魔王幹部の愛犬を殺ってしまったパチはもう愛犬になるしかないワン(つぶらな瞳)   作:遺書の切れ端

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丸を思い、罰を描き、僕の人生になる

 

【確認:黄昏の魔女が貴方への好感度を下げました】

【共有:黄昏の魔女との共依存心中フラグが折れました】

【共有:黄昏の魔女が魔族幹部脱退に()る人類終焉を防ぎました。備考:太陽消滅に由来する生命の選別】

 

 無機質な幻覚と幻聴が淡々と起きたはずの未来を示唆(しさ)してくる。

 

(誰が分かるかよ、幹部に殺さ虐めれている状態が『心の拠り所』で有り彼女の全てだった。そこを助けた僕に依存、だがそうすると日頃の虐めに耐えられなくなる。そして裏切り全面衝突、人類は巻き込まれてバッドエンド。やっとその結末を2つ取り除いた、これで、これで?)

 

 そのまま海で口の中を(ゆす)ぐ、塩辛い海水よりも現状の不快さが凌駕(りょうが)していた。

 

(犬派だったのに、いつもこうだ。恋愛面が疎い。普通に考えたらあんな何世紀もぼっちをやってるやつ、惚れやすいに決まっている、目先の『取りあえず助けたらいい』『困ってるから救う』に飛びつくと大体空回る。井の中で死ねた方が幸せな(カエル)も世の中には居る。そして黄昏の自分への依存度を下げるために代用を用意、ケルベロスの用意、育成から躾、愛着と責任感の植え付け、婚期を逃したキャリアウーマンの様にまではした。それでも結末が回避できなかった、もう飼い犬を焼くぐらいしないと駄目だと悟った、どっかの声がそのうえ食べろと言いやがる、いつもいつも)

 

【提示:貴方への依存度をケルベロスに比重を傾ける最も効果的な行為だと判断します】

 

 そんな虫唾と共に腹の中を海に戻し、隣のセイレーンの死体を見ながら思案する。

 

(どっちにも付かず、良くも悪くも味方にも敵にもならない穏健派。セイレーンは海という安全地帯を過信している種族。最後まで残れる自信が在るから焦りがない。もう『白か黒か決めないとコイツみたいに刺し身になるぞ』と脅す、だがこれだけではまだ足りない気がする。この性根を変えるには、いっそ公害病でも起こすか? 今更、何をしても失うものは無いだろう。異世界転移初日に性欲フラグ、子孫フラグを切り落とすために召喚直後に自分のを去勢した、あれで勇者認定も避けれたので良いスタートでは有った。そこから日本をひたすら下げて印象を壊す、異世界転移者と転生者の牽制に。手を出させない、日本に手を出したらどうなるか分からないという印象操作。あのままだと『魔族達の一生壊せる玩具箱』だと思われ、人類側には『元の世界を帰すのを餌に都合の良い情報しか与えずに死地に送り込むだけの消耗品』にしか思われずに終わっていただろう。なら玩具箱を壊すしかない。そしてやっと気づく人類は『次はお前等が玩具箱』だって、結局はこの種族椅子取りゲームは魔族が勝つ、2位も最下位も死しか与えられないのに他種族を蹴落とすどころか同種族で足を引っ張る人類は終わり過ぎていた。ゲートを壊したのが僕だと気づかれたら異世界への抑止力にならない。一方的に召喚できる認識を『ニホンも何かしらの手段で破壊できる、ここで魔族だけじゃなく手段も不明だったニホンも敵に回したくない』、これでやっと五分。普通にプレイしていたら最初に人類が真っ先に滅ぶくせに。なんであんな愚かなんだ。仕様か。あるプレイヤーがチートを使い最後(・・)まで人類を生かしきった、だがそれでもこのゲームは終わらなかった。だからこれはクリアが用意されていないゲームなんだ。だからやっとやっとやっとボクは死ねる、殺してもらえるんだ、この世界ならボクは加害者にならずに済んで、死んだなら死んだなら、学校に行こう、そうしよう、友達も作ろう、恋愛もしよう、部活動なんかしちゃったり、もちろんもちろん殺し合わないやつ、助かる助かる助かりたい、素敵【貴方はもっと人生を愉しむべきです】

 

 息を吐く。澄んだ青い空と広大な青い海が目の前に在るのに、天気が分からない。

 

(死ぬか? 殺すか? 今なんのゲームだっけ? ハンバーガー? 深海レストランか、ゾンビ、銃、因習村? またクソみたいな差別を魚からされるんだ。管で繋がれた身体も無い、素晴らしい素晴らしい、なんで生きてるんだっけ? 何のために生かされてるんだ。レーションは【それは8つ前です】

 

(くそ、名前は、名前名前名前、海底レシピ、魚を食べると体臭記憶で海底レストランが潰れるんだった【それは3つです】

 

(犬は? やり直しやり直しやり直し、吐いとくか。吐いたんだった。僕犬派だったのに、そう、犬だ。掲示板は真面目に書き込んだ程度ではフラグが立たない。見に来させる。特定。神官を呼ばないと詰みだった。努力や才能は必要ないんだった)

 

【感知:悠久の歴史書が概念を削除しました】

 

 身体を引き摺りながら海から目を切り陸地へ定める。

 

(あのクソガキ、また概念弄くってるのか。オーケー、俺はショタコンショタコンショタコン。ミニカー、現代遺物の再現。日本の物で無ければいけなかった。ドラゴン族の唯一の汚点、双方恨んでいる。あのガキは簡単にドラゴンの存在ごと消滅させれるのにしないぐらい恨んでいる、(なぶ)りたいのだ。一石三鳥。ドラゴンを怒らせる度にガキに殺される未来が消えた。今はただの遊び相手だと言えるだろう。遊びで記憶をチーズにされているぐらいなら可愛いもんだ。アカシックレコード、この世界のすべてを知っている、未来過去現在。だから異世界人というイレギュラーにしか興味を持てない性格。それとドラゴンとかいう世界の覇者は自分が間違っていると死んでも認めない。その厚顔無恥を(くつがえ)したいという理由で生かされているから、逆に正解を引けている状態。ドラゴンにはいつまでも厚かましくいてもらわなければ。掲示板煽り、ドラゴン下げ、クソガキ上げ。そのために注目度、掲示板知名度を上げ、毎回面白半分で知名度をリセットされていたが毎回上げ直していたら意味がないと悟ってやらなくなった。ドラゴンと人のハーフ、ドラゴンの種族ごと消せばいい。やらない理由は自分の存在も消えるから出来ない、予想、いや、予感が正しければクソガキは死にたくはないが復讐のためなら死ねる。ドラゴンのプライドが消えて降伏したら、興味が無くなり自分ごと消しかねない)

 

【警告:まだ彼を生かしておいてください】

 

 多種多様な色の光線が夜空を彩り、流星群のように地上へと降り注いでいる。轟音と共に地面が抉られ、土煙と火花が舞い上がる。爆風が吹き荒れ、この先の森は森では無くなっていた。

 

(あそこまで行くのにまた腕か足を失いそうだ、最悪は頭か? だけど、こんな頭は要らないので無問題)

 

「あっ、お兄さーん♡ 今わんちゃんなんだって聞いたよー♡」

 

 この惨状を作り出したとは思えない場違いな声色、無邪気な笑み、八重歯、寿命の多さから成長していない幼体、その小さな手はまるで通りがかった友人に対して呼びかけるかのように振られた。

 

(かかって来いよ魚野郎)

 

【ドラゴンハーフです】

 

 降り注ぐ光弾の隙間を、肉を削らせながら強引に突き進む。視界は血に染まり肺は焼けるような熱気を吸い込んで全身が既に限界を訴えているが知らない。

 

「『攻撃』消えて♡」

 

 【幇助(ほうじょ):人格調整をします】

 

「攻撃ってなんだワン? これは挨拶ワン」

 

 焼肉に使ったフォークが彼女の柔らかな肌を裂く、その瞬間、無軌道にクソガキは身を翻し避ける。いや、フォークを見てまだ自分が焼肉にされると気づいていない。

 

「っ、じゃあ! 『挨拶』」

 

「挨拶ってなんだワン? これは感謝ワン」

 

 回避することなんて分かっている、(ふところ)から焼肉のタレの余りを投げ込み独特の香りと共にクソガキを黒く染め上げた。

 

「感謝ってなんだワン? そしてこれは運命ワン」

 

「最後消してないのにー♡ なんで勝手に消えてるの♡♡ マジムカつく♡」

 

 俺はただ焼肉を作ってるだけだ。

 

【肯定:『料理』が消されない限り貴方は死にません】

 

 


 

 

Q.主人公も曇るの?

A

人類曇らせと書いてあるワン

主人公も含めて人類だワン

 

Q.主人公は最強?

A

違う

 

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