改変したマスターズトーナメント ―サトシの闘い―   作:みかづき椛

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一話 サトシ出陣!VSダイゴ!!−epⅠ−

 晴れた空、太陽が昇る昼頃のガラル地方シュートスタジアムの観客席には満遍なく客が敷き詰められていた。

 観客はピカチュウと共に立つサトシ選手とダイゴ選手が向かい合うバトルフィールドに注目している。

 マスターランク8位のサトシ選手とマスターランク3位のダイゴ選手によるバトルを今か今かと待ちわびていた。そんな中、ギルガルドに乗って空を飛ぶ審判――ダンペイによるルール説明が始まる。

「使用ポケモンは6体。交代は無制限。6体全てを戦闘不能にした方が勝者となる。なお、ダイマックス・Zワザ・メガシンカは、全て合わせた使用回数の合計を3までとする」

 自信満々といった表情のサトシの右手首にはダイマックスバンド、左手にはキーストーン、左手首にはZパワーリングが装着されていた。対するクールな表情のダイゴはキーストーンがはめられているメガラペルピン3つを胸ポケットにしまっていた。

「ダイゴさん、セミファイナルに進むのは俺たちです!」

「頼もしいね。この僕を相手にどんなバトルになるのか楽しみだよ」

 バトル直前、サトシとダイゴは互いに開戦前の挨拶がかわされ、審判が選手二人に向けて呼びかける。

「それでは両者、1体目のポケモンをフィールドへ」

 審判の言葉でダイゴはモンスターボールを手に持つ、一方サトシはモンスターボールを手に持つことはなかった。

「スリー! ツー! ワン! GO!!」

「ピカチュウ!! 君に決めた!!」

「行け!! メタグロス!!」

 サトシに呼ぼれたピカチュウは大きくジャンプしてバトルフィールドに立つ。対するダイゴはモンスターボールを投げて白いメタグロスをフィールドに出す。スタジアム全体に実況の叫びが響き始める。

「いきなりエース同士がバトルフィールドに姿を現したー!!」

「頼むぞピカチュウ!」

 ピカチュウはサトシの言葉に勇ましく応じる。 

「バトルッッ!! スタート!!」

「ピカチュウ! 10まんボルト!」

 ピカチュウはジャンプ、赤い頬に電気を溜め始める。

「こうそくいどう!」

 メタグロスは地を高速で滑るように移動してピカチュウからの電撃をかわす。

「来た……! アイアンテール!」

「サイコキネシス!」

 ピカチュウは尻尾を白く輝かせ、メタグロスの顔のバツ印にぶつける。ピカチュウは後ろに吹き飛ばされるが静かに着地した。

「ピカチュウ! メタグロスのサイコキネシスを抑え込んだ!」

「読んでいたか……」

(シンジ……お前とのバトル役に立ったぜ!)

 サトシの脳内に青のメタグロスのサイコキネシスでぐるぐる飛ばされるゲンガーの映像が流れる。

(こうそくいどうで接近、そしてサイコキネシス。あれはやっぱり……ダイゴさんとのバトルを意識して特訓してくれてたんだ!)

「戻れ! メタグロス!」

 ダイゴはメタグロスをモンスターボールに戻し、別のモンスターボールを手に取って投げる。

「行け! ボスゴドラ!!」

 モンスターボールから出したボスゴドラとピカチュウは鋭い視線を送り合う。

「でんこうせっか!」

 ピカチュウはボスゴドラに向けてダッシュし始める。

「スマートホーン!」

 ボスゴドラは鋭く尖った二本のツノを白く光らせ、ピカチュウに向けて走り始める。

「アイアンテールで受け止めろ!!」

 サトシの指示後、ボスゴドラのスマートホーンとピカチュウのアイアンテールが激突、数秒間の力を押し合ったピカチュウだったが、後ろに弾かれる。

「パワーでは向こうが上か……だったら10まんボルト!」

「がんせきふうじ!」

 ピカチュウは電撃をボスゴドラに向けて撃つ。しかしボスゴドラはいくつもの長めの岩を地面に突き刺してガードした。

「回り込んで10まんボルト!」

「連続でがんせきふうじ!」

 ボスゴドラは何度も細長い岩をピカチュウに向けて投げつけるも、全てかわされていく。しかしダイゴの表情からは何かを狙っている雰囲気が感じられる。

「……今だヘビーボンバー!」

 ピカチュウが岩をよけると、目の前に全身銀色に輝かせるボスゴドラが待ち構えていた。ボスゴドラは体をピカチュウにぶつけて大きく吹き飛ばした。

「ピカチュウーー!!」

 がんせきふうじによって設置された岩に何度もぶつかったピカチュウは仰向けに倒れる。

「立てるかピカチュウ!?」

 すぐさまピカチュウは立ち上がる。しかし、ほんの少しだが息が乱れていた。

「ボスゴドラの誘導によってヘビーボンバーを受けてしまったピカチュウ! これはかなりのダメージです!」

「誘導だって……!?」

 息が乱れ始めているピカチュウをサトシは見つめ始めた。

(さすがダイゴさんのポケモンだ……強いのはパワーだけじゃない……!)

 サトシは気持ちを切り替えるように軽く息を吐く。

「戻れ! ピカチュウ」

 ピカチュウはサトシの指示に従い、バトルフィールドの外にいるサトシの隣に移動した。

「ピカチュウ、今は休んでてくれ」

 少し弱気に頷くピカチュウ、ヘビーボンバーを当てられた責任を感じている様子だった。

「ガオガエン! 君に決めた!」

 サトシはモンスターボールを投げ、ガオガエンを出現させる。ガオガエンは出てきて早々ボスゴドラに向かって勇ましく吠えた。

「がんせきふうじ!」

「DDラリアット!」

 ガオガエンは両手を赤く光らせて激しく横回転して飛んでくる岩を破壊していく。

「よし! いいぞガオガエン!」

「やるね。スマートホーン!」

 ボスゴドラはツノを光らせ、ガオガエンに向けて走り始める。

「スマートホーンをつかめ!」

 ガオガエンは両手でボスゴドラのツノを掴んで動きを止めた。二体のポケモンによる力の押し合いが始まり、二体共にそのまま留まり始めた。

「はかいこうせん!」

 ダイゴの指示を受けたボスゴドラは口にオレンジ色のエネルギーを集中させ始める。

「かわしてきあいパンチ!!」

 ボスゴドラの口から極太のオレンジ色の光線が放たれた瞬間、ガオガエンはツノから手を離し、瞬時に身をかがめてはかいこうせんをかわし、ボスゴドラの顔を殴り飛ばして膝をつかせた。

「ガオガエン! ゼロ距離のはかいこうせんを紙一重でよけ、きあいパンチでボスゴドラを攻撃ー! これは効いてるぞー!」

「ブラストバーン!」

 ガオガエンの炎のベルトから物凄い勢いで炎が一直線に放たれてボスゴドラに命中。ボスゴドラは激しく燃え盛る炎に包まれる。しかしボスゴドラは倒れない。

「まだ倒れないのか……!」

 サトシは少したじろぎながらそう言うも、ほどなくしてボスゴドラは倒れる。ギルガルドに乗るダンペイがボスゴドラに近付く。

「ボスゴドラ戦闘不能! ガオガエンの勝ち!」

「勝者ガオガエン! 最初の黒星はダイゴ選手です!」

「戻れ! ボスゴドラ!」

 ダイゴはボスゴドラが入ったモンスターボールに顔を近付け、静かに感謝の意を伝える。

「ありがとう……」

「いいぞガオガエン!」

「さすがだ……行け! プテラ!」

 サトシの言葉にガオガエンが元気に返事をすると、ダイゴが別のモンスターボールを投げて次のポケモンのプテラを出す。

「ダイゴ選手! 2体目はプテラです!」

「ストーンエッジ!」

 プテラは鋭く尖ったいくつもの小さな岩の破片をガオガエンに当てていった。

「ガオガエン! 大丈夫か!?」

 ガオガエンは振り返って後ろにいるサトシに笑顔を見せる。その顔にはまだまだ余裕があった。

「一旦戻れ! ガオガエン!」

 サトシはガオガエンをモンスターボールに戻すと、別のモンスターボールを手にした。

「行け! メルメタル!」

 サトシが投げたモンスターボールからメルメタルが出現すると、ダイゴは服の胸ポケットから3つあるうちの1つのメガラペルピンを取り出した。




バトルの流れ(左サトシ、右ダイゴ)

ピカチュウ対メタグロス
ピカチュウ対ボスゴドラ
ガオガエン対●ボスゴドラ
ガオガエン対プテラ
メルメタル対プテラ
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