Exist of If Dream[Limited] 作:一般通過みゅーたいぱー
過去を思い出してひとしきり吐いたところで、あれは何者なんだという話になる。
「...いや、そんなことより」
みゅーたいぷの楽曲作りだ。
とはいえ頭はそこまで動くわけじゃない。
「...『交通事故 高校生 死亡』...」
少し情報を集めよう。
自分の記憶と合致しているかどうかを。
誰かに見られたらまずい検索履歴にはなってしまうが、仕方ない。
「...1年前、やっぱり...うっ」
写真が1枚。交通事故の場面。
個人名は伏せられている。
だけど、わかる。
まぎれもなく奏多だ。
あたしの手を引いて、その反動で道路に出て、撥ね飛ばされた奏多の写真。
思い込みではなく、事実としてそこに存在している。
そして、紛れもなく奏多は死んでいる。
「ほんとに、誰なの...」
『呼んだ?』
「――!?」
リクライニングがロックされていれば背中を打っていたが、現に今あたしは床に転げ落ちている。
背中から腰にかけて痛みが走ったが、それどころではない。
奏多の声だ。
どこから...?
『ここだ、こーこ』
「どこ?」
『そこからもうちょい左...んでそのまま手を下に...』
「スマホ...?」
指示通りに動かした結果、触れたのはスマホ。
画面を見ると、いつも通りのロック画面。
ロックを解除すると、これまた普通のホーム画面。
しかし、インストールした覚えのないアイコン。
『それタップして、パソコンに繋いでよ』
「いや、なんかウイルス入りそうで...」
『だいじょーぶ、オレを信じろ』
これでデータでも吹っ飛ぼうもんなら後で殴ろうと思いつつ、言われたとおりにする。
すると、瞬く間にモニターが青一色に染まった。
そして、VFroでも見た姿が映った。
『――!――――!』
「...音声出てないけど」
昔のテレビみたいな3色接続ではないから、音声部だけ接触不良なんてことはないはずだけど...。
『――、あーあー...マイクテスマイクテス、ワンツーワンツー』
「聞こえてるよ」
『お、やっと行ったか。サンキュ』
「それはいいけど、なんであたしのスマホの中いたの」
そう聞くと、画面の中のカナタは少し怪訝な顔をした。
『それがさっぱり。オレもよくわかんない』
「あんたがやったのに何でわかんないかな」
『それ仕込んだのオレじゃないし』
「は?」
こいつじゃないなら、いったい誰?
そもそも、あたしのスマホなんて誰が勝手に触った...?
「...もしかして」
『心当たりがあったか?』
「一個だけ。聞かせてカナタ」
『なんだ?』
これは、確信に近い。
あたしのスマホを好き勝手いじれて、かつこんな大それた自立式AIを組めるような知り合いは、一人しかいない。
「誰が、あんたを