ソードアート・オンライン アイとユウキのセカイ 作:カレー大好き
ビルドファイターズのレギュラーキャラも登場して、かなり派手にガンプラバトルしております。
ソウ・マツナガの<フラッグサレナ>がエギルの前に現れた頃。シノンとシリカが待ち伏せしている宙域にジオンの攻撃部隊が近づいていた。
各種センサーをチェックしながら静かにこの時を待っていたシノンは、彼らの姿を見つけた途端に小さく叫んだ。
「来た!」
モニター前面に表示している望遠画像には、30km先にいるMS群が映し出されている。このゲームでは、宇宙空間でも奇襲をおこなえるように可視光線を反射する特殊なステルス機能をつけてレーダーの有効範囲外にいるユニットを視認しづらくしているのだが、高速移動する際にスラスターから発せられる光と熱によってステルス効果が減衰するようになっている。その性質は、遠目が効くスナイパータイプのメリットをより活かしてくれるため、相手のスピードが一番乗っているだろうこの宙域を狙撃ポイントに選んだのである。あまりに基本的な戦術ではあるが、決定的な対抗手段も無いため、シノンの腕前を持ってすれば十分な戦果を得られると判断した。
しかし、彼女の実力を知っているエギルもまた基本的な対抗策を施していた。
「広範囲に散開して、横並びに進軍してる……一斉に抜けることで狙撃時間を減らす気ね」
一通り観察して長距離狙撃を警戒されていることを理解した2人は、小隊間だけで話せる秘匿回線で相談する。
「これじゃあ、あまり効果的な攻撃は出来ませんね」
「そうね、これだけ散らばれたらエギルやクラインを見つけるのも難しいわ」
相手の動向を確認したシノンは、自分の思惑が外れたことを悟る。当初は、攻撃部隊の先頭にいるエギルやクラインを反撃できない長距離狙撃で仕留めてやろうと考えていたのだが、そう簡単には行かせてもらえないらしい。このように散開されては、特定のプレイヤーを探している余裕は無い。短い時間の中で出来る限り多くのプレイヤーユニットを狙撃することがもっともベターな選択だろう。
「こうなったら、狙えるヤツを確実に撃墜していくしかないかな」
「そうですね。【核兵器】を持った相手は逃さないようにしないといけませんけど」
「核兵器ね……確か、<GP02>に気をつけろって言ってたわね」
シノンは、ブリーフィングで受けた注意を思い返す。
このゲームの戦争イベントには、戦況をひっくり返せる【切り札】と成り得るギミックが用意されている。基本的に不利な状況から始まる攻撃側の場合、投資する資金に応じて一つだけ【大量破壊兵器】を使用できるようになっている。いわゆるMAP兵器というヤツである。代表的なものは【核兵器】で、運用可能なユニットに搭載させることで使用できるようになる。例えば、艦船で使う場合は大型ミサイルによる長距離攻撃となり、MSやMAの場合は専用の射撃武器による短距離攻撃となる。
つまり、ソロモンという場所を考えれば、<GP02>で核攻撃をしかけてくる可能性が高くなるわけだ。
しかし、エクストラスキルの【ニュータイプ】には核を感知するスキルがあるので、核攻撃が成功する確率はそれほど高くない。【こいつら、核ミサイルじゃないか】というパッシブスキルがあれば核兵器の存在と位置を感知できるため、使われる前に阻止することも可能なのだ。
そのスキルは【ニュータイプ】を選んだシノンも習得しているから、核を持っている敵が来れば気づくことが出来る。
「今のところ感知していないから大丈夫だと思うけど」
「でも、用心しといてくださいね。上手く使われたら、ものすごく不利になっちゃいますから」
「わかったわ」
「それじゃあわたしは、右側に行って弾幕を張ります」
「了解。気をつけてね」
短い会話を終えた2人はそれぞれの任務を開始する。シノンはそのまま場所を動かず、迎撃ポイントのやや左側にある暗礁宙域から狙撃をおこない、シリカはさらに右側へ移動して相手の進行を妨害する。
「さぁて、誰を狙い撃とうかしら?」
シリカとの通信を終えたシノンは、慣れた様子で狙撃準備を進める。居場所がバレにくいアルテミスⅡを装備して巡洋艦の残骸に機体を隠し、遥か遠方に狙いを定める。
GBOにおけるMSの有効射程距離は最長20kmとなっており、自身の存在が認識されていない状態で10km以上離れた場所から狙撃した場合は感知スキルに遅延がかかるという特典がある。それほどの長距離狙撃をおこなえるプレイヤー自体が非常に少ないのであまり活用されない効果なのだが、それができるシノンにとっては心強い武器となる。
後は、自分の力を信じて狙い撃つだけである。
「よし、アイツに決めた!」
シノンは、丁度撃ち易いポイントを飛行しているガンダムタイプのMSに目をつけた。胸部に施されている髑髏のレリーフが特徴的なその機体は、京都在住のヤサカ・マオという少年が操る<クロスボーンガンダム魔王>だった。
「ムフフ~、ユウキちゃんやランちゃんにエエとこ見せて、今度こそオフ会という名のラブラブデートを実現してみせます!」
ナニやらヨコシマな欲望を抱いているマオは、絵に描いたようなイヤらしい笑みを浮かべる。リアルの容姿は可愛い少女のような彼だが、中身は思春期真っ只中のエロガキだった。
もちろん、彼の年齢を考えれば特におかしなことではない。十代前半の男子が可愛い女子に興味を持つことは、むしろ健全であるとさえ言える。だが、今はあまりにも状況が悪かった。ここは戦場の真っ只中であり、そのちょっとした隙が彼にとって命取りとなってしまった。
「当たれっ!」
力強いシノンの掛け声と共に、アルテミスⅡから徹甲榴弾が放たれる。宇宙の闇に溶け込んだ実体弾は、目にも留まらぬスピードで飛翔し、事前に学習した射撃データによって適確に導き出された着弾ポイントに向かっていく。そして、シノンの思い描いた通りのタイミングで<クロスボーンガンダム魔王>がやって来て、まるで自分から当たりに来たように被弾する。
「……ほぇ?」
弾が当たる寸前に感知スキルが働いたが、時既に遅し。避けなければと思った時点で<クロスボーンガンダム魔王>の胸部に大きな穴が開いていた。やたらと作りこまれた135mmの専用弾は非常に強力で、実体弾であればほぼ完全に無力化することができる【フェイズシフト装甲】以外では防ぐことができない。つまり、その一撃だけで彼の運命は決まった。
「うそーん!? ワイの出番、これだけかいな―――っ!?」
情けない断末魔と共に<クロスボーンガンダム魔王>が爆散する。こうして、ムフフな合コンを目指したマオの戦いはあっけなく終わった。
期せずして『思春期を殺してない少年の翼』を手折ったシノンは、立派な戦果を喜ぶことなく次のターゲットを探す。
「今度はあの騎士甲冑みたいなヤツ!」
右下方より侵攻してくる目標に狙いを定めてアルテミスⅡを構える。モニターに映し出されたそのMSは、バックパックにガトリングガンを2門備え、両腕にシールドを装備した<ギャンバルカン>だった。<ギャン>が大好きなサザキ・ススムという少年が作ったそれは非常に出来のいい機体で、まともに戦えばとても強かったが、予期せぬ長距離狙撃には無力だった。
ズガンッ!!
先ほどと同じような流れで被弾した<ギャンバルカン>は、背部に着弾した衝撃で派手に縦回転する。彼ほどの熟練者であっても【見えない銃弾】は避けることができない。爆発寸前に状況を理解したサザキ少年は、信じられないといった表情で愛機の名を叫ぶ。
「ギャンバルカアアアアアアアアアアアアアアアアアン!!?」
まさか自慢のガンプラが何も出来ずにやられるなんて。凄すぎるシノンの狙撃能力を前に、サザキの<ギャンバルカン>も儚く散っていった。
一方、シノンとは別の宙域で迎撃行動を開始したシリカは、凄まじい火力でジオン軍を脅かしていた。
「行きます! 【ストライク・フルバースト】!!」
彼女がスキル名を叫ぶと、<ピナさん>と合体した<ストライクフリーダムエンジェル>に装備されている全武装が展開して一斉射撃が放たれる。色とりどりの砲撃が四方八方に飛んでいき、その先にいる不運なMSを木っ端微塵に破壊していく。シノンのような長距離狙撃ではないためプレイヤーユニットの損害は少ないが、集団で行動するNPCのMSには有効だった。
「やってくれたな、赤いガンダム!」
シリカの戦いぶりを見て、とあるジオンプレイヤーが叫ぶ。たったの1機で向かってくるなんて、主人公みたいでカッコイイじゃないか。しかも、それに見合った実力もある。あんなヤツに後方から追撃されたら更に被害が広がってしまう。
そこで、イオリ・セイとコウサカ・チナの同級生コンビが天使退治に名乗りを上げる。
「あのストライクフリーダムは僕たちで倒すよ、委員長!」
「うん! わかったわ、イオリ君!」
お互いに意識し合っている初々しい2人は、息をピッタリ合わせてシリカに攻撃を仕掛ける。
チナの<ベアッガイIII>はカワイさを重視した機体で戦力としては大したこと無いが、セイの<プロトタイプ・ビルドバーニングガンダム>はトップクラスの性能を持っている。その機体にはレアアイテムである【プラフスキー・フレーム】が搭載されているため、通常の改造機よりも強力になっているのだ。
【プラフスキー・フレーム】とは、【新たな可能性をプラスするミノフスキー粒子反応素材】の略語であり、吸収したミノフスキー粒子を未知のエネルギーに変換して機体性能を上昇させるGBOオリジナルの装甲材である。クリアパーツを使っているとサイコ・フレームのように輝いてくれるオサレな特典があり、機体各所にクリアパーツがある<プロトタイプ・ビルドバーニングガンダム>は綺麗に発光していた。
攻撃を続けながらその光を確認したシリカは、強敵が来たことを理解する。
「むしろ望むところだよ!」
オレンジ色に輝く派手な機体を見て小さく喜ぶ。強いプレイヤーをソロモンから引き離すことも彼女の役目であり、この状況も希望通りである。後は自分がこの敵を倒せるかどうかだ。
シリカがセイたちとの交戦を開始した頃、シノンの戦況も変わってきていた。<ギャンバルカン>を撃墜した後で数機のNPCを仕留めたが、敵部隊との距離が5kmを切ったので一旦狙撃を止めようと考える。ここで危険を冒すよりも素通りさせて後ろを狙ったほうがいいと思ったからだ。
しかし、その判断は、思いもかけない反撃で台無しにされてしまう。シノンが身を隠している暗礁宙域をなぎ払うように強力なビーム攻撃が襲いかかってきたのである。
ジュバーンッ!!
「なっ!?」
ゆっくりと移動しながらデブリを焼き払う極太ビームに、シノンの <ウルティマラティオ・デュナメス>が脅かされる。どうやら、スナイパーの存在に気づいた敵が、手当たり次第にデブリを壊して彼女をあぶりだそうとしているらしい。
「滅茶苦茶するわね!」
相手の暴挙を罵るが、良い手だとも思う。これなら普通に狙撃を妨害する事が出来るし、上手くすればデブリごと撃墜できる。
どのみち感知スキルが働く距離なので、いつまでも隠れていられる状況ではない。
「こうなったら、白兵戦ってヤツをやるしかないか」
覚悟を決めたシノンは、デブリから飛び出しながらビームの出所を攻撃する。彼女らしい見事な射撃で、並のプレイヤーなら撃墜できたタイミングだった。しかし、その敵は、素晴らしい反応で避けてみせた。
強い。恐らく相手は、ラルさんレベルのプレイヤーだろう。
「これはヤバイかもしれないわね……」
接近戦に慣れていないシノンは、つい弱気な言葉をはいてしまう。彼女の攻撃を避けた敵機は、飛行形態に変形してこちらに向かって来ている。もしかすると距離を選ばないオールラウンダーなのかもしれない。これまでの経験から導き出したその予測は適確で、見事に当たっていた。
しかもそのプレイヤーは、シノンにとって更に厄介な要素も持っていた。
「ようやく顔を見せてくれたな、可愛い子猫ちゃん」
「えっ!?」
やたらと聞き覚えのある声に反応して送られてきた通信画像を見たら、思っていた人物と全然違うアバターが表示されている。
「(そりゃ、ソウが出るわけないけど……)」
シノンは、ソウ・マツナガにソックリな声が聞こえて動揺した自分を恥ずかしく思ったが、それほどまでに似ているのだから仕方が無い。
そのように奇妙な接点がある彼はリカルド・フェリーニという名のイタリア人で、GBOではトップクラスに入る実力者である。大のガンプラ好きな上に女好きとしても有名で、彼を良く知るプレイヤーからは『イタリアの伊達男』とか『イタリアの駄目男』と呼ばれている。リアルの彼は無精ひげが特徴的なイケメン外人なのでナンパな姿も様になるのだが、ゲーム内ではステレオタイプのイタリア男を演じているガンダムオタクでしかない。
ただし、ガンダムにかける情熱だけは、どこの世界にいても本物である。
「噂通りに気の強そうな子猫ちゃんだが、だからこそ口説き甲斐があるってもんだ!!」
リカルドは通信画面に映るシノンにそう言うと、あっと言う間に距離をつめてきた。そして、回避行動を始めた<ウルティマラティオ・デュナメス>の上を取って、自身の愛機をMS形態に変形させる。
その機体は<ウイングガンダム>をベースに改造した<ガンダムフェニーチェリナーシタ>というリカルドの最高傑作だ。バード形態に変形しての高速移動とバスターライフルカスタムによる強力な砲撃のコンビネーションが基本的な戦闘スタイルとなっているが、近接戦用の武装も充実しており、隙の無い能力を有している。
はっきり言って、今のシノンにはきつすぎる相手である。
「さぁお嬢さん。この俺と楽しいワルツを踊ろうぜ?」
「はぁ……言動までアイツみたいだわ」
バスターライフルカスタムを<ウルティマラティオ・デュナメス>に向けたリカルドは、不敵な笑みを浮かべる。それに対するシノンは、ソウ・マツナガに似た声で調子を狂わされてしまうのだった。
☆★☆★☆★☆
シノンとシリカの迎撃ラインを突破したジオンの攻撃部隊は、連邦の防衛部隊と交戦を開始した。ソロモン正面に配置したNPC艦隊とMS部隊が彼らを迎え撃ち、核攻撃を警戒して防衛ラインの外周に展開したプレイヤーの艦船も、敵艦隊の攻撃と同時に援護射撃をおこなっている。更に、ソロモンからの対空砲火も加わり、辺りは一気に魔女の大釜と化した。
それでも勇敢なるジオンの精鋭部隊は止まらない。一切躊躇することなく人間の作り出した地獄に飛び込み、目標のスペースゲートを目指して攻撃を開始する。単純な戦力は劣勢だが、何も臆することは無い。彼らにはそれを覆せるだけの腕と戦術がある。
「行くぜ野郎ども! 切り捨て御免の無双タイムだぁ―――っ!」
『ヒャッハ――――――――――!!』
何となく世紀末的なノリのクラインから号令を受けて、ジオンプレイヤーたちが突進していく。その中でもっとも早く飛び出したのは、ニルス・ニールセンが操縦する<戦国アストレイ頑駄無>だった。
「一番槍は僕がいただく!」
和風の鎧武者のような形状をした<ガンダムアストレイレッドフレーム>の改造機が、2本のサムライソードを振りかざしてNPCの操作するジェガンを切り裂いていく。
このガンプラを制作したニルスは、合気道の達人である母親の影響で日本文化をリスペクトするようになったアメリカ人で、VRマシンの研究をしている内にGBOと出会い、独自に採用されている【アシストAI】の技術に興味を持ってプレイするようになった。それが切欠となって、たまたま知り合いになったレイジたちと競い合っている間にすっかりガンプラにハマってしまい、現在に至っている。
「そんなものでは!」
ニルスは、行く手を塞いでいたクラップ級巡洋艦を二刀流で攻撃し、瞬く間に撃沈する。彼の剣技は現実の技術を参考にしたものであって、キリトが習得したそれより地味だったが、ソードスキルが無いこのゲームでは十分に通用する。
「<戦国アストレイ頑駄無>、推して参る!」
NPCを蹴散らして勢いのついたニルスは、ノリノリで進軍していく。彼の後ろを追ってきている【恋人】を置いてけぼりにして。
「ちょっと、この私を置いていくなんてどういうつもりよ!?」
分かり易い高飛車言葉で怒っているのは、ヤジマ・キャロラインという名の金髪美少女だ。彼女は日本の大手企業の社長令嬢で、勝手にライバル視しているチナと色々なイベントで競い合っているうちに偶然リアルでニルスと出会うこととなり、いつの間にか好意を抱いてこんなところまで追いかけてくるような仲になった。
「恋人なら、もっと優しくエスコートすべきじゃなくって?」
「いや、ここはそういう場所じゃないですし……」
「なによ。婚約まで結んでいる仲だと言うのに、私を守ってくれないんですの?」
「いいえ、そういうわけではないのですが……っていうか、婚約なんてしてませんけど!?」
既に尻に敷かれている状態のニルスは、強引なキャロラインにたじたじとなる。傍から見てると一方通行な感じもするが、ただ単にニルスが恋ベタなだけだったりする。現に、キャロラインの乗っている<リアルタイプ騎士ガンダム>もニルスが作ってあげたもので、何だかんだと言いながらも仲を進展させているのだった。
しかし、今彼らがいる場所は、安心してイチャつけるデートスポットではなく危険極まりない敵陣の真っ只中である。隙を見せた2人は、当然のように攻撃を受けてしまった。NPC艦隊の後方に隠れていた連邦のプレイヤーが遠距離砲撃を仕掛けてきたのだ。
【イノベイター】の感知スキルでその攻撃を察知したニルスは、キャロラインに気を取られたロスタイムを挽回するように緊急回避を試みる。しかし、攻撃が来る方向へ視線を向けた瞬間に、その行動が無意味になることを悟る。
「……しまった!?」
ニルスは、目の前から迫ってくるビームが想像以上に巨大なことを理解して驚愕する。明らかに最強クラスの砲撃であり、状況を誤った今のニルスでは回避が間に合わない規模だったのだ。
ダメだ。これでは避けられない。瞬時に状況を把握したニルスは、助かることを諦めて静かに瞑目する。
しかし、彼の恋人(?)はまだ望みを持っていた。
「あなただけでも生き延びなさい!」
「なっ!?」
ニルスが彼女の声に反応した直後に<戦国アストレイ頑駄無>が弾き飛ばされる。アクティブスキルで能力を上げた<リアルタイプ騎士ガンダム>が猛スピードで突進してニルスの機体を攻撃範囲外に追い出したのである。
その直後にオレンジ色の閃光が通り過ぎて、キャロラインは消し飛ばされた。
「キャロライ――ン!!」
ニルスは、身を挺して自分を救ってくれたヒロインの名を叫ぶ。まるでアニメのような王道展開である。
期せずしてそんな状況を作ってしまった連邦側のプレイヤーは2人のやり取りを聞いてしまい、何となく居心地が悪くなってしまう。その不運な人物は、拠点防衛を任されているランだった。
「あれ、なんかわたしが悪者みたいになってる?」
苦笑しながらぼそりとつぶやく。無論、彼女に落ち度は無く、悪者などではない。だが、彼女の乗っているMAは恐ろしいまでに凶悪だった。
その機体は<スサノオ400型>と名付けられた大型MAで、マブラヴ・オルタネイティヴに登場するXG―70d<
胸部に2門搭載されている超大型圧縮粒子ビーム砲【GNブラスターキャノン】で遠距離にいる敵をなぎ払い、機体各所に20門以上内蔵されている【GNビーム砲】と【GNミサイル】で中距離を制圧し、腕部先端に内蔵されている【大型ビームサーベル】、腕部側面に埋め込まれた有線式電磁アンカー【エグナーウィップ】、脚部に搭載されている【大型GNファング】で近距離の敵に対応する、見た目に反して隙の無い機体である。
頭部に付いている鍬形のような大型アンテナが、このMAの凶暴性を体現しているようで、それを見たニルスは強敵であると理解した。
「相手にとって不足は無いようですね。ならば、全力でキャロラインの仇を討たせていただく!」
「えー!?」
勝手に悪者役にされてしまったランは、困ったような表情になる。純真無垢な(?)女子中学生としては納得できない配役である。それに……剣を持った彼の相手はユウキの方がいいだろう。そう思ったランは、<スサノオ400型>に追随している彼女を呼んだ。
「助けてユウキ! 変なストーカーに目を付けられちゃったよぅ!」
「任せて姉ちゃん! 変なストーカーはボクが成敗してあげるから!」
「なんで僕がストーカーになるんですか!?」
紺野姉妹から残念な仕返しを受けたニルスは声を荒げて抗議する。しかし、そんなことなどお構い無しに、ユウキの操縦する黒い機体が大型の両刃剣を振りかざしながら突撃してきた。
「姉ちゃんを困らせるヤツは、このボクがボコってやる!」
「だから、そんなことはしてませんよっ!」
あらぬ濡れ衣を着せられたニルスは戦いながら言い訳するが、ユウキの剣捌きが激しすぎてすぐに余裕がなくなる。
「くっ! この僕が剣術で押されている!?」
意外な展開に驚きを隠せない。エギルからある程度の説明は聞いていたが、それは別のゲームの話であってGBOではそれほど影響は無いと考えていた。
しかし、その判断は間違っていた。ユウキがALOで会得した攻撃技術もさることながら、乗っている機体の完成度も非常に高く、彼女のポテンシャルを十分に発揮できる作りになっている。だからこそ、ニルスを圧倒できているのだ。
それを可能としているこの機体は、Fateシリーズに登場するセイバーオルタを参考にして<ブレイヴ指揮官用試験機>を改造した<ブレイヴセイバー・オルタナティブ>という名の近接専用MSである。変形機能をオミットして女性のようなプロポ-ションに作り直し、セイバーオルタ風の服と鎧を装着したようなデザインにしてある。スカート部分は、<クロスボーン・ガンダム>に使われている【
主な武装は【聖剣エクスカリバー】を模した【GNソードEX】で、過剰なまでの作りこみによって最強クラスの攻撃力を有する実体剣となっている。また、背部のサイドバインダーには【GNソードビットEX】がそれぞれ3基づつマウントされており、異なる形状のA、B、Cタイプが折りたたまれた翼のように連なっている。
その美しさと暴力性を融合させた機体とユウキの神業が合わさり、<ブレイヴセイバー・オルタナティブ>は戦の女神と化した。
「ボクの勝利は、この剣によって約束されている!」
「そんな世迷言を!」
調子に乗ったユウキのセリフに異を唱えるニルスだったが、実際はその通りに進行している。肩の隠し腕はあっけなく破壊され、背部の【鬼の盾】も使う隙が無い。それと同様に、手の平に内臓された針状のビーム発生器を相手に刺すことによって内部から破壊する【粒子発勁】も使えない。ユウキの剣術はそれほどまでに苛烈で容赦なかった。
「てやぁぁぁぁぁーっ!!」
「なんとぉーっ!?」
ニルスが放った左腕の袈裟切りをGNソードEXで弾くと同時に、1回転しながら彼の左側面へ移動して、無防備となった<戦国アストレイ頑駄無>を一刀両断にする。
「完敗です……とても見事な剣術でした」
「ふふん、君もストーカーにしては強かったよ」
「だ・か・ら、僕はストーカーなんかじゃ――」
ボカーンッ!!
ちょっぴり涙目になったニルスの反論は、<戦国アストレイ頑駄無>の爆発音で掻き消えた。
「ふっ、悪は滅んだ!」
「どっちかって言うと、わたしたちの方が悪者っぽかったけどね」
ちょっぴり可哀想なニルスの最後を見て悪いことをしたかなと思ったランは、後で謝ることに決めた。しかし、この戦争イベントはまだ終わっていない。彼女たちの戦いはこれからが本番だった。
「……見つけた! 1時方向から来る赤いヤツは、たぶんクラインだよ」
「えっと……ああ、あれね。でも、赤いMSが2機いるよ?」
「きっとシャア好きな人と意気投合したんじゃない? クラインのアバターって有名だから」
「なるほどね。もしかしたら袖無し仲間が見つかったのかな?」
「世界の悪意が見えるようだね」
紺野姉妹は、自分たちに接近してくる2つの機影を見てのん気な会話をする。確かにあれはクラインが乗っている<紅蓮武者ネオシナンジュ>であり、彼女たちの見立ては当たっていた。だが、彼に同行している赤い機体のプレイヤーがメイジン・カワグチであることまでは流石に想像できなかった。
☆★☆★☆★☆
ソロモン近海で戦闘が始まった頃、キリトとアスナの戦況は膠着状態に陥っていた。相手をしているレイジとアイラのプレイヤースキルが2人と拮抗しているからだ。SAOやALOとは若干操作感覚が違うため、GBOに慣れきっているレイジたちとパワーバランスが釣り合っているのだ。
激しい攻防を繰り広げるキリトとレイジは、打開策を試しては互いに打ち消しあうといったもどかしい戦いを続けていた。
「いい加減、当たれってんだ!」
「そう言われてやられるかよ!」
劇中のパイロットのように罵りあいながら攻撃を繰り出す。<ダブルオーガンダム・ソードマスター>は2本のGNソードを巧みに操って<ビルドストライクガンダム・コスモス>に小さい損傷を蓄積させ、対する相手はトリッキーな射撃で同程度のダメージを与えていく。まさに実力伯仲である。
そしてそれは、アスナとアイラの女性サイドも同じだった。
2人は共にビームサーベルを用いて戦い、何度も鍔迫り合いを続けては互いの隙を伺っていた。パワー以外は劣勢な<ミスサザビー>は、素早い相手を捉えきれず、速さと技が持ち味の<フェアリーナイトガンダム>は、連撃を打ち込む前に弾き飛ばされてしまい、自分のペースで攻撃できないでいた。
「落ちろカトンボ!」
「これは妖精よ!」
彼女たちもまた、短い言葉で罵りあいながらバトルを楽しむ。相手がなかなか倒せない強敵だからこそ会話も熱を帯びてくるのだ。
「わたしたちの食べ放題デートのためにやられてちょうだい!」
「勝手なことを! っていうか、それってデートだったの?」
「……アイツってば、有り得ないくらいニブくて絶対自分から誘ってくれないから、こういう機会を利用するしかないのよ!」
「あなたも苦労してるのね……」
ぽろっと漏れたアイラの本音にアスナは同情した。確かにレイジは恋よりご飯を優先する性格なので、彼と結ばれたいアイラは色々と苦労していたりする。しかし、今は気分が良いのか、レイジは彼女の言葉を肯定するようなことを言いだした。
「俺たちの食べ放題のために絶対勝つ!」
「何だかんだ言って仲良いだろお前ら」
食いしん坊なところはとても息が合っていて、なんだか微笑ましい。
だが、戦闘の方は笑っている余裕など無かった。
「このままじゃ埒が明かねぇ!」
停滞する戦況に業を煮やしたレイジは、思い切った行動に出た。キリトが左手のダークリパルサーで切りつけてくるのを待っていた彼は、突進すると同時に自機の左腕をわざと切らせた。そして、ダークリパルサーがシールドに深く入り込んだタイミングで、左腕を思いっきり後方に振りぬく。その予想外な動作に対応できなかった<ダブルオーガンダム・ソードマスター>は、前のめりに体勢を崩して、一時的に動きを止めてしまう。
「なっ!?」
「この時を待ってたぜ!」
この一瞬を作り出すために左腕を犠牲にした。後は、残った右手で【ビルドナックル】をお見舞いするだけだ。
その特殊な武装は、プレイヤーが独自に設定できる【OSS(オリジナルスペシャルスキル)】という必殺技である。ビーム兵器や防御装置などの使用で消費する【エネルギーゲージ】と各種スキルの使用で消費する【SPゲージ】をそれぞれ半分使うことで、どのような攻撃も3倍の威力を出すことができる。
すなわち、この攻撃が決まれば勝負も決することになる。
ようやく勝機を掴んだレイジは、スタービームライフルを放り投げると、渾身の力をこめた右パンチを<ダブルオーガンダム・ソードマスター>の左胸部へ振り下ろした。
「行っけぇ―――!!」
まさに必殺とも言える強力な一撃が襲い掛かり、キリトは絶体絶命の危機に陥る。しかし、攻撃が当たる寸前に体を捻って左肩のGNドライヴを盾代わりに使い、それが破壊された際に発生した爆発を利用して何とか離脱に成功する。
「あのタイミングでも避けるのかよ!?」
「速さが俺のウリだからな!」
レイジの驚きに便乗して強がって見せるが、左腕を損傷した上にGNドライヴを1基失ったことで機体性能が大幅に低下してしまったため、キリトのピンチは続いている。
この状況を打開するにはアスナの援護が必要であり、キリトのことをいつも見守っている彼女はそれを理解していた。
「だったら、一気に勝負を決める!」
アイラを速攻で倒すために、アスナは大技を使うことにした。これまでは艦隊攻撃のためにSPを温存していたのだが、本気を出す前にやられてしまっては元も子もない。この不利な戦況を覆すために、アスナはとっておきのアクティブスキルを選択した。
「【バーサーカーモード】発動!」
音声入力で<ノーベルガンダム>タイプ専用のスキルを使う。すると、頭部後方にある髪の毛状の放熱フィンが展開し、機体全体がピンク色に輝き出した。原作のバーサーカーモードはパイロットを外部からコントロールして機体を暴走させる荒業だが、GBOでは防御力を犠牲にする代わりに攻撃力と機動力を上昇させるギャンブル性のあるスキルとなっている。
何にしても、賽は投げられた。後は、相手の攻撃に当たることなく勝負を決めるだけだ。
「はぁ――――っ!」
気合をこめたアスナは<ミスサザビー>に向かって猛スピードで突進する。それを見たアイラも【ニュータイプ】を発動して対抗するが、アスナの速度が僅かに上回っていた。
「くっ、早い!」
相手の速度に負けて攻撃を防ぎきれなかったアイラは顔をしかめる。だが、押しているアスナの方も不満げな表情をしている。いくらか攻撃が当たるようになったとはいえ、これでは決定打に欠けるからだ。
いけない。このままでは時間がかかりすぎて、キリトが先にやられてしまう。ならばここは、必殺技を使ってでも時間を短縮すべきである。
戦術を変えたアスナは、巧みな剣捌きで<ミスサザビー>のビームサーベルを誘導し、一瞬だけ無防備になった腹部を力任せに蹴り飛ばした。
「きゃあっ!」
「今だ!」
チャンスを見出したアスナは、<ミスサザビー>が吹き飛んでいる間に後方へ飛び退り、間髪入れずにOSSを発動する。
「行けっ、【メイルシュトロームアロー】!!」
そう叫ぶと同時に、突き出したランベントライトの切先にあるビーム発生器が高速回転して、出力していたビームリボンが大渦を巻く。そして、そのまま射られた弓矢のように飛び出していく。<フェアリーナイトガンダム>を包み込む巨大なドリルと化したビームが恐ろしい破壊力を持った矢尻となって<ミスサザビー>に襲い掛かる。
「えっ!? ちょっ、まっ……」
体勢を立て直していたアイラは、目の前に迫るピンクの大渦に気が動転する。それでも何とか回避しようとするが、アスナは巧みに追随してみせた。
その結果、<ミスサザビー>は大渦に飲み込まれて粉々に砕け散った。
「あーん、わたしの食べ放題が―――っ!!」
「ほんとに食いしん坊ね……」
アイラは、実に彼女らしい言葉を残しながら散っていった。
何はともあれ、アスナの思惑通りに決着がついた。これで2対1となり、戦況は逆転したはずである。
「ちぃ、アイラをやったのか!?」
「流石はバーサークフューラーだな!」
「フューラーってなによ!?」
いつの間にか
しかし、そんな彼女と力を合わせてもレイジを撃墜するのは難しかった。長らくSAOにいたキリトとアスナは地上戦に慣れきっているため、空間戦闘を得意としているレイジとの戦いは分が悪かったのである。
2人の攻撃を巧みに回避し続けるレイジは、動き回っている間に先ほど捨てたスタービームライフルを回収して、銃口が見えにくい角度から<フェアリーナイトガンダム>を攻撃した。
「そこだっ!」
「きゃあっ!?」
不意打ちを食らったアスナは、右足に直撃を受けてしまう。これではバランサーが狂ってしまい、機体の制御が難しくなる。
「2人がかりでも倒しきれないなんて!」
「やっぱり強いな!」
「はっ! 全国大会優勝は伊達じゃないぜ!」
確かに彼の言う通りである。彼の実力は本物であり、このまま普通にやりあっても倒せる相手ではない。
だとすれば、いよいよアレを使うしかない。
「キリト君、今こそアレを使う時だよ」
「え~、アレを人前でやるのはちょっと……」
「もう、こんな時に恥ずかしがってる場合じゃないでしょ」
恋人たちは秘匿回線を使って怪しい会話をしだす。どうやらキリトは、アスナの言うアレを使うことを嫌がっているようだが、こうなったら背に腹はかえられない。
アスナの説得によって何とか妥協し、とうとうアレを使う決意をする。
「近くに他のプレイヤーがいないことが、せめてもの救いだな……」
「はぁ? なにブツブツ言ってやがんだ?」
レイジは、小声でつぶやくキリトに疑問符を浮かべた。恐らく、アスナと決めた作戦を反芻しているのかと当たりをつけたが、そこで決められた作戦のせいで最悪の結末を迎えることになることまでは予測出来なかった。
「行くわよキリト君!」
「ええい、こうなりゃヤケだ!」
いよいよアレを放つことにした2人は、特殊すぎる発動モーションを開始した。正面から見てキリトは左側、アスナは右側に寄り添い、互いの手を握り合う。すると2機の体が黄金色に輝き出した。あの技が無事に発動し、一時的に無敵状態となった証である。
「なっ!? まさかソレは……」
「さぁ、最後の仕上げだ!」
「ええ!」
その技が何なのかを悟って驚愕するレイジを他所に、キリトとアスナは徐々にテンションを上げていく。
この【合体究極奥義】は、特定の条件を満たすことで使用できる隠し技である。ゲーム内で【恋人同士】となっており、どちらかが【明鏡止水】のエクストラスキルを選択して【
『2人のこの手が真っ赤に燃える!!』
「幸せ掴めと!!」
「轟き叫ぶ!!」
2機のガンダムは、まるでダンスを踊るように絡み合う。そして、向かいあわせで両手を繋ぎ、アスナの手の甲にキリトの手の平を重ねた奥側の腕を正面に向かって力強く突き出した。
『爆熱……ゴッドフィンガァァァ―――ッ!!』
「せきっ!!」
「はっ!!」
『ラァァァブラブゥゥゥッ!! 天っ驚ぉぉぉけぇぇぇぇぇんっっっ!!!!!』
重なり合った2人の叫び声と共に、凄まじい衝撃波をともなったエネルギー弾が発射される。その正面にはキング・オブ・ハートの紋章が浮かび上がり、そこから初代キング・オブ・ハートの幻影が飛び出して見る者すべてを圧倒する。腕を組んだガチムチのヒゲ面オヤジが宇宙を飛翔する姿は、色々な意味ですごかった。
「えっ!? ちょっ、まっ……」
その王様みたいなヒゲ面オヤジを見たレイジは、以前セイに勧められて視聴したGガンダムというアニメを思い出す。あれは確か、最終回に出て来たすっげー恥ずかしい技だ。GBOでアレを食らった独り身のプレイヤーは、強烈な精神的ダメージまで受けてしまうという話も聞いたことがある。幸いレイジはアイラという美少女に好かれているリア充野郎だが、それでもアレを食らって負けるのは嫌すぎる。
しかし、回避することはもうできない。GBOの石破ラブラブ天驚拳は、ホーミング機能が付いている命中率100%の極悪技だからだ。有効範囲が極端に狭く、戦闘を開始してから10分以上経過しないと使えないなど、めんどくさい制約も多々あって非常に使いづらいスキルとなっているが、発動に成功すれば必ず勝利を掴むことが出来る。その代償として、使用した後は凄まじい羞恥心に襲われるけど……それでも、全力を出さずに負けるよりはいい。
「そんなバカなぁ―――っ!?」
ド迫力のヒゲ面オヤジと共に飛翔してきたエネルギー弾が直撃し、<ビルドストライクガンダム・コスモス>の胸にハート型の風穴を開ける。 流石の全国大会優勝者も、キリトとアスナのラブラブパワーには敵わなかった。
爆発する<ビルドストライクガンダム・コスモス>を見つめるキリトは、ようやく倒せたとため息をつく。
「はぁ。色々な物を犠牲にした勝利だったな……」
「ふふ、そうだね」
キリトはトホホと言いたげな様子だが、とにもかくにも活路は開いた。
「よし。気持ちを切り替えて先を急ぐか」
「うん。思った以上に時間がかかったから、早くソウ君と合流しないと」
勝利の美酒を味わう時間も惜しんで、2人は新たな戦場に向かう。先行している攻撃部隊に追いついて、1人で艦隊攻撃をおこなっているソウ・マツナガと合流しなければならない。強敵を倒したとはいえ、フリーダムウォーの行く末はまだ決していないのだ。
次回は、互いの切り札が姿を現します。
本当は次の話でこの章を終わらせようと思っていたのですが、どうやら2話ぐらいのボリュームになりそうです……。
そんなわけで、舞台がALOに戻るのは来年になります。