改変したマスターズトーナメント ―サトシの闘い―   作:みかづき椛

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バトルの流れ(左サトシ、右ダンデ)

ピカチュウ対エースバーン
●ルガルガン対エースバーン
●ゲンガー対インテレオン


九話 ファイナルⅡ『翻弄』

 マスターズトーナメント決勝戦が行われているシュートスタジアムでは、ゲンガーが塔のごとき高さのキョダイマックスインテレオンに敗れ、サトシが持つモンスターボールに戻っていった。

「よく頑張ってくれたな……ありがとう」

 サトシは労いの言葉を送った直後にうつむき、握りこぶしで悔しさが露となる。

「ダンデさんのポケモンにはZワザもダイマックスも通用しないのか……」

 突っ立ったまま何もしようとしないサトシは、隣に立つピカチュウから真剣な眼差しを向けられる。

「ピカピッ!!」

 ピカチュウは何度もサトシに呼びかける。まるで説教をしているかのように。

「ピカチュウ…………ごめんな」

 サトシは帽子を被り直し、表情に気迫を取り戻す。

「勝負はまだまだこれからです! ダンデさん!」

「その意気だ。サトシ」

「サトシ選手は2体失い、劣勢に立たされています。次のポケモンで反撃の糸口を見つけられるのでしょうか?」

「俺の次のポケモンは……ピカチュウ! 君に決めた!」

 呼ばれたピカチュウはサトシの目の前に移動し、キョダイマックスインテレオンを眼光鋭く見上げる。

「ここでサトシ選手は再び相棒、ピカチュウを出してきた! すでに2体失っているので、白星を1つ上げておきたいところ」

「……行くぞ。キョダイソゲキ!」

「かわせ!」

 指示を受けたキョダイマックスインテレオンは何もせずにじっとしていた。同じくピカチュウも何もせずに動かず、突っ立ったまま。観客から声援が止み、静寂の時が流れる。

(攻撃してこない……?)

 サトシが心の中で疑問に思ってから数十秒後、キョダイマックスインテレオンがライフル銃から超高水圧の一撃を放つ。だがしかし、ピカチュウはジャンプしてよけた。

「よし!」

 ダンデは衝撃を受けた顔に変わる、

「かわした……だと!?」

「な……なんとピカチュウ! マッハ7の狙撃を跳んでよけたーー!! 一度、ゲンガーへのキョダイソゲキを見て見切ったというのかーー!!」

「今だピカチュウ! 10まんボルト!!」

 ピカチュウから放たれた10まんボルトをキョダイマックスインテレオンの全身を駆け巡った。迸る雷に耐えきれずうめき声を上げたキョダイマックスインテレオンは元の大きさに戻り、倒れ込む。

「インテレオン戦闘不能!! ピカチュウの勝ち!!」

「やったなピカチュウ!」

 サトシに晴れやかな表情を見せるピカチュウは明るく返事した。

「戻れインテレオン」

 インテレオンはダンデが持つモンスターボールに戻っていく。

「いい戦いぶりだった」

 ダンデは別のモンスターボールを手にする。

「行け! ドラパルト!!」

 放られたモンスターボールからドラパルトが出現、細い目でピカチュウを捉える。

「戻れピカチュウ」

 指示を受けたピカチュウはサトシの隣に駆け寄る。

「よーしっ! 行け! カイリュー!」

 モンスターボールから出現したのはカイリュー、ドラゴンタイプ同士が睨み合う。

「ドラゴンアロー!」

「りゅうのまい!」

 ドラパルトはツノの左右の穴からドラメシヤが一体ずつ一直線に飛ぶ。受けるカイリューは飛びながら激しく横回転して二体のドラメシヤを弾き飛ばした。

「ドラゴンクロー!」

 緑色のオーラで作られた鉤爪を両手につけたカイリューはドラパルトに突撃する。

「ドラゴンテール!」

 対するドラパルトは尻尾の先から緑色のオーラで作られたしなるドラゴンの尾を出す。2体のポケモンはほぼ同時に互いのワザがぶつかり合った。

 そして突如、カイリューが勝手にモンスターボールへと戻っていき、他のサトシの手持ちのポケモンがバトルフィールドに姿を現す。そのポケモンはリザードンだった。

「リザードン……!?」

 悠然とリザードンは対戦相手のドラパルトを見つめ始める。

「……いい目だ」

「ドラゴンテールの効果によってサトシ選手の手持ちが強制的に入れ替わった!」

「……頼むぞリザードン!」

「10まんボルト!」

「かわしてかえんほうしゃ!」

 ドラパルトは10まんボルトをリザードンに向けて撃つも、飛んでかわされ、リザードンの口からのかえんほうしゃに

「こちらもかえんほうしゃ!」

 2体のかえんほうしゃが激突し、バトルフィールドは熱気に包まれる。

「はがねのつばさ!」

 リザードンはさらに高く飛んで翼を白く光らせ、ドラパルトに向けて急降下し始める。

「ドラゴンテール!」

 はがねのつばさとドラゴンテールでほぼ同時に互いを攻撃し合い、リザードンはモンスターへと戻り、再びカイリューがバトルフィールドに姿を現す。

「えっ……また……!?」

 サトシとカイリューは豆鉄砲を食らった目で互いを見つめ合った。

「……だったらお前で決めるぞ! カイリュー! ぼうふう!」

 カイリューは激しく羽ばたかせて強風を巻き起こした。

「ドラゴンアロー!!」

 ドラメシヤ2体が一直線にカイリューを襲うも、風に押されて吹き飛ばされた。

「今だ! カイリューせいぐん!!」

「カイリューせいぐん……!?」

 見上げたカイリューは口からエネルギー弾を打ち上げる。カイリューは弾けて無数に分かれた隕石とともにドラパルトに急降下していく。

「かわせ!!」

 ドラパルトは降り注いで行く隕石をかわしていくも、カイリューに全身を掴まれてしまう。

「いっけーー!!」

 急降下しながらカイリューはドラパルトを地面に叩きつけた。

「カイリューせいぐん炸裂ーー!!」

 観客席からは大いに歓声で沸き上がる。倒れたドラパルトにダンペイが近付く。

「サトシ、俺のドラパルトを舐めてもらっては困る」

「え……?」

 死んだように倒れていたドラパルトは勢いよく起き上がった。

「ドラゴンアロー!!」

 ドラパルトはドラゴンアローを発動させ、空を飛ぶカイリューに2発とも命中させた。

「カ……カイリュー!!」

 苦悶の表情に変わったカイリューはフラフラと地面に降り立ち、片膝をつく。

「もう一度ドラゴンアロー!」

 ドラメシヤ2体は再びドラパルトのツノの穴に入り、再びカイリューにドラゴンアローが直撃する。カイリューは地面に伏して倒れ、そのまま立ち上がろうとはしなかった。

「カイリュー戦闘不能! ドラパルトの勝ち!!」

「……戻れカイリュー」

 カイリューはサトシが持つモンスターボールに戻っていく。

「カイリュー……よく闘ってくれた……!」

「これでダンデ選手の残るポケモンは5体、サトシは3体とまた差が広がった! サトシ選手は差を縮められることができるのでしょうか!?」

「……俺は最後まで諦めない! ゲッコウガ! 君に決めた!!」

 ゲッコウガがモンスターボールから出現。クールな出で立ちでドラパルトと視線をかわす。

「10まんボルト!」

「かげぶんしん!」

 ドラパルトは10まんボルトを撃つも、かげぶんしんで増えたゲッコウガの分身の1体に命中し、空振りとなった。

「みずしゅりけん!!」

 複数に増えたゲッコウガがドラパルトに向けて一斉にみずしゅりけんを放つ。攻撃を受けたドラパルトは少し後退する。

「つばめがえし!」

 分身が全て消え、1体のゲッコウガがドラパルトを蹴り上げる。

「ドラゴンテール!」

 ドラパルトはドラゴンテールでゲッコウガを攻撃しようとするも紙一重でかわされ、重い蹴りで反撃を受ける。

「ドラパルト……!!」

 仰向けに倒れたドラパルトにダンペイが近付く。

「ドラパルト戦闘不能!! ゲッコウガの勝ち!!」

「大活躍だったぞ。戻れドラパルト」

 ドラパルトはダンデが持つモンスターボールへと戻っていく。

「行け! バリコオル!!」

 登場したバリコオルは陽気に足踏みしながら杖を振り回しだした。

「行くぞゲッコウガ、みずしゅりけん!!」

「フリーズドライ!」

 バリコオルは杖を前に突き出すと、ゲッコウガが投げたみずしゅりけんを凍らせただけでなく、フィールドの地面を凍らせた。

「地面が凍った……!」

「トリプルアクセル!」

 ゲッコウガはバリコオルの横回転しながらの蹴りをジャンプしてよけ、地面を滑ってバリコオルと少し距離を取り始める。

「いあいぎり!」

 クナイの形をした武器を生成したゲッコウガはそれを両手で持ち、バリコオルに向けて滑っていく。

「受け止めろ!」

 バリコオルはゲッコウガの一撃を杖で受け止め、2体のポケモンはすれ違う。

「滑っていあいぎりのパワーが出ないのか……」

 サトシはモンスターボールを手に持ち、突き出す。

「戻れゲッコウガ」

 ゲッコウガはモンスターボールに戻っていき、別のモンスターボールを手にする。

「行け! リザードン!」

 モンスターボールから空を飛ぶリザードンが出現。

「サイコフィールド!」

 バリコオルの全身が輝き、バトルフィールド全体がピンク色に染まる。

「これでバトルフィールドはバリコオルのステージになった」

「エスパーワザに気をつけろ! かえんほうしゃ!」

 リザードンはバリコオルの近くまで飛行し、かえんほうしゃをバリコオルに当てた。

「よし!」

 全身が炎に包まれながらもバリコオルは表情は変えず、ただ突っ立っていた。

「フリーズドライ!」

 バリコオルはリザードンの目と鼻の先まで跳び、杖を振るった。すると、リザードンの翼はみるみる凍りつき、落下して地面に激突した。

「リザードン……!!」

「ワイドフォース!!」

 地面に着地し、リザードンにバリコオルはそっと杖先を触れる。リザードン全身に衝撃が走って吹き飛び、翼を覆っていた氷も砕けて空中を一回転し、地面に伏して倒れた。




バトルの流れ(左サトシ、右ダンデ)

ピカチュウ対エースバーン
●ルガルガン対エースバーン
●ゲンガー対インテレオン
ピカチュウ対●インテレオン
カイリュー対ドラパルト
リザードン対ドラパルト
●カイリュー対ドラパルト
ゲッコウガ対●ドラパルト
ゲッコウガ対バリコオル
リザードン対バリコオル
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