ゼロの人魚姫   作:北町スイテイ

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本作は
『ゼロの使い魔(アニメ版)』と
『魔法少女まどか☆マギカ(TV版および円環の理成立後)』の
クロスオーバー二次創作です。

原作設定・キャラクター解釈については、
本作独自の解釈や調整が含まれますのでご了承ください。

また、本作の美樹さやかは
「世界を救う使命」を背負った存在ではなく、
その役目を終えた後の姿として描かれています。

ゆっくりと関係性を描いていく物語になりますので、
気長にお付き合いいただければ幸いです。


~簡単にそれぞれの作品の特徴追加しました~

このお話は『魔法少女まどマギ』と『ゼロの使い魔』をクロスさせた二次創作です。

まず、『まどマギ』の世界では、普通の少女たちが魔法少女となり、願いを叶える代わりに絶望と戦います。魔法少女の力は強大ですが、その代償や苦悩が常に付きまといます。

一方、『ゼロの使い魔』の世界は異世界ファンタジー。魔法使いや騎士が存在し、王国の政治や戦争、友情や恋愛が入り混じった日常が描かれます。

このお話では、そんな二つの世界のキャラクターたちが出会い、交錯する様子を描きます。原作を知らなくても楽しめるよう、努力はします。


プロローグ「今日からあなたのご主人様」

 

 

 

 

 

 

「さやかちゃん!」

 

 

 

 

 

 

どこかでまどかの声を聴いた気がした。

その声に、返事をしなきゃと思って、でも返事ができなくて。まどかと私の間にあった確かなつながりが、まるで距離を一気に引き離すように細くなっていき、そのうちつながっていたはずの何かがぷつりと切れるような気がした・・・

 

 

 

 

 

 

なにが起きたのかわからなかった。気が付くと私には肉体があった。円環とともに漂う美樹さやかではなく、肉体を持った美樹さやかがそこにはいた。

 

あたしは広場で空をを見上げていたけど、空は青く広く。何か塔のようなものが見えたが、まだ本物の肉体があった時よりも空が広く感じる。

なんでこんなところにいるんだっけ・・・

 

「#####」

「##########!」

 

少し視線を下げると、最初に禿げたおっさんの頭が見えた。もう少し下がると、まどかみたいなかわいいピンク色のブロンドの女の子。何やら口論をしている。 でも何を言っているのかがわからない。外国の言葉?言っちゃなんだけどあたしはそんなに頭がいいわけじゃない。ぶっちゃけおてあげなんですけど・・・

 

「#####・・・・」

 

そのうちピンクの子が渋々といったように私の横でしゃがみ込み、何やら呪文のような言葉をつぶやいた。

そして・・・

 

「!!!?」

 

あろうことかキスをしてきた。

 

「ちょ!あんたいきなりなにすんのよ!」

 

瞬間ソウルジェムに違和感。次の瞬間あまりの痛みにあたしは悲鳴を上げた。

 

「あ”あ”あ”!!」

 

あたしの中に何かが侵入?してくるのを感じた。あたしは反射的にソウルジェムに結界を張ってその何かをはじいた。次にそれは左の手の甲に移動した。

あたしは反射的にピンクの女の子をにらんだ。

 

「ちょっと何のつもり!」

 

言った後に、そういえば言葉が通じないことを思い出した。しかし―――

 

「ちょっとあんた平民の癖に生意気よ」

「あれ?言葉がわかる・・・なんで」

「おそらくルーンの効果でしょう。見たことのないルーンだ、ちょっと失礼」

 

男は私の右手をとるとそこに浮かび上がった模様を書き写した。

 

「おいルイズ!魔法ができないからって平民を連れてくるなよ!」

「そうだそうだ!」

 

そのくらいになってやっとあたしは周りを見る余裕がでてきた。

見ると私が変身しているときに羽織るようなマントをつけたやつらがあたしを見ている。

 

「だまりなさい!ちゃんと召喚したのよ!そんな言いがかりやめて!」

「うそつけー」

 

魔法?召喚?何言ってるの?ファンタジーじゃあるまいし・・・よく考えたら魔法少女もファンタジーか。

 

「さあ、召喚の授業はここまでです。この後は自分たちの使い魔との交流の時間にしてください」

 

そう男が言うと、まわりのやつらはふわりと浮いた。

 

「え!?」

 

もしかして本当にファンタジー系?それとも私が知らないだけで魔法少女の学校的なのがあるの?てか男でも魔法少女契約できるの?

私がぐるぐると考えてるうちに話は勝手に進んでいく。

 

「ゼロのルイズはちゃんと歩いて帰れよ」

「うるさい!!」

 

広場にはあたしと女の子だけが残った。女の子は私を睨め付けるように上から下までみるとものすごく上から目線な態度で話しかけてきた。

 

「あんた名前は?」

 

その質問に私は少しカチンときた。ここまでいろいろありすぎて何にもわかんないけど、一つわかることがある。あたしがここにいるのは目の前の女の子が原因だってことだ。

 

「ちょっと、名前を聞きたいならまず自分から名乗るのが礼儀じゃないの?」

「はあ?」

 

女の子は心底理解できないとう声色だった

 

「あんた私が誰だかわかっていってるの?」

「わっかるわけないじゃない!たったさっき! 無理やり! ここに連れてこられたんだから」

「このっ・・!」

 

女の子は最初反射的に言い返そうとした見たいだけど、その言葉を飲み込んで少し申し訳なさそうな顔をしたような気がした。

 

 

「ふ、ふん!仕方ないわね。本来はこういう時は身分の下の者から名乗るのが礼儀なんだけど特別に!特別に私から名乗ってあげるわ!」

 

 

いや気のせいだわ、うん。

 

 

「私はルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール、今日からあなたのご主人様。わかったならちゃんと敬いなさい」

 

 

ほんとにこいつは一言多い。むかつくけど、なんだか悪い気はしなかった。それどころかどこか懐かしいあいつを思い出す。だからだろうか。

 

 

「あたしの名前は美樹さやか、カバン持ちみたいなことやってる。そっちこそ頭が高いんじゃない」

 

 

こんな皮肉を言ってしまうのは。

 

 

髪の毛はまどかそっくりだけど、どことなくあいつに似ているルイズに、あたしはほんの少しだけど、惹かれている気がした。

 

 

 

 

 

 

 




第一話をお読みいただき、ありがとうございます。

この物語は、
異世界に召喚された話というよりも、
「役目を終えた少女が、もう一度“生きる”話」を
書きたいと思って始めました。

そのため、
いきなり大きな事件や目的が出てくることはありません。
さやかとルイズが、
互いに噛み合わないまま並び立つところから、
少しずつ進んでいく予定です。

更新は不定期になりますが、
最後まで書くつもりでいますので、
よろしければ次話もお付き合いください。

感想やご指摘などありましたら、
お気軽にいただけると励みになります。




本来召喚されるはずだった人物について

名前:平賀 才人(ひらが さいと)
出身:地球・日本
年齢:17歳
性別:男性

異世界ハルケギニアにおいて、本来ルイズが召喚するはずだった人物。
魔法の才能は持たないが、使い魔として極めて高い適性を持つ。

契約成立後は伝説の剣「デルフリンガー」を扱う剣士となり、
圧倒的な戦闘能力を発揮する。

性格はお人好しで責任感が強く、
自身の危険を顧みず他者を守ろうとする傾向がある。
特別な力を望まず、しかし結果として戦場に立ち続ける人物。

原作『ゼロの使い魔』における主人公。
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