異誕少女ノ魔女裁判   作:異誕少女ノ魔女裁判制作チーム

27 / 27
3-6「暴走する才能」

 眠い目を擦りながら着替えをする。

 今日は臨時で、ウメが朝食を作ってくれているはずだ。

 

(ペティさん、大丈夫かな?)

 

 食堂へと向かう前に、ペティの監房を覗き込む。

 レイの姿は既に無く、寝ているペティの布団がかすかに上下しているのが見える。

 起きる様子は無い。いつもなら、もう食堂で皆を待っている時間だろう。よほど疲れが溜まっていたのかも知れない。

 

(でも、とりあえずは大丈夫そうかな。……ゆっくり休んでください)

 

 声には出さず、なるべく足音を立てないようにしてその場を離れた。

 

***

 

「いただきまーす」

 

 ウメが用意してくれた朝食は、トーストとスクランブルエッグの至ってシンプルなものだ。

 毎朝ペティの作る凝ったものも良いが、たまにはこんなシンプルなのも悪くない。

 

(ペティさんもこんな感じで少しくらい楽しても良いのに……)

 

 決してウメの作る朝食が手抜きという意味ではないのだが、どうしても比較してしまう心があるのは否定できない。

 

「朝食に限らず、食事の用意するのを順番に担当するって訳にはいかないんすかね」

 

 目の前に座るアヤフミとウメになんとなく問いかける。

 

「そうですよね……。たまにこうして代わるくらいならできるとは思うんですけど」

「……今日作ってみて思ったけど、毎日毎食皆の分を作るなんて、桂さんの魔法があるからできることだね」

「まぁそうっすよね……。結局、ペティさん頼りになっちゃうんすかね……」

 

 3人で悩んでいると、こちらの話が聞こえたのか、レイが近付いてきた。

 

「すまない、少し聞こえてきたから口を挟ませてもらうが……まず、ペティ本人がそれを受け入れないだろう。今はパーティに向けてということで我々も厨房に入ってるが、パーティが終われば元に戻る筈だ。彼女の意思が変わらない限り」

 

 ふと、牢屋敷に来た初日のことを思い出す。

 食事の話が出た時に、真っ先に『私が作る!』と手を上げたのもペティだった。

 

 せっかく【魔法】を持っているのだから、それを役立てたいと思ってのことなのだろう。

 しかし、それを踏まえてもあの状況で手をあげるのはかなり勇気のいることだと思う。

 

(まあでも、いつものペティさんの様子を見ていると、本当にただ役に立ちたいと思っているだけなのかもしれないな)

 

「ペティさんから料理を取り上げるのも、ちょっと……。それに、本人が望まない限りは無理に手を出さなくても良いんじゃないっすかね?」

「そうだな……。ペティが回復したらまた話してみるとしようか」

 

 レイが『この話は終わり』とでも言いたげに咳払いをする。

 

「……さて、それでは今日の予定だが、午前中に飾り付け班と協力して明日の準備をある程度済ませてしまうのはどうだろう。そして、昼食の時間で料理班のリハーサルだ」

「了解っす。それじゃ飾り付け班と合流っすね」

 

 言いながら立ち上がり、食器の片付けへと厨房に向かう。

 食器を洗ったりなどの作業も、今日はウメとアヤフミがやってくれるとのことでお任せすることにした。

 

***

 

「こうして見ると、結構量があるんすね……」

「すみません……手伝ってもらってしまって……」

 

 申し訳なさそうな声を出すユリと、大量の飾りに驚く私。

 一緒に居るテミとリチの両手にも、多くの飾りが入った袋が下がっている。

 

「今のところ、これで全部ですね」

「え~? 私はもうちょっと作りたいものがあるかな~」

「そう言えば、例のミシンも使ってるんすか?」

 

 リチにミシンの使用状況を聞くと、こちらを見てニコッと笑った。

 

「あれ凄いね! 電動じゃないのは仕方無いけど……あれでスピードが一気に上がったよ!」

「作業をしているのを後ろで見ていましたが、言葉が出なかったですね。感心するばかりで」

「試しに私もやってみましたが……上手くできませんでした……」

 

 満面の笑顔でミシンを使っている時の状況を話すリチと、しょんぼりしているユリ。

 その2人に挟まれて微笑んでいるテミ。

 やはり、この3人はとても仲が良いみたいだ。

 

(……なんか私、邪魔者みたいになってませんかね……?)

 

***

 

 食堂へと飾り類を運び込み、一息つく。

 なるべく隅の方のテーブルの上へ4人で運び込んだ飾りは、1つに集めると山のようになる。

 

「こ、これは……想像以上だな……」

「3人で頑張ったもんね~」

 

 レイが驚きの声を上げ、リチが自慢げに胸を張る。

 この量をたった3人で作り上げたのだから、驚くのも誇らしげに思うのも納得だ。

 

「では早速、飾り付けを始めましょうか」

 

 テミの号令で飾り付け班の3人と、料理班からも数名が手伝いとして参加する。

 

「この鎖は……あの辺とあの辺を繋げて……。あ、それはこっちの角に……」

「ユリさん、これはここで良いのかな?」

「あ……はい、もうちょっと……下で良いかと……」

 

 ユリとシルベが組になって飾り付けをしている。珍しい組み合わせだが、これも皆で準備をしているからこそだろう。

 

 私も袋から色々な飾りを取り出し、飾り付け班の指示を聞きながらテープを使って飾り付けをしていく。

 ふと、袋の底から小さな人形のような物が見えた。

 

(これは……? もしかしてレイさん!? すごい! リチさんが作ったのかな?)

 

 そっとリチに近付き、耳打ちする。

 

「(リチさん、これってレイさんの人形っすよね? 今出しちゃっていいんすか?)」

「(あっ……。これは当日のプレゼント用に作ったの。危なかった~ありがとね)」

「(良かったっす……。これが見つかったらサプライズも何もあったもんじゃないっすからね)」

 

 人形をそっと袋の中に戻し、リチに手渡す。

 

「(ナイショの話だけどね……実はレイちゃんだけじゃなくて他の子の分も作るんだ~。もちろんスミレちゃんのもあるよ……)」

「(おぉ!? 楽しみにしてるっす!)」

 

 突然出てきた、私へのサプライズ。目の前に見事な出来のレイ人形があるおかげで、私の人形の出来も期待できるというものだ。

 リチから見て、私がどのように写っているのかも興味があるところだ。

 

 同時に、前に言っていた居なくなってしまった子たちの人形の進捗が気になってしまった。リチのことだから、きっと進めているはずだ。

 イトの人形があれば、それを監房に飾るのも良いし、一緒に寝ることだってできる。

 

(あ、でも作ったからってそれをくれるとは限らないのか……。リチさんに負担かけちゃうのも違うし……今は待つことにしよう)

 

 全員の人形がどのような見た目になるのか、想像しながら手を動かす。14人分の人形が一列に並んだら、きっと圧巻だろう。

 食堂か、応接室辺りの目に付きやすいところに並べるのもいいかもしれない。

 そこまで考えてハッとする。今はもう14人ではない。でも、人形なら14人揃う。それを嬉しいと思った自分が、少しだけ怖かった。

 

 そうこうしているうちに、ほとんどの飾り付けが終わった。

 多少、間が空いているところもあるが、ここは直前に飾り付けるところだからこれで良いらしい。

 

「みんなお疲れ様。料理班の方も順調に進んでいるから、昼食は楽しみにしていてくれ」

 

 レイが厨房から顔を出し、ねぎらいの言葉をかけてくれる。

 その言葉から察するに、料理の方も問題なく進行しているようだ。

 

「レイさん、他に手伝うことはあるっすか?」

「気持ちはありがたいが大丈夫だ。こちらは下ごしらえが終わったから、後は昼食の時間に仕上げるだけなんだ」

「ありゃ、そうっすか……」

 

 現状、やることは無いとのことなので、飾り付けの時に出たゴミなどの片付けをすることにした。

 ほうきを使って細かいゴミを集め、ゴミ箱へ放り込む。

 

 一段落して改めて食堂の中を見回すと、そこにはいかにもパーティらしい華やかな空間が広がっていた。

 

「……すごい。普段って結構殺風景だったんだな……」

 

 これで、一応の準備は整った。あとは明日の本番を待つばかりだ。

 

 

 

 昼前の監房に戻る時間までまだ余裕がある。

 さてどうしたものかと思っていたところに、レイがお皿を持って厨房から出てくるのが見えた。

 

「レイさん、それは?」

「ああ。ペティの朝食がまだの筈だから、お見舞いついでに持っていこうかと」

「私も一緒に行きますよ」

 

 レイの後をついてアヤフミも出てきた。

 それならばと私も行こうと思ったが、前日に一度行っているし、大人数で行っても逆に迷惑になってしまうだろうと思い、今回は控えることにした。

 

「そうなんすね。じゃあ、お願いするっす」

「はーい。私とレイさんとウメちゃんで一緒に作ったサンドイッチ、喜んでくれるといいな~」

 

 アヤフミも一緒になって作った、という点で一瞬嫌な予感もしたが、レイとウメが一緒なら大丈夫だろう。

 

 2人が食堂を出て行くのを見送り、再びこの後どうするか考える。

 

 ふと周りを見ると、シルベがテミに話しかけているのが見えた。

 

「テミさん、今ちょっといいかな?」

「シルベさん? どうしました?」

 

 随分と珍しい組み合わせだなと思い、視線が2人に向いたままになる。

 すると、シルベが私の視線に気付いて手招きをしてきた。

 

「……え? 私っすか?」

「うん、ちょっとテミさんに提案というかお願いがあるんだけど、皆の意見も聞きたいんだ」

 

 傍にいたリチとユリ、そして近くにいた私にも意見を求めているようだった。

 手招きに導かれるまま、3人に近付く。

 

「えっと、それで提案というのは……?」

「テミさんは【透過の魔法】が使えるんだったよね? 物を見えなくさせる、という」

「はい、ここに来て一度見せてからはほとんど使っていませんが……」

 

(なぜ今ここでその魔法が? シルベさんは何をするつもりなのかな……)

 

 リチとユリも同じようなことを思っていたようで、揃って首を傾げている。

 

【挿絵表示】

 

「そこで、ペティさんの作る誕生日ケーキを一旦見えなくして、レイさんの目の前でお披露目するというサプライズを仕掛けたいんだ」

「……なるほど。それくらいであれば問題なく隠しきれると思います」

「それ良いっすね! 目の前にドーンとケーキが出てきて、そこに『レイさん 誕生日おめでとう』なんて見えた日には、きっとレイさんも驚くっすよ!」

 

 レイの驚く顔も見てみたいが、感動して泣きだしてしまうかもしれない。レイ主催のパーティが、まさか裏では自分の誕生日会になってたなんて思ってもいないことだろう。

 

「でしたら、ペティさんにもこの話をしておかないといけませんね」

「オッケーってことでいいのかな? ありがとう!」

 

 そう言いながらシルベがテミの手を取り、しっかり握って感謝の言葉を口にする。

 

「あ、はい……どういたしまして」

 

 そんなシルベたちを横目に、次にやることを考える。

 とりあえず、暇つぶしに図書室へ行くか、応接室へ行くかを考えつつ食堂を後にした。

 

***

[レイview]

 

 

 サンドイッチの乗ったお皿とポットを手に持ち、ペティが寝ているであろう監房へと向かう。

 

 今日作ったサンドイッチは、アヤフミとウメのアドバイスを受けながら作った物だ。

 

 

「疲れて休んでいるのなら、栄養のあるものが良いのではないでしょうか」

「かといって、重たすぎるのもダメだろうね」

「……という事は間を取って、サンドイッチ辺りにするのが良さそうか」

 

 サンドイッチなら野菜も肉も乳製品も、バランス良く摂れるだろう。

 

「それなら、一緒に温かい牛乳を添えるのはどうでしょうか」

「なるほど、用意しよう」

 

 アヤフミの提案に頷く。

 確かに、ここで紅茶を出すのも違うだろうし、牛乳ならサンドイッチには合うはずだ。

 

 

 監房に到着し、そっと中を確認する。

 丁度良いタイミングでペティが起きたらしく、腕を上げて伸びをしていた。

 

「ペティ、中へ入っても良いか?」

「おう。別に確認する必要もねぇだろ」

「私も一緒ですよ~」

 

 アヤフミが私の後ろからひょいっと横に顔を出す。

 

「なっ!? アヤフミ!?」

 

 途端にバタバタと音がして、ペティが慌てているのが分かる。

 少しだけ待ち、そろそろいいかなというタイミングで中へと入る。

 

 中ではペティがベッドの上で布団にくるまり、首から上だけが見えている状態だった。

 

「アヤフミも一緒だとは思わなかった……。危ねえ危ねえ……」

「そんな女の子同士なんだから恥ずかしがらなくたっていいのに、ねぇ? レイさん」

 

 私はそれには答えず、お皿とポットを机の上に置く。

 

「朝食がまだだと思って、サンドイッチを持ってきた。夕食以降、何も食べていないのだろう?」

「温かいミルクもありますよ」

「……ありがとな。ミルクだけ先に貰って良いか?」

 

 その言葉を聞き、一緒に持ってきていたカップへ牛乳を注ぐ。

 

「熱いから気を付けてくれ」

「ああ」

 

(さて、いつもならここで『ふーふーしてくれないのか?』とか来るところだが……)

 

 いつもの冗談が飛んでくるかと身構えていたが、予想に反しておとなしく自分で冷ましながら飲んでいる。

 しかし、よく考えたら今日はアヤフミも居る。流石にしないかと納得した。

 

「ペティさん、サンドイッチもありますからね」

「ああ、それはまた後でゆっくりと――」

 

 そこまで言いかけたペティが目を丸くする。

 お皿を持ったアヤフミが目の前に座ったからだ。

 

「ペティさん、はい、あーん」

 

 サンドイッチを1つ手に取り、ペティの口元へ近付ける。

 

「ちょっ!? アヤフミ何やってんだ!?」

「え? 何を恥ずかしがっているんですか。病人なんだから素直に看病されてくださいよ」

「いや病気じゃねえって! 疲れて休んでただけ――」

「――それでもです。はい、あーん」

 

 その後少しだけ押し問答をしていたが、諦めたのかペティがサンドイッチを口に入れる。

 素直に咀嚼していたが、その表情は真っ赤になりながらも、なんとも形容しがたい虚無を感じさせる表情になっていた。

 

「因果応報ってやつだな、ふふ……。普段から私をからかうからだ」

「笑いを堪えきれてねえぞ。ったく……まさかアヤフミからこんなことされるとは夢にも思わなかったぜ」

「ふふ、ペティさんにもカワイイところがあるんですね」

 

 そう言いながら、アヤフミはにこやかに笑っている。

 ペティは顔を赤くしつつも、少しだけ笑みをこぼしている。

 

「それはそうと、体調の方は大丈夫なのか?」

 

 昨日も同じような質問をしたが、やはり確認せずにはいられない。

 

「ああ、今度こそもう大丈夫だ。なんたって12時間以上も寝ていたんだからな。これ以上寝てたら逆に体がおかしくなっちまうよ」

「そうか、今度こそ本当に安心していいんだな?」

「大丈夫だって。昼食は料理班が用意してくれているんだっけか。なら、夕飯から復帰するからよろしくな」

 

 その言葉を聞き、安心して胸をなで下ろす。

 

「それじゃ、私たちもそろそろ戻りましょうか。残りのサンドイッチもこちらに置いておきますね」

「昼前にはまた戻ってくるが、何かあったらすぐに呼んでくれ」

「ああ、2人ともありがとな」

 

 アヤフミと一緒に立ち上がり、監房を後にする。

 

 この後は厨房の後片付けの確認と、日課の見回りがある。

 時間がそこまで残っていないため全部を見回ることはできないかもしれないが、トラブルを事前に防ぐためにも必要なことだ。

 

 ――――パリンッ

 

 階段を上がっている最中だった。

 微かではあるが、後方から何かが割れるような音が聞こえてきた。

 

「……今、何か聞こえなかったか?」

「え? 何かと言われても……私には何も聞こえませんでしたけど……」

 

 何か胸騒ぎがする。今まで感じた事の無い、強烈な嫌な予感。

 次の瞬間、何も言わず駆け出していた。

 

「ちょっと、レイさん! 待ってください!」

 

 後方からアヤフミの声が聞こえるが、今はそれに構っている時間は無い。

 

(ペティ、無事でいてくれ……)

 

 鼓動が早くなり、嫌な予感というのが増々強くなってくる。

 

 最悪の状況を想定し、監房の中へと駆け込む。

 

 そこには白い食器の破片が散らばっていた。

 

 そしてその奥には――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ペティが驚いた顔をしてこちらを見ていた。

 

「レイ!? どうしたんだよ、そんなに血相変えて飛び込んできて」

 

 そこには先ほど会ったばかりのペティがそのままの状態で座っていた。

 ペティが無事だと分かり、ドッと力が抜けていく感覚を味わう。

 

「どうしたもこうしたも、何かが割れるような音が聞こえたから戻ってきたんだ。これはどういうことだ?」

 

 床に散らばる食器を指さしながら聞くと、ペティは少し気まずそうに頭を掻きながら答えた。

 

「あ、いや……ホットミルクをこぼしちまって、あっつ! ってカップを落としちまったんだ……」

「まったく……。熱いから気を付けてくれと言っただろう」

「すまねえ……」

 

 そのようなやりとりをしていると、アヤフミが追い付いてきて監房へ入ってきた。

 

「どうしたんですか!? 何かあったんですか!?」

「ペティが手を滑らせてカップを落として割ってしまったらしい。掃除するための道具を取ってくるから、柳谷アヤフミはここにいて欲しい」

「いえ。火傷の手当をしなくては。医務室に連れていきます」

「……ああ、そうだな。なら、頼む」

「はい。レイさんも気をつけて」

 

 アヤフミにペティのことを任せ、道具を取りに再び階段を上る。

 

 しかし、ペティが無事だったと判明しても、胸騒ぎが治まる様子は無かった。

 

(予感は予感でしかなかった。なのに、何故だ……)

 

 心を鎮めるため、大きく深呼吸をする。

 何度も繰り返していくうちに、ようやく治まってきた。

 

 気を取り直して玄関ホールに向かう。

 そこにある小さなロッカー。(ほうき)塵取(ちりとり)はここにある。

 取り出して、階段を降り、監房の中で散らばった破片を集める。

 それを捨てる場所を一瞬だけ考え、すぐに食堂へ持っていくことに決めた。

 気兼ね無くゴミを捨てられる場所は厨房の中くらいなものだ。

 ダストシュートは場所が悪く、こうしたゴミを捨てるのが少し億劫に感じてしまう。

 珍しく誰も居ない食堂を抜け、厨房のゴミ箱に破片を捨てる。

 ゴミはいつの間にか溜まってきている。看守が定期的に捨てているのか溢れることは無いものの、最近の料理練習のこともあって追いついていないのだろう。

 小さくため息をつく。

 

 その後、残った時間で屋敷内の見回りをし、監房へと帰った。

 ペティは既にベッドで横になっていた。どうやらサンドイッチも完食してくれたらしい。皿は空だった。

 

 上着を脱ぎ、同じようにベッドに横になる。

 普段通りで居ようと努める。ゆっくりと呼吸をする。深く息を吐く。それでも、なんだか落ち着かない。

 

 現時点では何も分からない。この違和感の正体も、あの不可解な行動も。

 

(いや、1つだけ思い当たる……)

 

 だが、それをそう簡単には認めたくはなかった。

 

(まさか……いや、そんな筈はない。だが、もしそうなら……)

 

 軽く仮眠を取るつもりでいたが、目が冴えてしまってとても寝られる状況では無かった。

 結局、監房が開くその時までもやもやしながら過ごす羽目になった。

 

***

[スミレview]

 

 

 リハーサルとして作った食事も食べ終わり、今は片付けの最中だ。

 皆の反応を見る限り、評判は上々だったと思って良いだろう。

 

「この分なら、明日の本番も上手くいきそうっすね」

「でも油断は禁物ですよ。いつどんなトラブルが起きるか分かりませんからね」

 

 アヤフミと食器の片付けをしながら、明日の意気込みを確認する。

 本番で作る料理はもう決まっていて、あとはそこにペティのスペシャルな料理とケーキが加わる予定だ。

 

「よし、これで終了っすね」

「はーい、お疲れさまでした」

 

 そのまま、この場は一旦解散となった。

 

 厨房を出ようとした時、ふと何か忘れていることに気付いた。

 

(何か忘れているような……あ)

 

 慌てて戻って、シンクの角を見る。

 生ゴミが捨てられておらず、そのままだった。

 

「危ない危ない、これは忘れちゃいけない」

 

 水を床に垂らさないようにゴミ箱を持ってシンクに近付ける。

 その時、中から変な音が聞こえてきた。

 

「ん? ……なんだこれ」

 

 見ると、割れた食器が捨てられていた。

 

「誰か割っちゃったのか……。ここにあるってことは、ウメさんかアヤフミさんかな」

 

 午前中にここで料理をしていたのは、ウメ、アヤフミ、レイの3人だ。

 偏見ではあるが、レイがそんなミスをする訳がないという思い込みがあった。

 

「それにしてもいいのかな、分別しなくて。焼却炉に入れたら一緒ってこと?」

 

 思い出してみれば、焼却炉の部屋に入ったことは一度も無かった。

 ゴミは定期的に看守が集めているらしいので完全に手付かずの状態である。

 

「まあいっか、今まで何も言われてないし。……今度ツカイマに聞いてみよう」

 

 ゴミ箱を元の場所へと戻し、もう一度やり忘れが無いかを確認した上で厨房を後にした。

 

***

 

 午後からの時間は、個人的に予定していた服作りの続きだ。

 既にかなりの量が完成しており、次はどんなものを作ろうか考えている所だ。

 

 娯楽室に到着し、何気なく中を覗いた私は、そこで妙な光景を目にした。

 レイが、クローゼットの前に立っている。

 じっとクローゼットの中を見つめて、微動だにしていない。

 

「……」

 

(……え)

 

 思わず足が止まった。

 

(え、見てる……めっちゃ見てる……興味無い感じじゃなかったっけ……?)

 

 しかも、腕を組んで真剣な顔で見ている。

 その瞬間、私の頭に電流が走った。

 

(……着せ替え、させたい)

 

 気付いた時には、もう娯楽室に足を踏み入れていた。

 

「……レイさん」

「!?」

 

 私がレイに近付いて後ろから声をかけると、彼女は少し驚いてこちらを見た。

 

「や、八重沢スミレか。どうしたんだ?」

 

 私はレイの両肩を掴み、顔を上げた。

 

「レイさん」

「……な、なんだ。急に」

 

 少しだけ目を見開いたまま、レイは戸惑ったようにこちらを見る。

 

「着替えましょう」

「……何?」

 

 沈黙が訪れる。

 普段は聞こえない時計の針の音まで聞こえてくる。

 しばらくすると耐えきれなくなったのか、レイがもう一度問いかけた。

 

「何を言っている?」

「着替えっす」

「だから、何故そうなる」

 

 至極真っ当な疑問をぶつけられるが、私は逸らさない。

 

「クローゼット見てたじゃないっすか」

「……」

 

 私が指摘すると、レイの視線が一瞬泳いだ。

 

「別に、ただ中を確認していただけだ」

「めちゃくちゃ真剣に確認してたっすよ」

「……」

 

 沈黙。どうやら図星らしい。

 

「サイズも、大体レイさんに合いそうなの作ってあるっす」

「まさか……最初から私に着せるつもりだったのか?」

「半分くらいは、そうっすね」

 

 正直に言うと、レイは小さくため息をついた。

 

「私はそういう事に興味は――」

「――じゃあなんでクローゼット開けてたんすか」

「…………気になっただけだ」

 

 かなり間を開けた後、ぼそりと一言漏らす。

 私はこの瞬間、勝利を確信した。

 

「じゃあ、1着だけでいいんで」

「断る」

「お願いします」

「ことわる!」

「お願いします!」

「い・や・だ・こ・と・わ・る!」

「お願いしますっ!!!」

「……」

 

 レイの顔を見上げて全力で頼む。自分でもゴリ押しだなとは思うが、ここで負けるわけにはいかない。

 

「……1着だけだ」

 

 観念したように、レイはそう言った。

 

「やった!」

 

 渾身のガッツポーズが思わず出てしまった。

 

***

 

「まずはこれっす」

 

 私は白い簡素なワンピースを取り出した。

 

「まずは……? というか、何故ワンピースなんだ。もっと他の――」

「――最初に作ったやつなんで。シンプルでいいかなって」

「私はスカートを履く趣味は――」

「――細かいことは気にしないっす!」

 

 言葉を遮り、ぐい、と押し付ける。

 

「……」

 

 レイはしばらくそれを見ていたが、やがて諦めたように受け取った。

 

「……少し待て」

 

 そう言って、娯楽室の奥で着替え始める。

 

 

 数分後。

 

「……どうだ」

 

 出てきたレイは、白いワンピースを着ていた。

 

「…………」

 

 一瞬、言葉が出なかった。

 

(……似合いすぎでは?)

 

 シンプルなデザインのはずなのに、凛としてとても綺麗に見える。サイズは少し小さめだったため裾が短くなってしまったが、レイのスラッとした脚がよく映える。

 

「……何か言え」

「め、めちゃくちゃ似合ってるっす……。これならペティさんも一発でノックアウトっすよ」

「待て、なぜそこでペティの名前が出てくる」

「あれ? ペティさんに『カワイイ』って言ってもらいたくないんすか?」

「ぐっ……」

 

 レイは少しだけ目を逸らした。

 

(照れてるな……)

 

「……他には、どんな服があるんだ」

「へ?」

「着るとは言ってない。見るだけだ」

 

 数分後、レイは2着目を抱えていた。

 

 

「じゃあ、次はこれ」

「……」

「次はこっちっす!」

「……」

「お次はこれとかどうすか!!」

「……」

 

 気付けば、3着目、4着目と着せ替えは進んでいた。

 レイはどんな服を着ても似合う。普段の牢屋敷の服はクール系だが、カワイイ系の服もとても似合う。まさに美少女だ。

 そんな風に思っていると、娯楽室の入口から足音がした。

 

「――あれ? 何してるの? スミレさんに……レイさ……ん!?」

「――!?!?」

「あ、シルベさん」

 

 振り返るとシルベが立っていた。私の作った服を着ているレイを見て口をあんぐりと開けている。

 レイは両手で顔を覆って座り込んでしまった。耳の先が赤くなっている。シルベに見られて恥ずかしがっているのだろうか。

 もっと堂々として良いと思う。ものすごく似合っているのだから。

 

「レイさん、すごく似合ってるね! 僕、びっくりしたよ!」

「分かります!!!」

 

 シルベが我に返り、笑顔でレイを褒め称えている。私は食い気味に同意を示した。

 

「もしかして、スミレさんが服を作ったの?」

「はい! あ、シルベさんも着ませんか!?」

「え? 良いの?」

「はい! もちろんっす!」

「なら着てみたい!」

 

(……言いましたね?)

 

 ということで、シルベも着せ替えさせてもらった。

 

「青いフリルが映えるっす! かわいいっす!」

「良いっすねその笑顔! もっとくださいっす!」

「カッコイイ系も似合うっすね! 執事っぽい! お荷物お預けしても良いっすか!?」

 

 そして、復活したレイも着せ替えさせてもらった。

 

「カワイイ! カッコイイ! カワイイ! これをカッコカワイイと言うんです……!」

「恥ずかしがるメイドレイさんとってもキュート! もえもえきゅんって言ってください!」

 

 シルベはあまり恥ずかしがらずに私の言った通りのポーズを取ってくれたり、楽しそうにしてくれる。

 恥ずかしそうにするレイも、楽しそうにするシルベも、どちらも素晴らしく魅力的である。

 

「こういうのあんまり着たこと無かったけど、楽しいね! スミレさんありがとう!」

「いえいえ! こちらこそっす!」

 

「……八重沢スミレ」

「なんすか?」

「そろそろ、十分だと思うんだが」

「あ、じゃあ最後にこれだけ」

 

 私は、1着のドレスと、1組のロリータ服を取り出した。

 ドレスの方は紺色がベースで、肩と腕の部分がシースルーにしており、レース模様になっている。

 ロリータ服の方は、クラシカルな雰囲気を漂わせるブラウンのスカートと、ベージュのトップスだ。ところどころにフリルをあしらっている。

 

「こっちの紺色のドレスをレイさんに。こっちのロリータ服をシルベさんに着てほしいっす!」

「おおー! すっごくかわいい! 早速着てみてもいいかな?」

「どうぞどうぞ! 着方が分からなかったら言ってください!」

 

 シルベは目を輝かせて私から服を受け取ると、奥へ着替えに行った。

 レイの方を見ると、先程よりもさらに固まっている。

 

「……」

「……一番最近作ったやつっす。気合い入ってます!」

「…………」

「絶対似合いますよ!」

 

 数秒の沈黙の後、レイは小さくため息をついた。

 

「……これで最後だぞ。本当に」

 

 

 

 着替え終えた2人を見た瞬間、私は確信した。

 

(勝った)

 

 拳を天高くつき上げる。

 何に勝ったのか自分でも分からないが、とにかく勝ったのだ。

 

 シルベが着たロリータ服は、彼女のボーイッシュな風貌にマッチしており、まるでお人形のような可愛さがあった。

 

「えへへ、どうかな?」

 

 シルベは笑顔のままくるっと回って見せる。なんだかキラキラふわふわとエフェクトが出ているように見える。眩しい。眩しさで目が痛いが気持ち良い。

 

「……どうだ」

 

 レイの紺色のドレスは、予想以上にレイに似合っていた。普段のクールな雰囲気が少しだけ柔らぎ、しかしカッコ良さと美しさ、可愛さが天元突破している。

 クールなレイが可愛いドレスを着ているというギャップにやられた。

 

【挿絵表示】

 

「最高っす………………」

「……そうか。……はあ、私は何をやっているんだ……」

「あはは、スミレさん鼻血出てるよ」

 

 その時。

 

「おーい、何やって――」

 

 娯楽室の入口から、ペティの声がした。

 

 ペティが中に入ってきて、レイの姿を見た途端固まってしまった。

 

「――――」

 

 何も言葉を発さず、ただじっとレイを見つめている。

 

「ペティ!? なぜここに!? 休んでたんじゃなかったのか!?」

 

 その言葉にペティは我に返った。

 

「ずっと寝てばかりだったから、少しは体を動かさないとと思ってな。そんで散歩してたら、何か騒がしいから来てみたら……」

 

 そう言いながら、ペティはレイの周りをぐるぐる回りながら舐め回すように見ている。

 

「何か言ってくれ……。恥ずかし過ぎて倒れそうだ」

 

 レイがたまらずそう言うと、ペティは深く頷きながら拍手をした。

 

「ビューティフォー! ベリーナイス! だから言ったろ? レイはこういう格好も似合うんだって!」

「ですよね! ですよね!」

 

 同じことを思っていた同志で手を取り合う。

 

 レイは完全に真っ赤になって顔を逸らしてしまった。

 表情は見えないが、恐らく人に見せられないような表情をしているに違いない。

 

「レイさんドレス似合ってるよ!」

「シルベ、キミは少し黙っててくれ! スミ……八重沢スミレに無理やり着せられただけだ!」

「スミレで良いっすよ」

「あ、ああ……いや、それは良くて……」

「なるほどなぁ! でもレイもシルベも似合ってるじゃねぇか! なんなら写真集でも出すか?」

「ペティ、何を言っているんだ! 冗談も程々に――」

「ふっふっふっ……そこは抜かりなく。後でスマホに送りますね!」

「あっ、僕にも送ってよ! 僕が来る前にレイさんがどんな服を着ていたのか見てみたい!」

 

 レイが何か喚いているような気がするが、もはや誰も聞いていない。

 

「よし、それじゃここからはアタシもカメラマンだな!」

「まだ衣装のストックはありますからね! ペティさん、次はこれとかどうっすか?」

「おお良いねぇ!」

「あ、これも着たらどうかな?」

「それも着てもらうっす!」

「ぜってえ似合う!」

「話を、聞け……!」

 

 レイの叫びも虚しく、撮影会は次の監房の時間までたっぷりと続くのであった。

 

***

[レイview]

 

 

 とんでもない目にあった。などと思うのは烏滸(おこ)がましいだろうか。

 随分と疲れたのは間違いない。だが、不思議と充足感があった。

 

(偶には、悪くないか)

 

 そんなことを思いながら、カーテンを開ける。

 

「……ペティ。大丈夫か」

 

 もう監房に戻らないといけない。衣装を着替えている間に、シルベとスミレには先に帰ってもらった。待たせている間に遅れられても困るからだ。

 だからペティも一緒に戻っているものだと思っていた。だが、ペティはまだそこに居た。

 低い椅子に座って、壁にもたれかかるようにしてペティは少し俯いていた。

 

「……」

 

 返事は無い。最近、ペティはこうしてボーっとしていることが多くなった。

 まだ体調が優れないのだろうか。いや寧ろ、この短期間で完全回復という訳にはいかないのが道理だろう。

 

「ペティ。立てるか? もう戻らなくては」

 

 近付くと、ようやくペティが顔を上げた。

 

(……?)

 

 一瞬。ほんの一瞬だけ、ペティと目が合ったその一瞬だけ、胸騒ぎがした。

 だが、それはすぐに消えてしまった。

 ペティは小さく笑う。

 

「……なんだよ。弱った同居人に、肩も貸してやれねぇのか?」

 

 思わずため息が漏れる。

 そんな冗談が言えるほどには大丈夫なようだ。

 

「分かりましたよ、お姫様」

 

 ペティに肩を貸してやり、そのまま足を掬って抱きかかえる。

 

「おいおい……!」

「お運びします……なんてな」

 

(相変わらず……いや、また軽くなったか)

 

 意外にも抵抗しないペティを腕に抱いたまま、娯楽室を出る。

 またこうしてペティを抱くことになるとは思わなかった。

 だが、ペティはきっと、前に森でこうして抱いたことを忘れてしまったはずだ。

 

(……私の【魔法】で彼女はあの日の出来事を忘れてしまった。そのことに言及したことはなかった。だがもしここで、これが初めてではないと言えば、思い出してくれるだろうか)

 

 忘れられた事実は変わらない。

 それでも、そんなあり得ない期待をしてしまう。

 

(あの日もこんな風に、私の首に腕を回して、力強くしがみついていた……。……こんな、風に)

 

 一瞬、ペティの方を見る。

 ペティの顔は見えない。代わりに、彼女の腕が首を強く締め付ける。

 

「……そんなにしなくても良い。万が一にもキミを落とすような真似はしない」

 

 小さく震えるペティに声をかける。

 

「あ……」

 

 ゆっくりと、ペティは何事もなかったように、顔を上げて腕を少しほどいた。

 

「悪い。そんなつもりじゃ……」

「いいんだ。キミはこの後に備えて、ゆっくり休んでいてくれ」

 

 その後、なんとか時間までにペティをベッドに届けることができた。だが結局、それ以上何も話すことはできなかった。

 積み上がる違和感は、未だに答えを得られない。

 ただ、そこにあるだけだった。

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。


  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

読者層が似ている作品 総合 二次 オリ

夢想少女ノ魔女裁判(作者:タイホくん)(原作:魔法少女ノ魔女裁判)

「全員──殺します」▼15歳の少女、篠宮マコトは、ある日突然牢屋敷に幽閉されてしまう。▼仲間となる12人の魔女候補の少女たちとの共同生活を送っていたある日、殺人事件が発生する。▼それは、仲間の1人を魔女として差し出し、処刑へと導く狂気に満ちた儀式、【魔女裁判】の幕開けであった。▼これは「魔法少女ノ魔女裁判」へと繋がる、無数の“もしもの物語”の1つである。▼※…


総合評価:363/評価:9.23/連載:54話/更新日時:2026年08月22日(土) 19:05 小説情報

従順少女ノ魔女裁判(作者:夏目)(原作:魔法少女ノ魔女裁判)

【感覚操作】の魔法を持つ少女・尾形(おがた)トウカは、目を覚ますと見知らぬ牢屋敷に拉致されていた。▼ トウカをはじめとした14人の少女に、不気味なフクロウ・ゴクチョーが淡々と告げる。「面倒なことに、そのうち囚人間で【殺人事件】が起こる」と──。▼ 魔法のせいで嫌でも感じ取る凄惨な事件の気配。冷え切った関係。嫌疑の視線。秘めた怒り。潜めた息遣い……。トウカは直…


総合評価:2205/評価:9.23/連載:21話/更新日時:2026年04月10日(金) 19:01 小説情報

そっくりさんノ牢屋敷生活(作者:蒼天 極)(原作:魔法少女ノ魔女裁判)

 氷上カレンが目を覚ますと、そこは牢獄。▼ どうやら魔女因子に適合してしまったらしく、魔女になる危険性があるため牢屋敷に隔離されたらしい。▼ 結果、牢屋敷で生活する事になったカレンだが、そこにはメルルと言う同じ苗字の見た目そっくりな少女がいて……?▼ これはどこぞの黒幕と双子と勘違いされるくらいに似てる少女、氷上カレンが牢屋敷での余生を全力でエンジョイするお…


総合評価:577/評価:7.79/連載:11話/更新日時:2026年05月10日(日) 00:00 小説情報

魔女ノイナイ魔女裁判(作者:テラウラ)(原作:魔法少女ノ魔女裁判)

南国の島に集められた14人の少女たち。▼彼女たちは"魔女になる因子を持つ魔法少女"として、この島へ隔離された。▼そこで課されたのは、あるルールの下での共同生活。▼"殺人が起きた場合、『魔女裁判』を行う"▼犯人を見抜けば犯人だけが処刑。▼見抜けなければ、犯人は島から脱出し、代わりに誰かが死ぬ。▼楽園で始まるコロシアイと魔…


総合評価:177/評価:8.22/連載:48話/更新日時:2026年08月20日(木) 00:00 小説情報

私「よりによってそのエンド後かよ」(作者:水無月ズン)(原作:魔法少女ノ魔女裁判)

▼ 『魔法少女ノ魔女裁判』▼ それはかわいらしい少女たちの織り成すアドベンチャーゲーム。▼ 各々心に闇を抱える彼女たちが、その【原罪】に、その【禁忌】に向き合う物語。▼ その世界に転生してきた『私』は、待ちわびた暗い監房の中で絶望を味わうことになる。▼ 自分が、与えられていたはずのチャンスをつかみ損ねたことに。▼ その果ての末路が―――▼ 最も、『絶望《希望…


総合評価:467/評価:8.73/連載:4話/更新日時:2026年08月23日(日) 00:06 小説情報


小説検索で他の候補を表示>>