検死官イェルグの境界事件録   作:5734589

127 / 131
【内部資料】

【内部資料】

 

検死官登録人物記録(閲覧制限:中位以上)

 

 

登録番号:C-117

 

氏名:イェルグ・ハルヴァン

年齢:三十四歳

所属:教会直轄・巡回検死官

階級:上位検死官

嗜好・備考:喫煙習慣あり

 

概要:

長期にわたり辺境および高危険領域を担当。

多数の怪異事案に関与し、生存率・処理完遂率ともに高水準を維持している。

 

判断は常に冷静かつ即断型。

感情の介入を極力排し、記録・検死・分類を優先する傾向が強い。

怪異を「意味づける」ことを避け、結果として処理する姿勢が顕著。

 

特記事項:

過去、判断の遅延および単独処理により被害を拡大させた事案あり。

以降、他者を現場に入れることを避ける傾向があったが、

近年は補助検死官との協働を選択する事例が増加。

 

特定事案(内包型村落怪異)において、

従来の教会定義を再検討する報告書を提出。

当該報告は現在、内部参考資料として採用されている。

当該報告の功績をもって検死官長への昇進が検討されている。

 

人物評価(内部):

「正しさ」を疑わない検死官。

ただし、正しさの限界を理解している数少ない実務者。

 

 

登録番号:C-241

 

氏名:ルーネ・ブルース

年齢:二十三歳

所属:教会直轄・巡回検死官

階級:下位検死官

備考:イェルグ・ハルヴァン上位検死官の補助として登録後、

独立案件あり

 

概要:

着任当初より記録精度・観察力に優れる。

現場において被害者および周囲環境への感受性が高く、

怪異の兆候を早期に察知する能力を有する。

 

一方で、初期には判断に情緒的揺らぎが見られ、

特定事案において不適切な対応を行い、二次被害を発生させた記録あり。

 

特記事項:

「話せる怪異」事案以降、対応傾向に顕著な変化。

返答・説得・接触を慎重に制限し、

言語・感情を用いない処理方法を自ら構築するようになる。

 

単独での対処により怪異を終結させた記録あり。

ただし、当該事案では上位検死官の直接介入が不可能な状況下であったため、

評価は保留扱いとされているが、上位検死官と共にあたった特定事案(内包村落型怪異)においての貢献が認められている。

当該事案の功績をもって、中位検死官への昇進が検討されている。

 

人物評価(内部):

判断が速い。

速すぎる場合がある。

しかし、現場で「数え続ける」能力は極めて高い。

 

 

【補足記録】

 

両名は当初、明確な師弟関係として編成されたが、

現在は現場判断において対等な役割分担が確認されている。

 

イェルグ・ハルヴァン上位検死官は全体構造および終結判断を担当。

ルーネ・ブルース下位検死官は個別事象の把握および進行管理を担う。

 

特定事案以降、

イェルグ・ハルヴァン上位検死官は単独判断を避け、

ルーネ・ブルース下位検死官は単独で抱え込まない傾向を示している。

 

総合評価:

本組み合わせは、

「死を正確に見る者」と

「生を数え続ける者」として、

互いの欠落を補完している。

 

今後、同時派遣を推奨。

 

 

※本資料は事実記録であり、

人物の内面評価を目的としない。

ただし、現場における生存率向上に寄与している点は特筆に値する。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。