スマイルプリキュア&仮面ライダーファルシオン   作:SEASER

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プロローグ 無の剣

辺り一面、無限に広がる草原。そこに青年が一人横たわっていた。

 

「んぁ……?どこだここ?」

 

目を擦り「赤羽剣(あかばねつるぎ)」はゆっくりと起き上がった。

そして、周辺をきょろきょろと見回す。

 

「なんだここ…?夢…じゃねぇか…イッテ。」

 

自分の頬をひっぱり今置かれている現状が夢でないことを確かめる。

 

『目が覚めましたね』

 

突然頭の中に直接、女性の声が響いてくる。

いつの間にか背後には女性が立っていた。

 

「え、何この声…頭の中に響いて…」

 

「あ、すみませんこちらのほうがいいですね。」

 

すると、耳から声が入ってくるようになった。

 

「ここへあなたを呼び寄せた『アイ』と申します。あ、これでも一応神様やってるんですよムフー」

 

「はぁ…いや何が何だかまだ状況掴めてないんだけども…。」

 

微塵も神様の威厳?を感じられない目の前の神様(自称)に微妙な雰囲気になる赤羽。

 

「てか、ここどこなんだ?」

 

「分かりやすく言えば…神様の世界と言ったところでしょうか。」

 

「…じゃあ俺をここに呼んだ理由は?」

 

「端的に言えば、ある世界を救ってもらいたいんです。」

 

そういうのは小説の中だけにしてくれ…と思う赤羽であった。

まあ、既に小説の中なんだけども。

 

「えーと…?それはつまり、異世界転生ってやつか?」

 

「まあ、そんなところです。」

 

「……。」

 

「あなた信じてませんね?」

 

「うん。」

 

大分キッパリと言ってしまった。

 

「そんなことよりも早く俺を元居たとこに返してくれ。そしてさっさと寝たい。」

 

「…本当に戻りたいのですか?」

 

「……。」

 

そう言われると赤羽は黙り込んだ。

 

「そんなあなたにこちらを授けます。」

 

「それは…剣?」

 

するとアイはオレンジの剣を出現させた。

現れた剣には赤黒い炎が纏っており異質な気配を漂わせている。

 

「こちらは『無銘剣虚無』。無を司る剣です。」

 

「無…か。」

 

「ワンダーワールドと呼ばれる異世界に存在する11本の聖剣の1つです。」

 

「また異世界かよ…」

 

呆れた口調で赤羽はこぼした。

 

「こちらを使って頂いて世界を救って貰いたいのですが…聖剣は人を選びます。おいそれと使える代物では…」

 

「おー炎なのに熱くない。」

 

「て、私の話聞いてない……」

 

アイの話を完全に無視し、木刀間隔で持ててしまっている赤羽。

適当に振り回していると突然虚無は炎へと変貌し、赤羽の腰辺りで円を形作った。

炎は光を放ち覇剣ブレードライバーへと変化し、赤羽の腰に装着された。

 

「おお、なんかドライバーに変わったんだけど。」

 

「なんだかかなり段取りを飛ばしている気がしますが…とりあえず聖剣には選ばれたようで安心しました。」

 

「これで戦うって言ってたけど具体的にどうすりゃいいんだ?」

 

「これを使ってください。」

 

するとアイは虚無を出現させた時と同じように今度は本のようなものを出現させた。

 

「なんだこれ?」

 

「そちらは『エターナルフェニックスワンダーライドブック』。こちらも聖剣と同じ世界のアイテムです。」

 

「へぇ。」

 

「さて、必要なアイテムは全て渡せましたし…もう一度問います。」

「あなたはその聖剣を使い、世界を救ってくれますか?」

 

アイは神妙な面持ちで赤羽に問いかける。

赤羽を少し考え、口を開く。

 

「ま、どうせ暇だしやってやるよ。」

 

「動機が暇だからと言うのはどうかと思いますが…では、こちらからどうぞ。」

 

そう言うとアイは光の道を形成した。

 

「じゃ、行ってくるわ。」

 

「ええ、行ってらっしゃいませ。赤羽剣…そして、仮面ライダーファルシオン。」

 

「?」

 

最後にアイが言った単語に疑問を浮かべたがとりあえず前進することにした。

 

これは無から始まった物語の1ページ目である。

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