あれは嘘だ。
文化祭も終わり、テストが始まりますー……拍手。
文化祭ではかなり目立てたし、楽しかった。うん。
更新が遅くなりつつありますが、えたるつもりはありませんよー!
次こそ最後かなー?
第19話
3日ほど経過し、その間は何もなかった。
今日月詠宅に訪れた時には家主である月詠小萌というロリがいた。
「つまり……ですね、というか、比企谷ちゃんと材木座ちゃんって、転校生の2人ですよね?」
「まぁ……世界は狭いっすね……」
前職員室行ったとき、私服の小さい人がいると思ったが、まさか合法ロリ教師だとは思っていなかった。小学生にしか見えねぇ……高校に小学生とか千冬ちゃんかよと思ったくらいだ。
「はぁ……でもまずは、上条ちゃんを保護してくれて、本当にありがとうございます」
「はっはっは! 心配するでない! 可愛い後輩は守ってやるのが先輩ってものだからな!」
可愛い後輩とか、先輩の義務とかは知らんが、目の前で瀕死の状態のやつをほっておけるほど腐っていない。となりの中二病をほっておけるほどの常識も持ち合わせている。
「先生はそろそろ仕事に出かけるので、上条ちゃんをよろしくお願いしますね」
「はい、わかりました」
「何かあったら連絡するのですよー?」
そして小萌先生はさっさと部屋から出ていった。
そんなこより部屋汚すぎ……そこら辺にビールの空き缶は山積してるし、酒の匂いはするわ、タバコの臭いもすごいわでてんやわんやである。
担任の平塚先生も職員室でタバコ吸ってるし、飯も食ってるし。うちの学校の先生は結婚捨ててるとしか思えない。お願いだからこの二人もらってください。じゃないと俺がもらいますよ!
冗談は置いておいて。
「上条が起きるまでに状況を整理しておきたい」
攻撃してこないからインデックスは善良で、攻撃してくるから魔術師は悪い奴なのだと判断するわけにはいかない。材木座には悪いが、インデックスが悪人であるなら俺は手を引くし、それでも、材木座が彼女を守ろうとするなら、俺は多少強引でも材木座とこいつを引き離す。
「うん……じゃぁまずは私のことから教えないといけないのかな……?」
インデックスは静かに語り始めた。
「私は魔道図書館として世界中の原典をこの頭の中に記憶してある」
「その数は10万3000冊。この原典一冊一冊は全て、使ったら世界が歪んでしまうくらい危険なものなの」
「それだけの危険ということは、使い方次第、いえ、所持しているという事実だけですら武器になるんだよ」
それは核のようなものだろうか。本当に使うかは関係なく、その本体の力が強大すぎるために、所持するだけで抑止力となり、暴力を暴圧する。
だから国は核を捨てることができず、数を保有する。
「……つまり、お前の頭の中身を狙っているのが、あの二人だということか? ってかそんなの覚えられるのか?」
魔術師は脳内を覗けるという事の方がかなり驚きではある。
「私は見たもの、聞いたもの、匂ったもの、食べたもの
、そういう経験は全部覚えられるんだ」
完全記憶と言う奴だろうか。
「その頭の中を、二人は狙っている……と思う」
ここに来てインデックスが言いよどむ。
怪訝に思う俺の表情を察したのかインデックスはことばを紡ぐ。
「私は、1年より前の記憶が無いの」
「覚えてるのは起きた時から今までの全部だけ。気づいた時には魔術師に追われていたの」
何か違和感を感じる。
「起きた時の状況を教えてくれ」
「魔術師から追われていた……くらい、それからの一年はずっとそうだったよ?」
インデックスは意図を理解できなかったのか見当違いの説明をする。
「あぁ、いや、そう言う事じゃなくて、起きたその瞬間だ」
「……混乱しててはっきりは覚えてないけど、魔術師が大勢で取り囲んでいて魔法陣を使っていたんだよ。原典を奪われないように、隙を見て必死で逃げた」
インデックスのそれは主観だ、記憶は正しくても、そこに推測やらなんやらを混ぜてしまっている。事実だけから判断するなら、そうとも取れる。いや、インデックス本人からするとそれは当たり前の判断と言える。
原典の危険性はインデックスが一番分かっているのだから。
だがもし、その魔法陣を用いた儀式が、原典を取り出そうとしているものではない何かだとすると。
大きな勘違いをしている可能性がある。
俺が魔術師としてインデックスを管理する立場にあったら……
「その魔法陣が、なんのためのものかは、覚えているか?」
「悪いけど、混乱してて覚えてないんだよ……」
「そもそも、お前はそんなに強い原典があるなら二人にも対抗できるんじゃないのか?」
世界を歪めることができるほどの本を10万3000冊持っているなら、追っ手くらい簡単に振りほどけるだろう。
「それは無理なんだよ。私には魔力がないから」
宝の持ち腐れ……というのか。それとも……
目の端でもぞりと動くモノがあった。
「とうま!!」
インデックスは布団にくるまっている上条を揺する。
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対話があった。
場所は古びた家の玄関前。
「そんなことは出来ない!」
「いえ、待ちましょう。定刻までには時間があります。まだ彼らは諦めていません」
「だが!」
食い気味にステイルが否定の意思を言葉にしようとする。
しかし出ない。彼もまだ諦めていないのだ。諦められるわけが無いのだ。元同僚として、彼女の保護を任された者として、いや。
そもそも、友人として、彼女の幸せを心の底から望んでいるのだ。
「待ちましょう」
「……クソっ!!」
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「インデッ……クス……?」
「とうま! とうまがおきたんだよはちまん!」
「おい、上条! 起きろ! インデックス、水持ってきてくれ。まて、材木座、それはまず……」
「いってぇぇぇぇぇええええええええええええええええええええええええええええ!」
「上条さんが何したっていうんですかぁ!? ちょっと前から変だとは思ってたんですよ? 歩く不幸ことこの上条当麻さんのベランダには純白シスターさんが降ってくるし、中二病丸出しなバーコードの魔術師に燃やされかけるわ、刀持った痴女に切られるわ、起きたらなんか巨漢が襲ってきてるし、もうやだぁぁぁぁぁあああ!」
「とうまになにするんだよ!!」
いや、まじで、寝てる人間にニードロップかましやがったぞ……(これがギャグ補正……)
「あぁ、インデックスもいるのか……良かった、そんなことよりなんで止めを……待て、俺が倒れて何日経った?」
「三日だ」
「……やばい。やばい、ほんとにやばい!」
突然上条が血相を変えて取り乱す。
「落ち着け、とりあえず水でも飲め」
言いながら俺はインデックスが入れた水を差し出す。
「何がやばいんだ?」
バタンっ! と突如玄関が開け放たれる。
「ふぅん……今日は客が多いね」
赤い髪の毛の男は言いながら土足で部屋の中に足を踏み入れる。
その背後には神裂火織がいる。
「はちまん、コイツだ! 火を使う魔術師」
「あぁ、漫画版だとムジカに似てる気がするんだよな」
「メタ発言はやめておけ、読者が減るぞ」
俺たちの会話は全く無視してステイルは割り込む。
「邪魔するならこのまま焼き尽くすけど、いいかい」
「やめて!」
インデックスが上条や材木座、そして俺と、魔術師たちの間に割って入ってきた。
「この人達を傷つけないで! ついていくから……なんでも、するから……」
しかし、インデックスの体躯は揺らぐ。フラフラと安定せず、そのまま倒れて行くところをステイルが抱いて止める。
「タイムリミットは今夜零時。それまでは待ってやる」
「待てよ! お前ら魔術側はそう決めたかもしれねえけど! この学園都市には脳に関する科学もある! インデックスを助けるためのものは見つかるかもしれない!」
上条は言うが、正直賛同しかねる。学園都市にずっと住んでいる人間なら、この街を疑いをしないだろうが、つい最近来た半端物からしたら……
「科学なんて得体のしれないものに、インデックスをモルモットとして提供しろと言っているようなものだ」
声になっていた。その場の全員が俺を見る。
「あぁ、そこの君は理解が早いみたいだ。僕たち魔術師からしたらこの街は薄気味悪い。誰もがモデルとしてこの街を真似する。なにより正しいと思いこんでるあたりが気持ち悪い。そんな街にインデックスは預けられない」
ステイル、神裂乱入!!
ということで佳境です。
漫画版でステイルと真島ヒロのRAVEのムジカはなんかちょっと似てる気がするんですよね…