( ゚Д゚)< ……投稿ペースが
( ゚Д゚)< ……遅れてくるよ?
(゚Д゚)
はい、というわけでずいぶんと遅くなってしまいました。ダストです。
拙い文ですが、よろしくお願いします。
デュエルアカデミアには月に一回の定期試験がある。
この定期試験は筆記と実技があり、テストの結果が良い者は寮のランクアップ、悪いものにはランクダウンと生徒達によっては生活の基準が変わるかもしれない大事な試験である。
この試験のために生徒は勉強をしたり、ヤマを張っての一夜漬けをしたりと、とにかく少しでも良い成績を残そうとするものだ。
それほどに大事な試験なのだ、試験の問題を解き終わる前に居眠りをしたり、ましてや遅刻をするなどもってのほかである。
……もってのほかであるのだが……
(翔……開始十分ほどで寝るなよ……そして十代! お前にいたっては何処にいるんだ……)
俺は前の方の友人達の席を見るがそこには顔を机に伏せて眠る翔しかいない。
本来、翔の横に座っているはずの十代はどうやら遅刻のようだ。
ただでさえ筆記がまともな点とれるかどうかなのにさらに遅刻とはよほど筆記の点数がいらないみたいである。
試験開始から三十分が経った頃、教室の扉が開き十代が教室に入ってきた。
十代が自分の席に近づいたちょうどその時、翔が寝言を言う。
「アニキ……ごめんよ……」
「許さん、絶対にゆるさーん」
「え……? アニキ!」
「勉強してても寝てたら意味ないぞ、翔!」
……今は試験中なんだからそんな大声で喋るのはどうかと思うんだが……
俺がそう思っていると万丈目が怒り出した。
「お前ら、うるさいぞ! 試験を受けるつもりがないならでてけ!」
今回ばかりは万丈目が正しい、他の生徒を邪魔をするのはよくないからな。
「冗談じゃないぜ、せっかく来たのに帰れるか!」
「遊城十代君~早く問題用紙を取りに来るにゃ~」
「あ、はーい」
十代が問題用紙を取りようやく試験を受け始める。
再び教室が静かになり俺も残りの問題に取り組んだ。
試験開始から五十分が過ぎ、とりあえずわかる所はすべて解き終わり見直しもした俺は持っていたシャープペンシルを机の上に置く。
ふと前の席を見ると十代と翔が寝ていた。
……筆記試験なめすぎだろ、お前ら……
まあ、筆記試験に真剣に取り組む十代ってのも気持ち悪いがな。
試験時間は残り十分といったところだ、俺は残りの十分でこの間のことを思い出し、時間を潰すことにした。
覗き騒動の次の日、学校の廊下を歩いていた俺はクロノス先生に話しかけられた。
『シニョール・六車、こういう音楽に興味はないノーネ?』
と、イタリアのカンツォーネのレコードを薦められる。
突然のことに驚きながらもあまりそういった音楽は聴いたことがないといったらちょっと残念がられてしまった。
そのあとも好きなスパゲティは何かという質問でぺペロンチーノと答えて意気投合したり、ブルー寮のコックにはおいしいリゾットを作れる人がいるという話を聞いたりと色々な話をした俺は、いよいよあの時の約束についての話を切り出すことにした。
『あの……先生は九年ぐらい前のこと覚えてますか?』
『九年前ですーカ?……ふーむ、たしーかその頃にデュエルアカデミアの講師になったノーネ』
『ではその時に何処かの公園に行った記憶はありますか?』
『公園? 九年前……公園…………あ!』
『思い出しましたか!』
『しまったノーネ! もうこんな時間なノーネ! 職員会議が始まるーノ!』
『へ?』
『では私はこれにて失礼するノーネ! あわわ、遅刻しちゃうーノ』
そう言って慌てて走り去るクロノス先生を、俺はその場で固まって見送ることしかできなかった。
「はーい試験を終了しますにゃ~、筆記用具を置いて一番後ろの席の人から問題用紙を前に送ってくるにゃ~」
その言葉で俺は意識を過去のことから現在へ引き戻す。
後ろから送られてきた問題用紙に自分の問題用紙を重ねて前に送る。
大徳寺先生が問題用紙の枚数を確認し、数え終えると筆記試験の終了のアナウンスが流れる。
「これで筆記試験を終了します、なお実技試験は午後二時から行います」
そのアナウンスが終わるやいなや教室の生徒達が勢いよく教室から走り去っていった。
教室に残っているのは寝ている十代と翔、それとイエロー制服をきた生徒が一人だ。
とりあえず寝ている十代を起こそうとするが先にイエロー生が二人を起こした。
「おい、起きろ二人とも試験はとっくに終わったぞ!」
体を揺さぶられた翔が飛び起きる。
「ああーっ! やっちまったっす……」
「気にすんな、午後の試験が本番よ」
「十代はもっと危機感持てよ……」
俺は起きた二人に近づき話しかける。
「君は……?」
イエロー生がこちらを見て俺のことを尋ねてくる。
「三沢くん、この人は六車一機君っす。ほら入学試験で古代の機械を使っていた……」
「ああ、君があの……俺は三沢大地、よろしくな。六車君」
「一機でいいぞ、こちらこそよろしくな三沢」
三沢と俺が互いに自己紹介をしていると翔が周りをみて疑問の声をあげる。
「あれ? 他の人達は?」
「他の生徒は購買部へ行ったんだよ、今日は新しいカードが入荷されるそうだからな」
三沢が翔に説明する。
「ええーっ! 新しいカードっすか?」
「午後の実技に向けて自分のデッキを強化しようと買いに行っていわけさ」
「必死に走っていってたな、ご苦労なことで……」
俺はあんな人ごみの中に入りパックを取りに行くなんて面倒……もとい勇気ある行動はできない。
「三沢君や一機君は買いに行かないすか?」
「俺は自分のデッキを信頼しているからね。強化は必要ない」
「俺はあんな争奪戦の中に入りたくはないからな、古代の機械のカードがあったら後で誰かに交換してもらうつもりだが……」
「アニキは?」
「俺は気になる、どんなカードがあるか見てぇ! 行くぞ翔!」
「うん!」
十代が翔と走って教室から出て行った。
「今から行くのか、カードが残っているといいんだがな」
「流石に誰かが買占めでもしない限り残っているだろう、これで俺は失礼するよ。じゃあな一機、また会おう」
「ああ、またな」
そう言って三沢も教室から出て行いった。
とりあえず俺も一旦イエロー寮に戻って学食でも食べに行くことにした。
午後になり実技試験のため体育館へと向かう。
体育館につくと生徒が観客席に座っている、どうやら自分の番が来るまでは観客席で他の人の試験が観戦できるようだ。
俺は見やすい席を探してそこに座る。
うん、ここからなら全体が見やすくて良い感じだ。
席について待っているとアナウンスが流れる。
「これから実技試験を始めます。名前を呼ばれた人からデュエルをしてください。まずは……」
何人か名前が呼ばれて試験が開始される。
試験の順番はわからないがとりあえず最初では呼ばれなかった。
基本的に自分の相手は実力の近いもの同士でやるみたいで大体同じ寮の人と対戦している。
ということは俺の相手はイエロー寮の誰かということだな。
俺は先ほどあったイエロー寮の三沢を思い出す。
三沢はなかなか強そうだった、もし戦うことになったら面白そうだ。
そう思い俺は他の生徒の試験を観戦していた。
試験会場を見下ろせる部屋ではある教師が顔をニヤつかせながら試験を見ていた。
(ヌッフフフフ、シニョール・万丈目に渡したカードがあれーば今度こそドロップアウトボーイをけちょんけちょんにしてやれますーノ。 そのためにーもまずはシニョール・万丈目とドロップアウトボーイを対戦させなくてはならないーノ)
ある教師……クロノス教諭は顔を試験会場から同じ部屋にいる人物にむける。
「鮫島校長、試験の組み合わせを変えてもらいたいノーネ」
「ほう……試験の組み合わせをですか」
クロノス教諭が話しかけた相手は鮫島校長だった。
「そうなノーネ、遊城十代は偶然とはいえこの私に勝ちましたーノ。なのーで同じオシリスレッドでは対戦相手にふさわしくないと思うノーネ」
「ふむ、確かに彼の相手は並みの相手では勤まらないでしょうな」
「そこーで! ドロップ……あ、いや、遊城十代の相手をシニョール・万丈目にしてほしいノーネ」
「なるほど……いいでしょう、許可します」
「流石校長! 話がわかるノーネ! ありがたーや」
「いえいえ、実は私も対戦相手を変えたい生徒がいるのでね……」
(ふーん、なかなか白熱してるな……)
俺は観客席から他の生徒のデュエルを見ている。
試験ももう半ば頃だ、半分ぐらいの生徒のデュエルが終了している。
もうそろそろ俺の番かな? と思っているとアナウンスが流れる。
「次の試験は遊城十代と万丈目準です。 デュエル場に出てきてください」
ん? あの二人がデュエルするのか? まあ、実力でいえば近い者同士だとは思うが。
とにかくあの二人ならば良いデュエルをするだろう、俺が二人のデュエルを見ようとしたところでまたアナウンスが流れた。
「次の試験は六車一機です。 デュエル場に出てきてください」
せっかく見ようと思っていたのに呼ばれてしまった。
二人のデュエルが見たいが行かなくてはならない。
しぶしぶ俺はデュエル場へと向かう。
(……そういえば対戦相手は誰だ?)
アナウンスでは対戦相手も同時に言うのだがそれを言ってない。
俺は疑問に思いながらもデュエル場に着く。
空いているデュエルスペースには誰も居ない。
不思議に思っているとそこへアナウンスが流れた。
「久しぶりですね。一機君」
スピーカーから流れてくる声は俺のあまり会いたくない人物の声だった。
「う……お久しぶりです。鮫島師範」
「いいえ、ここでは鮫島校長と呼ぶように」
「わ、わかりました……鮫島校長」
流れてきた声は鮫島校長の声だった。
すごく……気まずいです……。
ここでもって行ったカードを返せって言われるのか……?
「一機君、あなたは何年か前に我が道場からカードを持ち出しましたね?」
「はい……」
「もって行ったカードは一応はあなたの実力を認めて渡したカードです、しかしあなたは道場から無断で持ち出しました。」
「その通りです……」
「そこで今回のデュエルであなたの実力をもう一度見せてください、カードにふさわしい実力があると私に見せてくれればカードはあなたの物です。」
「しかし実力がなければ返すというわけですか」
「はい、そうなりますね」
「わかりました、ところで俺の対戦相手は?」
「今、そちらに向かっているはずです。もうそろそろ来るでしょう」
その時デュエル場への階段から誰かが出てくる。
……恐らくオベリスクブルーなのだが制服が白っぽいし多分俺より年上だ。
「来たようですね……彼が対戦相手です。」
その時観客席の方がざわざわと騒がしくなる。
なんか『マジかよ……』とか『かわいそう……』とか聞こえてくるんだけど……
歩いてきた俺の対戦相手がデュエルスペースまで来て口を開く。
「俺の名前は丸藤亮、俺がデュエルの相手だ」
丸藤……亮……? うーん聞いたことがあるような、ないような。
話したことある奴以外の生徒のこととか知らないからな。
周りの反応を見るに多分相当な実力者ということはわかるのだが……
まあ相手が誰でもデュエルをして、カードを守らなくてはならない。
「OK、いくぞデュエル!」
「デュエル!」
俺と丸藤亮のデュエルが始まった。
「先行は俺がもらう、ドロー」
先行は丸藤亮から、さてどう来るのか?
「手札から《融合》発動、手札の三枚の《サイバー・ドラゴン》を融合して《サイバー・エンド・ドラゴン》を召喚する。いでよ《サイバー・エンド・ドラゴン》!」
相手のフィールドに三つの首を持つ機械でできた巨大な龍が現れた。
《サイバー・エンド・ドラゴン》 ATK 4000
どういう……ことだ……
初めの手札五枚とドローカードで一枚、合計六枚の手札でサイバー・ドラゴン三枚と融合って……
何? お前のデッキにサイバー・ドラゴン八枚くらい入ってんの?
《プロト・サイバー・ドラゴン》に《連鎖破壊》発動させたら大量にサイバー・ドラゴンが死ぬの?
「更に俺は《サイバー・フェニックス》を守備表示で召喚する」
《サイバー・フェニックス》 DEF 1600
《サイバー・フェニックス》は自分の機械族モンスターを対象にする魔法・罠カードを無効化にするモンスターだ。
あれでサイバー・エンド・ドラゴンを守るつもりなのだろう。
「これで俺はターンエンドだ」
「俺のターン、ドロー」
さて、どうしてくれよう。
《サイバー・フェニックス》の効果で《サイバー・エンド・ドラゴン》を対象とする魔法・罠カードは使えない、そして《サイバー・エンド・ドラゴン》の攻撃力は4000だ、戦闘破壊は少し難しい。
このターンで《サイバー・エンド・ドラゴン》をどうにかするのは無理か……
「手札から《先史遺産マヤン・マシーン》を召喚、更に魔法カード《二重召喚》を発動する。」
《先史遺産マヤン・マシーン》 ATK 1500
「マヤン・マシーンの効果は……なるほど、来るか……」
「二重召喚の効果で俺はこのターンもう一度召喚できる。そしてマヤン・マシーンは機械族専用のダブルコストモンスター、一体で二体分の生け贄となる。マヤン・マシーンを生け贄に捧げて《古代の機械巨人》を召喚!」
《古代の機械巨人》 ATK 3000
「フ……でたな、古代の機械巨人」
「サイバー・エンド・ドラゴンは無理だが、サイバー・フェニックスは破壊させてもらう! 古代の機械巨人でサイバー・フェニックスを攻撃! 《アルティメット・パウンド》!」
俺のフィールドの古代の機械巨人がサイバー・フェニックスを殴り、一撃で破壊する。
「くっ……」
丸藤亮 LP 4000 → 2600
「サイバー・フェニックスが破壊されたことによりカードを一枚ドローする」
「俺はカードを一枚セットしてターンエンドだ」
カードを一枚セットする。このカードでサイバー・エンド・ドラゴンをどうにかできるか?
「俺のターン、ドロー! サイバー・エンド・ドラゴンで攻撃! 《エターナル・エヴォリューション・バースト》!」
「それは食らいたくないので……罠カード発動《闇の呪縛》! これによりサイバー・エンド・ドラゴンの攻撃力は700ポイントダウンして更に攻撃と表示形式の変更はできない」
俺のフィールドの闇の呪縛のカードから鎖が伸びてサイバー・エンド・ドラゴンを縛り上げる。
《サイバー・エンド・ドラゴン》 ATK 4000 → 3300
「これでサイバー・エンド・ドラゴンは封じた!」
「フン……甘いぞ、手札から速攻魔法発動《融合解除》! サイバー・エンド・ドラゴンを融合デッキに戻して融合素材であるサイバー・ドラゴンを三体特殊召喚する!」
「なん……だと……」
サイバー・エンド・ドラゴンがフィールドから消えて代わりにサイバー・ドラゴンが三体出現する。
《サイバー・ドラゴン》 ATK2100
《サイバー・ドラゴン》 ATK2100
《サイバー・ドラゴン》 ATK2100
「だが、サイバー・ドラゴンは攻撃力は2100だ。古代の機械巨人は破壊できない!」
「確かにこのターンの戦闘では破壊 ”は” できない」
「……破壊 ”は” ?」
「いくぞ……速攻魔法《ハーフ・シャット》発動! これにより古代の機械巨人の攻撃力は半分となる、そのかわり戦闘破壊されなくなるがな」
《古代の機械巨人》 ATK 3000 → 1500
「ということは……」
「これで破壊はできなくともダメージは与えられる。いくぞ! サイバー・ドラゴンで攻撃! 《エボリューション・バースト》ダイイチダァ!」
「うおっ……」
サイバー・ドラゴンが放つ光線が古代の機械巨人に直撃する。
古代の機械巨人は破壊されないが俺のライフにはダメージが与えられる。
一機 LP 4000 → 3400
「まだだ! 《エボリーション・バースト》ダイニダァ! そしてダイサンダァ!」
「うぐっ……」
続いて放たれる光線が次々と古代の機械巨人に当たり、俺のライフが更に減少する。
一機 LP 3400 → 2800 → 2200
「カードを一枚セットし、ターンエンドだ」
「俺のターン、ドロー! いくぞ、古代の機械巨人で……」
「攻撃宣言に入る前に罠カード発動《強制脱出装置》、これにより古代の機械巨人は手札に戻る」
「しまった!」
フィールドにいた古代の機械巨人が消えて俺の手札に戻る。これでは俺は攻撃できない。
「くそっ……モンスターをセットし、カードを一枚伏せてターンエンドだ……」
「俺のターン、ドロー! サイバー・ドラゴンで攻撃! 《エボリューション・バースト》!」
セットモンスターである《古代の機械騎士》が破壊される。
「ダイレクトアタック! 《エボリューション・バースト》!」
「ぐわぁぁぁ!」
一機 LP 2200 → 100
「とどめだ……《エボリューション・バースト》!」
「罠カード発動!《ガード・ブロック》、戦闘ダメージを0にしてカードを一枚ドロー!」
「防いだか……これでターンエンドだ」
「カードを返してたまるか! 俺のターン、ドロー!」
……!!
「く……カードを一枚セットし、ターンエンドだ……」
「逆転の一手は引けなかったようだな、俺のターン! ドロー、《強欲な壺》発動! 二枚ドローする」
丸藤亮がカードを二枚ドローする。
「いけ! サイバー・ドラゴンで攻撃! 《エボリューション・バースト》!」
放たれた光線が俺に近づいてくる、しかし直撃する前に罠カードを発動する。
「……かかったな!罠カード発動! 《聖なるバリア -ミラーフォース- 》!」
「何!」
「これでサイバー・ドラゴンは全滅だ!」
光線が光のバリアに遮られて跳ね返ってサイバー・ドラゴン達に命中し破壊する。
「どうだ!」
「フ……やるな……」
あれ? もっと『お、俺のサイバードラゴンがあぁぁぁぁぁ……ぜ……ぜん…め…めつめつめつ……』ぐらいのリアクションがあると思ったのにやけに余裕があるな?
「メインフェイズ2……このカードを使うことになるとはな……魔法発動《サイバネティック・フュージョン・サポート》 ! 俺はライフを半分払う」
丸藤亮 LP 2600 → 1300
「そしてこのターンに機械族モンスターの融合召喚を行う場合、1度だけ融合モンスターカードによって決められたモンスターを自分の手札・フィールド・墓地から選択してゲームから除外することで、融合する事ができる。そして魔法発動!《パワー・ボンド》!」
「パ、パワー・ボンドだと!」
ま、まずい、墓地には三体のサイバードラゴンがいる……ということは……
「墓地のサイバー・ドラゴン三体を除外し、サイバー・エンド・ドラゴンを召喚する! さらにパワー・ボンドで召喚されるサイバー・エンド・ドラゴンは攻撃力が倍となる」
サイバー・エンド・ドラゴン ATK 4000 → 8000
「こ、攻撃力8000……」
「そして《サイバー・ジラフ》を召喚、生け贄に捧げることでこのターンのエンドフェイズに受けるパワー・ボンドのダメージを0にする」
召喚された《サイバー・ジラフ》がすぐに消える。
「これでターンエンドだ」
相手フィールドに攻撃力8000のサイバー・エンド・ドラゴン、そして俺のフィールドには何も存在しない。
俺は手札を見る。今の手札は四枚、しかしあのサイバー・エンド・ドラゴンを倒す手段はそこにはなかった。
……完全に手がないわけではない、このターンを凌ぐカード《一時休戦》は手札にある。
だがそれは所詮時間稼ぎに過ぎない、俺はそのまま押し切られ負けるだろう。
しかしあのカードを引くことができれば……逆転できる!
「いくぞ! 俺のターン、ドロー!」
(頼む……来てくれ……)
俺は恐る恐る目を開きカードを確認する。
俺の引いたカードは……《パワー・ボンド》!
「来たっ! 俺は手札から《パワー・ボンド》を発動する!」
「《パワー・ボンド》……なるほど持ち出したカードか……」
「手札の《古代の機械獣》と《古代の機械工兵》そして《古代の機械巨人》を融合し、《古代の機械究極巨人》を召喚する!」
俺のフィールド上に下半身が四本足で上半身が巨人の機械のモンスターが現れる。
「古代の機械究極巨人の元々の攻撃力は4400そしてパワー・ボンドで倍となり攻撃力は8800となる!」
《古代の機械究極巨人》 ATK 4400 → 8800
「サイバー・エンドを超えただと!」
「いくぞ! 古代の機械究極巨人で攻撃! くたばれ、サイバー・エンド・ドラゴン!」
古代の機械究極巨人がサイバー・エンド・ドラゴンに向かって走り出す。
それをサイバー・エンド・ドラゴンが光線で迎撃しようとするが古代の機械究極巨人が左手でガードし、更に近づく。
そして右手を引きサイバー・エンド・ドラゴンの胴体に向かって渾身の右ストレートを放った。
古代の機械究極巨人の拳がサイバー・エンド・ドラゴンの胴体を殴り、貫通する。
胴体に穴の開いたサイバー・エンド・ドラゴンは爆発して、爆風が巻き起こる。
丸藤亮 LP 1300 → 500
「くっ! サイバー・エンドが……」
「そして、メインフェイズ2に《一時休戦》を発動、互いのプレイヤーはカードを一枚ドローし、相手ターンの終了時まで互いのプレイヤーはダメージを受けない。一枚ドローだ」
「俺もドローだ」
お互いにカードを一枚引く
「これでターンエンドだ」
「俺のターン、ドロー、《天使の施し》発動、デッキから三枚ドローし手札から二枚捨てる。
そして《貪欲な壺》発動、《サイバー・フェニックス》、《サイバー・エンド・ドラゴン》、《サイバー・ジラフ》そして今捨てた《サイバー・バリア・ドラゴン》、《サイバー・レーザー・ドラゴン》を戻して二枚ドローする」
……引きすぎだろ、どうなってんだそれ。
「《プロト・サイバー・ドラゴン》を召喚、カードを二枚セットしてターンエンドだ」
「俺のターン、ドロー! これで決める、いけ! 古代の機械究極巨人!」
「罠カード発動《威嚇する咆哮》、これで攻撃宣言はできない」
「ちっ、運がいいな……ターンエンド」
防がれたか……しかしもうすぐ俺の勝ちだ、カードも返さずに済む、いやーよかったよかった。
「俺のターン、ドロー! ……残念だったな俺の勝ちだ」
「……えっ?」
いや、まだだ、まだ慌てるような台詞ではない、俺の古代の機械究極巨人は破壊されても古代の機械巨人を場に残す。
一回破壊されても古代の機械巨人が残っていれば勝てる。
「俺は《アーマード・サイバーン》を召喚! プロト・サイバー・ドラゴンに装備する」
フィールドのプロト・サイバー・ドラゴンに二つのキャノンを付けた機械が装備される。
「アーマード・サイバーンの効果発動、1ターンに1度、装備モンスターの攻撃力を1000ポイントダウンし、フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体を破壊できる。《ジャッジメント・キャノン》!」
アーマード・サイバーンから砲口から放たれた光線が古代の機械究極巨人に命中し破壊する。
《プロト・サイバー・ドラゴン》 ATK 1100 → 100
「だが、古代の機械究極巨人の効果発動! 破壊された場合、召喚条件を無視して古代の機械巨人を特殊召喚する!」
「特殊召喚成功時に罠カード発動《激流葬》、フィールド上のモンスターをすべて破壊する」
「ちょっ、おまっ」
意気揚々とでてきた古代の機械巨人がカードから流れてきた激流に流される。
……これ、もしかして……
「場のプロト・サイバー・ドラゴンに装備されたアーマード・サイバーンを代わりに破壊する」
プロト・サイバー・ドラゴンに装備されたアーマード・サイバーンが砕け散るがプロト・サイバー・ドラゴンは健在だ。
「いい勝負だったぞ、プロト・サイバー・ドラゴンで直接攻撃!」
プロト・サイバー・ドラゴンが体を曲げてから思いっきり伸ばし、勢いをつけた体当たりを俺にかました。
「ち、ちくしょう……」
一機 LP 100 → 0
アナウンスから鮫島校長の声が流れる。
「そこまで! 勝者、丸藤亮!」
くそ……負けてしまった……
これで俺の持っていたカードを返さなくてはならない。
俺のもって行ったカードは《サイバー・ドラゴン》、《パワー・ボンド》、《未来融合フューチャー・フュージョン》だ。
どれも【古代の機械】で使えるカードだ、正直手放したくはないが負けてしまった以上仕方ない。
「さて、一機君」
「……はい、カードはお返しします、無断で持ち出してすみませんでした」
俺はデッキからカードを抜き出そうとする。しかし鮫島校長はそんな俺を止める。
「いえ、返さなくても結構ですよ」
「えっ? 負けたら返すという約束では?」
「私は実力が見たいと言っただけです。丸藤亮を相手にここまで戦えたのなら実力は申し分ない、カードはあなたのものですよ」
「ほ、本当ですか! よしゃあぁぁ!」
思わずガッツポーズをとってしまう、それほどまでに俺はうれしかった。
実は長いことこのカードのことを気にしていたのだ、しかしもう俺のカードだとはっきり言ってくれた。
これでもう気にしなくて済む。
「よかったな」
丸藤亮がこちらに近づいてきてそう言った。
「あ、はい、ありがとうございます。それにしても強いですね、丸藤先輩」
「フ、伊達に学園最強と言われてないからな」
……えっ、がくえんサイキョー?
そんなのとデュエルやらされてたの俺?
そりゃ、負けるよ、イエローだぞ俺。
「ではな、また会おう」
そう言って丸藤亮は階段を上がってデュエル場から去っていった。
入れ替わるようにデュエルが終わっていたらしい十代が俺に近づく。
「すげぇデュエルだったぜ一機! お前やっぱ強えな!」
十代が俺の肩を叩きながらそう言うが、今の俺は別のことを考えていた。
(鮫島校長穏やかな口ぶりだったけど、学園最強をぶつけてくるあたりちょっと怒ってたんだろうな……)
これからは自分勝手な行動は控えようと思う一機であった。
亮にガチカードばっかり使わせてしまう。
主人公は最強っていうわけではないので亮に負けるようにしたかったのですが、何分サイバー流の手札消費が激しすぎて変なコンボとか使えない。
まだまだ文章を書くのがうまくいかないですね、お恥ずかしい限りで。
では不定期な投稿で申し訳ないですが次もよろしくお願いします。