無名の守護者に転生した俺がアリスにお姉ちゃんと呼ばれるまで   作:トリニティの閃光弾

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A、ポケ○ンでいうデンジュモク


Q、無名の守護者って何?

さて、突然だが皆さんは"無名の守護者"を知っているだろうか。

 

「あぁ、あのゲーム"ブルーアーカイブ"に出てくる……」とピンときた方は、なかなかの先生とお見受けする。だが、そもそもブルーアーカイブそのものを知らないという方のために、簡単に説明しておこう。

 

ブルーアーカイブとは、数千の学園が連邦を形成する超巨大学園都市"キヴォトス"を舞台にプレイヤーは連邦捜査部"シャーレ"に赴任し、キヴォトスでただ一人の“先生”として、各学園の様々な生徒たちの悩みを解決するというゲームである。

 

さて、問題の"無名の守護者"だ。 名前だけ聞けば、いかにもストーリーの根幹に関わりそうな、仰々しくも格好いい響きがするだろう。さぞかし物語を盛り上げる強敵なんだろう、と。

 

いや、まぁ確かに結構関わってはいるが、セリフがあるわけでもないし感動するシーンがあるわけでもない、かといって強いわけでもない。結論から言ってしまうと、こいつらはゲームの雑魚的に当たる存在だ。いわば、ク○ボーとかワ○ルディ*1とかと同じなのである。

 

しかし、デザインだけは無駄にカッコいい。まさに"冷酷な兵器"といった感じで俺は好きなのだが、いかんせんこのゲームは"生徒との青春"がメインだ。モブ生徒でさえファンアートが描かれる世界において、鉄屑同然の彼らは、永遠の脇役というポジションに甘んじている。

 

……なになに?なんでこんな話してるのかって?

 

そりゃあ、俺が目立った出番もなく、セリフもなく、かといって強くもない……

 

 

 

 

 

 

 

その無名の守護者に転生してしまったからだ。

 

 

 

 

 

 

 

……は?

 

────────────────────────────

 

目が覚めると俺は真っ暗な空間にいた。

 

あれ?俺が寝てる間に人類石化したか?Dr.○TONE始まった?みたいな冗談はさておき、ここどこ?俺、昨日はふかふかのベッドで寝たはずなんだけど。 夢かと思い、自分の手を確認しようとして……俺は凍りついた。

 

自分の視界に映ったのは、血の通った人間の手ではない。 細長く、無機質で、関節がカクカクした、ミジンコみたいなヒョロヒョロの機械の腕だった。

 

これ夢じゃなかったら俺はもう人間辞めてるな。あれ?声も出せないんだけど。これってやっぱり夢の中か?思考は回り続けているのに、肉体が一切の出力を拒否している。これ、マジで俺人間じゃないやつ?

 

パニックで頭の中が爆発しそうになったその時、脳内に直接、何者かの声が響いた。

 

『……者……よ…』

 

え?これ今、あなたの脳内に直接語りかけていますってやつ!?それにしては聞こえないんだけど、もうちょい大きく喋ってくれる?

 

『無め……者……』

 

もう一回お願い!もう一回!

 

『無名の…ご者よ…』

 

 

 

 

 

 

『無名の守護者よ』

 

やっと頭の中で響いていた声を聞き取ることができた。いや、待って、そんなことより無名の守護者?あの?

 

『無名の守護者よ、聞こえていますか』

 

やっぱり俺の聞き間違いではなかったらしい。無名の守護者ってことはここはブルーアーカイブの世界?え、マジすか?やったー!!

 

『無名の守護者よ、今からあなたは………』

 

よし、転生したからには何から始めよう! まずはシャーレに行って先生にご挨拶して、それからアビドスの借金返済を手伝って……

 

『無名の守護者よ、私の話を聞いて下さい』

 

まずは、推しのキャラたち会って、それからそれから……

 

『無名の守護者よ、私の話を』

 

でもやっぱり最初は先生と会っておくべきだな、それか『私の話を聞いて下さい!!』あ、すみません。

 

『……ようやく本題に入れます。あなた達は今、ミレニアムの郊外にいて…』

 

ん?待って、この感じの流れ的に……俺って、今無名の守護者なのでは?それならこの違和感もこの腕も納得がいく。そして、この淡々とした、それでいてどこか冷徹なトーン。語りかけてきているのは"key"もといケイちゃんということだ。

 

ということは俺はやっぱり"無名の守護者"として、物語の敵側に配属されたってことか?えー……。 どうせなら雑魚敵じゃなくて、せめて名前のある生徒に転生したかったなぁ……

 

『という作戦で……聞いてますか?』

 

ごめん、聞いてなかったわもう一回言ってもらっていい?

 

『……なんですかその聞いていなかったという顔は。いいでしょう』*2

 

姿勢を正す俺に対し、ケイは無慈悲な宣告を下した。

 

『今回あなたたちの役目は』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『王女の奪還と先生と呼ばれる者の殺害です』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はい?

 

『それでは、私は王女の意識を並列化する準備に入りますので……』

 

ちょっちょ待っ!え!?先生を56す!?ブルアカに無名の守護者として転生した時点で薄々気が付いてたけど、今!?

 

『なんですか、その狼狽えたような挙動は。まだ不満があると?』

 

はい!あります!むっちゃあります!

 

『はぁ……先生と呼ばれる者は王女の邪魔をする可能性がある、いわば変数です。危険な種は事が始まる前に潰しておいた方がいいと判断しました。これで十分ですか?」

 

違う!先生を56す理由を聞きたかったんじゃなくてやめようって話だよ!!

そもそも無理っす!無理!!先生を56すのは色々とまずいって!!キヴォトスを敵に回すとかそのレベルじゃないって!!

 

『……おかしいですね。やはりこの個体だけ他の個体とは何かが違う……?』

『……やはり、この個体だけ知性が……デカグラマトンが影響して……?』

『…まぁ、例えデカグラマトンでも王女が復活すれば、問題ありません』

 

ケイは俺を不審がりながらも、淡々と作業を進めていく。周りを見渡せば、俺と同じ機械の兵士たちが整列していた。

俺はなんとかケイちゃんを止めようとしたが、なかなか体がうまく動かなかった。そうしてしばらく経った後、ケイちゃんが目を閉じ何かを呟き始めた。

 

『私の……』

 

あ、まずい、これやばいやつだ。

 

『私の大切な……』

 

おいやめろバカ!やめろって!!

 

『私の大切な王女よ……』

 

ちょ、ちょ、ちょっと待って下さい!待って!待って下さい!お願いします!

 

『それでは……これよりプロトコルATRAHASISを開始します』

 

ワアアアアアアアア!!!!!(発狂)

 

ケイがそう告げると真っ暗だった目の前が急に明るくなった。

 

──────────────────────────────────

 

 

 

 

 

『これよりプロトコルATRAHASISを開始します』

 

"アリス……?"

 

ヴェリタスの部室に持ち込まれた謎の機械にアリスが触れた瞬間、空気の色が変わった。

 

「何か様子が変!注意して!!」

 

ハレが叫ぶのと同時にアリスの周囲に控えていた機械兵たちが一斉に攻撃を始めた。あまりに突然の変わりように、マキも、モモイも、ミドリも、そしてユズさえも反応が遅れる。

 

「やばい!やばい!こんな狭いとこじゃ戦えないよ!!」

「先生!どうすれば……」

 

モモイとミドリがあたふたしながら私に助けを求めた。私は急変したアリスを横目に見ながら[シッテムの箱]を取り出した。

 

"……アリスには心苦しいけど……みんな!戦闘準──ッ!!"

 

ドガッ! ガシャアアン!!

 

急に部室が爆発した。爆発前のチャージ音からして、アリスの光の剣で破壊したらしい。

 

「ゲホッ、ゲホッ……!」

 

ハレは激しく咳き込みながら、目の前の砂ぼこりを手で払った。あたりにはコンクリートが砕ける嫌なにおいが立ち込めている。

 

「い、一体何が起きてるの……!?」

「突然眠っていたロボットが起動……そして爆発が…あれは、明確な攻撃です」

「攻撃命令を出していたのは……」

 

マキたち視線の先には、信じられない光景が広がっていた。

 

『……有機体の生存反応を確認。失敗を確認しました』

 

"アリス……!"

 

コタマとマキの視線の先にはいつも無邪気に笑っていた彼女の瞳から光が消え、とても人がするようなものではない冷たい目をしていたアリスだった。

 

「あ、アリスちゃん!?」

 

『……プロトコルを再実行します。武装リロード開始』

 

アリスがレールガンを持ち直し、私たちに向けた。

 

「また……レールガンの充電を始めました!」

 

コタマがこの事にいち早く気付き全員に聞こえるような声で忠告した。

 

"早く止めないと……"

"みんな、アリスをお願い……!"

 

今のアリスを止めることは私だけではできない。あまりこういうことは言いたくないが生徒に全てを任せた。その願いを聞いたのかマキがアリスに急接近した。

 

「アリスちゃん!!ごめん!!!」

 

『妨害を確認、充電失敗』

 

渾身の一撃がアリスを捉え、レールガンが手からこぼれ落ちる。 「よし、止まった!」と誰もが安堵した、その瞬間だった。

 

『……妨害要素を排除します』

「……え?」

 

怯むはずのアリスが即座に復帰し、マキの懐に飛び込んだ。

 

「マキ!危ない!」

 

「いたっ!!」

 

ハレがマキに警告も虚しく、マキは反応しきれず今度はマキが拳をくらい気絶した。

 

「マキ!!」

 

『プロトコルを再実行します。武装のリロード開始』

 

何もなかったかのようにアリスがレールガンを構えた。

 

「あ、ああ」

 

「い、一体なに……アリスちゃん!ねぇ、アリスちゃん!」

 

"くっ!アリス……!"

 

ユズとミドリが悲鳴のような声を上げるが、アリスはまるで何も聞こえていないかのように止まらない。マキを仕留めたアリスは、次の標的、動揺して隙だらけのハレとコタマへ銃口を向けた。

 

"一体、どうすれば……"

 

 

────────────────────────────────

 

おー見たところ全員集まっとるな。俺は無名の守護者だよ!*3

 

あれからケイちゃんが"プロトコルATRAHASIS"を始めた後、俺たちはミレニアムの郊外で目を覚ました。なんか守護者たち一心にどこかに向かって動き出すもんだから何かな?と思ってついてったらヴェリタスの部室だったんだよね、もう見る影もないけど。

 

今、俺の目の前では先生と他の生徒たちがさっきアリスを乗っ取ったケイちゃんに蹂躙されている。

 

え?お前、先生はよ助けろよバカって?安心して欲しい。俺の記憶があってるならこれからネル達C&Cがアリスを助けに来るんだよね。だから助けなくても大丈夫ってワケ。

 

さっき先生の殺害とかいうからめっちゃ焦ったけど、そんなことなくて安心したよ、ほんと。

 

……でも、このまま傍観してるわけにもいかないんだよな。だってネル輩が来るってことはさ、俺掃除されちゃうじゃん?ネル輩にぶっ56されてもまぁいいっちゃいいけど、ブルアカにせっかく転生したってことでそろそろここからおさらばしようかな!どうせ俺なんかがいなくても原作は普通に進むだろ!なんてったって俺雑魚敵だから!(フラグ)

 

……今更なんだけど、俺がこの状況に見入ってたら俺以外の守護者が全員どっかいったんだが。ま、あいつら雑魚敵だし大丈夫だろ結構数いたけど!(フラグ)

 

さて、そろそろネル輩たちが乱入してくる頃かな? 掃除される前に俺はここらでおさらばさせてもらおう。バイバ──

 

「ハレ!!」

 

ん?

 

「どうして……やめてよアリスちゃん……」

 

「ひっく……なんで…こんな…ことに………」

 

あれ?

 

『対象の気絶を確認。再度武装のリロードを開始します』

 

あれ?あれ?俺の気のせいかな?今ケイちゃんがハレを気絶させてるように見えるんだけど。ミドリとユズが絶望してるんだけど。……まぁ誤差の範囲だろ誤差の範囲。今すぐにでもネル輩たちが助けに……

 

「────!!」

 

"コタマ!!"

 

……あ、今、先生の支援にまわっていたコタマが気絶した。これってさ、もしかして………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

原作通りじゃない!?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*1
ワ○ルディに失礼だろ

*2
顔とか分かんの?

*3
自己紹介⭐︎




別シリーズがまだ完結してないのに連載してしまいました。悔いはないです。

別シリーズ→https://syosetu.org/novel/394499/

高評価、お気に入り登録、感想などよろしくお願いします!!

これからの話って……

  • このままでいい
  • 勝手にしていいよ
  • おい!!話が違うじゃねぇか!!
  • なんでこんな話なんだよ!!
  • 教えはどうなってんだ教えは!!
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