家庭教師ヒットマンREBORN 破天荒な雷野郎が来る! 作:ダレ狐
成田空港の到着ロビー。朝靄がまだ完全に晴れない時間帯に、一人の少年が荷物を抱えて立っていた。
──俺の名前はリーフ。
物心ついた時から、額にバチバチと小さな雷が灯る奇妙な体質を持っていた。
イタリアの郊外の孤児院出身だったけど、その体質の話を聞いた俺の上司こと、親方が俺を鍛えてくれた。
そんな俺が、今、親方──いや、沢田綱吉に会うために日本へやってきた。
「おーい、こっちだリーフ」
聞き覚えのある声に振り向く。
そこにいたのは、スーツ姿の──赤ん坊だった。
「リボーンさん!」
思わず駆け寄る。手を伸ばしかけて、ああそうだった、と思い出した。見た目は赤子、中身は殺し屋。下手に触れたら痛い目に遭う。
「随分と身長が伸びたな。 お前の活躍は色々聞いてるぞ」
「ありがとうございます、でも今のマフィア界はあの六道骸を倒した時期ボンゴレ10代目候補 沢田綱吉で持ちきりですよ」
「俺が鍛えたんだ、当然だ 最も俺も今回の件は予想より早い展開にレオンが察知して驚いたな」
「確かに最初資料見た時は好戦的なタイプじゃないのに…よく巻き込まれますね」
「ふっ だろ?」
リボーンはニヤリと笑った。
その顔を見て、リーフはほんの少し、嫌な予感がした。
「それより早速だが──ツナの特訓相手になってもらう」
「……え、来日してまだ5分も経ってないんですけど?」
「心配ねぇ。この名監督、リボーン様が描いたスペシャルメニューがあるからな」
言いながら、リボーンは一枚の紙を取り出した。
リーフはそれを受け取り、目を通した──が。
「……………え?」
そこに書かれていたのは、例えば──
【第一試練:校舎の屋上からデコピンで突き落とす。着地に失敗したらアウト】
【第二試練:竹刀を使ったスパルタ剣術訓練、竹刀ではなく実剣に持ち替え可】
【第三試練:校庭100周。なお、爆弾設置済み】
「……な、何を考えてるんですか、リボーンさん……」
思わず額に手を当てる。
「大丈夫だ、全部ツナの成長のためだ」
「これ、成長する前に死にますよ!?」
必死に訴えるも、リボーンはまったく意に介さない。
赤子の姿で腕を組み、ふふんと自信満々に鼻を鳴らしている。
「そもそも、彼はそんな特訓好きなタイプじゃないんじゃ……」
「安心しろ。嫌でもやらせる」
断言された。
(マジか……)
遠い目をするリーフ。
だが、内心では──どこかワクワクしている自分にも気づいていた。
並盛中学校の昼休み。
いつも通り、屋上の隅で昼食を広げていたツナたちの前に、見慣れない少年が現れた。
「へぇー、アンタがボンゴレ10代目候補の沢田綱吉か」
突然の声に、ツナは思わず弁当を取り落としそうになった。
「えぇ!? だ、誰ですか!?」
驚くツナをかばうように、すかさず獄寺が前に出る。
「10代目! 気をつけてください! こいつ、絶対怪しい奴です!」
「お? ツナの知り合いか?」
のんびりとした様子で、山本が笑う。
「そんな訳あるか! この野球バカ!!」
「アハハ、君ら面白いね。コメディアン目指してるのか?」
リーフは肩をすくめ、茶化すように笑った。
それにカッとなった獄寺は、即座にダイナマイトを取り出して火をつけた。
「うるせぇ!! 果てろ!!」
勢いよく投げつけられたダイナマイトは、屋上のフェンス際に立つリーフに向かって飛んでいく。
「危ない!!」
ツナが叫んだ──その瞬間。
「へぇ〜これがスモーキンボムのダイナマイトか。……まぁ、当たればな」
リーフの姿が、ふっと掻き消えた。
「──っ!?」
ツナたちの目の前からリーフが消えたと思った次の瞬間、
背後に、ヒヤリとした気配が立つ。
振り返ると、リーフがいつの間にか獄寺の背後に立ち、人差し指をぴたりと突きつけていた。
「俺の電撃に──痺れな」
バチン。
指先から走った小さな雷撃が、獄寺の体を直撃する。
「があああああっ!!」
痙攣しながらその場に倒れ込む獄寺。
「獄寺君!!」
慌てて駆け寄るツナに、リーフは悪びれた様子もなく笑った。
「そんな大したことしてないって。軽くビリっとしただけだし」
「い、一体何を……?」
「あぁ〜俺、生まれつき放電体質なんだよね」
リーフは左手の親指と人差し指をつまむ様に見せるとそこに小さな電流が流れていた。
さらに右手に黒い指輪がコインを弾くように出してツナ達に見せるように出した。
「このアクセ外すと、放電止まらないんだ。まぁ、お陰でガキの頃から退屈はしなかったけどな」
「電気……」
ツナは思わず呟く。
リーフはにやりと笑った。
「言ったろ? 俺の電撃は──痺れるぜ」
「チクショウ……!」
倒れた獄寺を見て、山本が腰を低く構える。
いつもの飄々とした笑顔は消え、野球で鍛えた俊敏な動きで間合いを詰めようとした。
しかし──
バチッ!
突然、足元から閃光が迸った。
「──ッ!?」
山本の動きが止まる。
見ると、彼の足元には無数の小さな金属球──特殊加工されたパチンコ玉が散らばっていた。
リーフの放電に触れたその玉たちは、連鎖的に電気を蓄え、まるで罠のように一斉にスパークしたのだ。
「山本、危ない!」
咄嗟にツナが山本に駆け寄ろうとしたが、電撃の危険を感じた山本はツナを突き飛ばした。
ツナは間一髪で玉のスパークを逃れたが、山本はモロに電撃を浴びてしまった。
「ぐっ……!」
バチバチと火花を散らしながら、山本が膝をつく。
「そんな……いつの間に……?」
ツナは震える声で呟いた。
その時、リーフはふっと片目を細めて笑った。
「へぇ〜戦闘経験、ほとんどないんだろ? なのに、そこに気づくんだ」
「……まさか……獄寺君のダイナマイトを避けた時に……!」
ツナの言葉に、リーフは嬉しそうに指を鳴らす。
「そう。あの一瞬でね。屋上に撒き終えてた」
「……!」
この男は、最初からすべて計算済みだった──。
リーフはツナを見据え、言葉を続けた。
「これが噂の“超直感”か」
じり、とリーフが一歩踏み込む。
「……確かに、放っておくと面倒なことになりそうだな」
冷たい光を帯びたその声に、ツナの背筋がぞくりと震えた。
ふざけたように見えたこの男。
しかし、彼の中には間違いなく、戦場を知る者だけが持つ“本物の気配”があった。
──リーフ。
彼は確かに、“本物”だ。
「君達、屋上で何を騒いでる?」
「ひっ 雲雀さん!?」
「誰?」
リーフ達の前に風紀委員の腕章した少年、並盛町なら誰でも知る恐ろしい風紀委員 雲雀恭弥が愛用のトンファーを取り出して構えた。
「トンファーとは珍しい武器だな、彼も君の配下かな?」
「配下? 誰が? 僕が何故?」
初対面のリーフは雲雀の禁句ワードを連発してることを知らず言っていて、それを横で見ているツナは血の気を引いていた。
「ちょっ! 何を言ってるの殺されるよ!!」
「君、咬み殺すよ!」
「はや!? 危な!」
雲雀から繰り出すトンファーにギリギリの所で避けながら間合いを離そうとしてるが、雲雀はそんな隙を与えずドンドン詰めて攻撃を繰り出していた。
「うそ、あの人あんな至近距離の雲雀さんの攻撃よけてるよ」
「こいつは驚いたな〜雲雀の攻撃をあんなに避けるとな〜」
「って、リボーン!? いつの間に」
「チャオっす 何、鳩が豆鉄砲食らった顔してるんだよ」
「誰のせいだよ! そうじゃなくてあの人何?もしかしてマフィア絡み」
「それ以外にお前に関わるヤツ居ないだら?」
「落ち込むぞ」
「勘弁して欲しいな〜用があるのは沢田綱吉君で君には特に用が無いんだよな〜」
「君に無くても僕にはある、校舎を汚したこと、うちの生徒に手を出した事だよ」
「校舎に関しては獄寺君の方が酷いような…」
「勘弁して欲しいぜ、元々挨拶程度で終わらすつもりなのに…まぁ〜話は今度にするか 」
するとリーフの身体が放電して咄嗟に雲雀は下がった。
「いい勘してるね、それじゃまた、別の機会で」
そのままリーフは屋上に飛び降りてそのまま校内の電柱を飛び越えて移動して離れて行った。
「どうやら行ったみたいだな」
「赤子、彼は何だ?」
「あぁ、しばらくの間、ツナを鍛えるために知り合いから呼び寄せたヒットマン コードネーム リーフだ」
「ってお前の仕業かよ!」
「先も言ったろ、挨拶に来ただけだって 大方獄寺がイチャモン付けて攻撃して返り討ちにあったんだろ?」
「すみません、10代目」
「悪いなーツナ」
「獄寺君、山本大丈夫?」
「勿論ですよ」
「おぉ、思ったほど酷くねぇぜ」
「良かった〜」
「よくねぇーよ、アイツは今回、武器も戦う気が無かったからお前達は助かっただけだ、その気になれば今、お前たち3人は殺られてたぞ」
「リボーン! 」
ツナ達は骸達の戦いが終わり安堵していたがいつの間にか気を緩めていたみたいだ。
ボンゴレ内部でも次の戦いを待ちわびてる者がいる事に