光のおらん 〜全裸くノ一ピカピカ退魔録〜   作:ろくさん

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第二十話

二〇二六年の六月。光ヶ丘高校を包み込む湿り気を帯びた空気は、本格的な梅雨の訪れを前にして、逃げ場のない蒸し風呂のような重たさを増していた。窓の外では、水分をたっぷりと含んだ風が校庭の砂を重く巻き上げ、生徒たちの肌にべたつきを残していく。放課後の喧騒、部活動に励む者たちの威勢の良い掛け声、そして遠くの公道から微かに響く街の雑踏。そんな、どこにでもある穏やかな日常が、その瞬間に終わりを告げた。

 

突如として、光ヶ丘高校の上空の空が、物理的に引き裂かれるような凄まじい轟音と共に暗転した。太陽の直射日光を完全に遮断するほどの巨大な影が、まるでこの世の終わりを告げる鉄槌のように、ゆっくりと重たい雲を突き抜けて姿を現す。校庭で自主トレーニングの準備をしていた光賀蘭は、思わず手に持っていたスポーツタオルを地面に落とし、大きく口を開けて空を仰いだ。

 

「ひゃ、ひゃあぁっ!? 何、これ……。お、お城……が、空に浮いてる!?」

 

彼女の視線の先、高度数百メートルに静止したのは、重力という概念をあざ笑うかのように空中に浮かぶ、巨大で禍々しい建造物だった。その外壁には無数の触手のような動く装飾が絡みつき、城門のあちこちにある排気口からは、淫らな桃色の蒸気が絶え間なく噴き出している。それは見る者の正気を削り取るような「煩悩の魔城」であった。

 

城の頂、天を突くような尖塔の先から、空気を直接震わせるような、野太く、そしてあまりにも尊大な声が降り注いだ。

 

「ハーハッハッハ! 聞け、哀れな子羊どもよ! 我こそは暗黒煩悩軍団の長、エロ大王である! 本日、この時を以て、世界は我の愛と快楽の支配下となるのだ。これより、お前たちの内に秘めた真実の姿を、我の慈悲深き霧によって解き放ってやろう!」

 

その傲慢極まりない宣言を聞いた瞬間、蘭の顔はみるみるうちに朱に染まり、呆れと怒りが混ざったような複雑な表情に歪んだ。

 

「エロ大王? 嘘、本気でそんな名前なの……? なんていうか、直球すぎだよ! もっとこう、破壊神とか、暗黒卿とか、カッコいい名前はなかったの!? 最低、センスが最低すぎるよぉ!!」

 

蘭の必死のツッコミも虚しく、浮遊城の各所にある排気口から、濃密な赤紫色の霧が滝のように溢れ出し、重力に従って地上へと降り注いだ。それは触れた者の理性を一瞬で溶かし、心の奥底に厳重に封印した淫らな欲望を強制的に暴走させる呪いの霧、「暗黒の淫霧」であった。霧は瞬く間に校庭を、そして逃げ場のない校舎内を飲み込んでいく。

 

「あんっ、もうっ! 服なんて、私の愛を邪魔する不自由な布切れだわ! 解放よ、全人類の解放なのよぉ!!」

 

さっきまで真面目に花壇の世話をしていた図書委員の少女が、突然瞳を潤ませながら、自分のプリーツスカートを力任せに引きちぎり、空に向かって放り投げた。それを合図にしたかのように、学園の至るところで、服を脱ぎ捨てて愛を叫びながら走り回る「全人類ストリーキング化」の惨劇が始まった。

 

蘭は、自身の身体を震える両腕で必死に抱きしめながら、その場から逃げ出そうと駆け出した。彼女の胸と股間の二箇所からは、ドクンドクンと激しい鼓動に呼応するように、まばゆい純白の「謎の光」が溢れ出している。この浄化の光が神聖な障壁となり、彼女の周囲だけは辛うじて霧の浸食を拒んでいた。だが、代償として蘭の羞恥心は、かつてないほどの臨界点に達しようとしていた。

 

「やだ、やだぁっ! みんなどうしちゃったの!? 先生まで……校長先生までネクタイだけになって校庭を走ってるよぉ! しかも、なんだかこの霧、身体にまとわりついて……っ」

 

数日前に影山烈から施された特殊オイルの残留効果。通常の十倍に跳ね上がった彼女の感度は、この極限状態において最悪の災厄となっていた。蘭の繊細な肌をなぞる、湿り気を帯びた淫霧の粒子。それが彼女の過敏になった神経を刺激するたびに、蘭の脳裏には全身を無数の柔らかい羽毛で撫で回されているかのような、生々しい快感の信号が駆け抜けた。

 

「あ……んっ、くぅ……っ。変な感じになっちゃう……。霧が触れるだけで、指先でなぞられてるみたいで……あぅっ。だめ、しっかりしなきゃ。私、街の平和を守るくノ一なんだから……っ!」

 

蘭は自身の柔肌を、制服の上から強く抑え込んだ。局部を隠す白い光は、彼女の羞恥が高まるたびにパチパチとはぜるように出力を増し、周囲の霧を焼き払っていく。だが、その光が強まれば強まるほど、周囲の理性を失った男たちの興奮を煽るという、絶望的なループに陥っていた。

 

「……蘭ちゃんだ。光り輝く、俺たちの蘭ちゃんがいるぞぉ……」

 

「あの光の向こう側に行けば……究極の愛に辿り着けるはずだ。蘭ちゃん、見せてくれ! その隙間を、隠されたすべてを、俺たちに捧げてくれぇぇ!」

 

校庭の隅から、ゾンビのように虚ろな瞳をした男子生徒たちが、ズルズルと、しかし執拗に蘭へと距離を詰めてきた。霧によって理性を破壊された彼らにとって、謎の光という名の聖域を纏った蘭は、暗闇の中で輝く唯一の餌食に見えていた。

 

「来ないで! 近寄らないでくださいっ! みんな、目が怖いよぉ、よだれが出てるよぉ!!」

 

蘭は悲鳴を上げながら、くノ一のしなやかな身のこなしで、男子たちの包囲網を間一髪で潜り抜けた。しかし、淫霧は彼女の視界を奪い、逃げ道を塞ぐようにさらに濃くなっていく。

 

「わっ、きゃぁっ!?」

 

一人の男子生徒の手が、蘭の制服の裾を僅かに掠めた。指先が微かに、彼女のオイルでテカテカになった太ももに触れた、その瞬間。

 

「ひゃあんっ!? あ……ふんっ……!」

 

蘭の口から、無防備な、そして抗いがたい甘い吐息が漏れた。十倍の感度は、指先の僅かな接触さえもが強烈な愛撫となって彼女の脳を直接揺さぶる。膝の力が一瞬抜け、よろめいた彼女の身体を、さらに数人の手が掴もうと泥のように伸びてくる。

 

「もう、みんなの馬鹿ぁー! 変態ぃー! エロ大王なんて、本当に大っ嫌いなんだからぁぁぁ!!」

 

蘭は涙を流しながら、必死に自分の胸元を押さえ、再び走り出した。局部を覆う光は、彼女の激しい鼓動と呼吸に合わせて、ピカピカと周囲を威嚇するように明滅している。

 

「見えないから、恥ずかしくないもん! 謎の光、最大出力ぉ!!」

 

蘭の絶絶叫と共に、体育館裏から放たれたまばゆい閃光が、一時的に追っ手たちの視力を奪った。その隙に、彼女は校舎の壁を垂直に駆け上がり、二階の窓から部室棟へと滑り込んだ。校舎内もまた、目を覆いたくなるような惨劇の渦中にあった。廊下の至るところに引き裂かれた衣服が散乱し、生徒たちが「愛の解放」を叫びながら、男女の区別なく抱き合い、あるいは走り回っている。

 

蘭は、自分の光が放つ残像を消すように、壁の影から影へと高速で移動しながら、忍術研究部の部室を目指した。

 

「……ふぅ、ふぅ……。ひとまず、烈くんのところに行かなきゃ。烈くんなら、何か対策を知ってるはずだよね。……でも、もし烈くんまで、パンツ一枚で鼻血出しながら笑ってたら……私、もうショックで、光を消して全裸になっちゃうかもしれないよぉ……っ」

 

蘭は自身の、過敏になったお尻の肉が、一歩踏み出すたびにキュンと引き締まる感覚に耐えながら、廊下の隅で身を縮めた。彼女の意識は、恐怖と恥じらい、そして淫霧がもたらす望まぬ快感の狭間で激しく揺れ動いている。

 

上空に浮かぶ煩悩の魔城からは、今もなお絶え間なく暗黒の淫霧が吐き出され、街の色彩を不気味なピンク色に塗り変えている。この霧の中では、誰もが自らの欲望を曝け出すことを強制される。少女の羞恥心だけを糧にして戦う、孤独なくノ一、光賀蘭。彼女にとって、この「恥じらい」が力になるという性質は、今や最大の弱点でもあった。

 

もし、この霧の中で彼女が羞恥心を完全に失い、快楽に身を任せてしまったら、その瞬間に退魔の光は消失し、彼女は真の意味で無防備な少女へと成り下がってしまうだろう。

 

「だめ……。変なことを考えちゃ、だめなんだから。私は忍者……光賀の血を引く、正義のくノ一なんだから……。くぅっ、でも、さっきから脚の付け根が熱くて……胸の先が、制服に擦れるだけで……あふっ」

 

蘭は部室の扉の前に辿り着いた。震える手をドアノブにかける。この先に待っているのが希望なのか、それともさらなる絶望的な辱めなのか。彼女は瞳を固く閉じ、一気に扉を押し開けた。

 

部室の中には、モニターの青白い光に照らされた影山烈の背中があった。彼はいつも通り、狂気的な速度でキーボードを叩き、蘭のバイタルデータと城のエネルギー波形を解析しているように見えた。しかし、その肩は激しく上下しており、彼の足元には、すでに脱ぎ捨てられたと思われる制服の上着が転がっていた。

 

「烈くん! 無事だったんだね! よかったぁ……」

 

蘭が安堵の声を上げた瞬間、烈がゆっくりと振り返った。彼の鼻からは、これまでに見たこともないほどの勢いで鮮血が噴き出しており、その瞳はベリアルの術にかかった者たちとはまた違う、純粋に「学術的変態」としての情熱で爛々と輝いていた。

 

「……蘭、来たか。遅かったじゃないか。城から放出されている霧の成分を解析した。これは、人体のドーパミン受容体を強制的に刺激し、羞恥心の閾値を引き下げる神経毒だ。だが、君の光……羞恥心が放つそのフォトンだけが、この霧を中和できる。……さあ、蘭。もっと、もっと辱めを受け、その光を増幅させるんだ。君がもっと恥ずかしがれば、この世界は救われる……!」

 

「結局、烈くんも変態じゃないのぉぉぉぉ!!」

 

蘭の絶叫が、静かな部室に空しく響き渡った。

彼女の局部を隠す光は、信頼していた幼馴染の裏切り(あるいは平常運転)への怒りと恥じらいによって、より一層まばゆく、そして淫らに輝きを増していくのであった。

 

少女の羞恥心と、世界の運命。その危うい均衡の上で、光のお裸んの戦いは、いよいよ激しさを増していく。

 

_____

非公式光賀蘭ちゃんファンクラブ:光の聖域

管理人:もっこり助兵衛

【緊急事態】学園崩壊! 全人類ストリーキング化と蘭ちゃんの「桃色の受難」を観測せよ!

 

1:助兵衛@管理人

 

同志諸君、息をしているか。いや、服を着ているかッ!

現在、我らが光ヶ丘高校の上空には、語るもおぞましいセンスの名前を冠した「煩悩の魔城」が浮遊している。

エロ大王……。その安直なネーミングには反吐が出るが、彼が放った「暗黒の淫霧」の破壊力は本物だ。

校門を潜ればそこは、羞恥心をかなぐり捨てた老若男女が愛を叫びながら肌を曝け出す、狂気の楽園と化している。

だが、思い出してほしい。俺たちの掲げる鉄の掟を。

「YESお裸ん! NOタッチ!」

そして今、俺は新たな一文を付け加えたい。

「YES羞恥心! NO露出狂!」

蘭ちゃんが今、あの桃色の霧の中で、たった一人で「恥じらい」という名の最後の砦を守り続けているんだ。

俺たち観測者が理性を失ってどうする。俺は今、レンズを霧から守るために特注のレインコートを纏い、屋上から彼女の勇姿を記録し続けている。

諸君、今夜は「全人類が脱いでいるからこそ際立つ、蘭ちゃんの拒絶の輝き」について語り明かそうではないか。

 

2:名無しの光高生

 

会長、乙です! 俺も今、部室棟の影で必死に理性を繋ぎ止めています。

霧に触れるたびに、なんだか「脱いじゃえば楽になれるよ」っていう悪魔の囁きが脳内に直接響いてくるんです。

でも、さっき中庭を全速力で駆け抜けていく蘭ちゃんを見て、目が覚めました。

桃色の霧が、彼女のオイルでテカテカになった白い肌にまとわりついて、まるで目に見えない無数の「手」が彼女を撫で回しているみたいに見えたんです。

蘭ちゃん、走りながら「あふんっ!」とか「そこ、だめぇっ!」とか、掠れた声を漏らしてて……。

あの「触れられていないのに、霧に愛撫されている」という極限の状況。

局部を隠す白い光が、心拍に合わせて激しく、そして切なく明滅しているのを見て、俺、鼻血で霧を真っ赤に染めちまいましたよ。

 

3:名無しの光高生

 

俺は理科室の窓から見てた。

霧を中和するために、蘭ちゃんの光がいつもより青白く、鋭く輝いてたな。

でも、霧の濃度が濃すぎて、光の境界線がわずかに滲んでるんだよ。

「行灯現象」の進化版というか、霧そのものが蘭ちゃんの羞恥エネルギーを吸って、彼女の周囲だけが桃色のオーラを放っている。

蘭ちゃんが「見えないから、恥ずかしくないもん!」って叫びながら、

理性を失って襲いかかってくる男子生徒たちをひらりと避けるたびに、

あのプリプリとしたお尻が、霧を切り裂いて躍動するんだ。

あのお尻の肉感……霧の粒子が肌の上で結露して、真珠のような粒になって転がり落ちていく。

あれはもはや、この世の美しさを超越した「宗教画」だった。

 

4:ペロペロ過激派(元・見守り隊)

 

へっ、助兵衛。お前はまだそんな綺麗事を抜かしてやがるのか。

周りを見てみろよ。数学の鬼と言われたあの教頭先生ですら、今や「愛の重力からの解放!」とか叫んで、靴下以外全部脱ぎ捨てて校庭をダンスしてるんだぞ。

恥じらいなんて、この霧の中じゃただの「枷」でしかないんだよ。

蘭ちゃんだって、本当は楽になりたいはずだ。

あの白い光を消して、霧に身を委ねて、俺たちと一緒に愛の世界へ行けばいいんだ。

俺はもう決めたぜ。この霧の中を全裸で突っ切って、蘭ちゃんの「光の隙間」に指を突っ込んでやる。

エロ大王様万歳! ペロペロし隊、再始動だぁぁ!!

 

5:助兵衛@管理人

 

>>4

貴様のような下衆がいるから、蘭ちゃんの光は悲しく震えるんだッ!

よく聞け、脳まで霧に溶けた愚か者め。

全員が脱いでいる世界で、一体何の価値があるというんだ。

「隠されている」からこそ、そこには秘められた物語があり、宇宙(コスモ)が存在する。

蘭ちゃんが、あの淫らな霧の中で必死に胸元を抑え、

「やだ、やだぁっ! 触らないでぇ!」と涙目で叫びながら光を放つ。

あの「拒絶」こそが、彼女を女神たらしめる聖なる輝きなんだ。

羞恥心のない露出など、ただの肉の塊に過ぎん。

俺たちは、彼女の「嫌がる姿」を愛でるのではない。

彼女が「己の尊厳を守るために、必死で恥じらっている姿」を、魂の網膜に焼き付ける義務があるんだ。

俺は今、望遠レンズのピントを、彼女の震える指先に合わせている。

あの指先が、制服の布地をぎゅっと掴む力加減……そこに彼女の不退転の決意を感じるのだ!

 

6:名無しの光高生

 

会長の説法、マジで五臓六腑に染み渡ります……。

でも実際、蘭ちゃんの状況は絶望的ですよ。

霧のせいで、男子生徒たちが完全に「エロ・ゾンビ」化してます。

「蘭ちゃん、ペロペロさせろぉ……」ってうわ言みたいに呟きながら、

数十人の裸の男たちが、蘭ちゃんを囲い込もうとしてるんです。

蘭ちゃん、烈くんのオイルのせいで感度十倍だから、

男たちの「視線」や「吐息」が霧を通じて伝わるだけで、

ビクンッ、ビクンッて身体を跳ねさせてて。

あの、逃げ場のないプレッシャーの中で、光がパチパチとはじける音……。

あれは彼女の精神が悲鳴を上げている音なんだ。

俺たち「守り隊」に、何かできることはないんですか!?

 

7:名無しの光高生

 

烈くんは何をしてるんだよ!

部室棟はまだ霧に飲まれてないのか?

あいつの科学力なら、この淫霧を吹き飛ばす巨大な扇風機とか作れるだろ!

それとも、烈くんもまた「霧に翻弄される蘭ちゃんのバイタルデータ」を取るのに夢中で、

鼻血を出しながらモニターに張り付いてるのか?

 

8:助兵衛@管理人

 

烈は今、霧の成分解析と、蘭ちゃんの光の共振現象について計算を回している。

奴は奴で、「蘭の羞恥心が臨界点を超えた時に放たれる光の波長が、エロ大王の魔力を打ち破る唯一の鍵だ」とか、もっともらしい理屈を並べていたが……。

結局のところ、「もっと蘭を恥じらわせろ」という結論に達していたな。

アイツは科学者という名の、もっとも救いようのないド変態だ。

だが、奴の言うことも一理ある。

蘭ちゃんが今、この街で唯一の希望なんだ。

彼女が顔を真っ赤にして、涙を流して、「恥ずかしくないもん!」と言い張りながら光を放ち続ける限り、

この街の理性は、完全には死に絶えない。

 

9:名無しの光高生

 

さっき、蘭ちゃんが校舎の壁を駆け上がるところを見た。

スカートが翻って、あのお尻が霧の中に露出した瞬間、

霧の色が一瞬だけ、蘭ちゃんの羞恥に呼応して「濃いピンク色」に染まったんだ。

彼女が動くたびに、霧が彼女の曲線に合わせてうねりを上げる。

あれはもう、霧そのものが蘭ちゃんの身体を愛撫したがっているようにしか見えなかった。

蘭ちゃんが「ひゃあんっ!」って声を上げて、窓から部室に滑り込んだ時、

その背後に残された光の残像……。

あれを拝めただけで、俺、今なら死んでもいいって思いました。

 

10:助兵衛@管理人

 

諸君、今夜は長い戦いになる。

エロ大王の魔城は、ますますその出力を上げている。

だが、俺たちは決して服を脱がない。

カメラを抱え、蘭ちゃんの「光の隙間」を見つめ、彼女の羞恥心が放つエネルギーを、この掲示板で増幅させるんだ!

「YESお裸ん! NOタッチ!」

俺たちの祈りが、蘭ちゃんの光の燃料になる。

サイトの秘密フォルダに、今撮りたての【淫霧に咽ぶ、光のお裸ん~十倍感度の震え~】をアップした。

これを観測し、己の理性を研ぎ澄ませ。

蘭ちゃん、君は一人じゃない。

俺たち数万人の「守り隊」が、君の恥じらいを、世界で一番美しく記録し続けてやるからなッ!!

 

助兵衛は、キーボードを叩く指先の震えを抑えながら、エンターキーを静かに、しかし力強く叩いた。

モニターの青白い光に照らされた彼の顔には、激しい鼻血の跡が乾いて残っていたが、その眼差しは、真理に辿り着いた哲学者のように澄み渡っていた。

窓の外、桃色の霧に包まれた校庭では、理性を失った男たちが蘭を求めて徘徊している。

だが、部室棟の窓から漏れる、あの「一筋の純白の輝き」がある限り、彼は確信していた。

エロティシズムの勝利は、常に「恥じらい」と共にあるのだと。

 

「ふふ……。エロ大王よ、貴様は分かっていない。恥じらいのない裸体など、額縁のない絵画も同然。蘭ちゃんのあの『光のカーテン』こそが、世界を救う究極の芸術なのだ!」

 

助兵衛は、特注の高性能カメラのバッテリーを交換し、再び霧の中へとそのレンズを向けた。

レンズの向こう側、涙を拭い、真っ赤な顔をして「見えないから、恥ずかしくないもん!」と叫ぶ少女の姿を、一瞬たりとも見逃さないために。

 

光のお裸ん。その受難の記録は、エロ大王という最大の敵を迎え、かつてないほどの熱量を持って綴られようとしていた。

 

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