改変したマスターズトーナメント ―サトシの闘い― 作:みかづき椛
●ピカチュウ対●ミカルゲ
ブイゼル対ロズレイド
ブイゼル対ミロカロス
天候が雨のシュートスタジアムでは、ダイアタックがブイゼルを襲っていた。だがしかし、ブイゼルはダイアタックの攻撃範囲外まで駆け抜けた。
「なんとブイゼル! ダイアタックをよけていた!」
「もう一度ダイアタック!」
ミロカロスは再びブイゼルにダイアタックを発動するも、再びよけられる。
「あのブイゼル……恐らく特性はすいすい……」
ダイマックスの効果が消えたミロカロスは元の大きさに戻った。
「今だブイゼル! アクアジェット!!」
「アイアンヘッド!!」
アクアジェットで突っ込むブイゼルに対し、鋼で固めた頭でミロカロスは対抗、2体のポケモンの頭が激突し、2体共倒れこむ。
「ブイゼル! ミロカロス! 共に戦闘不能!!」
「また両者ノックダウン!! これで残るポケモンは互いに4体だ!!」
「さすがシロナさん……突き放してくれない……!」
2体のポケモンはそれぞれモンスターボールに戻る。
「よく闘ってくれた……! ありがとうブイゼル」
「ミロカロス、あとはゆっくり休んで」
サトシとシロナは次のポケモンをフィールドへ送るためにモンスターボールを手にした。
「ウオノラゴン! 君に決めた!」
「天空に舞え! ガブリアス!」
空に向けて放たれたモンスターボールから出てきたガブリアスが力強く地面に着地、その姿には貫禄があった。
「ガブリアス……ここで来た……!」
サトシは一瞬だけ怯み、引き締まった顔付きに戻る。
「エラがみ!」
ウオノラゴンはドタドタとガブリアスに向かって走り始める。
「ドラゴンクロー!」
ガブリアスはエラで噛みつこうとするウオノラゴンを緑色のエネルギーをまとった腕で殴り飛ばす。
「だったらドラゴンダイブ!」
ウオノラゴンは全身をおっかないドラゴンの顔の形をする青いオーラでまとい、ガブリアスに全力で走り始める。
「かわしてステルスロック!」
ガブリアスはウオノラゴンのドラゴンダイブを軽々とよけて飛び上がって全身を高速で回転し、サトシの近くのバトルフィールドにとがった岩を振りまいた。尖った岩は音もなく姿を消した。
「これでサトシ選手は交代したポケモンにダメージを受けることとなった!」
「こおりのキバ!」
「ドラゴンクロー!」
ウオノラゴンは口を冷気で覆い、ガブリアスに迫るもかわされてドラゴンクローを体に受けて吹っ飛ぶ。
「大丈夫かウオノラゴン!」
サトシの言葉にウオノラゴンはふらつきながらも力強く返事した。
「みずてっぽう!」
「かわしてスケイルショット!」
ガブリアスはウオノラゴンの口から撃たれたみずてっぽうをよけ、白銀色に輝く尖ったいくつもの鱗をウオノラゴンに命中させてダメージを負わせていく。
「みずてっぽうも当たらない!! このまま為す術もなくやられてしまうのかーー!?」
「とにかく攻撃を当てなきゃ……! ドラゴンダイブ!」
サトシの指示がバトルフィールドに響くも、ウオノラゴンはただうずくまるだけだった。
「ドラゴンクロー!」
ガブリアスはドラゴンクローの構えを取り、ウオノラゴンに向けて走り出すと、ウオノラゴンはのけぞって胴体に生えているトゲの先からさらに長い半透明の赤いトゲを出現させた。
「これは……!?」
突如伸びたウオノラゴンのトゲに、シロナもサトシも不思議そうな顔付きに変わる。そのトゲはガブリアスの右手によるドラゴンクローをがっしりと受け止めた。
「うおっとーー! 胴体から伸びたトゲで獲物を捕獲! まさに古代ガラルの覇者だ!」
「今だ! こおりのキバ!」
ウオノラゴンはこおりのキバでガブリアスの右腕を凍らせる。だがしかし、左腕のドラゴンクローがウオノラゴンの顔に命中してガブリアスの右腕の締め付けは解かれ、ウオノラゴンは倒れ込む。
「ウオノラゴン戦闘不能!! ガブリアスの勝ち!!」
「戻れ! ウオノラゴン」
ウオノラゴンはモンスターボールに戻っていく。
「よく頑張ったな……! ありがとう」
サトシは別のモンスターボールを手にする。
「頼むぞネギガナイト!」
ネギガナイトはモンスターボールから出てきた瞬間、宙に浮くステルスロックに激突した。衝撃でネギガナイトはふらつくも、すぐさまキリッとした顔に変わる。
「戻れ! ガブリアス」
シロナはガブリアスをモンスターボールに戻し、別のモンスターボールを手にする。
「もう一度お願い、ロズレイド!」
バトルフィールドに再びロズレイドが登場する。
「まずは、ステルスロックをなんとかしないと……そうだ! 盾をぶんまわす!!」
ネギガナイトは硬いネギの葉でてきた盾をブーメランのように横に回転させるように投げ、ステルスロックを次々に破壊していく。
「面白いことしてくれるわね」
シロナはそう言って軽く微笑む。
「リーフストーム!」
「れんぞくぎり!」
ネギガナイトにリーフストームが襲うも、ネギの鋭い茎によるれんぞくぎりで体に命中する量を減らしていく。
「どくづき!」
「みきり!」
ロズレイドは毒に染まった手でネギガナイトを突き飛ばそうとするも紙一重でかわされる。
「今だ! れんぞくぎり!」
ネギガナイトはれんぞくぎりをロズレイドに仕掛けるも、全てよけていく。
「攻撃が当たらない……!」
「タネマシンガン!」
「盾を拾ってガードだ!」
地面に落ちているステルスロックを破壊しつくしたであろう盾を拾ったネギガナイトはその盾でタネマシンガンをガードし始める。
「このままじゃあただ攻撃を受けるだけだ……! それならいくしかない! スターアサルト!!」
ネギガナイトは全身から稲妻をバチバチと音を立てて発生させ、武器のネギをロズレイドに向ける。
「リーフストーム!」
ロズレイドはパワーを溜めるネギガナイトに向けてリーフストームを発動。だが、ネギガナイトは眉1つ動かさずに耐え続ける。
「いっけーー!!」
「……かわして!!」
一直線に迫るネギガナイト渾身の一突きをロズレイドは刹那でかわす。
「スターアサルトもかわされた……!!」
「どくづき!!」
ロズレイドはどくづきでネギガナイトを突き飛ばす。ネギガナイトの顔色が悪くなる。
「ネギガナイトがどく状態になってしまったぞ! 絶体絶命かーー!?」
「スターアサルトもかわされた……どうする……どうやったらロズレイドの動きをとらえられる……!」
サトシはハッとし、ムシZを取り出す。
「やってみるか……!」
ZパワーリングにムシZをはめ込んだサトシは両腕をクロスさせ、Zパワーリングを輝かせる。
「行くぞネギガナイト!! これが俺たちの全力!! ぜったいほしょくかいてんざん!!」
「ロズレイド! よく見てかわして!」
シロナの指示を受けたロズレイドはネギガナイトを注視していると、ネギガナイトは剣を手放し、右手から多くの虫の糸を放つ。前方から突如シャワーのように飛んでくる糸をよけようとロズレイドは跳ぶも腕が絡まり、やがて全身が絡まって繭の形に変わる。
「いけーー!!」
ネギガナイトはロズレイドを閉じ込めた繭を地面に叩きつけて引きずり、上空に向けて投げ飛ばす。ネギガナイトは跳び、武器のネギで渾身の一太刀を繭にぶつける。繭は真っ二つに割れ、ロズレイドは地面に落下して倒れ込む。
「ロズレイド戦闘不能! ネギガナイトの勝ち!!」
ロズレイドは戦闘不能となったが、サトシとネギガナイトの表情は暗く、喜んではいない様子だった。
「Zワザじゃなきゃ攻撃を当てられなかった……」
ロズレイドはモンスターボールに戻っていく。
「よくやってくれたわ」
シロナは別のモンスターボールを手にしてバトルフィールドに投げる。
「恵の翼ここに! トゲキッス!」
トゲキッスがバトルフィールドに出現、ネギガナイトを余裕綽綽と見下ろす。
「踏ん張れネギガナイト! れんぞくぎり!」
「エアスラッシュ!」
ネギガナイトはトゲキッスに向けて走ると、トゲキッスは何度も翼を羽ばたかせて空気の刃を連続で飛ばす。しかしネギガナイトは武器のネギによるれんぞくぎりで全て受け切って突っ走り続ける。
「やるわね……しねんのずつき!」
「盾で受け止めろ!」
トゲキッスは頭を白銀に光らせ、盾を構えるネギガナイトを吹っ飛ばす。地面に上手く着地したネギガナイトだったが、足元がふらついた。
「ゴッドバード!!」
シロナの指示を受けたトゲキッスは全身を白いエネルギーをまとう。
「頑張れネギガナイト! スターアサルト!!」
ネギガナイトはスターアサルトのエネルギーを溜め始める。
「ネギガナイトは一瞬怯んだように見えましたが間に合うのでしょうか!?」
トゲキッスとネギガナイトの間の距離が5メートル未満になった瞬間、ネギガナイトのスターアサルトが発動。互いの攻撃が激突し、土煙が巻き起こる。
「ゴッドバードとスターアサルトが激突ーー!! 2体のポケモンはどうなったのでしょうかー!!」
土煙が数秒後に晴れた。バトルフィールドには余裕綽綽の空を飛ぶトゲキッスと立ったままピクリとも動かないネギガナイトだった。
「ネギガナイト戦闘不能!! トゲキッスの勝ち!!」
立ったまま戦闘不能となったその姿はまるで、ネギガナイトの強い騎士道精神を表しているようだった。
バトルの流れ(左サトシ、右シロナ)
●ピカチュウ対●ミカルゲ
ブイゼル対ロズレイド
●ブイゼル対●ミロカロス
●ウオノラゴン対ガブリアス
ネギガナイト対●ロズレイド
●ネギガナイト対トゲキッス