拗らせロリババア魔女が救世用召喚陣を究極理想の旦那様召喚陣に作り替えた異世界生活   作:唯のかえる

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良く分からずに異世界に召喚されたが、ロリババアに理想の婿になれということなので出来るだけ頑張るスケコマ氏

 

 とある世界。

 祭上げ女神やら自称魔神やら他称魔王やら将来勇者やらがなんやかんやしてるファンタジー世界。守られたり壊れたりで文明の発展は微妙だが、魔法とかそんなこんなでいい感じの箱庭世界。

 

 そのどこかの一幕。

 性格も性癖も性欲まで、拗れに拗れた数世紀ロリババア魔女と、そんな魔女に理想の旦那様として召喚されてしまった男。

 これはそんな二人の話である。

 

 

 ーーー

 

 

 走る走る走る。

 前の世界では、とても人間とは考えられない速度で。

 走る走る走る。

 前の世界では、絶対に出来ないだろう。──全裸で。

 

「いや、おかしいよな」

 

 ヘイ俺。

 どうして全裸で森の中を疾走しているんです?

 すいません、よくわかりません。

 

 俺の尻は何も答えてくれない。

 こんなにむき出しなのにね。

 ぶらんぶらん、とブツを振り回しながら知らない土地を疾走する。

 

 ……、だめだ深く考えないようにしよう。

 妙な癖が俺の中で爆誕してしまう。そんな露出勇者王誕生は嫌だ。

 

 そして、唯一俺に服を与えてくれそうな銀髪ロリババアのシルヴィアさんに至っては──。

 

「の、のうのう! 我が旦那様や!」

「どうしたんだい、奥さん。いい加減服をくれない? 下着でいいから」

「おッほぉ! 返事が帰ってきおった! なんてことじゃ……」

「呼んで見たかっただけのやつかぁ。ところで返事の回答が返答じゃないのは異世界文化かい?」

 

 腕の中で銀髪ロリババアが、頬に両手を当てて身をくねらせて、おほっている。

 まるでだめだ。ダメ人間ここにあり。こっちの話を聞きやしない。

 先ほどからこんなヘブン状態で役に立たねぇ。

 

 そう思いながら、俺は周囲を見回す。

 

「……とりあえず、撒いたか?」

 

 簡潔になぜ全裸で全力疾走していたのか。

 俺達は、あのブチギレロリババア発光ビームの後、崖の上から新たに現れた兵士たちに追われていたのだ。

 

 これではハネムーンどころではない。

 

 さらに一度そいつらを撒いたと思ったら、あの発光ビーム喰らっていた豪華鎧兵士の部隊が戻ってきた。

 ズタボロの煤けた格好で戻ってきた。なのに元気ピンピンだった。

 ギャグ世界の住人かな……?

 

 やだ、この世界の人間って頑丈かも。

 

 もしくは、このロリババアがそういう風に加減をしたかどうかだな。

 加減をしていたのなら、あの早口ロリババアの自己嫌悪なしの自己弁護も、まぁ照れ隠しに落ち着くか?

 正直一瞬、サイコパス疑ったもん。

 俺の心のドミネーターがぴくりである。

 

 とにかく!

 そんなこんなで、ロリババアを全裸で抱えながら疾走する筋肉モリモリマッチョマンが生まれたって訳さ。

 

 あとこの体すげぇわ。ただデカいだけじゃない。

 初速でソニックブーム出るくらいの速度でダッシュが出来る。

 異世界パワーってスゲー!

 

 そんなこんな。

 ここまでの経緯を脳内で反芻して、周囲に敵影が見えないことを確認した俺は、何も考えずに逃げた先にあった森深い場所の美しい湖畔にたどり着いたのである。

 

「なぁ奥さんや。逃げ切ったと思うから正気に戻ってくれない?」

「ふへへ……我が理想の旦那様じゃぁ……」

「シルヴィアさーん、もしもーし」

 

 声をかけるが、ダメだ。

 無理やり地面へと下ろそうにも、俺が抱きかかえたはずのロリババアはコアラ化してしまい、逆に腕ごと巻き取って抱きつかれてしまっている。

 おかしいな。さっきまで、腕の中でキャルンとなっていたはずなのに……。

 

 シルヴィアさんの腕の長さは、その小さな身長に比例していて短い。

 つまり、デカい俺の背中に周りきっていないのだ。

 

 なのにガッチリ固定である。

 

 そのロリババアは見ての通りの、感極まったり急にメロついたと思ったら唐突に呆けたりする、酒も飲んでいないのにべへれけ状態。

 シルヴィアちゃんはもうおしまい!

 

 それと抱きつかれた三角帽子の下に隠れた俺の胸板は、先ほどから鼻息がくすぐったい。

 

 なんか妙に変態中年感があるんだよなこのロリババア。

 俺の胸板に、彼女の頬が触れるか触れないかの行ったり来たりを、気配で感じるというか。

 

 拗らせ童貞のあの半端な欲望の解放感? とでも言えばいいのだろうか。

 もうそこまできたら頬擦りとか諸々しようが、何も失うものはないだろう。

 今の貴女は矜持や尊厳とか、何も持ってないです。

 

 せいぜい所持品の欄に煩悩って書いてあるだけだ。

 ああ、良く考えたら108個は持っているか。除夜の鐘が待たれる。

 

 これからのこの人と夫婦になるって……コトッ!?

 流石に早まったか?

 

 ちょっと考えて──。

 

「でも見た目がいいからいいか……」

 

 俺も可愛い女の子なら歓迎だし。

 世ではロリババアは俗であるほど良いとされてるしな。

 

 まぁでも、そろそろ。

 お互いの事を知りたいかな?

 

「でへ、でへへ……」

 

 流石に目を覚ましてもらいたい。

 ちょうど目の前にでっかい湖があることだ。飛び込んでみましょう。

 そうして俺は底の浅いところに向かって、飛び込み態勢。

 全裸だし躊躇いはない!

 

 バッシャーン!

 

「「冷たい!」」

 

 

 その甲斐あって、ようやくうちのロリババアは目を覚ましたのだった。

 

 

 ―――

 

 

「さて、さっきは時間がなかったし改めて自己紹介でもしようか。ハネムーンはその後でもいいでしょう」

「う、うむ。逃げるのに必死でお互い混乱しておったからのう」

 

 目の前のロリババアは、別な要素で混乱していたがまぁ今は置いとこう。

 もうあのドタバタ逃走劇は終わったのだ。

 現在は先ほど飛び込んだ湖のほとりで、魔法で生み出した素敵なガーデンテーブルセットに、シルヴィアさんと対面して座っている状態です。テーブルの上には、これまた豪華そうなアフターヌーンティーセットが。

 

 湖に飛び込んだ際の水気も、さっと杖を一振りすると消し飛んだ。

 

 ……多分、これあれだな。

 追いかけてきた兵士たちの反応や追跡状況を見る限り、この人の性能は異世界準拠でも結構ぶっ壊れてるかもしれない。それに俺は気が付いた。

 試しに質問をしてみるか。

 

「さっき追いかけてきた兵士たち、まだ俺たちを探してるだろうけど大丈夫かな?」

「我が先ほど隠匿の結界を張った。最強クラスの神魔妖でも来ない限り見つからんだろう」

「マジかよ」

 

 うん、大言壮語の可能性もあるけど今までの行動を見るにぶっ壊れ確定! もうちょっと早く実力を発揮して欲しかったけど、人間不調な時もあるからね。

 この場合、調子が狂うって意味ね。

 うん、本能に理性が負けちゃってたからね。人はそれを狂うという。

 

 ああ、そういえば。

 安心してください。

 

 ――遂に、服を着てます!

 

 俺は正気に戻ったシルヴィアさんに、一もなく服を所望したのだった。

 シルヴィアさんは、なんとも言えない顔で俺の全裸を見納めすると、杖を一振り。

 

 とんでもなくパツパツで、体のラインが浮出るワイシャツ!

 

 今日び、TかBの恋愛漫画でしか見ないようなぴっちりぱつぱつ具合だが、不思議と動きにくさはない。これも魔法の力か……!

 まぁ全裸よりマシだ。

 いや待て。

 目の前のロリババアは、俺がこの服を着た時に鼻息荒く興奮していた気がする。もしや……いや、俺はシルヴィアさんを信じる。

 

 そう気を取り直して、シルヴィアさんと目を合わせて話を続けようとした。

 しかし、シルヴィアさんの視線は、俺のとんでもなく育ってしまった大胸筋から上腕二頭筋の辺りをうろうろしている気が――、くそ、俺はこのロリババアを信じてみるんだ!

 俺の前にいるのは谷間に目線が吸い寄せられてフラフラしてる中学生じゃないんだ!

 

 俺の前にいるのは、数世紀生きた魔法使いだぞ!!

 

「むふふ」

「シルヴィアさん、どこを見てるの?」

「………………、いや、別にじゃ」

「すんごい時間かかったなぁ……」

  

 かくんかくん、とロリババアの目線が下に流れている。

 まぁいい、こういう人なんだ!

 受け入れヨシ!

 

「じゃあ、自己紹介をしていなかったから改めて。俺の名前は助駒錦」

「ほほう、我はスケコマ氏と呼べば良いんじゃな?」

「やめてね?」

 

 やめてね。

 そのあだ名は小学校の頃に、もう散々いじられ飽きてるんだ。

 

「シルヴィアさんの名乗りを見るに、名は先頭に来てるっぽいから錦が名かな」

「あいわかった。に、ニシキ」

 

 美しい白肌の頬を林檎のように赤くして、俺の名前を呼んでくる恥じらいロリババア。

 拗らせた変態性に目を瞑れば完璧な美少女だな。

 俺はそう思った。

 

「で、もう一回聞くけど。お婿さんにしたくて俺を召喚しちゃったってことでいいんだよね」

 

 口に出して思うがパワーワードすぎる。

 成人漫画でも、もう少し捻るぞ。

 そんな俺の思いとは裏腹に、目を希望で輝かせたシルヴィアさんが前のめりに告げる。

 

「うむ! そうじゃ! 我が究極理想である旦那様を召喚する魔法陣じゃ!」

「やっぱりマジだ」

 

 完璧で理想じゃなくて良かった。

 俺ってそんな出来た人間ではないからね。

 一応、予防線を引いておくか。

 

「理想違ってがっかりしない?」

「……違うんか?」

「どんな理想で呼んだの? 俺はそれを知らないから、その理想に俺が答えられるかどうかだなぁ」

 

 恐る恐ると、シルヴィアさんが質問する。

 俺は冷静に返す。

 

 一応、俺の思いを整理しておこうか。

 こうして見知らぬ地というか異世界に召喚されてしまった事。

 これについては、全力でワクワクしてる。

 

 偶然かもしれないが、異世界というとんでもないワクワクする場所に呼ばれたのだ。

 しかも、変態性は置いといて可愛さ無限大と魔法で利便性現代並みに整えてくれそうなロリババア魔女嫁と、コマンドーもびっくりな育ち切った溢れんマッスルボディも付属品だ。

 異世界召喚物としては至れり尽くせりでは?

 

 なので、俺を召喚してくれた目の前の少女に、できるだけ気を遣ってあげたいと思っている。

 なんなら国の兵隊に追いかけ回されるようなことにもなっているのだ。

 

 色々失って俺を得たのだとしたら、できる限り答えたいものだろう。

 

「我は、我の理想は……」

「うんうん。言えるところだけでいいからね。でも言ってくれたら努力するよ?」

 

 まぁ言いにくいよね、自分の求める理想とかって。

 それを旦那予定とはいえ、見知らぬ男の俺に言うわけだ。

 言ってしまえば、お見合い開幕に性癖の開示。本気すぎて相手の思考はPONである。

 

「我は……わえ……!」

 

 しかし、俺は一回咀嚼して考えようと思う。

 どんな癖であれ――。

 

「我のことが大好きで、好きで好きで……。あっ、でも別に最初から好きじゃなくてもよくて、これからお互いを知り合ってじゃな、もっと深くわかり合ってぇ……。それでいて超絶愛してくれる理想の旦那様でぇ。綺麗好きで優しくて甲斐性たっぷりの我好みの超強超絶………………ッ! 超絶! 絶倫で! 我を…………ッ、我を屈服させてくれるタイプじゃああああああ!!!!!

「マジかよ」

 

 まじで成人漫画の導入だったかもしれねぇ!! いや、バトル漫画の可能性も――。

 ――いやいや絶倫って言っちゃったよこの人!! 

 通りで体が馬鹿デカくて、股間にとんでもハイパー兵器が備わってるわけだよ!!

 後、優しくて甲斐性たっぷり屈服させるは一文で矛盾が発生してるぅうう! 

 

 内心衝撃が走りまくって、ピッシャーンと雷に打たれたような精神状態。

 

 お客様のオーダーが複雑骨折してやがる!!

 先生、この子は助かるでしょうか……? 癖のお薬出しておきますねぇ。

 

「ど、どうじゃ……?」

「うんうん」

 

 だが、できるだけ困惑を表にださず、腕を組みうんうんと頷いてみる。

 頷いてるだけだ。まだ咀嚼してんだよ、こっちは!

 

 こんなの濃厚通り越して、どろり濃厚だよ!

 

 こっそり薄目でシルヴィアさんを見てみる。

 俺の頷く様子に、ぱぁ! と童女のような笑顔を花咲かせていた。

 あ、できると認識されてらっしゃる?

 

 冷や汗が流れる。

 待て待ってくれ。できるのか俺に?

 絶倫。屈服。

 

 すなわち寝床での戦いでボコボコにしろってことだろ?

 

 できるのか俺に。

 こんな、幼い……?

 幼い?

 

「………うん?」

 

 いや待て。問題の焦点はあれか。

 屈服とか云々は一回置いといて。

 

「シルヴィアさん、大事な質問だ」

「う、うむ?」

「何歳?」

「なっ!? わ、我の年齢を聞くだとぉ!? 旦那様とて許せぬも「あ、大事なんで。答えてください」……大体800とちょっと、じゃ」

 

 ヨシ。

 

「成人女性。ヨシッ!」

「な、なんじゃ?」 

「大丈夫。シルヴィアさん、できるだけ、あなたの癖への希望に答えるからね」

「やったー!!」

 

 合法……!

 圧倒的、合法ッ……!

 この話に出てくる登場人物はすべて18歳以上です。

 

「まぁ綺麗好きで優しくて甲斐性たっぷりできるかわかんないけど、できるだけ頑張ってみるよ。屈服も、一応本では学んでるから」

「学びとかあるのかえ!?」

 

 そう考えると日本の成人本ってジャンルえげつねぇな。

 もう開拓されすぎて癖のレッドオーシャンだろ。

 だからこそ開拓者は尊ばれるのだ。

 

 あっ! そういえば、最後に手にした本は永○娘だったなぁ。

 

 もしかして俺が呼ばれた理由って……。

 ……いや、深くは考えないでおこう。

 

 そうだそうだ。話を戻して。

 シルヴィアさんに、大事なことを言ってなかったな。

 

「後、一番大事なことを言います」

「うむ?」

 

 兵士の人たちのシルヴィアさんへの扱いを見るに、言葉にしないときっと不安だろうからはっきりと伝えておこう。

 喉が渇いたのか、ティーカップを傾けながら耳を傾けるシルヴィアさんに伝える。

 

「安心して。ちゃんと、俺は君を愛せる」

「――」

「だから、俺も君を好きになるから、君も俺の好きになってね」 

「────わえ、ゆめ、あえ……? あぁえ?」

「ボケちゃった」

 

 

 前途多難だが、目の前のぽけぽけした可愛いロリババアを好きになっていこう。

 俺はそう思うのだった。

 

 




スケコマ氏

ちなみにこの作品供養した理由が成人向け小説を初めて書こうとしてなんかパロとギャグだらけでここからエロを!? と断念したからです。

続きを書くにあたって、拗らせロリババアの好むモノとは? とおもって調べまくってた。
しるヴぃあさん872さい。


追記

ロリババアはもう態度で好き好きが出てるので改めて言わずとも察せれるのと、文脈的に癖の話の最後で『俺の好きになって』のほうが、拗らせロリババアに響くと思ったのでこう書いてます。あとえっちかなって……。
諸説あります。

我じゃロリババアは需要ありそうか

  • ある
  • 興味ないね…
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