おいら、リカちゃん。 作:ガスチェフブラスター
というわけで、汽車に乗り込んだオレとハリーは――開いている
出発5分前だったのもあってか、空いている客室を見つけるころには最後尾の車両まで来ていた。
オレとハリーは、二人掛かりで荷物を荷物棚に引っ張り上げた。
特にハリーの荷物は巨大なトランクにぎゅうぎゅうで、20キロはゆうに超えそうなほどだった。
「ハリー、あんた……一体、何を入れたらこんなに重くなるんだ?」
「多分――いろいろ」
――どうやら、本人もよくわかっていないようだ。
荷物を入れ終えたオレたちは、息を切らしながら椅子に座った。
窓の外では、例の赤毛一家が別れを惜しんでる。
「……なんだか、実感わかないよ」
ハリーは窓の外を見ながら、そう呟いた。
それについてはオレも同感だ。
だがそのことを正直に言って、ハリーを不安にさせるわけにもいかない。
というわけで、オレはハリーを励ますことにした。
「まぁでも、魔法っていうぐらいだし――楽しいところなんじゃねぇか?」
オレがそう言ったとき、けたたましく汽笛がなった。
ガタン! と車内が揺れ、汽車はゆっくりと走り出す。
しばらく外の光景を眺めていると――コンコンと、客室の扉がノックされた。
「ここ、空いてるかしら?」
オレはガラス越しに、ノックの送り主を見た。
そこにいたのは――栗毛色の髪の毛をした、オレやハリーと同い年ぐらいの女の子だった。
「申し訳ないけど、他はどこも開いてなくて……」
「ああ、いいぜ」
オレがそういうと、少女はドサッと腰をおろした。
少女はしばらく外を見ていたが、すぐに自己紹介を始めた。
「私、ハーマイオニー・グレンジャーっていうの。あなたは?」
「ああ、オイラか? ――オイラはリカ・アシュトンだ。よろしくな」
それからオレは、ハリーに合図の視線を送った。
「あっ、僕? ……僕、ハリー。ハリー・ポッター」
ハリーがそういうと、少女――ハーマイオニーは目を見開いた。
しかしすぐにきをとり直したのか、彼女はせきを切ったように話し始めた。
「あら、こんなところにいたなんて……あなたとはあったことないけど、本で何回か見たことはあるわ。たしか、その……とっても有名な人なんですよね?」
ハーマイオニーがそういうと、ハリーはゆっくり頷いた。
「……うん。でも、何も覚えてないんだ」
ハリーが言うと、ハーマイオニーは自分を納得させるように言った。
「まぁ、そうでしょうね――10年前ってことは、1歳かそこらでしょうし」
▽ ▽ ▽
それから、しばらく3人で他愛ない話をしていた。
そんなことをしていると、扉がコンコンとノックされた。
ドアを開けると、おばさんがえくぼを作りながら、お菓子の入ったカートを押していた。
「車内販売よ――ホグワーツにつくころにはもう夜だから、なにか買って行きなさい」
ハリーとハーマイオニーは、早速おばさんの前に立つ。
オレも後を追った――が、そこである問題に気づいた。
「――これ、お菓子ばっかりじゃないか?」
オレの発言に、ハーマイオニーもハッとしたようだ。
「そうね――あの、ちゃんとした昼食はないんですか?」
ハーマイオニーが尋ねると、おばさんは疑問で返した。
「なんでかしら?」
「えーっと……栄養が不安なんです」
ハーマイオニーがごまかしていうと、おばさんはもっと笑って答えた。
「――大丈夫よ。帰ったらすぐ、ホグワーツで夕ご飯があるわ。そこで挽回しなさい」
――どうやら、理由が悪かったみたいだ。
オレが言いたかったのは、”しっかりとしたご飯が食べたかった”だったのに――
まぁでも、仕方ないか。
おばさんの言う通り、夕ご飯で挽回しよう。
そう思い、オレもお菓子を買い始めた――
ここまでお読みいただきありがとうございます。
長い事連載をお休みして、誠に申し訳ありませんでした。
本命の一次創作に熱中してたんです……
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