「出でよ・・・我が下僕共・・・!」
パラレルモンが目を妖しく光らせると、パラレルモンの背後に大量のデジモン達が現れる。
そいつ等はこのグレイブヤードに漂う残留思念データを利用してデジモンへと転生させたネットナビであり、全てがパラレルモンの配下として動く傀儡として蘇ったのであった。
「フハハハ!久し振りに暴れられる!貴様らのデータ、一片残らず吸い尽くしてくれよう!!」
「我が槍にて貫かれるがいい!」
「ギギギ・・・ギギ!」
「切り刻む・・・!」
黒いマントを身に纏った吸血鬼のような姿をしたデジモン、「ヴァンデモン」と、黒い甲冑に身を包み、双頭の円錐状のランスを持った黒い騎士のデジモン、「ダークナイトモン」と、藁で出来た傘のような帽子を被り、下半身が青い炎に包まれた骸骨のような侍のデジモン、「オボロモン」と、四本の腕と刀を持った上半身と、四つ足の獣型の下半身と尻尾の先に五本目の刀を持ったデジモン、「ザンメツモン」が、パラレルモンとピエモンに続くようにマグナモン達へと突撃していった。
ヴァンデモン
完全体 アンデッド型 ウィルス
必殺技 ナイトレイド ブラッディストリーム デッドスクリーム
・闇の術法により蘇り、強大なパワーを手に入れたアンデッドデジモンの王。もともとコンピュータのデータを吸収しては破壊する凶悪なコンピュータウィルスで、破壊したデータを悪質なコンピュータウィルスとして復活させる能力を持っていた。非常に残忍かつ狡猾な性格の持ち主で、このデジモンを駆逐するのは非常に難しい。しかし、そのパワーも夜間でないと発揮できず、昼間はパワーが半減してしまうといわれている。
必殺技は無数の蝙蝠を操り、奇襲をかける『ナイトレイド』と、血のように赤い鞭で叩き付ける『ブラッディストリーム』。そして、相手を石化させる蝙蝠型の光弾を放つ『デッドスクリーム』。
ダークナイトモン
完全体 暗黒騎士型 ウィルス
必殺技 ツインスピア ショルダーブレード アンデッドソルジャー
・義兄弟の杯を交わしたスカルナイトモンとデッドリーアックスモンが融合した姿がダークナイトモンである。義兄の知略と義弟の行動力が一体となったダークナイトモンは一級の戦士となる。突く・斬る・払う・投げると状況に応じた使い分けができる「ツインスピア」を扱うダークナイトモンの腕前は非常に高く、正面から堂々と闘ってダークナイトモンを倒せる実力者は少ないと言われている。それだけの実力を持ちながらダークナイトモンは目的を達成するためなら手段を選ばず汚い手も構わずに使い、時として仲間も裏切ることも厭わない。執念の深さに実力を備えたダークナイトモンはできるなら敵にまわしたくない相手である。
また、ダークナイトモンは、スカルナイトモンとデッドリーアックスモンの二体にいつでも好きな時に分離と合体ができ、状況に応じて戦法を変えることができる。
必殺技は、得意武器である「ツインスピア」を巧みに操り、左肩に装備されている「ショルダーブレード」を切離して振り回し、大量の影の軍団を生み出す「アンデッドソルジャー」は、操る本人の技量もあって真正面から戦いたくない程の腕を持つ。
オボロモン
完全体 アンデッド型 ウィルス
必殺技 千万ノ太刀(ちよろずのたち) 羅焼門(らしょうもん) 幽玄(ゆうげん)
・幽霊のごとく墓場に棲まうアンデッド型デジモンで、格上相手にも決して退かずに手段を選ばず戦う狂戦士。勝利への執着が異様に強いのは、敗北したデジモン達の怨念のデータを大量に取り込んだためだと考えられている。一方で自我はほとんどなく、戦っていない時は呆けたように墓地を徘徊しており、ときどき左腕に融合した獣の頭蓋骨と怪しげに会話する所が目撃されている。頭蓋骨から生えている刀は脆く折れやすいが、折れるたびに何度でも新たに生えてくる特性を持っている。
必殺技は刀からの斬撃『千万ノ太刀(ちよろずのたち)』、下半身の鬼火を分離させて広範囲を炎で灼く『羅焼門(らしょうもん)』。また、首に巻いたスカーフ『幽玄(ゆうげん)』は変幻自在に形を変えるほか、自立して動くことが可能だ。敵に巻き付き捕縛したり、布全体で敵を強く打ち付けるなど万能の役目を果たす。
ザンメツモン
完全体 獣竜型 ウィルス
必殺技 伍連断霊斬(ごれんだんれいざん) 伍重螺旋断(ごじゅうらせんだち) 獄門縛(ごくもんしばり)
・5本の刀を自在に操る剣豪デジモン。ただひたすら己の剣技を磨きぬくことだけを考え、デジタルワールドを放浪し戦いに明け暮れている。4本の腕と尻尾に携えた刀はあらゆる方向からの斬撃を繰り出すことができるため、相当な腕前を持つものであっても回避しきることは難しいだろう。
必殺技は5刀での連撃「伍連断霊斬(ごれんだんれいざん)」と5方向から同時に斬りつける「伍重螺旋断(ごじゅうらせんだち)」。胴体の口から巨大な咆哮を放ち相手の動きを鈍らせる「獄門縛(ごくもんしばり)」という技もあるが、斬撃のみで相手を屠ることを信条としていることから披露することは少ない。
「プラズマシュート!!」
「フウジンラケット!!」
マグナモンが生成したプラズマ弾がパラレルモン目掛けて放たれるが、パラレルモンはそれを団扇のような扇子に変化させた腕ではたき落としつつも、もう片方の腕を伸ばしてマグナモンを捕らえようとする。
『サポートコマンド、分身の術!』
ユーリがサポートプログラムをマグナモンに転送すると、マグナモンは分身を生み出し、分身を囮にしてパラレルモンの迫り来る腕から逃れる。
パラレルモンの腕に捕まった分身は消滅し、それによってごく僅かな隙がパラレルモンに生まれる。
『試させてもらうぜ!アタックコマンド、絶対零度パンチ!』
ユーリのスマホに表示されたユキダルモンの絵柄が表示されたコマンドをタッチしてマグナモンに転送すると、マグナモンの腕が冷気に包まれて氷の拳が出来上がる。
「絶対零度パンチ!!」
マグナモンが氷の拳をぶつけると、パラレルモンの体の一部が氷結し、それによって動きが鈍くなる。
「ぐっ・・・!」
『いいぞマグナモン!効いてるぞ!』
「このままサポート頼むぞ、ユーリ!」
「私を忘れてもらっては困りますね!トランプソード!!」
追撃しようとした所に、どこからともなく剣が出現し、マグナモンへと殺到する。
「プラズマシュート!!」
自身に向かってきた剣を回避しつつも、複数のプラズマ弾で迎撃し、剣を飛ばしてきたピエモンへと警戒を移す。
「やりますね。ならばこれならどうですか?トイワンダネス!!」
ピエモンが腕を振るうと、衝撃波がマグナモンに向かって襲い掛かってくる。それに対してマグナモンはバリアを張って衝撃波を防ぎ、ピエモンへと攻撃先を変更する。
『アタックコマンド、ヘブンズナックル!』
「ヘブンズナックル!!」
光の力を溜め込んだ拳を突き出し、光線を放つとピエモンに当たり、ピエモンは吹っ飛ばされる。
「ぐあぁっ!?」
吹っ飛ばされたピエモンは動きの鈍くなっているパラレルモンの近くへと落ち、立ち上がって浮かんでいた剣を手繰り寄せて両手に持つ。
「おのれ、やりますね・・・!」
白黒のマスクの下からマグナモンを睨みつけ、深呼吸をして気持ちを落ち着かせた。
「来い。存分に相手をしてやる!」
全身に光のオーラを纏わせながらマグナモンは拳を強く握り締め、二体の究極体に突き出した。
一方では―――。
「ブラッディストリーム!!」
「ショルダーブレード!!」
「ホーリーフレイム!!」
ヴァンデモンの操る赤い鞭と、ダークナイトモンの肩に装備されたショルダーブレードが、ホーリードラモン目掛けて振るわれ、それらをホーリードラモンは白い炎で迎え撃ち、赤い鞭は霧散し、ショルダーブレードは弾かれてダークナイトモンへと戻って行った。
「やるな・・・ならばこれならどうだ!ナイトレイド!!」
ヴァンデモンが無数の蝙蝠の群れを放ち、ホーリードラモンへと殺到させる。
「アポカリプス!!」
それに対してホーリードラモンは、自身の背後に魔法陣を展開して光線を放つ。蝙蝠の群れとぶつかると爆発が起き、爆煙が舞う。
「キバブレイバー!!」
爆煙の中から飛び出してきたのは、ダークナイトモンではなく、デッドリーアックスモンに騎乗したスカルナイトモンであった。あの爆煙に紛れて二体は分離して、高速で移動できる形態へと変化していたのだ。
スカルナイトモン
成熟期 アンデッド型 ウィルス
必殺技 スピアニードル ブレストアイ・ウィンク キバブレイバー(騎馬モード) アックスライダー(ビッグアックスモード) ストームアックス(ビッグアックスモード)
・ダークナイトモンが分離した片割れのデジモン。悪知恵に長けた騎士で、「騎士たる者は闘わなければならない。闘う以上勝利しなければならない」というポリシーの元に行動しており、とにかく勝利という結果を重要視している。それに至る過程ではどんな汚いことも平気で行う。
必殺技は、ドクロの鎧の目の部分から光線を放つ「ブレストアイ・ウィンク」と、相手の懐に飛び込んで両腕に装備された二本のランスを振るう「スピアニードル」。騎馬モード時にデッドリーアックスモンに乗って高速で移動しながら敵を切り裂いて突撃する「キバブレイバー」。ビッグアックスモード時に、ビッグアックスを前方に構えた状態で突進する「アックスライダー」と、目にも留まらぬ速さでビッグアックスを振り回す「ストームアックス」。
デッドリーアックスモン
成熟期 魔獣型 ウィルス
必殺技 エアスライサー アクアレジア アクアレイジ
・ダークナイトモンが分離した片割れのデジモン。素早い動きと無限の体力に満ちた屈強の闘士。義兄であるスカルナイトモンに忠実に従っており、勝利を得るため義兄を信じて闘っている。「走る稲妻」と異名を取るほど電光石火の動きを見せ、トップスピードでは残像が見えるほど素早い。しかし細かい動きを不得意とし、その動きは直線的で敵に読まれやすく、また障害物にもぶつかりやすい。しかし頑丈な身体がそれを物ともせず轟音と共に粉砕して走る姿をみれば「走る稲妻」の名が相応しいと納得できるだろう。
必殺技は光速で敵の間を駆け抜け、斬られたことすら気付かせない「エアスライサー」と、強力な溶解液を吐き出し全てを溶かす「アクアレイジ」。さらに強力で自らが溶けて周りのものすべてを巻き込む技「アクアレジア」がある。
「くっ!」
「飛べ!デッドリーアックスモン!」
高速で突撃して来たスカルナイトモンとデッドリーアックスモンの攻撃を身をくねらせ、上空に回避することで避けるが、スカルナイトモンは瞬時に相棒に命令し、デッドリーアックスモンは跳躍する。
「何!?」
目の前に現れたスカルナイトモンとデッドリーアックスモンに、ホーリードラモンは驚く。驚いている隙を突き、スカルナイトモンはデッドリーアックスモンに命令を下す。
「斧に変形だ相棒!」
命令を聞いたデッドリーアックスモンは、その身を巨大な斧へと変形させ、スカルナイトモンの腕に収まり、大きく振り被って叩き切ろうとする。
「ホーリーフレイム!!」
迫りくる巨大な刃に向けて白い炎をぶつけ、威力を僅かでも減らそうとするホーリードラモン。だが威力が高すぎるのか、白い炎では威力を減らせず、瞬時に思考を切り替えて魔法陣で作った障壁で防ぐ。
魔法陣に刃が当たると、それを粉砕しながらホーリードラモンへと当たり、身体に傷は入らなかったが、衝撃で地面へと叩き落とされる。
「ぐああっ!!」
『ホーリードラモン!?』
「ストームアックス!!」
ホーリードラモンが地に落ちると同時に、スカルナイトモンが縦に回転しながら斧を振り回し、ホーリードラモンの首を叩き切る勢いで落下してくる。
その場を急いで回避しようと移動しようとするが、ホーリードラモンの身体に赤い鞭が纏わりつき、身動きが取れなくなってしまう。
「これは!?」
「そのまま大人しくしていろ。そうすれば苦しまずにあの世に行けるぞ?」
ヴァンデモンが赤い鞭を操ってホーリードラモンを拘束し、上空からは斧がギロチンのように落ちてくる。絶体絶命と思われたその時―――。
『サポートコマンド!分身の術!』
ミカのサポートプログラムの転送が間に合い、ホーリードラモンはその場に分身を生み出して離脱し、斧が叩き付けられると同時にホーリードラモンの偽物が消滅する。
「ふむ。やる様だな。」
「我々の連携を潜り抜けるとは、油断ならないな。」
ヴァンデモンとスカルナイトモンが不敵な笑みを浮かべながら言うと、仕切り直しと言わんばかりに、一方は赤い鞭を構え、もう一方はダークナイトモンへと再度合体する。
『ホーリードラモン。こいつ等、完全体と言えどもかなり強いわ。気を引き締めていくわよ。』
「わかったわミカ。サポートお願い。」
「ギギ、ギギ!」
「我が剣技にてバラバラになるがいい!!」
オボロモンは左腕の獣の頭蓋骨の口からボロボロの刀を伸ばして斬り掛かり、ザンメツモンも五本の刀を振り回しながら素早い動きでムゲンドラモンに襲い掛かる。
「ガトリングミサイル!!ジェノサイドアタック!!」
ムゲンドラモンは胸部のハッチからガトリングガンを内包したミサイルを発射し、続いて右腕から大量の有機体系ミサイルを放ち、二体のデジモンに襲い掛かる。
「ギギ、ギ!」
「ぬおおおお!!」
オボロモンは、放たれる弾丸の雨を避けながらミサイルを切り裂き、ザンメツモンは大量のミサイルを五本の刀を全方位に振り回しながら全て斬り落とす。
「ジガストーム!!」
ムゲンドラモンの胸部からエネルギー波が放たれ、二体のデジモンに向かって行く。
「うおおお!!」
「ギギッ!!」
飛んできたエネルギー波を、それぞれが手に持つ刀で叩き斬り、ジガストームを相殺する。
「何だと!?」
「伍連断霊斬!!」
「ギギ、ギ!!」
ザンメツモンは自身を竜巻のように回転させながら五本の刀を振り回し、オボロモンは下半身の鬼火の口から火炎を放ち、ムゲンドラモンに襲い掛かる。
「ぐっ・・・!」
トライデントアームやメガハンドで刀と炎を振り払おうとするが、ザンメツモンの連撃を防ぐので手一杯で、炎によるダメージを受けてしまう。
「アルティメットスライサー!!」
五本の刀で連撃を繰り出すザンメツモンを引き剥がすために、右腕のメガハンドを振り下ろして斬撃を放ち、ザンメツモンを吹っ飛ばす。
『サポートコマンド、リカバリー!!』
ザンメツモンが離れた瞬間、ユウヤはサポートプログラムを転送してムゲンドラモンを回復させる。
「ありがとよユウヤ!」
『気にするなっす。それにしてもコイツら、完全体の割には強いっすね。』
「パラレルモンから力を受け取った・・・と考えればあり得るのか?」
『判断材料が少な過ぎてまともな考察が出来ないっすが、そう考えたほうが今の所自然っすね。』
「ならば気を引き締めるぞ。ココからは油断はせん!」
『その意気っす!俺もサポートするっす!』
「喰らえ!」
「ギギ、ギ!」
ザンメツモンが五本の刀を構え、オボロモンは左腕の刀を構えながらムゲンドラモンを斬り刻むために突撃する。
突撃して来る様子を見たユウヤは、ムゲンドラモンにサポートプログラムを転送する。
『行くっすよ!俺が開発した新システム!ウェポンコマンド、アルタラウスアーム!』
ユウヤはスマホの画面に表示されたメタルグレイモンのアームパーツの絵柄をタッチすると、ムゲンドラモンの右腕のメガハンドが、銃剣アルタラウスアームに換装され、遠距離と近距離の戦闘に対応した姿へと変化する。
「アルタブレード!!」
アルタラウスにエネルギーを流して電撃を発生させ、電撃を帯びた斬撃をザンメツモンに放つ。
「ぐおっ!?」
「ギギ・・・ギーーー!!」
ムゲンドラモンからの斬撃を刀で受け止めた事によってザンメツモンは動きを止め、オボロモンは動きが止まった一瞬の隙を突いてムゲンドラモンにを仕掛ける。
自身の必殺技である『千万ノ太刀』を繰り出そうとしたその時。
「トライデントアーム!!」
ムゲンドラモンの左腕からメタルアームが射出され、それがオボロモンに巻き付き、動きを封じる。
『今っす!サポートコマンド、ロックオン!狙い撃つっす!』
「ムゲンキャノン!!」
「ぐおあああ!!」
「ギギーーー!?」
背中の砲台から怒涛(どとう)のエネルギー波が放たれ、ザンメツモンとオボロモンの胴体を貫き、データ粒子へと分解されて消滅した。
『いっちょ上がりっす!!』
「うおおおーーー!!」
勝利の雄叫びを上げ、喜びを表すムゲンドラモンであった。
「そろそろトドメと行こうか・・・!」
「同感だ。我が槍に貫かれることを光栄に思うがいい。」
赤い鞭をピンと張るヴァンデモンと、ツインスピアを構えるダークナイトモンが、激しい戦闘の末に弱ったホーリードラモンに向かってトドメを刺す為に歩いて行く。
力が尽きかけているにも関わらず、強い眼差しを二体の闇のデジモンに向け、全身に力を入れて宙へ浮かび上がる。
「まだよ、まだやれるわ・・・!」
『ええ、最後まであきらめないわ!』
ミカとホーリードラモンは目の前の敵を倒すべく、頭をフル回転させて必死に策を巡らせる。
「ならばお望み通り、無様な最期をくれてやろう・・・ブラッディストリーム!!」
ヴァンデモンが赤い鞭を振るい、ホーリードラモンを拘束して身動きを取れなくさせる。身動きが取れなくなったホーリードラモンに向かって、ダークナイトモンはツインスピアを構え、貫く為に一気に駆け出した。
「これで終わりだ!!」
ダークナイトモンの槍がホーリードラモンを貫こうとしたその時。
『今よ!アタックコマンド、ブラックマインド!』
ミカはスマホの画面に表示されたサングルゥモンの絵柄をタッチしてホーリードラモンに転送すると、ホーリードラモンは一瞬にして姿を消し、ダークナイトモンの槍を空振りさせた。
「何処に消えた!?」
二体が何処に消えたのかを探す為、あちこちに視線を彷徨わせる。
すると、ヴァンデモンの背後にホーリードラモンが現れ、口から白銀の炎を吐き出した。
「ホーリーフレイム!!」
「ぐあああ!!?」
闇に属するデジモンに対して絶大な効果を発揮する力を持った白銀の炎を、至近距離でヴァンデモンに浴びせて焼き尽くし、その身を灰にした。
「ヴァンデモン!?」
「次は貴方よ!アポカリプス!!」
「ショルダーブレード!!」
ホーリードラモンの背後の魔法陣から放たれた光線を、ダークナイトモンは肩のブレードを振るって光線を斬り払い、霧散させる。
『サポートコマンド、リカバリー!そしてウェポンコマンド、リヒト・シュベーアト!』
ミカはホーリードラモンを回復させた後、ヴォルフモンの絵柄をタッチしてデータを転送し、データを受け取ったホーリードラモンは両手に光のビームソード、「リヒト・シュベーアト」を装備してダークナイトモンに向かって突撃する。
「私に近接戦闘で挑むか!面白い!!」
ダークナイトモンがツインスピアを分離させ、二刀流のスタイルとなってホーリードラモンを迎え撃つ。
「リヒト・ズィーガー!!」
「はっ!!」
ホーリードラモンの斬り下ろしを二本の槍で防いで受け流しつつも、ホーリードラモンの胴体を貫こうとする。
ホーリードラモンは身をくねらせて槍の刺突を回避し、ダークナイトモンの槍の柄の部分を斬り落とす。
「なっ!?」
戦う為の武器である槍が使い物にならなくなったことにより動揺し、一瞬だけ動きを止めてしまう。
「ツヴァイ・ズィーガー!!」
リヒト・シュベーアトを連結させ、ダブルセイバーとなった光の双剣をバトンを回すかのように高速回転させながらダークナイトモンに向かって行く。
「ショルダーブレー・・・!」
「遅い!!」
「ぐああああ!!」
光のビームソードによる連撃を受けたダークナイトモンは、肩から外した巨大なブレードごと切り刻まれ、身体が微塵切りにされていく。
「私が・・・こんな・・・こんな所で!!」
「闇に生きる騎士よ!ここで朽ち果てなさい!!」
『トドメよ!アタックコマンド、成龍刃!』
「はあああっ!!」
ミカはトドメを刺すべく、ヒシャリュウモンのデータを転送し、それを受け取ったホーリードラモンは体を丸めて縦に高速回転し、自らを光の刃と化してダークナイトモンに向かって突撃する。
「ぐああああ!!」
光の刃がダークナイトモンの体を通過し、真っ二つにすると、致命傷を受けたダークナイトモンはデータ粒子へと分解されて消滅した。
『討伐完了。お疲れ様。ホーリードラモン。』
「中々の強敵だったわね。」
「エンドレストランス!!」
「トランプソード!!」
無数のゲートから現れる無数の腕と神出鬼没の剣がマグナモンに目掛けて襲い掛かり、マグナモンは光の壁を展開して攻撃を防ぐ。
「ふっ!はっ!」
襲い掛かってくる無限とも言える攻撃を、マグナモンは捌きながら二体の究極体デジモンに向かって足を進める。
「プラズマシュート!!」
攻撃を掻い潜りながらプラズマ弾を投げ放ち、ピエモンとパラレルモンの足元に着弾させる。
「くっ!?」
ダメージこそ受けなかったが、プラズマ弾が着弾した衝撃でピエモンは怯み、剣の操作に綻びが生じる。
「そら、返すぞ!」
ピエモンの力で透明になっていた剣の姿が露わになると、マグナモンは飛んできた剣を掴み、ピエモン目掛けて投げ返した。
「ふっ!そんなもの、私には通じな・・・!」
「プラズマパンチ!!」
「ぐあああ!?」
投げ返された剣を掴んだ瞬間、ピエモンの目の前にはマグナモンがおり、電撃を帯びたパンチを繰り出されて殴り飛ばされる。
「マークキャノン!マシンガン!」
ピエモンを殴り飛ばした後、すかさずパラレルモンが両腕をロックオン性能が高い砲台へと変形させ、マグナモンに照準を合わせて撃ち出す。
『サポートコマンド、スピードアップ!アジリティアップ!』
ユーリがマグナモンにサポートプログラムを転送すると、マグナモンの移動スピードが上がり、放たれた弾丸を回避しつつもパラレルモンの懐に入り込む。
『アタックコマンド、ニュートロンブレイド!』
さらにユーリがスマホに表示されたアルマリザモンの絵柄をタッチすると、マグナモンの両腕のガントレットからビームソードが出現し、刃を交差させてX状に切裂く。
「ニュートロンブレイド!!」
「ぐあああっ!?」
腹部の球体を切られたことによって激痛を感じ、パラレルモンは切られた箇所からデータ粒子が溢れ出ないように傷口を両手で押さえ込む。
「パラレルモン様!?」
マグナモンのパンチを受けて吹っ飛ばされていたピエモンが立ち上がり、パラレルモンがダメージを受けた様子を見たピエモンは動揺する。
「シャイニングゴールドソーラーストーム!!」
「ぐあああっ!?」
動揺している隙を突かれ、鎧から放たれた黄金のレーザー光にピエモンは致命傷を負い、デリートされてしまった。
「待たせたな、マグナモン。」
「他の連中は倒したわ。後はパラレルモンだけね。」
ムゲンドラモンとホーリードラモンが合流し、マグナモンの両隣に並び立つ。
「そうか。なら一気に片を付けよう。二人とも、合わせてくれ。」
「おう!」
「これで終わらせるわ!」
三体はトドメを刺すべく、体内でエネルギーを練り上げる。
「ぐっ、うう・・・!」
パラレルモンは立ち上がって攻撃を回避しようとするが、傷が深いせいかまともに動く事が出来ない。
「エネルギーチャージ完了!トドメだ!!」
三体のエネルギーのチャージが完了し、最大の技を一気に放つ。
「エクストリーム・ジハード!!」
「∞キャノン!!」
「ホーリーフレイム!!」
マグナモンの鎧から光線が、ムゲンドラモンの背中の砲台からエネルギー波が、ホーリードラモンの口から白銀の炎がパラレルモンに向かって放たれ、エネルギーの奔流が飲み込もうとする。
「これまでか・・・。」
自身に訪れる結末を想像し、目を閉じて敗北の未来を受け入れようとしたその時―――。
「む・・・?」
自身の中で、何かが蠢くような感覚を感じる。それと同時に、自身の中にある何かが表へと出てくるような感覚に陥り、パラレルモンの意識は闇へと落ちていった。
三体のデジモンが放った技がパラレルモンに着弾すると大爆発を起こし、辺り一帯が煙に包まれる。
「やったか・・・?」
『バカヤロウ!それはやってないフラグだ!言うもんじゃねえ!』
マグナモンが放った言葉にユーリが注意すると、煙が晴れてくる。
「なっ!?」
「なんだと!?」
「そんな!?」
煙が晴れると、そこには無傷のパラレルモンが立っていた。
「こうなったら、もう一度!」
『待てマグナモン。何だか様子が変だ。』
マグナモンがもう一度必殺技を放とうとするが、ユーリに止められて様子を見る。すると、パラレルモンに変化が起こる。
体がデータ粒子に分解されると、霧散することなく別の形へと再構築していく。
「姿が変わっていく・・・まさか、進化か!?」
「でも、それだとおかしいわ。パラレルモンにこれ以上の進化先はないはずよ?」
「だとすれば何だ?俺のようなアップグレードでもしているのか?」
この場にいる三者のデジモンがそれぞれの反応を示す。
パラレルモンが異形の姿から人間の青年の様な姿へと変わっていき、やがて再構築が完了する。
「クックック・・・感謝するぞ。俺をこの世に復活させてくれたことをな。」
再構築が完了すると、パラレルモンだった人型は声を発した。
その姿はコウモリのようなヘルメットを被り、ボロボロのマントを身に纏い、胸部には斜め線の傷らしき跡が見える。
「貴様・・・何者だ?」
マグナモンが警戒しながらその存在へと問いを投げる。人型の青年はその問いに対して答える。
「俺の名はフォルテ・・・強者を求めて電脳世界を彷徨う、最強を目指す者だ!!」
今ここに、電脳世界における最凶の存在が、復活を果たしたのであった。
ロックマンエグゼ編。後2〜3話くらいで終わらせたい。