侯爵令嬢ナタリアは第一王子アルベルトの婚約者であったが、ある日突然、二人は婚約の解消を発表した。
戸惑う周囲をよそに、アルベルトは新たな婚約者を指名する。

その相手は、今は亡き公爵家の末裔とされる少女ソフィア。
だがそれまでの彼女は、孤児院出身の平民に過ぎなかった。

しかしナタリアは動じない。
なぜならそのすべては、ナタリア自身が仕組んだ計画だったからだ。

ナタリアが望むのは、アルベルトとソフィアの幸せ。
それは同時に、彼女自身の幸せでもあった。

王族は、自分の幸せを願ってはいけないのか。
自己犠牲の先にあるものは、本当に国の繁栄なのか。

愛と義務、理想と現実、友情と恋。
三人の選択が交錯する、異世界ヒューマンドラマ。

——もはや、賽は投げられた。