やはり俺の学園都市生活はまちがっている。   作:鴇。

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えーっとリメイクです。


ごめんなさいね、できるだけ早く前の作品の時系列まで追いつきます。

では。


追記。文法作法、でしょうか、それを直しました。至らない点はまだまだあると思いますが宜しくお願いします。


魔神は萌芽す。
置き去りにされたのは俺の方


第1話

 

 

 

 

 俺の名前は比企谷八幡(ひきがやはちまん)だ。訳あって、というか、毎年10人ほど学校から志望できるようになってたりして学園都市に来て能力開発を受けている。

 その学園都市というのは日本、東京の西側に存在しており、周りが壁に遮られている。分かりにくい人は、進撃の巨人のウォールマリアでも思い浮かべて欲しい

 

 そんな隔離と言っていいほど外部との隔たりがあるその街。それには相応の理由がある。周囲から取り残されたぼっちの如き存在ではなく、俺のように孤高で自ら、自らを閉ざした存在なのである。そう。俺のように。なんだろ、ちょっと悲しくなってきた。

 

 相応しい理由。それは何か。

 

 

 超能力の開発。

 

 

 学園都市に住む学生は街の8割を占める。

 その半分以上が能力を発現できないままなのである。いや、正確には発現しているが肉眼で確認できるほどではないということらしい。

 

 下から順に

 

 無能力者 Level0

 

 異能力者 Level1

 

 弱能力者 Level2

 

 強能力者 Level3

 

 大能力者 Level4

 

 超能力者 Level5

 

 となっている。

 

 学園都市の最終目標は『神ならぬ身にて天上に辿り着くもの』……Level6……だという。それをメインに研究しているのがSYSTEM研究。まぁこのあたりは、現実俺には遠い話……だといいが。

 

 ちなみに日常生活で役に立つのはLevel3からである。同様にエリート扱いされ出すのもLevel3からだ。

 

 そして俺、比企谷八幡は先程学園都市に到着し能力開発を行われたばかりだ。

 能力開発を終えロビーのようなところで帰る準備をしていたところだったのだが、雪ノ下雪乃(ゆきのしたゆきの)という少女が声を掛けてきた。

 私の名前は雪ノ下雪乃といいます。

 そう彼女が深々と頭を下げて言ってくるので、俺は比企谷八幡だとコミュ障が発揮される前に脊髄反射で答えようとした矢先。

 というか、この子可愛いなおい。それはもう学校に一人いるかいないか、あわよくばそこらへんの女優となら競り合えるレベル。

 脊髄反射っていってる割にはめっちゃ脳内会話してるな。

 その前に自己紹介を……

 

「あなたの家に居候させてくれないかしら?」

 

 

 様式美と言うのだろうか。とりあえず言わなければならない事がある。自己紹介よりも先に。さぁ、言っちゃうよ!

 

 

 

 

「……は?」

 

 

 

 

 

 何を言ってるがわからないと思うが今起こったことをありのままに話すぜ! 雪ノ下って絶世の美少女が俺の家に一緒に住まわせてくれて言って来たぞ! ふぅ……落ち着けそんなわけが無いだろ……今までそれでどれだけ勘違いしてきたか。いや、家に泊めてくれっていう友達なんて今までいなかったけどね? そもそも友達がいないから!

「聞こえないのかしら? 私をあなたの家に住まわせてくれないかしらと言っているのよ? 目だけではなく耳も腐っているようね」

 前言撤回、なんだこの性悪女

「聞こえてるよ、少し虚を突かれただけだ。つーっか腐ってるのは目だけだ。あとそれが人にものを頼む態度かよ、つーかそれはそうとしてお前はいいのか?」

「そうね、私としては誠に遺憾なのだけれど、誠に遺憾なのだけれど、置き去り(チャイルドエラー)の私は身を置くところがないのよ。もし行くあてが見つからなかった場合は施設で保護されてしまうの」

 二回も言うなよ、傷ついちゃうだろ。

 

 しかし俺が泊めてやる理由はやはり、ない。

 

「施設が保護してくれるんだろ? ならいいじゃねえか」

 我ながらかなり情の無い言葉だと思う。

 

 しかしそれで引き下がる雪ノ下でもないらしい。

「そうね、あなたは知らないかもしれないけれど、氷結能力者(フリーズドアトム)大能力者(Level4)ともなればチャイルドエラーだというのをいいことに実験施設で体を隅々まで研究されかねないらしいのよ」

 だからお願い、と銘打ってから彼女は言った。

「家事はすべて私に任せてくれて構わないから、さすがに自分の下着くらい自分で洗ってほしいものだけれど、この際仕方ないわ。」

 

 いや、最後のいらないだろ、強情にもほどがあるわ。居候させる気失せたわ。いや、泊める気なんて最初からないけどね?

 

 そんなことよりこいつは俺のことを甘く見すぎている。

「甘いな。俺は家事くらい普通にできる。お前とは勝負にはならないまである」

「あら、頼もしいじゃない、ところであなたの名前と能力を教えてくれないかしら?」

 え、誰も泊めてやるなんて言ってないよね?言ってないよね…?

「そういや俺の方は自己紹介もしてなかったな、そんな奴に居候させてくれなんて頼むなよ。」

「仕方ないじゃない……この中で唯一まともそうだし、何よりあなた、もう学校も寮も決まっているのでしょう?」

 

 唯一まとも…? 周りどんだけやばいやつばっかなんだよ、ほらリア充とかいねえの? ウェイウェイ言ってる奴。ウェイ勢ってマジで何喋ってるか分からんよな。

「なんで知ってんだよ、なに? 読心系の能力者か何かなの?」

「やっぱりあなた頭も腐っているのかしら? 氷結と言ったでしょう? このロビーに帰ってくる途中にあなたとここの研究者が話しているのを聞いただけよ」

 もうこいつやだ、いちいち傷つけてくるんだけど…

 

「冗談だよ……俺の名前は比企谷八幡だ、それでお前の名前は雪ノ下。雪乃でよかったか?」

 

 ええ、そのとおりよ。と雪ノ下が反応するのを聞いてから続ける。またなんか罵倒される前に。

 

「それで俺の能力だが、認識誤認(イグジスタンスパレード)異能力者(Level2)だ」

「あら、よかったじゃない、六割は無能力者(Level0)だというのだからあなたは恵まれているほうじゃない」

「なんだ、遠回しな自慢か? Level4のお前がそれを言うかよ、軍隊で価値を得られるほどの力だっていうそうじゃねえか」

「けれど超能力者(Level5)とは単独で軍隊と争えるのよ?まあそれでも私がLevel5になってはいけない理由にはならないけれど」フフッ

 マジかよこいつ……本気でなるつもりだぞ。

「まぁなんだ第三位の超電磁砲は最初はLevel1だったらしいじゃねえか、だったら俺のもそのチャンスが……」

 まぁ本当は俺もLevel2っていうのは嘘で測定不能だが確実にLevel5クラスの力があるそうなんだが。

 

______________________________

「待ってください、俺がLevel5クラスの能力者だって?」

「あぁ、君は原石だったようだ。しかも前作のナンバーセブン以上だ…」

 

 科学者は不敵に笑う。

「原石・・・・?」

「そうだったね、まだ原石のことも説明をもらってないんだったね。簡単に説明すると学園都市の外で天然に能力が発言した人間のことだ。」

「じゃ、じゃぁ、もし俺がその原石だっていうならなんで今からまた能力開発をしようとしてんだよ」

 

 確か能力は一人に一つだけのものだったはずだ。

 

「クク・・・そんなのは簡単だよ、原石というからには磨かなければいけないだろう? ナンバーセブンは失敗してしまってね、何せ彼自身どこからどこまでが自分の能力か理解していないみたいで扱いに困ったよ。」

「おい……失敗すんのかよ、そんな危険なことしたくねえよ」

「安心したまえ失敗するといっても決してマイナスになることはないさ」

「では、はじめるぞ。」ククク

「おい! まてよ! まてっていってる……だ…………ろ」

「ふっふっふ期待しているぞ新世代」

 笑い方統一しろよ。と場違いな事を思ったところで意識が途切れた。

______________________________

「どうしたのかしら? 突然黙って脳まで腐ってしまったのかしら?」

「ん? ……あ、あぁちょっとボーっとしてしまっただけだ、ねみぃんだよ」

 結局どうなったんだろ・・・なんか体に変化はねぇし、起きたら何となくで能力の名前をきめなさいって言われて幻想世界(イマジンワールド)って言っちまったけど、表向きは認識誤認の異能力ですごせとかいわれて・・・・大して能力も変わってねえのに…なんでわざわざ…

「まぁいいや、今から俺の寮いくからついてこい」

「え?」

「なんだ、冗談だったのか?」

 だよね!! よかった! これで晴れて一人暮らしのボッチライフを満喫できるぜ! 小町は家で上手くやってるだろうか…まぁあいつのことだ。きっとお小遣いが倍になってるだろ。いや、そもそも小町の方がお小遣いが多かった気がする…

「いえ、そうではなくて本当にいいのかしら?」ウルウル

 やめろよ、涙目で上目遣いとかかわいいとおもっちゃうじゃねえか。そういえば修学旅行の旅館でのアクシデントで布団に隠れるシーンの立花ちゃんはかわいかったな。

「お、おう、まぁしばらくの間だけだろ? 早く学校きめて一人暮らし満喫しろよ。それじゃ行くか」

 もうどうとでもなれ。

 

「えぇ……その、あ、ありがとう……」

 なんか雪ノ下が言ったが声が小さくて聞こえなかった。

 

 なんかもじもじしてるのは分かった。

 もしかしてやっぱりコイツ可愛いんじゃねえの?

 

 

 

 日も暮れてはじめる頃、ようやく研究所から放り出され確実自宅へ向かった。別々の方向へ向かったけど…だいたい同じ方向の筈なんだがな…

 

 地図を見る、それだけで近未来的な都市を創造させるには十分だった。

 

 地図もらってるけど迷ったら相当にダサいよな、気をつけよう・・・

 

 と少々学園都市の土地設計に戸惑いつつ鉄橋まで来たところで研究所から出て雪ノ下と一度も会話をしていないことに気付く。まぁ、なんだ、これから一つ屋根の下で暮らすんだ、関係は良好にしておかないとな。

 

 そういえばこいつチャイルドエラーなんだったな・・・そのあたりは聞かないようにしないとな。

 

「なぁ雪ノ下ー」

 

「きこえてるか?」

 

 まさか・・・・・・・

 

 振り向いてみたが誰もいない。

 

 ツンツン頭の高校生が中学生くらいの茶髪の女の子と痴話喧嘩をしているだけだ。

 

 言ったそばから雪ノ下とはぐれた

 

「はぁ……前途多難だな……」

 




楽しんでいただけたでしょうか。


それなら幸いです。

前回と比べて尚ならもっと幸いです。

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