最終回後のその後のお話です。
ヒロアカ More
男は花を持って墓の前にやって来た
その場所は8年前に大きな抗争があり、ほぼ壊滅状態になっていた蛇腔市。
しかし多くの支援と人の手により現在はほぼ元に戻っている。
引寄「ヒーローセイバーただいま帰還しました」
彼は定期的に祖母の墓参りに訪れていた
独り言を言いながら引寄は墓の手入れをする。
引寄「ヒーローになって今ではヴィラン犯罪もだんだん減ってきているけどなんやかんやまだ出番はありそうだよ」
あの戦い以降、多くの人たちの考えも少しずつ変わり事件発生率も減少傾向になっている。
引寄「あー…そうだこの前E組メンバー達と飲み会があったんだ、皆んなも頑張っているみたいだったよ」
引寄「今度はB組メンバーとも会う予定なんだ」
墓の前で自身の近況報告をする、その時スマホから連絡が入る。
引寄「……寧人からだ」
引寄「ごめんばあちゃん、上司から呼び出しくらったから俺行くよ…じゃあまた」
引寄はスマホに出つつその場を離れた。
『吸収ヒーロー セイバー(ファントムシーフ事務所サイドキック チャートNo.78)』
火災や水害などの自然災害に特に大きく貢献、暴走しがちなファントムシーフの良いストッパーになることも
ファントムシーフの圧倒的な人気に隠れがちだが、一心にヒーロー活動をするその姿から心を打たれるものも少なくない、特に一人の女性から熱狂的な支持を得ている。
♢♢♢♢
祖母の墓参りから数日後、引寄と物間は集合場所へと向かっていた。
物間「まさかみんなの予定が合うとはね!会うのは久しぶりだよ」
引寄「まぁヴィランも減ってきてるからな、前よりは暇になってきてるんじゃね?」
物間「まぁここ最近は大きな事件もないしね」
引寄「平和が何よりだ」
いつも通りたわいもない話をしていた二人、その時ふと引寄が話を切り替える
引寄「そういやさぁ…何でウチって他のサイドキック雇わないの?」
物間の事務所は事務員を除いて現場に出ているヒーローは引寄と二人で構成している
チームアップで他のヒーロー達と活動することもあるが基本的には二人でヒーロー活動を行っているのだ。
引寄「募集だって結構来てただろ」
物間「…まあね、面接に来てた人たちも悪くない人が多かったよ」
引寄「じゃあ何で?寧人の個性的に沢山いてくれた方が選択の幅が広がりそうだけど」
『憧れのファントムシーフさんのサポートをしたいんです』
『俺はファントムシーフの後ろを守れるぐらい自信があるぜ!』
『シーフさんの後ろをついて行きたいです!』
物間「…子供の時はヒーローになった時、みんなの前に立って僕が最高に目立てるヒーローになりたいと思っていたんだよ」
引寄「あー…なんかそんなイメージだわ」
物間「でもあの戦いでブラキン先生にも言われたんだ『みんなが主役だ』って、それ以降僕はみんなにも主役として頑張って欲しいんだ!後ろから追いかけるんじゃなくて僕の横に立って一緒に目立てるぐらいに」
引寄『お前がヒーローとして活躍できるように、暴走しねーように俺が隣に立って一緒にヒーローやってやるよ』
物間は引寄とヒーローとして活動し始めた時のことを思い出す。
物間「だから本当は君にももっと主役級に目立って欲しいだけどね」
引寄「あんまり目立つのは得意じゃないだけど…」
物間「これからも僕の隣で頑張ってくれたまえ」
引寄「了解しましたファントムシーフ」
二人はみんなが集まる居酒屋へと足を運ぶのだった。
♢♢♢♢
居酒屋では広い一室でB組が勢揃いしていた。
物間「それでは僕らB組の再会を祝して」
「「「「「「「かんぱーい!!!」」」」」」」」」
泡瀬「てか何で乾杯の音頭が物間なんだよ」
取陰「そこは委員長の拳藤でしょ!」
物間「まあまあここは僕が始めることでこそのB組だからね」
凡戸「確かにヒーローチャートも物間がB組では一番上だしね…腹立つことに」
円場「半分ぐらいは引寄のおかげだろ」
物間「おいそこ!蓄真の活躍は認めるけど半分は言い過ぎだ」
拳藤「そこは認めるんだ、まぁ少しは丸くなったんじゃない?」
小大「あんまり変わってない」
庄田「でも引寄もすごいよね、サイドキックだけどチャート入りしてるんだもん」
引寄「俺はあんまり気にしてないんだけど寧人がいちいち持ち上げようとすんだよ」
物間「僕だけじゃないよ、蓄真には熱烈なファンがいるからね」
引寄「恥ずかしいからやめてほしいだけどな」
『もし引寄さんがヒーローになったら私、応援しますね』
吹出「本当は嬉しいくせに」
引寄「うるせぇ…でも今は昔ほどチャートも絶対じゃなくなっただろ」
骨抜「確かにね…最近は暇も増えてきて余裕が出てきたし」
宍田「だからこうしてみんなで集まれたのですぞ!」
回原「あーあブラキン先生もきてほしかったなー」
鉄哲「そーだよな!?俺たちのブラキン先生がいてこそのB組だ!」
柳「先生達はまだ忙しいみたい」
鎌切「でも犯罪は完全に無くなったわけじゃない、これからもヒーローとしての意識を胸に刻もうぜ!」
皆久々の再会に飲み会はどんどんも盛り上がっていく
取陰「そういや流してたけどどうなのお二人さん?」
取陰は不意に二人を見る
小森「私たちノコ?」
角取「アベックのお二人はアツアツナノデスカー?」
黒色「ど、どうって言われても」
鱗「アイヤー!羨ましいねー」
ヒーローとして活動していく中で小森と黒色は恋人同士になっていた
小森「フフ秘密ノコ」
黒色「そ、そうだよそれに俺たちだけじゃなくてほ、ほら骨抜だって」
骨抜「俺か?」
拳藤「そういや結婚するんだって?」
骨抜「その件は今後随時発表しますんでよろしく」
凡戸「相変わらず柔軟な対応」
引寄はその様子を遠くから眺めている
引寄(やっぱり平和になってきているな)
引寄がヒーローとして関わった時にはヒーローも市民もみんな余裕がない状態だった。
あの戦いでヒーローもみんなも少し考えが変わってきたのはとても喜ばしいことだった。
泡瀬「そういやA組達も元気かな?」
鉄哲「当たり前だろ!切島もこの前組んだ時も最高に漢だったぜ」
引寄「なんか今度A組達も飲み会やるみたいだよ、心操が言ってた」
円場「あのメンバーには俺たちよりも活躍しているやつ多いからなー」
引寄「確か轟のチャートNo.2昇進祝いだって言ってたかな?」
塩崎「轟さんも活躍は目まぐるしいとの話はよく聞きます」
物間「爆豪もチャートを落としたけど必死にもがいているからね」
鉄哲「他のA組メンバーも活躍も熱いぜ!!」
拳藤「それにやっぱり緑谷がヒーローとして復帰したのが大きいよね」
現在雄英教師として後世を育成している緑谷だったがA組出資の元、ヒーロースーツの開発により教師の傍ら『OFAヒーロー デク』として活躍している
鉄哲「俺たちもA組に負けないように頑張ろうぜ!」
B組達は決意を新たにその日の飲み会は終了した。
♢♢♢♢
引寄と物間は帰路に着いていた。
引寄「なんかみんな変わらなかったな」
物間「僕はその方が落ち着くからありがたいけどね」
引寄「でもみんなヒーローとして意気込む姿は前よりも増している気がするよ」
物間「ああみんな立派にヒーローをやってる、あの戦いがあったのも大きいだろうね」
その時、二人のスマホから通知音が鳴る。
『放火魔による火災が発生!!なお個性による被害はさらに広がる恐れがある!』
連絡を受けた二人の顔つきは即座に変わる。
物間「…まったく今日は休日のつもりだったのに」
引寄「その割には酒飲んでねーじゃん」
物間「それは君もだろ?」
引寄「まぁな…それじゃあ出動しますか?ファントムシーフ」
物間「ああ、隣は頼むよセイバー?」
二人はヒーローコスチュームを見に包み、現場へと駆け出すのだった。
引寄(色んなことが重なって起きた俺の物語、大変なことも多いけどこれからも俺はみんなと一緒に前へ進み続けてみせる!)
これは俺たちが皆んなと一緒にヒーローになった物語
そして皆んなといつまでも手を差し伸べ続ける物語
これにてこの小説は完全に完結となります。
ここまで読んでくださった方々本当にありがとうございました。
またの機会がありましたらよろしくお願いします。