一度離ればなれになった三人の幼馴染み、その再会を描く。

※この作品は、2014年10月に帝国劇場で行われた「あなたがいたから私がいた」を原作として、主人公3人その後を描きます。


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再会

暖かな光差す草原に横たわる一人の少女。

 

「…………ん…………」

 

草原を渡る風にそよがれ、少女は目を覚ました。

 

「ここは…?

あ…れ…、私…」

 

少女は、自分の手を見つめる。

見慣れたシワだらけの手でなく、そこにはきれいな手があった。

 

 

「どう…して…?」

 

 

私はほんの少し前まで病院にいたはず……。

なのに、なのに、私は……。

どうなっているの……。

 

 

「「………ちゃん………!」」

 

「えっ…」

 

聞き覚えのある、懐かしい声。

 

「園子………!」

(その)ちゃん………!」

 

 

声の主は………そう………。

 

「春ちゃん………!

栄ちゃん………!」

 

春子と栄一、園子を呼んだのは、この二人。

二人の姿は、昔と何一つ変わっていない。

園子は、二人のもとに駆け寄る。

 

 

「やっと………やっと逢えた………!」

 

「そんなに泣かないで…。

もう二度と離ればなれにはならないんだから…」

 

栄一が園子の頭を優しく撫でる。

 

(その)ちゃんと栄ちゃんの大切な子供…信二は、立派な大人に成長したわ…」

 

「………うん、知ってる。

ここに来る直前に、大切な息子に再会できたから………。

 

色々と迷惑かけたね……、春ちゃん」

 

「そりゃそうよ…、……なんてね、冗談よ。

 

私の大事な二人の子供だもの、自分の子供のように育てたわ!」

 

 

「……俺たち以外にも、園子のことを待っていた人たちがいるよ」

 

「えっ?」

 

 

栄一が草原の向こうを指差す。

 

 

「「………園子!」」

 

「お父様!お母様!」

 

 

人影はまだ現れる。

 

 

「♪~」

 

トランペットを吹きながら、こちらに向かってくる人影。

 

 

「Mss. Sonoko!」

 

「神父様!」

 

 

 

「………私たち、また逢えたのね………!

 

みんな……みんな……。

 

ふぇっ……、逢いたかったよ……、ふぇっ……」

 

 

「泣くのはおよし、園子。

我らの父がご覧になっていますよ」

 

母親が優しく諭す。

 

 

「……そうね」

 

園子は、涙をぬぐった。

 

「ねぇ、園ちゃん。

あの時みたいに、またパーティーをしようよ!

 

神父様、いいでしょう?」

 

「モチロンデストモ!

サッソク、ヨウイシテキマス!」

 

神父は、その場をあとにした。

 

 

 

 

 

 

 

 

―その夜―

 

 

レコードが流れる中、小さな教会でささやかなパーティーが行われた。

あの時・・・、園子たちの青春期にやったパーティーに集まった人たちがみんな集まった。

 

ステンドグラスからもれる月明かりと沢山のロウソクの明かりに照らされる中、園子は美しいダンスを踊る。

栄一は、彼女のエスコートをする。

春子は、そんな二人の姿を描く。

 

レコードの音楽が消えてもなお、二人は踊り続けていた。


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