無名の守護者に転生した俺がアリスにお姉ちゃんと呼ばれるまで 作:トリニティの閃光弾
信じてたで、アロナ。
「アリスちゃん!!!」
ミドリの叫びは、冷え切った空気に虚しく吸い込まれていった。 彼女が握る銃は、恐怖のあまり小刻みに震えている。
"くっ……アロナ!!近くにすぐ戦える生徒は!!"
私は思考を加速させる。掌に握りしめたシッテムの箱が、私の焦りに呼応するように熱を帯びていた。 これ以上アリスに言葉を投げかけても、今の彼女には一つも届かないだろう。つまり、今この状況で一番必要なのはこの状況を解決できるような人物だった。
『は、はい!!今近くにいるのはC&Cの皆さんですが……』
アロナの声もどこか上擦っていた。アロナもこの状況が今までとは一味違うと理解しているらしい。
"今すぐにネルやみんなに通話を繋げて!"
縋るような思いで指示を飛ばす。アロナの報告に、一筋の光が見えた気がした。C&C、彼女たちならこの状況を打破できるだろう。
プルル……プルル……
「あ!?先生?」
シッテムの箱からネルの声が聞こえる。だが、その声の背後には、異様な轟音が渦巻いていた。
"良かった!ネル、位置教えるから今すぐ援護に来られない?"
言葉を畳み掛ける私の期待を、ネルの短い沈黙が遮った。
「……ごめん先生、ちょっと難しいかもしんねぇ」
"え?"
「……っらぁ! 雑魚が次から次へと……! クソが、キリがねぇんだよ! 悪いな先生、こっちも敵の軍勢に完全に囲まれてんだ! 一匹ずつは弱ぇが、文字通り壁になって道を塞ぎやがる!」
"……そういえば!"
ハレとコタマが気絶し、ヴェリタスの情報網が遮断された瞬間、周囲から無名の守護者たちが消えた。あれは逃げたのではなく、C&Cを物理的に足止めするためだったということだ。
「すまねぇ! すぐに掃除して向かうから、それまで待っててくれ!!」
ネルからの通信が切れた。
"持ち堪えなきゃ、か"
目の前では、虚ろな眼差しを湛えたアリスが、レールガンを水平に据えている。 その先にいるのは、震えながら互いを庇い合うミドリとユズ。
"……いや、何を悩んでるんだ。やるしかない。この子たちを守れるのは、私だけなんだから!!"
私は震える脚を叩き、一歩前へ出た。
"ミドリ! ユズ! 戦闘準備!!"
「は、はい……っ!」
「……わかりました。ゲーム開発部……部長として、最後まで……!」
ミドリが涙を拭い、ユズが震える手で銃を構え直す。 しかし、その絶望的な状況を瓦礫の影から見つめている"異分子"がいた。
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……おいおい、冗談だろ。なんだよこの展開
俺──今や無名の守護者の一体となった俺は、物陰でミジンコのような腕をガタガタと震わせていた。 ネル先輩が来ない? 嘘だろ、原作と違うじゃねえか。
俺の視界には、ケイちゃんのターゲットである先生の姿が赤いマーカーで強調されている。 システムログが脳内に流れ込んできた。
えーと、なになに……『武装チャージ完了まで、カウント開始残り15秒……』ケイちゃんの方を見ると確かにレールガンを構えていた。
……いや、ね。これ下手したら先生死ぬぞ、これ。普通、転生モノだったらここで主人公を助けて俺が「えww俺なんかやっちゃいましたwww」とイキリ散らかすところだったのだが、それはチート能力があったらの話。
スライムだったり、自販機だったり、一見見た目が弱そうでも絶対に何かしら能力を持っているのだ。じゃあ、俺は?
無名の守護者
生まれたばっかり。
味方:なし
能力:なし
見た目:アカンわ
勇気:なし
もう生きていけないよぉ……*1
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"攻撃が来るから、ミドリはそこで隠れて!次の攻撃まで時間がかかるからユズはその間に近づいて!!"
「「はい!!」」
いける。
この絶望的な状況から一筋の光が見え始めたのは、私が先頭指揮に入ってから数十分経った後だ。その数十分でアロナと協力し、アリスの弱点をいくつか暴いた。
まずなんと言ってもレールガンということもあり、攻撃のインターバルがかなり長い。うまく立ち回ればユズのグレネードで大ダメージを与えることができるだろう。そして、アリス一人だけということ。たぶん先ほど大量にいた機械に一斉に攻撃されていたら、負けが確定していた。
『……損傷率30%』
ゲームで例えるなら死にゲー。敵からの攻撃に一度でも当たってしまうとそこからの挽回は絶望的。逆に言ってしまえば、相手の攻撃を見越して一つも当たらなければいい。ノーダメクリア、というやつだ。
("まぁ、こっちは初見クリアしなきゃいけないけどね!")
私はアリスをチラリと見た。
『……』
確実に体力を消耗している。この調子でいけば……もしくは……
"ミドリ!ユズ!今からいうことをよく聞いて!"
"このまま、アリスの体力を削ってみんなでもう一回声をかけよう!!"
「先生!?」「……!?」
ミドリとユズはこちらを向いて目を丸くした。
「大丈夫なんですか先生!?今、アリスちゃんは……」
「さっきまでダメだったのにできるかな……」
そりゃそうだ。さっきまでダメだった相手に再度同じ行動をするというのは無駄だろう。……が、
"アリスが教えてくれたんだ!!"
"……どれだけシステムを上書きされたって、あの子が積み上げてきた『経験値』までは消せやしないって!"
「!!先生、それは!」
ユズとミドリが反応した。そう、だってこれは……ゲーム開発部みんなで作り上げた『テイルズ・サガ・クロニクル2』の名ゼリフだからである。
『"アリス…なんでこの闇堕ちした仲間を助ける方法が何度も“呼び続ける”っていうコマンドを押すことなの?"』
あれは確か、テイルズ・サガ・クロニクル2ができた後、アリスと一緒に真エンドを攻略していた時だった。
『ふっふっふ……やはり先生は気づいてくれましたか、この行動が何を意味するかを!』
アリスは自信満々に語り始めた。
『ゲーム開発部のみんなで話し合ったんです。最初はもうそのまま倒してしまうとか、最初から関わらないとか色々候補が出てきました。けど、そんなの悲しいです!!アリスは最後はみんなで幸せになれるハッピーエンドを望みます!!』
『"……アリスはなんでこの選択肢を提案したの?"』
『それはですね……』
"『どれだけ強大な敵に記憶を消されても、レベルを1に戻されても、勇者がみんなと歩んだ冒険の記録は、プレイヤーと仲間の心の中に残り続けます!』……ってね!"
"だから……今の状況はバッドエンドじゃない。勇者アリスが用意した、最高の『真エンドルート』への伏線なんだよ!!"
ミドリが息を呑み、ユズの目から涙が溢れる。 その言葉は、アリスがどれだけ自分たちの作った物語を、そしてみんなで過ごした時間を愛していたかという、何よりの証拠だった。
「……怖くないって言ったら、嘘になる。でも、ここで私たちが諦めたら、アリスちゃんの冒険はここで終わっちゃう。それは……絶対に嫌だ!」
ミドリとユズが先ほどより
"みんな!いこう!!"
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うああぁあぁああぁあああぁああぁあん!!!
なんだよ……結構泣けんじゃねぇか……ウッ(泣)あぁ……涙が……いやこれオイルだ……ぬるぬるしてる……
先生!!あんたやっぱり最高だよ!!いや、ほんと、ブルアカに転生してよかった……ほんと…
先生のあの言葉。アリスがこれまでに積み上げてきた「経験値」は消えないという確信。 これだよ、これ。この『絆』と『論理』が合わさった解答こそが、ブルーアーカイブなんだ。
俺は、もはや自分が敵側だということも忘れ、一人でスタンディングオベーションを決めていた。心の中では『Re Aoharu』が爆音で流れている。
でも……これで終わりじゃないんでしょ?
まだアリス助けてないもんね!!もう涙線ぶっ壊れんだけど!ウッソだろオメェ!!
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"ミドリ!ユズ!いこう!!"
私の叫びに応え、二人が地を蹴った。 先ほどまでの絶望は消えていない。むしろ、アリスのレールガンから放たれるプレッシャーは、秒を追うごとに増している。
それでも私たちは止まるわけには行かなかった。
「アリスちゃん!! 聞こえてる!? 私、アリスちゃんとまだ遊びたいステージがいっぱいあるんだよ!!」
ミドリが走りながら叫び、サブマシンガンを放つ。しかし、それはアリスを傷つけるためではなかった。
「……アリスちゃん。……また、みんなで、徹夜して……アリスちゃんが大好きなゲームを、攻略しよう……?」
ユズが震える手でグレネードを放つ。爆煙の中、アリスの無機質な瞳が僅かに揺れる。
『……理解不能。非効率な行動です。なぜ、無駄な抵抗を続けるのですか』
冷徹な声がアリスの唇から零れる。 アリスは重いレールガンを掲げ、至近距離まで肉薄したミドリへと銃口を向けた。
"今だ!!"
私は、アリスの死角から飛び出した。 生徒のような戦闘力はない。けれど、私には彼女たちの先生として、この物語を導く責任がある。
"アリス!! "
私はアリスの体に、真正面から抱きついた。
『……! 物理的な接触。……変数を確認。排除を──』
アリスの腕が、私を振り払おうと強引に動く。ミシミシと嫌な音がして、衝撃が走る。 けれど、私は離さなかった。
"アリス!!君は何になりたい!?"
私に続いてミドリとユズがアリスに抱きついた。
「僧侶でも、戦士でも、聖女でも何にでもなっていいんだよ!!」「もちろん、勇者にもね!」
アリスの瞳に、ほんの一瞬だけ温かな光が宿る。
『……せ…ん………せ……い…』
"アリス!"
『…ア……リス……は……』
アリスの瞳が紫色から青色に変化する。
『アリス……は……』
「アリスは、勇者になりたいです!!」
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ぱちぱちぱちぱち…………
ブラボーブラボー。さすがはキヴォトスの先生。*2
まさかあの状況でケイちゃんからアリスを取り戻すとは……
いやもう……ほんと……
よがっだよおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおぉおお
あっまたオイルが………どうしよう、オイルが薄黄色のせいで完全にアレに見えるんだが。*3
この状況でモモイが居ないのカワイソス*4。
いや、うーん……でも、あんまり喜ばしいことでもないのかもしれん。
なんでって?原作通りなら、そもそもこの状況はどう考えてもおかしい。
そもそもの話。なんか全然こないけど原作なら何度も言っている通りネル輩達が助けに来てくれるのだ。そして、アリスは自分がモモイを傷付けてしまったという思念に囚われてしまい、後々からくるリオやトキの話を聞いて……あとは説明がめんどいので原作を見てほしい。
つまり、何が言いたいかというとこれは原作とは全く違う展開、いわば原作崩壊が起きているということになる。
話は飛ぶが、バタフライエフェクトというものをご存知だろうか。
ご存知ない人のために少しだけ説明すると、ごくわずかな通常時とは違う点がその後巨大な違いとなってしまう、というもの。今のこの状況はまさにバタフライエフェクトを起こしている、といっても過言ではない。
ではなぜバタフライエフェクトが起こっているのか?それは……信じたくないが原因は
ケイがアリスを乗っ取る直前にケイは俺と出会う。それがただの守護者ならよかったものの、実際は普通ではあり得ない知性を持った個体。アリスを乗っ取る真っ最中のケイにとっては不安要素でしかなかっただろう。だから、警戒した。
これでネル輩達がここへ来なかった理由も予想がつく。
アリスの記憶で一番強いであろうC&Cに俺の近くにいた守護者を全員向かわせた。当然、どんな異常事態でも難なく突破してきた彼女達なら問題などさほどないはずだ。でもその敵が無限に湧く雑魚敵だったら?
一対一ならもちろん。一対十でも余裕な彼女でも流石に百もの敵を相手にするのは骨が折れるだろう。
そこからは……お気づきの通り文字通りの肉の壁となりC&Cの足止めに成功。ケイちゃんの作戦勝ちだったというわけだ。ま、それでも先生を甘くみくびったのはケイちゃんのミスだな。
……自分でここまで語っておいてなんだが、どうせここから先何があっても先生は大丈夫だ。だって先生には奇跡とかいうチートバグ級の武器がついてる。どこぞのピンクゴリラが裏切ったって、どこぞのおじさんが暴走したって先生は持ち前の奇跡でなんとかなってしまうのだろう。
ってことでいらない心配だったな、と自己解決したところで一つあることに気づいた。
……これからどうしようか。
アリスはこれからいろんな壁に衝突するだろうが、絆が一段と強くなったゲーム開発部ではどんな壁も先生と一緒なら乗り越えてしまうだろう。
なら俺は?
……せっかくの第二の人生。キヴォトスのいろんなところを回ろう。幸いこの体は水も食料も必要ない。砂漠で遭難することもないし、雪山で凍え死ぬこともない。
…どうせなら原作キャラ達と関わりたかったけどな。
ってことで、それじゃバ────
『武装チャージ完了まで、カウント開始残り15秒……』
は?
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「アリスちゃん!!」
「よかった……アリスちゃんが戻ってきた!」
二人が涙を流して抱きつく。アリスの表情には安心感と、申し訳なさそうな色が混じっていた。
「先生……アリスは…」
"アリス"
"大丈夫"
私はもう一回アリスを抱きしめた。
「でも、アリスは……みんなを…」
"アリスがみんなを傷つけてしまったことは、消えない事実かもしれない"
私は、震えるアリスの肩を優しく、けれど力強く支えた。
"でも、アリスを助けたいと願ったみんなの気持ちも、アリスがそれに応えようとした勇気も、同じように消えない事実なんだよ"
"だから、みんなに謝りに行こう。私も一緒に行くからさ"
アリスは綺麗な瞳から一筋の涙がこぼれ落ちた。
「はい!アリスみんなに謝りに行きたいです!」
「先生!本当に……本当に……」
『本当に…感謝しますよ?』
"!?"
アリスの片方の瞳が紫に変化したと同時に先ほどの冷たい口調に戻った。
「ぐっ!!」「いぅ!!」
アリスは抱きついていたミドリとユズを蹴飛ばした。
「あ……違う…なんで………アリスが……」
"がっ!!"
『計算外でしたが…先生、あなたのおかげで王女と私……鍵の接続がたった今完了しました。これも全部あなたがアリスの意識を呼び覚ましてくれたおかげです』
私は抱きしめられていた手で首を掴まれた。
『武装か「先生!!だめです!!」王女……』
アリスの表情が冷酷さと苦悩の間で激しく入れ替わる。
『王女…なぜこの者を守るのですか?』
「アリスは…先生が、大切で…」
『あなたの役目はプロコトルATRAHASISを実行し、この世界を滅ぼしすべての神秘をアーカイブ化させることです』
「ちが……アリスは…勇者で…… 」
『…王女がこうなってしまったのも、先生。あなたのせいですね?』
アリスは涙を流しながらレールガンを私に向けた。
『武装リロード開始……』
「ダメです!!先生!!逃げてください!!」
『カウント残り15秒……』
"ぐっ……"
逃げようにも体が言うことを聞かない。見上げるとレールガンのチャージが始まっていた。
『残り10秒……』
「先生!!逃げて!!」
「先生……!」
ミドリとユズが全速力でこちらに向かってきている。だが、残り時間以内にこちらは来ることは難しいだろう。
『残り5秒……』
『先生!!』
アロナがタブレットから叫んだ。多分アロナガードがあってもこんな至近距離じゃ守り切れないだろう。
『残り3秒……』
時間が経つのが遅く感じる。
("死ぬ直前になるとこんなにも時間が経つのが遠く感じるのか")
私の脳内でいろんな記憶が蘇った。
先生に就任して初日。慣れない大人を信じ戦ってくれたユウカ、スズミ、ハスミ、チナツ。
多額な借金を抱えながらも、借金返済のため懸命に努力をしていたシロコ、ホシノ、ノノミ、セリカ、アヤネ。
ちょっとの間だったけど一緒に頑張ったゲーム開発部のモモイ、ミドリ、ユズそしてアリス。
みんなみんな、大切な子達だった。
『残り1秒』
最後にどこかで見た電車で彼女が浮かび出てきた。
『生徒達をよろしくお願いします』
"ごめんね。約束守れないな"
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先生がそれ言っちゃダメだろうがああぁぁああぁぁあぁあ!!!
▼無名の守護者のロケット頭突き!!
『ぐっ!!』
▼効果は抜群だ!!
ケイちゃんが俺の頭突きを受けてすごい速度で飛んでいった。
はぁはぁ……あっぶねえぇえええぇぇ……
先生死にそうになっとるやんけ!!俺が向かわんかったらそのままキヴォトス崩壊チャートに入ってたけど、これ!!
しかも、先生も諦めんなよそこで!!君の口から約束守れないなとか聞きたくないんですけど!!
ケイちゃんもさ、あそこで空気読めよ!!先生はアリスを取り戻しました。ちゃんちゃん、で終わらせろよ!!
はぁ…はぁ……あー、空気吸う必要ないけど無駄に空気が欲しくなったわ今。
先生の方を振り返ると突然のことだったのか口を開けながらあんぐりしている。
あぁ……てか結局、先生に見られちゃったな……
ま、けどこれで俺は敵じゃないってわかると思うから流石に攻撃されないよね。……よね?
フッかわいいお顔が台無しですよ⭐︎あ、声出せなかったんだった。
あー……それにしても熱い。*5
いや、熱いっていうか、回路がショートして脳内が火花散らしてる感じ。これが機械の体に転生したやつの末路か。
先生を助けて、ケイちゃんにロケット頭突きぶちかまして…… 正直、自分でも驚くほど体が勝手に動いた。転生モノの主人公がよく言う、体が勝手に動き出したってやつ、あれ本当にあるんだな。ただの雑魚敵のスペックでも、フルパワーでぶち当たれば意外と吹っ飛ぶもんだ。
…………
何か言おうとしたけど、やっぱり声は出ない。う〜ん、この⭐︎
あ、視界の端が暗くなってきた……。 システムログが、見たこともないような真っ赤な警告文字で埋め尽くされていく。
『致命的なエラーを感知』
『物理構造の維持不能』
『全システム、シャットダウンシークエンスを開始します』
"…………"
先生がなんか言ってるけど聞き取れんわ。……でも、まぁ…
「間に合ってよかった」
俺の意識は、底なしの深い闇へと沈んでいった。
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何も、ない。 体感覚も、オイルのぬるぬるした感触も、回路が焼ける熱さもない。 真っ暗な宇宙に一人で浮いているような、妙に落ち着かない静寂。
あれ、これってもしかして、三度目の転生チャンス? 今度こそは生徒に……!
『おき…い』
ん? なにこれ? また誰かが俺の脳内に直接語りかけてる?
『起きて……者よ…』
ごめん聞き取れなかった!もう一回お願い!もう一回!
『起きてくだ……守護者……』
『起きてください、無名の守護者よ。いや、イレギュラー』
真っ暗だった視界が急激に反転する。 そこは、少し薄暗い路地裏だった。
そして、俺の目の前にはさっきまで先生の首を掴んでいたはずの、けれど今はとても悲しげな瞳をした、一人の少女が立っていた。
彼女は、俺の頭にそっと手を触れ、静かに口を開いた。
『……あなたの存在が、王女の計算を狂わせました。なぜ、私の命令に背いたのですか?』
……えぇ?
この二話は何回か修正したり文章を増やしたりしそうです。
許してください!!なんでもしますから!!
あ、それとあらすじ変えました。
高評価、感想、お気に入り登録などよろしくお願いします!!
これからの話って……
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このままでいい
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勝手にしていいよ
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おい!!話が違うじゃねぇか!!
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なんでこんな話なんだよ!!
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教えはどうなってんだ教えは!!