【夏油の別荘】
《三人称side》
そこには、未登録の特級呪霊と異形とも言える2人の"大人"が話をしていた。
??「クックック…。『花御』さん、襲撃に行かれる前にお渡ししたい物が。」
??「はあ…大変だったぞ。だが、"彼女"の肉片を呪物にすると言う新たな"芸術"…実に素晴らしい!これを機に呪術への解釈を開拓して行こうではないか!」
それを聞いた特級呪霊——花御が呆れた声で問いかける。
花御『…その例の呪物とやらは何処でしょうか?
『黒服』『マエストロ』」
その問いにマエストロと呼ばれたマネキンの様な男が反応する。
マエストロ「ああ、すまない花御。これが、その呪物だ。この世に1つしか無い貴重な作品だ、慎重に扱ってくれ」
花御に渡されたのは、花びらの形をした呪物だった。
花御『…これが呪物ですね。ですが、呪力以外の気配も感じるのは?』
花御の次の問いに黒服と呼ばれた黒いスーツの男が答える。
黒服「それは此方の世界…『キヴォトス』の住民が持つ『神秘』です。恐らく貴女が取り込めば、五条悟にも匹敵しうる力を得られるでしょう」
その回答を聞き終えると、花御は東京へ向かった。
黒服「…まぁ、制御"できれば"、の話ですがね」
そう呟くと、黒服達は帰る様だ。
その時、夏油が玄関から帰って来た。
夏油「おや?二人共帰るのかい?」
黒服「ええ。私達でこの世界にいる間、五条悟を観察する事にしたのですが、直ぐに私達に勘づいた様で。恐らく、交流会が終わった後に消される事は目に見えていますので、暫くは大人しくさせて頂きます。」
そう言い残し、黒服達は消えて行った。
夏油「あの呪物を取り込んだ花御が負ける前提だったね。天童アリスとその周りの生徒、呪術師がどの様な『奇跡』を起こすか…。興味が湧いて来た」
誰もいない部屋で夏油の笑い声だけが響いた。
【東京都立呪術高等専門学校・境内内】
釘崎・モモイ「な、何でみんな手ぶらなのー!?」
デスモモイ「…FATALITY…!(重い…!)」
そこには、キャリーケースを持ちバッグを背負っている釘崎と、ゲーム開発部の荷物をデスモモイに持たせているモモイが、他全員を見て驚いている。
パンダ「お前らこそ、何だその荷物は」
釘崎「何ってこれから京都でしょ?京都"で"姉妹校交流会…」
パンダ「京都"の"姉妹校と交流会だ。東京で」
釘崎・モモイ「嘘でしょー!?!?」
釘崎とモモイの絶叫が響く。
釘崎「何の為に準備したと思ってんのよ!こっちは京都に行くの楽しみにしてたのに!」
モモイ「そうだよ!京都に○天堂の本社があるって言うからデスの私に全員分の準備までさせたのにー!○井さんに会ってみたかったっー!」
デスモモイ「…FATALITY(…なけるぜ)」
釘崎は抗議をして、それに続いてモモイが願望丸出しの抗議をする。デスモモイは自分がした事が意味の無い事に軽く絶望している。
一方、アリス達は…
ケイ「…何をやっているんですか、ノバラとモモイは…」
ミドリ「お姉ちゃん…昨日何回も交流会はここだって言ったのに…」
ケイとミドリは呆れている。
そして、アリスとユズは…
アリス「任○堂…!桜○さん…!アリス、いつか京都に行ってみたいです!」
ユズ「あはは…モモイ、アリスちゃん…京都へは、プライベートに行こう…?」
アリスが京都に興味を持ち、ユズがそれを優しく諭す。
そうしていると真希が…
真希「おい、来たぜ」
すると、京都校のメンバーの姿が見えて来た。
一番前にいた真依が東京校の全員に対して煽りを入れる。
真依「あら、東京校の皆さんお揃いで。態々お出迎え?気色悪い」
真依に初めて会うアリス除くゲーム開発部のメンバーと順平は動揺する。
モモイ「はー!?何その煽り!今時の民度の悪いプレイヤーでも会った瞬間そんな事言わないよ!?」
ミドリ「お姉ちゃん落ち着いて…でも、何であんなこと平気で言うんだろう…京都の人がみんなそうじゃないといいんだけど…」
ユズ「ひ、酷い…」
ケイ「本当ですね…。以前、アリスから聞いた事がありましたがここまでとは…」
アリスも真依から以前、悠仁の死に関して煽られた事もあり、怒りがまた爆発しそうになっていた。
東堂「乙骨いねぇじゃん」
東堂はつまらなそうにしている。
釘崎「うるせぇ!早く菓子折り出せコラァ!八橋、葛切り、蕎麦ぼうろ!」
モモイ「そーだ!そーだ!○井さんも連れてこいやー!」
狗巻「しゃけ」
東堂「腹減ってんのか?」
釘崎とモモイが抗議をするが、モモイはスルーされてしまった。
西宮「何あの一年達…怖」
モモイ「あっ!魔法使いだ!
ケイ「モモイ…!貴女は少し大人しくしなさい…!」
西宮はモモイの発言に怒りかけていたが、自分を抑えていた。
メカ丸「乙骨がいないのは良いとしテ、一年生はどうする気なんダ」
アリス「ロボットがいます!キヴォトスから来たのでしょうか!?」
ケイ「アリス…あれは人の遠隔操作ですよ」
アリスはメカ丸に意識を向け、興味を示す。ケイはアリスが落ち着いたことに安堵する。
加茂「呪術師に年は関係ないよ。特に伏黒君、彼は禅院家の血筋だが、宗家より余程できが良い」
真依「チッ」
加茂「何か?」
真依「別に」
三輪「まあまあ!二人とも落ち着いてください!」
モモイ「糸目の人かぁ…連邦生徒会のクーデターの話聞いてから裏切りそうで怪しいと思っちゃうなぁ」
ミドリ「お姉ちゃん、しっ!何で本人を前にしてそれを言っちゃうの!私も思うけど…!」
加茂「…君達、人への無闇な偏見はしない方がいい。それは人を不幸にするある種の呪いだ」
モモイ&ミドリ「は、はい…すみませんでした…」
加茂は怒るわけでもなく、モモイとミドリを諭すように注意をする。
その時、手を叩く音がすると階段を誰かが上がる音がする。
歌姫「はーい、内輪で喧嘩しない。全く、この子らは…。で、あの馬鹿は?」
歌姫が馬鹿(五条)のことを聞くが、モモイ達はピンと来てないようだ。
すると、台車を押す音が聞こえる。
五条「おっまたー!やーやー!皆さんお揃いで!私、出張で海外に行ってましてねえ!これからお土産を配りたいと思います!」
京都校の面々にお土産を渡し、東京校にもお土産があるとのこと。
そして台車に乗っていたボックスが開き…
虎杖「ハイ!オッパッピー!」
シーン…
モモイ「え…?何あのネタ…?」ヒソヒソ…
ユズ「こっちの世界のお笑いじゃないかな…」ヒソヒソ…
アリス「オッパッピーとは何でしょうか?MPを消費する呪文でしょうか?ケイは何か知りませんか?」ヒソヒソ…
ケイ「すみません、アリス。私にも分かりません」ヒソヒソ…
辺り一面が静かになる。周りを見た虎杖の顔には冷や汗が滲み出ている。
その後ろでは京都の学長に五条が絡みに行っていた。
釘崎「…おい」
虎杖「は、はい…」
釘崎「私とアリスになんか言うことあんだろ」
虎杖「へ?」
釘崎「…あんたが死んで、アリスが悲しんでたんだぞ」
釘崎は金槌と釘を手に持ち、虎杖へ向ける。
釘崎「アリスが悲しむからやらないけど、もし次死んだら、その死体に共鳴りするから。今は私達に何か言え」
虎杖は釘崎と伏黒に向けての謝罪をする。
虎杖「…生きてること、黙っててすんませんでした…」
そして、虎杖はアリスに視線を向け
虎杖「…アリス」
そしていつもの笑顔になり、
虎杖「ただいま!」
アリスは、虎杖が生きているのは前から知っていた。
しかし、今は虎杖が無事に帰って来た嬉しさでアリスの目から涙が出てくる。
アリス「おかえりなさい!ユウジ!」
京都姉妹校交流会 かいし
マエストロと黒服の口調に違和感があった場合は修正しますので、ご報告お願いします。