波動砲艦隊はこれより艦隊の指揮に入る   作:前衛武装航宙艦アマテラス

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今回はハワイ真珠湾基地へ守備隊が移動する際の道中の話になります。久しぶりの戦闘回です。それをはどうぞ!


守備隊、ハワイ真珠湾基地へ!

ーーーー横須賀鎮守府

 

外交から数日が経ちミズーリから駐屯艦隊の許可と条件が訂正された事が伝えられた。これにより第六艦隊は各戦隊より数隻と第六艦隊より数隻を守備隊として派遣する事を決定した。

 

「準備は良いみたいだな。調子はどうだ?」

 

「峯岸艦長!いや〜守備隊の旗艦を務めるとなりますと緊張しますよ(苦笑い)」

 

「まっそうだろうな。そんなに緊張するな、お前なら出来るさ。」

 

「ありがとうございます。」

 

そう話す相手は今回の守備隊旗艦を務めるD級コロラドの艦長、後藤輝雪だった。

 

「峯岸艦長、守備艦隊の準備が完了しました。」

 

「分かった。今回の移動についてはただ移動すると言う訳では無い。外交官代理を務めてくれたミズーリ達を乗せるんだ。くれぐれも無礼のない様にな。」

 

「はっ!」

 

そうして後藤はコロラドへと乗り込んで行った。

 

ーーーーコロラド

 

「艦長、全艦出撃準備が完了しました。」

 

「よしっ、全艦抜錨!艦隊、真珠湾基地へ!」

 

そうしてコロラド率いる守備艦隊は横須賀鎮守府を離れ真珠湾基地へと向かう為、抜錨した。

 

ーーーー

 

それから数時間が経ち

 

「あの、質問しても良いかしら?」

 

「はい、良いですよ。」

 

「この守備艦隊と言ってたけど何故駆逐艦が多いのかしら?」

 

ミズーリが見渡す限り旗艦コロラド以下D級が4隻、護衛艦が6隻、パトロール艦が1隻の計11隻の艦隊だった。

 

「駆逐艦?ああ、護衛艦の事ですか?まあ、それにはいろいろと理由があるのですが太平洋と言うと大きいじゃないですか?ですから機動力が高い護衛艦を入れる事でその広大な海をしっかりとカバー出来る様にしたんですよ。」

 

後藤は足が速い護衛艦を入れる事でその広大な範囲を異形艦からしっかりとカバー出来る様にする為だと話す。

 

「でも他の国に比べれば真珠湾は重要な拠点でしょう?幾ら守備艦隊が時間稼ぎの艦隊だからと言っても戦艦級よりも弱い護衛艦を多くしちゃって良いのかしら?確かに広大な範囲をカバーするのには理にかなっているのでしょうけど。」

 

「まあ、確かにそうですね。一応今回の艦隊は仮の艦隊らしいんですよ。ですから後々、護衛艦の代わりにD級が数隻派遣されるそうです。」

 

「そうなの?と言う事は要するに試験的のって事ね。」

 

「その解釈で大丈夫だと思いますよ。」

 

「ミズーリさん知ってますか?この艦隊に護衛艦ドルディンと言う艦が居るのですがその乗組員は歴戦の猛者なんですよ?それにこの艦隊の全護衛艦はガトランティス戦役で護衛艦ドルフィンの指揮下だったので精鋭揃いなんですよ?」

 

「そうなの?私にはそのガトランティス戦役と言うものがどれ程のものなのか分からないけれど戦役と言うぐらいだからよっぽど精鋭なんでしょうね。」

 

「そうなんですよ、ガトランティス戦役の内容を聞いたら卒倒すると思いますよ?」

 

「そんなにも凄い戦役だったのね?まあ、あの兵器を使っている貴方達が言うのだからそうなんでしょうけど。」

 

「それとこのコロラド艦長、後藤輝雪艦長も凄い人なんですよ?」

 

「おっおい、それは良いから任務に集中しろ。」

 

「へえ、それは聞きたいわね。」

 

「今の話し聞いてた?」

 

「この後藤艦長は以前、ガトランティス戦役で第15独立強襲打撃艦隊の旗艦ミシシッピの艦長を務めて居たのですが各地の打撃艦隊や守備隊がやられる中、善戦し数々の敵艦を沈め最終的には撃沈数321隻と言う記録打ち立てた人なんですよ!」

 

「それは凄いわね、でもこのD級?でも撃沈されていくんでしょ?そんな中で良くそんな戦績を残せたわね?」

 

「まっまあ、大した事では無いんですがこのD級に限らず波動砲を打つ為にはエンジンを止めなければいけませんし他の武装が使えないんですよ。」

 

「だったら相手からしたら充填している間は格好の的じゃない。」

 

「そうなんです、そこが問題なんですよ、ですからD級の両舷に他のD級を接舷しその両舷の艦がワープの出力を負担、中央のD級がワープと同時に波動砲を撃ち込み相手を撹乱、そして一撃離脱と言った戦法を編み出しました。そうすれば効率良く撃破出来るでしょ?」

 

「そんな荒技を考えるなんて凄いわね?でも確かにそうすれば3隻分の火力が提供できるし強いわね。」

 

これは山南艦長が白色彗星帝国に打撃を与える時に実践した、A級にD級を接続したいわゆるD級接続仕様のD級版である。

 

「良く知ってますね。流石、ミズーリさんです。」

 

「そんな事無いわ。」

 

「ですから、この後藤艦長は護衛艦ドルフィン含むこの守備隊は主力艦隊に匹敵する力を持っているんですよ?」

 

「確かにそんな精鋭揃いだったら主力艦隊にも匹敵するのでしょうね。」

 

「いやいや、副長がこう言ってるだけで主力艦隊の実力のは敵いませんよ。」

 

「そう?でもそこまで副長が精鋭と言うのだから一度この艦の戦い方を見てみたいわね。」

 

「ケッ、どうせ口だけの実力だろ。」

 

「スキャンプ!」

 

「いえ、大丈夫ですよ。いずれ分かることですから。」

 

「本当に申し訳ないわね。」

 

「それはそうとして、こちらからも聞いて良いですか?」

 

「えぇ、構わないわよ。」

 

「あなた方は、あの外交の場でどうも日本が嫌いという様な発言をしていましたがそれは何故ですか?では第二次が関係を?」

 

「あの場でついあの様に言っちゃったけど私は日本が嫌いと言うわけでは無いわ。ここにいるエンタープライズもね。でもこのスキャンプは嫌いらしいけどね。」

 

「そうですか。やはり我々が関係を?」

 

「うーん、ちょっと違うわね。私達は自分達の国がNO.1だと思ってるから私達より強大な力を持つのが許せなかったの。異形艦が現れる前は現に軍事力はUSAがNO.1だったもの。それが艦娘の影響で軍事力が均衡してたのに急に貴方達が現れてこんな兵器を出して来たらそれはそうなるわよ。」

 

「なるほど...」

 

「あとこれは軍事力に関係する話だけど近年、USAは以前よりも造船業が年々廃れて来ていたの。だから軍上層部は貴方達に目をつけてたの。そしたら守備隊の話が出たかチャンスだと思ったの。」

 

近年のアメリカの造船業は以前よりも目に見えて大幅に衰えている。今では軍事力はまだしも造船業だけで言えばアジア諸国に抜かされつつある。そうなればいずれ軍事力も危うくなってくる。そこでアメリカは数よりも質にシフトチェンジをする事に。そこで何かないかと考えていたところ峯岸達、第六艦隊が目に入りその艦を手にする事で軍事力を増強しようと考えていたようだ。

 

「そう言う事だったのですか。」

 

「そう言う事よ。因みに貴方達の世界でのUSAはどうなったの?」

 

「話せば長くなるのですがガミラス戦役では日本の宇宙戦艦ヤマトが地球の為に戦い英雄になりましたからその時は何も言って来ませんでしたよ。」

 

「その時は?」

 

「はい、最近ガトランティス戦役が集結してからは少しずつ技術力関連の事で話がしたいとなりまして、一部技術は提供しましたよ。それ以前にアイオワ級が建造されてましたが。」

 

「アイオワ級と言えば私じゃない。」

 

「そうですね。でもアイオワ級は.....」

 

「何?もしかして.....」

 

「いっいや、それはもう大活躍でしたよ!」

 

「そう?何か怪しいわね。」

 

「そっそんな事はありません。ところでスキャンプさんは何故日本がお嫌いなんですか?」

 

「話を逸らしたわね。スキャンプ、言ってあげても良いんじゃない?」

 

「誰がお前らなんかに話すか!あんな事をする奴に言う義理はねえ!」

 

「あんな事?」

 

後藤がそれに付いて聞こうとした瞬間、オペレーターより報告が上がる。

 

「艦長!レーダーに感あり!総数46!本艦隊、2時の方向!」

 

「46?そう言えば今日はパールハーバーから演習目的で第21任務部隊何出ていた筈だけど数が違うわね。異形艦かしら?」

 

数時間が経ち、ハワイ真珠湾基地へと近づいて来ていた時、突如としてレーダーに46隻の艦が映り込む。ミズーリはハワイから演習に出ていた第21任務部隊だと考えたがどうも数が合わない。そう考えると異形艦か深海棲艦の艦隊だろうかと考えるのが妥当だろう。

 

「敵味方識別番号に反応は?」

 

「異形艦の反応が戦艦級26、空母型1!他19隻の反応は別のものです!」

 

第六艦隊が同録する味方識別番号は日本に所属するものと敵である深海棲艦と異形艦のみ。後藤はこの時、嫌な予感がしていた。

 

「ミズーリ!大変だわ!パールハーバーから出ていた第21任務部隊と通信が取れなくなったらしいわ!」

 

「え?」

 

エンタープライズからハワイ真珠湾基地と第21任務部隊と通信が取れなくなっていると言う報告が上がる。この時、ミズーリは焦りを感じていた。もしかしたら本当にこの艦隊は第21任務部隊ではと...

 

「艦長!不明艦隊から全周波数で通信が入っています!」

 

「通信を繋げ!」

 

〈こちらアメリカ合衆国所属、第21任務部隊!本艦隊は現在異形艦の攻撃により大破艦多数!グッ、あと何分持つかわからない!至急増援求む!誰でもいい!早く来てくれ!〉

 

「早く助けに行かないと!スキャンプ!エンタープライズ!行くわよ!」

 

「待って下さい!貴方達では言っても被害を増やすだけです!」

 

「じゃあどうするって言うのよ!私たちの仲間をこのまま放っておけって言うの!」

 

「そう言う訳ではありません!ここは我々にお任せ下さい!」

 

「本当に助けてくれると信じていいの?」

 

「はい、元より我々はあなた方を守る為に派遣されたのですから。」

 

「じゃあ、任せたわよ!」

 

「はい!我々の戦いをお見せ見致しましょう。全艦隊、攻撃用意。護衛艦に通達、槍を放て。」

 

「はっ!全護衛艦に通達、槍を放て!」

 

ーーーードルフィン

 

「....了解しました。よーし、お前達、出番が来たぞ!第六艦隊の顔に泥を塗らせるなよ!」

 

「「「はっ!」」」

 

「先制攻撃をする。全艦、魚雷発射用意、撃てッ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーー第21任務部隊

 

「Shit!皆、ここが踏ん張りどころよ!合衆国の意地を見せてやりなさい!」

 

「ワシントン!このままじゃ皆んな海の藻屑よ!」

 

「クッ!まだ援護は来ないの⁉︎」

 

「もう動けるのは私たちしか居ないのよ!あっ!ワシントン危ない‼︎」

 

「えっ?」

 

「.............」

 

大破艦が増える中、運よく中破止まりだったワシントン達にも遂に異形艦がトドメを刺しにかかる。

 

「もう終わり......なの?」

 

「......(ドゴオォォォォォン!)」

 

「⁉︎....何が起きてるの⁉︎」

 

突如として異形艦の数体が爆発し撃破される。ワシントンや第21任務部隊の艦娘は驚きを隠せずにいた。ワシントンは直ぐに冷静さを取り戻し辺りを見渡す。すると目を疑うような光景を目に見る。艦が宙に浮いているのだ。だが驚いている暇は無い。これを機にワシントンは体制を立て直し始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーコロラド

 

「全弾着弾!敵正面に突破口を形成!」

 

「敵を分断する、護衛艦隊を前へ!楔を打ち込め!」

 

護衛艦が放った魚雷は異形艦へと吸い込まれるように飛んでいきワシントンの周りにいた異形艦を撃破していった。これを機に後藤は護衛艦隊を敵へ突撃し一気に畳み掛けるように指示を出す。

 

ーーーードルフィン

 

「よしっ、全艦遅れるなよ?突撃開始!」

 

号令と共に護衛艦の機関が唸り始め一瞬で敵艦隊へと距離を縮めていく。

 

「敵艦隊、こちらに気付いたようです‼︎攻撃して来ます!」

 

「今気づいたってもう遅い!まずは空母の周囲の奴らを叩く!」

 

異形艦は自分達へと近づいてくる護衛艦を発見する。異形艦は護衛艦を撃破しようと攻撃をするが今までに見た事がない機動力で全ての攻撃が避けられ砲弾は空を切っていく。

 

「たいらげろっ!」

 

「全主砲撃ち方初めッ!」

 

護衛艦隊は敵艦隊と反航戦となる距離まで近づき護衛艦は一斉に主砲を撃ち始める。一瞬で距離を詰められた異形艦は防御体制へ移行する暇も無く護衛艦の主砲で貫かれ撃破されていく。

 

「(ドゴォォォォォン!)」

 

「どうした!そんなものか?異形艦よ!もっと楽しませてくれよ!」

 

先程まで戦闘に優勢だった異形艦であったがコロラド率いる守備隊の攻撃であっという間に数が撃ち減らされていく。主砲により胴体を両断される者、身体中を穴だらけにされ撃破される者など一方的な攻撃により残すは空母と戦艦級数隻を残すだけだった。

 

ーーーーキッド

 

「上部ミサイル一斉射ッ!撃てッ!」

 

数を減らしていく異形艦にトドメを刺すべく護衛艦キッドから上部ミサイルが放たれる。ミサイルは一度打ち上がると空中で軌道を変え空母型の周辺にいた戦艦級を一撃で爆散させ周囲を明るく照らした。

 

ーーーードルフィン

 

「護衛艦キッド、敵艦隊5隻を撃沈!敵艦、残り戦艦級4隻、空母級1隻です!敵空母級より艦載機が発艦しようとしています!」

 

「よしっ!進路反転!艦載機を発艦させると面倒だ、ここで空母を沈める!」

 

護衛艦ドルフィンは進路を変え空母級へと向かって行く。そして今にも艦載機の発艦始まろうとしている空母級を真正面に捉えた。

 

「絶好のタイミングだ!主砲1番2番撃てッ!」

 

ドルフィンから放たれた陽電子ビームは空母級の頭上から吸い込まれるように飛んでいき串刺しの様に2発とも貫通し大爆発を起こした。

 

「敵空母級の撃沈を確認!」

 

「良くやった!」

 

ーーーーコロラド

 

戦闘は殆ど終わり護衛艦隊の一方的な攻撃で異形艦隊は壊滅状態、残すは戦艦級4隻となった。その光景を目にしたミズーリ達や第21任務部隊のワシントンは目を見開かせ信じられないと言う顔をしていた。話では聞いていたが波動砲を使わずともこれ程の実力があるとは思わなかったのだろう。改めてこの艦隊が自国へと牙が向いた時の事を考えると恐怖で体が震えていた。

 

「どうやら殆ど終わった様ですね。」

 

「あぁ、流石、ドルフィンの艦長だ。手際が良い。」

 

〈こちら護衛艦ドルフィン艦長、島津。敵艦隊の9割を殲滅。異形艦は尻尾を巻いて逃げて行きます。異形艦、恐るるに足りません。〉

 

「島津艦長、敵を侮るな。」

 

〈あぁ....はい〉

 

「護衛艦隊は残存艦艇の掃討にあたれ。残りは第21任務部隊の救出だ。」

 

〈はっ!〉

 

「流石、未来の技術ね。凄い戦いだったとしか言いようがないわね。」

 

「それはありがとうございます。まあ、活躍したのは護衛艦隊ですけどね。」

 

「話には聞いていたけれど波動砲を使わずともこれ程の実力があるとは実際見ないと分からないものね。」

 

「ええ、幾ら波動砲がメインと言っても艦隊戦もしっかりとこなせないと意味がありませんからね。」

 

「とは言え、あの第21任務部隊を追い込んだ異形艦を、完膚なきまで叩き潰したのに厳しいのね。少しぐらい褒めても良いんじゃない?」

 

「いえ、そうは行きません。幾ら今の異形艦が弱くても今後何があるか分かりません。実際それを我々はガトランティス戦役で経験済みです。戦場に油断は禁物です。」

 

「それはそうね。」

 

「こんな力がUSAにもあれば良いのだけれど...」

 

「そうね、スキャンプも何か言ったらどうなの?」

 

「ふんっ.....」

 

「全く、すまないわね。」

 

「大丈夫ですよ。これで守備隊としての実力も見せれた訳ですし。」

 

「確かにそうわね。これ程の実力があればこの世のほとんどの敵に対抗可能。貴方達のお陰で今までよりも安心して過ごせそうだわ。

 

「そう言って頂き嬉しい限りです。さっ、第21任務部隊の救助を急ぎましょうか。」

 

「えぇ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




今回はここまでとなります!読んで頂きありがとうございました!次回はハワイ真珠湾基地での話へと移って行きます。気長にお待ち頂けると幸いです。それでは!
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