」
「ヒトリ・デ・デキルモンッ!!」
こんな流れでもコントみたいな流れをするいつもの北宮に戻ったが、これで白卓北宮班両方のゲーム批評が終わった。
しかし……肝心な日隈と星谷としては結果がどうでもよくなってしまった。
「なんかこう……どっちのゲームも満足行く内容だったところありません?」
「せやな、なんやかんや作ること一生懸命で勝負のこと忘れることもあったでなぁ……どないする? ケンカふっかけたワイがこんなこと言うのもなんやけど、能登ちゃんやったか、アンタはどうする?」
「オレは結果的に見たいものが見れたから好きにすりゃいい」
「よし決まりやな」
「なんで話が終わったような流れなの? まだ俺があるなに」
「あっ……!!」
完全に忘れていた、ずっと警戒していたのに……日隈が初めて会った時のようなプレッシャーが会場全体に広がる……北宮や星谷も彼の方を見る、そういえば日隈はずっとこっちを見ていた。
更に瀬尾からすれば噂をすれば……という感覚。
ゲームジャム最後尾。
不礼勇、降臨……!