光のおらん 〜全裸くノ一ピカピカ退魔録〜   作:ろくさん

5 / 36
第五話

真夏の暴力的なまでの太陽光が、遮るもののない房総の海岸線を白く焼き焦がしていた。 見渡す限りの太平洋は、水平線に向かって吸い込まれるような深い蒼を湛え、波打ち際では砕け散る白波が、宝石の破片を撒き散らしたかのようにキラキラと眩い反射を繰り返している。 光ヶ丘高校の臨海学校。 潮風に乗って運ばれてくる、潮の香りと日焼け止めの甘い匂い、そして浮き足立った生徒たちの歓声が、この場所が日常から切り離されたパラダイスであることを告げていた。

 

そんな開放感溢れる砂浜の喧騒から少し離れたパラソルの下で、光賀蘭は膝を抱えて小さく溜息をついた。 彼女が今回の行事のために、何軒ものショップを回って悩み抜いた末に購入した勝負水着。 それは、瑞々しい肌によく映える淡いスカイブルーのフリルビキニだった。 健康的で引き締まったウエストのくびれ、そして激しい修行で鍛えられたしなやかな太もも。 何より、フリルの隙間から零れ落ちそうなほど豊かな張りを主張する彼女のDカップは、周囲の男子生徒たちの視線を釘付けにするには十分すぎる破壊力を持っていた。 本来なら、女子高生としてこれ以上ないほど輝かしい夏を満喫しているはずだった。

 

「ねえ、蘭ちゃん……。さっきから思ってたんだけど、その……。お腹のあたり、大丈夫?」

 

控えめに声をかけてきたのは、蘭が密かに片思いをしているクラスメイトの男子だった。 期待に胸を高鳴らせ、少しでも可愛い自分を見てもらおうと顔を上げた蘭だったが、彼の視線の先を見て、その表情は一瞬で凍りついた。

 

彼の目は蘭の瞳ではなく、ビキニのボトムス、その脚の付け根あたりを、困惑と熱を孕んだ色で凝視していたのだ。 蘭が慌てて自分の下腹部を確認すると、あろうことか、水着の布地の内側から、心拍に合わせて淡いピンク色の光がパルス状にパチパチと漏れ出していた。

 

「あ、あぁっ!? な、何これぇっ!?」

 

「なんか……内側からライトでも仕込んでるの? すごく……神々しいっていうか、その、目が離せないんだけど」

 

「ち、違うの! これはね、その! 今日は海が綺麗だから、私の細胞が喜びすぎて発光してるっていうか……とにかく、見ないでぇーっ!」

 

羞恥。 乙女としての最も純粋で、かつ強烈な感情が蘭の心の中で爆発した。 昨日までの度重なる煩悩獣との戦いの影響で、彼女の浄化の力は極めて過敏で不安定な状態に陥っていた。 好きな男子の前で水着姿を晒しているという、甘酸っぱくも恥ずかしい期待感。 その心の揺れが、彼女の意志に関係なく「規制の光」を呼び覚ましてしまったのだ。 蘭が焦れば焦るほど、股間の光は輝度を増し、ついにはスカート状のフリルを内側から透かして、彼女の「聖域」の形をシルエットとして砂浜に描き出し始めた。

 

「おい、見ろよ! 蘭ちゃんの股間から後光が射してるぞ!」

 

「まさに現代の女神……。拝んどけ、ご利益あるぞ!」

 

心無い男子たちの茶化すような声が聞こえるたびに、蘭の顔は熟したリンゴのように真っ赤に染まり、発光現象はさらに激化していく。 隠そうとすればするほど、その場所は眩いスポットライトとなって周囲を照らし出し、全校生徒の注目を一身に集めてしまう。 まさに羞恥の地獄絵図。 蘭は涙をボロボロとこぼしながら、砂を蹴って一人で岩陰の更衣室へと逃げ込んだ。

 

その夜、臨海学校の宿舎の裏手に広がるプライベートビーチ。 昼間の喧騒が嘘のように静まり返り、空には満月が、海面を一筋の銀色の道で貫くように照らし出していた。 蘭は昼間の失態を猛省し、一人で自主練を行うために海岸へと足を運んでいた。 波打ち際に裸足で立ち、寄せては返す水の冷たさを全身で感じる。 心を無にすれば、あの制御不能な光も収まるはず……そう信じて目を閉じた彼女の背後に、気配もなく一人の少女が降り立った。

 

「光賀さん。昼間のみっともない姿は何事ですか。忍びとは本来、月明かりさえも味方につけて闇に溶けるもの。あんな風に股間をピカピカと光らせて歩くなど、言語道断ですわ」

 

高い位置でまとめられた黒髪を夜風に揺らし、霧隠桜が凛とした佇まいで立っていた。 彼女は学校指定の紺色のスクール水着を身に着けていたが、その上から不自然に籠手や脚絆といった忍びの防具を装着し、さらに背中には抜身の苦無を背負っている。 真面目すぎるがゆえの異様な格好だが、水着に押し込められた彼女の豊かな肉体は、忍装束の時以上に隠しきれない官能を放っていた。

 

「桜ちゃん……。私だって、あんな風になりたくてなってるんじゃないよぉ」

 

「言い訳は無用です。あなたがその不潔な光を制御できないというのなら、私がこの手で物理的に……ッ!?」

 

桜の言葉が、地を這うような重低音によって遮られた。 静かだった海面が突如として巨大な半球状に盛り上がり、そこから漆黒の、巨大な吸盤を備えた触手が何十本も突き出してきたのだ。 現れたのは、深海に潜む暗黒煩悩軍団の刺客、触手イカ大王。 人間の「ヌルヌルとした不純な動機」が海底のヘドロと混ざり合って生まれた、最悪の怪異である。

 

「ヌフフフ……。美味そうな生贄が二人もいるではないか。特にそこの、股間から後光を放っている小娘……。お前のその清らかな光を、私のドロドロの墨で汚し尽くしてやろう!」

 

「刺客ね! 桜ちゃん、喧嘩は後! 今はこいつを倒すよ!」

 

「言われなくても分かっていますわ!」

 

二人の少女は同時に砂浜を蹴った。 桜はスクール水着姿でありながら、重力を無視したような身のこなしで触手の包囲網をかいくぐり、鋭い苦無でイカの表皮を切り裂いていく。 蘭もまた、ビキニのフリルを激しく波打たせながら、空中を歩くような光賀流の歩法で大王の頭部へと迫る。 しかし、触手イカ大王は不敵な嘲笑を漏らし、その巨大な漏斗から真っ黒な、粘り気のある液体を広範囲に噴射した。

 

「いけない、避けて!」

 

蘭は空中で身を捻ったが、霧状に拡散した墨が、彼女の無防備な全身に容赦なく降りかかった。 直後、蘭は自分の身体に走る異様な熱感に、絶叫を上げた。

 

「な、何これ!? 水着が……水着が熱い!」

 

イカの墨には、光の屈折率と物質の密度を概念的に変質させる、特殊な触媒が含まれていた。 蘭が身に纏っていた淡いブルーのビキニに墨が付着した瞬間、その布地が急速に透過度を増し、まるで透明なビニールシートのように変質してしまったのだ。 月明かりの下、蘭の白く滑らかな肌が、遮るもののない姿で露わになる。 水を吸って肌に張り付いたビキニは、今や彼女の肢体を隠す役目を完全に放棄していた。 胸の頂点にある薄紅色の蕾。 そして、下腹部の柔らかな曲線に沿って広がる瑞々しい聖域。 そのすべてが、透明化した布地越しに、白日の下に晒されていた。

 

「あ、あれ!? なんで! 布はあるのに、透けちゃってる! 全部、全部丸見えじゃないのぉっ!」

 

蘭は慌てて自分の胸を両腕で抱え込み、股間を隠そうと足を交差させた。 だが、布地が透明になっている以上、手や足で隠しきれない隙間から、彼女のあられもない姿が月光に照らされてしまう。 あまりにも強烈な露出感。 宿舎のすぐそばという、誰に見られるか分からない状況下での全裸同然の状態に、蘭の羞恥心はかつてない臨界点に達した。

 

その瞬間、彼女の股間と胸から、爆発的な白い光が溢れ出した。 退魔の力、浄化の輝き。 しかし、身体に付着したイカの墨が、その光をプリズムのように乱反射させ、本来隠すべき場所を執拗に照らし出すサーチライトへと変えてしまったのだ。

 

「光賀さん、何という姿を……きゃああっ!?」

 

蘭に駆け寄ろうとした桜もまた、別の太い触手に捕らえられた。 桜のスクール水着もまた、大王の放つ強力な酸性の粘液によってドロドロに溶かされ始め、彼女の豊かな太ももやお尻のラインが剥き出しになっていく。

 

「ヌフフ、逃がさんぞ。お前たちの恥じらい、じっくりと、ねっとりと味わわせてもらう!」

 

イカの太い触手が、全裸同然になった蘭の細い腰を幾重にも巻き付け、彼女を宙へと吊り上げた。 吸盤が蘭の敏感な肌に直接吸い付き、冷たくてヌメヌメとした感触が全身を這い回る。 触手は蘭の両腕を強引に左右へと広げ、無防備になった彼女の胸を、吸盤で直接弄り始めた。 さらに別の、先端が細く蠢く触手が、光り輝く彼女の股間へと潜り込み、秘部のヒダを直接、指でなぞるように執拗に刺激する。

 

「ひゃうんっ!? や、やめて……そこ……っ、触っちゃダメなところなのぉ……っ、あぁっ!」

 

蘭の瞳が熱い涙で潤み、視界がピンク色の快楽で染まっていく。 物理的な拘束、そしてすぐそこでクラスメイトたちが眠っているという恐怖。 こんな破廉恥な行為を、大勢の人の気配がする場所でされているという、極限の屈辱。 触手が彼女の秘部を執拗に突き上げ、自身の淫らな喘ぎ声が、夜の静かな海岸に木霊する。 その耐え難いほどの辱めがエネルギーとなり、彼女の「浄化の輝き」はついに爆発した。

 

「恥ずかしい……っ。こんなに、こんなに感じちゃうなんて……あぁ、もう、光が、光が爆発しちゃうぅぅーっ!」

 

蘭の股間から、天を突くような巨大な光の柱が噴き出した。 それはもはや規制の光などという生易しいものではなく、夜の海全体を白銀の世界へと変える、圧倒的な浄化の波動だった。

 

「光賀流奥義……全方位浄化バーストォォォッ!」

 

叫びとともに解き放たれた輝きは、触手イカ大王を丸焼きにするかのように包み込み、その汚れた欲望ごと次元の彼方へと消滅させた。 イカの墨による透明化の呪縛も、その圧倒的な光の圧力によって跡形もなく吹き飛ばされていく。

 

静寂が戻った波打ち際。 そこには、ボロボロになり、もはや布の切れ端とも呼べないビキニの残骸を必死に抑えて蹲る蘭と、水着が半分溶けてお尻の割れ目を丸出しにしている桜が残されていた。 蘭の身体からは、まだ興奮の余韻が冷めないのか、心拍に合わせてピカッ、ピカッとピンク色の火花が漏れ出し、周囲の砂浜を不自然に明るく照らしている。

 

「うぅ……。桜ちゃん、大丈夫……?」

 

「大丈夫……なわけ、ないでしょう! あなたという人は、いつも最後は全裸で光り輝いて……。忍びのプライドを一体どう思っているのですか!」

 

桜は涙を浮かべ、破れた水着の裾を必死に引っ張って自分の秘部を隠そうとした。 しかし、その動きに合わせて蘭の股間の光がパッと瞬き、桜の無防備な秘所を、まるで「ここにありますよ」と言わんばかりにサーチライトで強調してしまったのだ。

 

「ひゃんっ!? どこを照らしているのですか、このお裸ん!」

 

「ご、ごめん! これ、私の意志じゃないんだってばぁーっ!」

 

月夜の海岸に、少女たちの羞恥に満ちた絶叫が空虚に響き渡る。 臨海学校の夜は、まだ始まったばかりであった。

 

一方、宿舎の屋上。 巨大な望遠レンズを三脚に据え、鼻血を垂らしながらシャッターを切り続けていたもっこり助兵衛は、勝利の咆哮を上げた。

 

「見たか……! 透明化ビキニと、光に照らされたスク水桜ちゃんのこの奇跡! 今夜は間違いなく、我が人生最高の夜だ!」

 

彼のカメラには、蘭の光がズレた瞬間の「決定的瞬間」と、触手に弄られて絶頂する彼女たちの艶姿が、克明に記録されていた。 翌日の掲示板が、かつてないほどの熱狂に包まれることは、もはや疑いようのない事実であった。

 

蘭は自分の股間から放たれる執拗な光を必死に抑え込みながら、よろよろと宿舎へと戻っていく。 その足元からは、歩くたびにパチパチと桃色の閃光が走り、彼女の隠したいすべてを無慈悲に照らし続けていた。

 

_____

非公式光賀蘭ちゃんファンクラブ:光の聖域(サンクチュアリ) 管理人:もっこり助兵衛

 

【透明化】臨海学校、蘭ちゃんの水着が「概念」になった件【サーチライト桜ちゃん】

 

1:助兵衛@管理人 同志諸君、生きてるか? 俺は今、房総の荒波に揉まれ、失った血液と引き換えに「神の記録」を携えて帰還したところだ。 今回の臨海学校……一言で言うなら「光の暴力」だったぞ。 蘭ちゃん、いや我らが《お裸ん》のポテンシャルは、太陽光の下で真の覚醒を遂げたと言っても過言ではない。

 

2:名無しの光高生 会長、遠征お疲れ様です! 俺は留守番部隊だったんだが、SNSで「光ヶ丘高校の女子生徒が股間からピンクのビームを出してる」って画像が流れてきて、腰を抜かしたぞ。 あれ、やっぱり蘭ちゃんだったんだな!

 

3:名無しの光高生 俺は現場にいた組だ。 昼間の砂浜、マジで異様だったぞ。 蘭ちゃんがブルーの可愛いビキニで現れたと思ったら、その下腹部のあたりからパチパチとピンク色の後光が漏れ出してるんだ。 本人は「細胞が喜んでる」とか意味不明な言い訳してたけど、どう見ても内側から発光してた。 あれ、水着のフリルを内側から透かして、中の「聖域」のシルエットを砂浜に投影してたからな。

 

4:助兵衛@管理人 >>3 よく見ていたな。 あれは「光の電池漏れ」に近い状態だろう。 だが、本番は夜だ。 月明かりの下、触手イカ大王の墨を浴びた瞬間の蘭ちゃんを、俺は三脚を立てて見守っていた。 諸君、信じられるか? あの墨には「物質を透明化させる」という、神のごとき効果があったんだ。

 

5:名無しの光高生 透明化……だと!? じゃあ、蘭ちゃんのビキニが……?

 

6:助兵衛@管理人 そうだ。布地は確かにあるのに、視覚的には完全に消失した。 月光に照らされた蘭ちゃんの白雪のような肌……。 胸の頂点から、股間の柔らかな丘まで、全てが「ガラス越しの全裸」状態だ。 あまりの神々しさに、俺のレンズのコーティングが剥がれそうになったぞ。 そこで例の「規制の光」が炸裂したわけだが、今回は墨のせいで光が乱反射して、隠すどころか周囲を昼間のように照らし出しやがった。

 

7:名無しの光高生 うおおおおお! 全裸でサーチライト状態かよ! それ、一番恥ずかしいやつじゃないか。

 

8:名無しの光高生 俺が聞いた噂だと、霧隠桜ちゃんも相当ひどい目にあったらしいな。 あの子のスク水、ドロドロに溶かされてお尻丸出しだったってマジ?

 

9:助兵衛@管理人 マジだ。 桜ちゃんは透明化こそ免れたが、酸性の粘液で背中側が完全に消失してた。 で、ここからが最高にシュールでエロいんだが、蘭ちゃんの股間の光が、逃げ惑う桜ちゃんをピンポイントで追跡照射しやがったんだ。 全裸(光あり)の蘭ちゃんが、全裸(お尻丸出し)の桜ちゃんを後ろから「規制の光」でライトアップする地獄絵図! 桜ちゃんの無防備な秘所が、蘭ちゃんの放つ聖なる輝きでクッキリと浮き彫りになって……。 桜ちゃん、泣きながら「照らさないで!」って叫んでたぞ。

 

10:名無しの光高生 天国かよ……。 お裸んの光、味方の露出を助長する武器になってるじゃないか。 まさに「露出の連鎖」だな。

 

11:名無しの光高生 会長、今回のベスト・オブ・ショットは?

 

12:助兵衛@管理人 間違いなく「触手に弄られて絶頂しながら浄化バーストを放つ瞬間」だな。 蘭ちゃんが光の柱に包まれながら、全身を震わせて、光の隙間から一瞬だけ「聖域の入り口」が見えたんだ。 あれを解析した結果、俺の中の煩悩獣が完全に浄化されて、今は賢者モードを通り越して悟りの境地にいる。 ギャラリーに【第158回・夜の浜辺、透明ビキニと光の追撃・桜ちゃんのお尻添え】をアップした。 心して見るように。

 

13:名無しの光高生 うおおお! 会長、一生ついていきます! お裸ん、最高! 透明化ビキニ、万歳!

 

14:名無しの光高生 ところで、蘭ちゃん、宿舎に帰る時もずっと股間がパチパチ光ってたらしいな。 廊下の足元がピンク色に照らされてて、すれ違う男子が全員鼻血吹いて倒れたって噂だ。

 

15:助兵衛@管理人 その通りだ。 羞恥心が限界を超えて、もう普通の服じゃあの輝き(欲望)を隠しきれなくなってる。 これからは「光ってるからお裸んがいる」ってすぐ分かるようになるな。 さあ、次は学校に戻って「更衣室編」だ。 狭い密室で、蘭ちゃんの光がどう暴発するのか……。 俺は既に部室棟の通気口にカメラをセット済みだ。

 

16:名無しの光高生 会長、仕事が早すぎる! 次は桜ちゃんとの全裸追いかけっこを期待してるぞ!

 

17:助兵衛@管理人 任せろ。 お裸んの輝きは、俺たちの視線がある限り消えはしない。 諸君、今夜も修行(オナニー)に励め!

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。