カリスマチート転生者先輩 in 北宇治   作:山田太郎

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原作2年目 後

 全国大会1ヶ月前。第3楽章含め、全体の完成度はどんどん上がっていて、部員全員が本当に全国金賞を獲れるんだと感じ始めた。だけど、この傾向は危険だと思う。本番はその気持ちでいたいけど、練習は食らいつくつもりでやった方がいい。

 今日は橋本先生が指導に来てくれている。最初、先生が完成度の上昇に驚いていたのは私も気持ちよかった。でも、それ以上に希美先輩は嬉しかっただろう。

 

「いやー、今日は本当にいいもの聴かせてもらったよ。オーボエとフルートの掛け合い、かなり良くなった!松宮さんも安心してコンクールに挑めるんじゃない?日程は惜しかったけどさ。それで、多分僕はあと1回来れるから、パーカスは特に、やりたいことをまとめ……?えーと、何この空気?」

 

 先生たちは松宮先輩のことを1人の音楽家として尊敬しているようで、先輩が卒業してからは松宮さんと呼んでいる。

 でも、問題はそこじゃない。まるで、松宮先輩が全国大会に来れないかのような言い方だ。

 

「松宮先輩、来れないんですか?」

「え?そりゃ途中で落ちたら来れるだろうけど。信じてないの?」

 

 3年生がざわつく。

 

あの、OBが来れないかもってだけですよね?

松宮先輩は本当に、多くの3年生にとって特別なんだよ

 

 奏ちゃんが小声で話しかけてくる。実際私もそう思うけど、1年松宮先輩と過ごした身としては、先輩たちの気持ちも分かる。彼女たちは、松宮先輩についていって北宇治が全国に立った瞬間……奇跡を実際に体験しているんだ。そして、松宮先輩が度々こぼしていた北宇治吹奏楽部への思いも知っている。

 きっと松宮先輩に全国での晴れ舞台を見せたいという思いが、モチベーションの一部になっていたはずだ。といっても、誰もがそんな強烈に思っているわけではない。だから、大多数はすぐに立ち直るだろう。でも、一際強い思いを抱いているのが今年の要である2人なのが問題だ。

 急に全国が不安になってきた。そしてそれはきっと私だけじゃない。松宮先輩が来ないこと自体は気にしない人も、鎧塚先輩と希美先輩のメンタルは気にせざるを得ない。

 

「落ち着いてください。全国金賞を獲るのでしょう?松宮さんはみなさんと演奏するわけではありません。来れなくとも影響はないはずです」

「それは……」

「私は昨年のオーディションで、みなさんから信頼を得られるよう努力すると誓いましたね。ですから、私は今から本音を話します」

 

 滝先生も落ち着いているように見えて不安に思っているのだろうか。らしくないし、脈絡もない。

 

「春先に述べたとおり、目標は部員のみなさんの自主性に任せるというのが私の信条です。しかし、それとは別に私個人の目標はあります。再び北宇治の黄金時代を築くことです。実は、私にとっても北宇治は思い入れのあるところなのですよ」

 

 本当にらしくない。奥さんのことは個人的に聞いていたけど、自我をほとんど出さずに、あくまで教師として一線引いたところにいたのが滝先生だ。

 

「みなさんに自主性を問うのも、顧問など関係なく黄金時代が続いてほしいからかもしれません。ここは公立高校ですから。それに、指導するからには結果を出したいという単純なプライドもあります。去年の全国金賞を導いたのは私ではなく、前顧問や先代OBOGの努力であると受け取っています。私はみなさんに協力するという体をとっていますが、本来はお願いをするべきなのです。……私は北宇治の栄光を次に繋げたい。みなさん、そのために力を貸してください」

「はい!」

「驚いたな。滝くんがこんなことを言うなんて。本当に北宇治の顧問になって良かったね」

 

 滝先生が本心を語ったことに部員は驚き、返事をすることができたのは麗奈だけだった。長年の知り合いである橋本先生も驚いているのだから、それも仕方ない。3年生も改めて気合を入れた様子だ。

 しかし、問題の2人にとっては「そんなこと言われても」というのが正直な心情だろう。どうしたものか。と思っていると、優子先輩が立ち上がった。

 

「先生、お話いいですか?」

「どうぞ」

「ありがとうございます。まず、先生のお願いについては私たちの目標とも合致しているので、お願いされるまでもありません。みんな、そうでしょ?」

「「「はい!」」」

「ありがとうございます」

 

 今度はみんな返事を返した。俯いている2人を除いて。

 

「希美、みぞれ。今年の主役はあんたたちよ。リズだからじゃなくて、2人がいるからリズが選ばれたの。北宇治の顔がこんな些細な事で動揺しないで。今年の大会に先輩は関係ないでしょ。松宮先輩が来ないと吹けない?私たちの思いはどうでもいいの?」

「うんん」

「……そんなことない」

「他の3年生もそう。こんな些細なことでいちいち動揺しないで。寧ろ、先輩が心配しないで済むように静かに気合いを入れるところでしょ。それに、その松宮先輩は2年半もずっと全国金賞って言い続けてたのに、本番直前になった途端に結果なんてどうでもいい、楽しもうって言ってたじゃない。きっと先輩たちが本当に見たいのは金賞そのものじゃなくて、私たちの1年間の結晶。全国大会に来てくれないなら、定演で……、あるいは本番の後にでも音楽室や体育館で聴かせればいいじゃない。私たちはどこにいたって本気の演奏ができるはずよ」

「優子……。そうだね。ごめんねみんな。みんなの1年間は無駄にしない。それで、できたら引退しても定演に出てほしいなーなんて」

「ごめん。私はみんなを思って吹くんだった。それはどこにいても変わらない」

「私たちにできる最高の演奏をして、全国金賞を獲るのよ」

「「「はい!」」」

 

 最初はどうして希美先輩ではなく優子先輩が部長なのか少し疑問に感じていた。だけど今ではこれしかないと思える。きっと希美先輩は色々抱えこんで潰れてしまうし、鎧塚先輩はそれを止められない。

 北宇治の部長は自らの弱さや思いを素直に曝け出すことができる人が合っているのだと思う。思えばカリスマ的存在のあすか先輩も松宮先輩も部長ではなかったけど、部活は上手く回っていた。

 うちは公立高校で、麗奈みたいなストイックな子はなかなか来ない。だから完璧な人が頂点に立ったらついていけなくなる。部長には弱みのある人がちょうど良いのだろう。

 

「そういうことでしたら、私から提案があります。実はテレビ局から取材のお話をいただ」

「テレビ!?」

「マジ?」

「肌の調子悪いよー」

「そっちでも全国デビュー!?」

「……よろしいですか?それと放送は府内のみです」

 

 確かに、府大会銅から突如全国銅、全国金、全国進出と躍進した北宇治高校吹奏楽部に取材がきても不思議ではない。うちには松宮先輩、鎧塚先輩、麗奈のような注目株もいるから。あとはアンコンも2年連続で全国まで行っている。

 改めて考えると、近年の北宇治は異常だ。周りからはどう映っているのだろう。撮れ高的にこの本番直前に今更何を撮るのかとは思うが、府内のみの放送ならあり得るのだろうか。

 

「続けます。北宇治が躍進を遂げたきっかけや全国に向ける思い、普段の練習と全国前日と当日の様子を取材したいとのことでした。もちろんそれもあるのでしょうが、私は全国大会の裏でトマシュ・ラスキ国際ピアノコンクールに出場する松宮さんの取材に向けた前座のように受け取りました。私と校長も、既に卒業している彼のことをたくさん聞かれました。実は、彼はワールドクラスのピアニストであったお母様が教育のために電撃引退を決意するほどの天才として、業界では元々有名だったんです。そして、実際に結果も出し続け……ああ、すみません。とにかく、これではみなさんの邪魔でしかないと思い、我々の方で断りました」

 

 私に業界のことは分からない。だけど冷静な滝先生が興奮するほどだから、実際に松宮先輩は音楽界ではかなり注目されているのだと思う。経歴や今度出る大会のすごさは麗奈やみどりちゃんに聞いた。

 そんな松宮先輩があんなに本気になった青春の軌跡というのは、ピアノコンクールの結果次第では大いに反響がありそうだ。しかし、それがなんだというのか。

 

「しかし彼らも諦めが悪い。未だに交渉を持ちかけてきています。それで先の話に戻るのですが、彼らは全国大会の映像を流せないため、本番後に彼らが借りたホールで演奏を撮影し、フルで公式チャンネルに公開したいそうです。このホールでの演奏に、我々の方で観客を自由に呼べるならどうでしょう」

「「「!」」」

「みなさん、テレビの取材を受け入れますか」

「「「はい!」」」

「分かりました。観客の件は必ず通します。まあ、松宮さんが来るなら断られることはないでしょうが。全体としての考えは分かりました。明日テレビ出演についてのプリントを配布するので、保護者の方とよく相談してください。テレビに映りたくないという方は放送では流されないのでご安心ください」

「先生!普段の練習ってどれくらい撮られるんですか?」

「撮れ高次第と聞いています。とはいえ特に変わり映えはしませんから、平日練習と休日練習を1日ずつといったところではないでしょうか。その合間合間に、3年生を中心にインタビューが行われるかと」

「分かりました!ありがとうございます」

「はい。それでは遅くなりましたが、今日は」

「先生、またお話いいですか?」

「どうぞ」

「ありがとうございます」

 

 悪いことをしたわけじゃないからテレビに出演するのは構わないけど、今からとても緊張している。お母さんもテレビで強豪校のこと観ていたし。府内の貸切ホールの演奏なら家族みんなで聴きにきてくれるだろうか。

 話がまとまったところで優子先輩が再び立ち上がる。

 

「みんな素直に受け入れているけど、私は悔しい。こんなに本気なのに、松宮先輩の前座なの?この熱に、才能とか経歴とか関係ない。取材に来た人たち全員虜にして、先輩のことなんて一切触れさせないから。この全国大会では、私たちが主役よ!……そうでしょ?」

「「「はい!」」」

「なら、もっと悔しがりなさい。以上です」

「……僕は正直コンクールとかあまり好きじゃないんだけど、この子たちを見てるとハマっちゃいそうだよ。北宇治高校吹奏楽部をただの前座として扱うなら、僕はテレビマンのセンスを疑うね」

「ええ。間違いありませんね」

 

 空気が変わったのを肌で感じる。きっと優子先輩は部長にしかなれない人なんだろう。もうあと1ヶ月のところでようやく理解できた。

 それにしても悔しい。こんなことを言われても、やっぱり前座扱いに納得している自分がいる。そのことが本当に悔しい。中学最後の府大会、泣いていた麗奈に追い討ちをかけた時の自分を思い出す。

 

 私たちは全身に漲るものを感じながらも、時間の問題で解散となった。

 

「久美子先輩、夏紀先輩。私に再オーディションを受けさせていただき、ありがとうございました。きっとあのままなら私は死ぬほど後悔していました」

「うん」

「いいっていいって」

 

 楽器を片付けたあとは無言で校門まで歩き、無言のまま麗奈たちと合流して、結局電車を降りるまで別れの挨拶くらいしか会話はなかった。

 そして1人になった私は夜道を全力で走った。どうにかエネルギーを発散しないと、身体が破裂してしまいそうだった。

 

「久美子、危な、おい!」

 

 途中で秀一が追いかけてきていることには気付いていたけど、それも無視してひたすら家まで走った。

 

「はあ、はあ、久美子、お前、どうし、たんだよ」

「はあ、秀一、はあ、体力ないねえ。男の子、なのに」

「はあ?」

「ふふ。すぅー……。絶対、金賞獲ろうね」

「おう。て、もう何度目だよ」

「何度でもいいでしょ」

「それもそうだな。……金賞獲ろうな」

「うん」

 

 

 9月下旬から僕は現地で両親の知り合いの家に滞在させてもらっている。10月に入ってからは母も一緒だ。教室の子やその保護者、大学の先生、友人たちには迷惑をかけるが、快く送り出してくれた。

 

「響、北宇治の滝先生からメール来たわよ」

「え、母さんに?なんで?」

「貴方の連絡先知らないんじゃないの?」

 

 そこには、僕の応援の他、テレビ取材を受けること、全国大会の1週間後に貸切のホールで演奏を行うから聴きに来てほしいことが書いてあった。良かった、彼女たちの演奏を僕は聴けるらしい。でも少し気まずい。全国大会聴きに行くって言っていたからなあ。

 そして全て読み終わったあと、添付されていた映像ファイルを開いて再生する。スマホで撮った映像みたいだ。北宇治のみんなが映っている。新1年生はいない。

 

『響さん、前に会った時に私たちのこと気にしていそうだったのでこの動画を撮ります。忙しいでしょうから、個別でメッセージは送りません。……貸切のホールでフルートを返すので、絶対に来てくださいね。全国は来なくていいです。結果は変わりませんし、ホールでの感動が薄れますから。では、先輩のフルートは私が全国金賞まで持って行くので、ピアノはご自身で頑張ってください。フルート一同応援しています』

『『『います!』』』

 

 良かった、希美もすっかり立ち直ったらしい。貸切ホールは絶対行かないと。懐かしきフルートメンバーの成長も楽しみだ。

 

『私は届かなくてもみんなを思って吹く。響さんも、知らない誰かのことより私を思って全力でやればいい』

『みぞれ、私たちを思ってね?』

『松宮教室のみんなも響さんの活躍を祈っています。頑張ってください』

 

 みんなを思って吹くか。僕もそうしていたはずなのに、いつからかズルをしている気になって集中しきれなかった。本気の人を見過ぎたせいだ。

 

『松宮先輩。全国見に来るって約束は気にしないでください。その代わり、貸切のホールで俺たちの演奏を聴きに来てください。コンクール応援しています。部長』

 

 塚本くんには約束してしまったから、こう言われて安心した。

 

『うん。全国1週間後、貸切のホールで私たちの1年間の成果を見せます。その時には、お互いに最高の結果を持って会いましょう。あ、あんたからも何かある?』

『え、私も?』

『副部長じゃない』

『そうだけど、私が最後でいいの?……覚えていないかもしれませんが、中川です。松宮先輩に憧れた希美に憧れて私は吹奏楽を始めました。だから感謝しています。こんな最高の仲間に会えたのは先輩のおかげです。えーと、じゃあそちらも頑張ってください』

 

 最高の結果って簡単に言うなあ。中川さんのことは、最推しだったキャラとしてはもちろん、この世界での彼女のこともよく覚えている。それに僕がいなくても彼女たちは出会っている。感謝するのは僕のほうだ。北宇治で過ごせて良かった。

 きっと彼女たちの殆どは最初から硬い意思を持っていたわけじゃない。なんとなく惹かれて吹奏楽部に入り、気づいたら本気になっていた。そこに才能は関係ない。天才も凡才も本気で全力だったから、あの日々はあんなに輝いていた。

 

『『『頑張れー!』』』

 

「響、本気出す気になった?」

「いや、ずっと本気だよ。でも、集中しきれなかったのは否定できない。僕みたいな才能だけの中途半端な人間がいていいのかって。だけど、みんな僕を応援してくれているし、もう気にしないことにした」

「そう。正直言うとね、私も貴方に嫉妬していたのよ。私も天才って言われて育ってきたけど、貴方は本当に神に愛されたとしか思えないレベルだったから。でも、そんな私も世界トップクラスの奏者と言われて、たくさんの才能を蹴落としてきたのよ。この世界は元々そんなもんなのよ」

「僕、正直フルートの方が好きなんだ。ピアノは何やっても出来ちゃったから。それでフルートでも天才って言われたくて頑張ったけど、父さんには結局ピアノの道を勧められた。だからソロコンは本当に嬉しかったし悔しかった。10年以上やった僕が、中学から部活で始めて、中3からレッスン始めた高1の子に負けたんだよ。彼女のことネット記事になってたから読んだけどマジか!って。で、父さんはもっと強烈だったのかなって思うと果てしないよね」

「でしょう?才能なんて残酷なものなのよ。そして、貴方はその果てしない先にいる側の人間。……私、貴方が吹奏楽部やってること納得していなかったのよ。親としての私は受け入れてたけど、天才時代の私が嘆いてた。でも、北宇治高校の3年間は、私との20年間よりずっと……」

「僕がここまで育ったのは母さん父さんのおかげだよ。……もし転生するとしたらここがいい。ただ北宇治は僕を世界の傍観者から当事者に戻してくれたというか。とにかく、僕の才能は僕のものだから、もうズルとか思わない。これからピアノもフルートくらい好きになる気がする」

「そう。それならもう正直に言うけど、さっきまでの貴方は相当うざかったわよ。最初に貴方の才能に希望を抱いたのも、絶望を抱いたのも私よ。それなのに貴方は他人のことを気にして中途半端だし、フルートで天才に負けて悔しいだの。本当にムカつくわ。私たちなんて2刀流の人間に負けるのよ?勉強も含めれば3刀流かしら。あら?そういえば貴方が勉強してるところなんて殆ど……。とにかく、私たちは勝者には堂々としていて欲しいのよ。敗者なんて眼中にないってのもムカつくけど、それ以上に同情なんてされたら本当に頭がおかしくなるわよ。その点みぞれちゃんは立派よね。勝敗に興味なさげだけど、勝者の振る舞いを心底理解してる。貴方もせめて桜井コンはあの子くらい喜んで欲しかったわ。本番中は良かったけど、なに?あの表彰式や取材での微妙な表情は。あれじゃあ他の入賞者も気まずいでしょ。みんなにお祝いされたらあっさりニヤケ面になってたのもムカつくわ。それに」

「ごめんって!もう分かったから!」

 

 母は相当不満を溜め込んでいたらしい。でもそうだよな。確かに、フルート1位だった子が僕に向かって「貴方ほど努力してないのに天才でごめんなさい」と頭を下げてきたら死ぬほどムカつく。手が出るかもしれない。

 この才能がチートだとしてももう僕のものだし、この世界はもう現実だ。僕は1人の人間として全力を出す。ライバルたちもその才能で多くを蹴落としてきたんだから遠慮する必要はない。

 そもそもチートなんてあるかも分からないし。いや、記憶については充分チートなんだけど。あ、生まれた環境もチートかもしれない……。けど少なくともフルートはそんな才能なかったし。

 北宇治から離れてセンチになっていたのかもしれない。離れてもこんなに思ってくれている人たちがいる。最高の結果を報告するために、みんなのことを思って精一杯やろう。

 

「じゃあ響、2次も頑張って」

「うん」

 

 母が退室したあと、僕は机上に置かれたもなかのお守りを見て深呼吸する。これを僕にくれた後輩たちは、全国金賞の思いを託す側から託される側になった。今頃向こうで頑張っているだろう。

 

「北宇治ファイト〜……」

 

 

 全国大会当日。今は本番前最後の撮影だ。あとは結果発表前後と、ホール演奏で撮影は終わる。彼らにも北宇治の熱が伝わったようで、朝6時に学校に行ったら既に朝練の撮影準備と鎧塚先輩に取材をしていた時は驚いた。あれは鎧塚先輩と取材班両方が困っていて面白かった。

 松宮先輩のことを聞かれたのも最初の内だけだったし、結局合計5日間くらい練習にカメラがついた。今もばっちり優子先輩を撮影している。本当はリハーサル室で部長や先生から言葉をもらうんだけど、テレビはここまでだからね。

 

「みんな、ここまでついてきてくれてありがとう。私は……あーん!香織先輩マジエンジェール!」

「久しぶり。……あの、アレもしかして北宇治を撮ってるの?」

「あっ」

「あはは。私たちもう会場行くね。他にも結構来てるから。じゃあ頑張って!」

「香織先輩、もう!?でも頑張ります!」

「へ〜。北宇治もテレビ来るようになったんだ。低音パートも頑張ってね。あ、晴香もう行くよ〜

え!?私まだ何も

 

 最悪だ。カメラマンも困惑している。

 

「「「……」」」

「みんな、ここまでついてきてくれてありがとう。私は」

「あーん、香織先輩まじえんじぇ〜」

「うるさい!」

「「「あはは」」」

 

 優子先輩はカメラを思い出して誤魔化そうとしたけど、流石にそれは無理だろう。

 

「……ここまできたらただ楽しむってのもありだと思うけど、私はこの最高のメンバーで金賞を獲りたい。ここまで本気で頑張ってきたし、先輩たちに金賞獲ったって伝えたい。私たちなら絶対できる。そうでしょ?」

「「「はい!」」」

「それと副部長。いや、あとはリハ室で言うわ」

「なんだよー」

「先生たちからは?」

「私からは1つだけ。全員悔いのない演奏をすること!」

「「「はい!」」」

「そうですね。みなさんが全てを出し切れば自ずと結果はついてくるでしょう。ああ、気になっている方もいるでしょうから伝えます。つい先ほど松宮さんの結果が発表されました。1位だそうです。」

「「「わぁぁぁ」」」

「彼はもなかのお守りを持って臨んだそうですよ。みなさんも彼に恥じない演奏をしましょう」

「「「はい!」」」

「では移動しましょう。テレビのみなさま、またあとで」

「はい。会場に入っていく画を撮りたいので、私たちのことは気にせずどうぞ。頑張ってきてください」

「頑張れよー!」

「金賞獲ってねー」

 

 そしてリハーサルも終えたが、本当に日々過去最高を更新している気がする。ソロ2人の憂いもなくなり、本番にはまた過去最高が飛び出すだろう。でもきっと、1週間後のホールでの演奏には勝てないと思う。

 

 

「12番、北宇治高等学校、ゴールド金賞」

「「「きゃぁぁ!」」」

 

 

 そして全国金賞を獲ったあとも練習を重ね、今日。ついに貸切ホールでの演奏を行う日だ。結局部員1人当たり4人まで観客を呼べることになった。ただし未就学児や風邪気味の人などを除く。撮影だから咳の音とかが入ると困るし、私たちとしても1発で決めたい。

 確か来る観客は200人くらい。私は両親と姉が来てくれる。全国大会に来られなかったOGOBも来てくれるらしい。

 

「久美子、お母さんおかしくないかしら」

「おかしくないって。それにお母さんなんて映されないから大丈夫だよ」

「だってテレビよ?」

「いや、だから……。私もう行くから。またあとでね!」

「あ、ちょっと久美子!」

「まだあるの?」

「楽しみにしてるわ」

「……うん!」

 

 

 なんとか間に合った。取材などは学業を理由に後回しにして、後輩たちの演奏が行われる会場に辿り着いた。というか定演の小ホールだ。入り口の臨時受付にいたお兄さんに挨拶する。多分テレビの人かな?

 

「こんにちは。北宇治の子たちの演奏聴きにきました」

「こんにちは。紹介した生徒様のお名前・担当パートと、お客様のお名前、を……。あ、いや大丈夫です。こちらが入場券です。撮影機材がありますので、必ず指定された席にお座りください」

「はい、ありがとうございます」

 

 おー、顔パスというやつか。なんか嬉しいね。チケットなどなくて名前の照合だけみたいだけど、この演奏会自体非公開だし、客と生徒側の名前が一致すればまあ大丈夫か。

 席番号を目の前で記入されたけど、おそらく真ん中の良い席を貰った気がする。ありがとう。

 

「お、松宮!久しぶり、そしておめでとう!俺もなんか誇らしいわ」

「ありがとう岡部。久しぶり。……なんというか、いかついね」

「お、分かるか?5月からジム通ってんだ。チューバもサークルで続けてるよ」

「それは良かった」

 

 トイレに出てきたのかホールから出てきた岡部と遭遇した。

 ジム頑張ってるんだな。でも分からねえよ。こっちは銀髪と鋭すぎるピアスのことを聞きたかったんだ。こいつ背が高いから威圧感がすごい。

 

「お前席どこ?」

「えっと、オ-12だね」

「ふーん。やっぱOBOGはまとめられてるっぽいな」

「そうなの?」

「おう。俺も全国のチケット取れなかったから良い席で聴けて助かるぜ」

「だね〜。じゃあまた後で」

「おう」

 

 そうなんだよな。そもそも予定空いててもチケット取れない可能性もあるんだよな。田中、中世古、小笠原は運が良い。頑張って取れるものかは分からないけど、僕も頑張ろう。

 既に席に着いていた同級生に祝福の言葉をもらいながら席に座ると、左隣は田中だった。

 

「田中、全国も行ったんだろ?」

「そうだけど、私は近いし暇だしね〜。それに、全国よりずっと良い演奏になるって聞いてるから」

「それはすごい」

 

 少しして右隣に誰かが座った。

 

「久しぶり松宮くん、それとおめでとう」

「ありがとう雑賀。もしかしてパートごとにまとまってるのかな」

「私の左は岡部だからそうかもね」

「あすかも久しぶり」

「久しぶり〜。相変わらずスタイル良いねえ」

「ありがとう。あすかもね」

「今日は結構みんな来るの?」

「さあ。でも夏紀が全国来れなかった人は全員来るって」

「凄いね。松宮くんもだけど、東京とか行った人もいるのに」

「それだけここが大事ってことだね。僕も未だにもなかのお守り持ってるし」

「ま、あんな3年過ごしたらね」

 

 雑談をして時間を潰していると、どんどん席が埋まっていき、デカリボンのアナウンスが聞こえてくる。

 

「あー、あー。本日はお集まりいただきまして、ありがとうございます。あと5分ほどで開演となりますので、今しばらくお待ちください」

 

 それと同時に話し声がなくなり、観客席側の照明が消される。

 しばらくしてカーテンが上がり、滝先生が前に出てくる。ステージの隅にはマイクが設置され、準備が完了したデカリボンがそこに立つ。

 

「部長の吉川優子です。改めて、本日はお集まりいただきまして、ありがとうございます。私たち北宇治高校吹奏楽部は先週の全国大会で無事に金賞を獲得しました。チケットやスケジュールの問題がありますから、演奏を聴きたかったという関係者が多く、このような機会を得られたこと大変嬉しく思います。テレビ局の皆様もありがとうございます。さて、これから12分間、全国大会の課題曲と自由曲を通して演奏します。この演奏はテレビの公式チャンネルにて公開されるため、皆様どうか音を立てないよう細心のご注意をよろしくお願いいたします。指揮は吹奏楽部顧問の滝昇です」

 

 滝先生が礼をする。マダムの目がハートになっていそうだ。

 

「私たちはこの1ヶ月、日毎に、演奏毎に過去最高を更新し続けてきました。全国大会で金賞を獲得した後も同様です。特に今日は、自由曲の主役2人のコンディションが最高です。間違いなく全国大会より進化した演奏を届けられます。たった12分ですが、ここまで足を運んだことを後悔はさせません。では、私たちの1年間最高の演奏をお楽しみください」

 

 

 会心の出来だった。優子先輩が限界まで上げたハードルを、私たちはしっかり超えた確信がある。滝先生が礼をした直後、会場から響き渡るような拍手が起こった。

 オーボエとフルートのソロは極まっていて、演奏している私も泣きそうになった。狭いホールとはいえ暗い観客席の様子は確認しづらいけど、松宮先輩など泣き崩れてしまっていた。

 

「ありがとうございました。無事に過去最高の演奏ができてホッとしています。滝先生から何かありますか?」

「私も、今回は間違いなく過去最高の出来だったと思います。しかし休日にお集まりいただいた皆様に対して、この短時間で終わりというのも申し訳ありませんね。ホール利用時間も大分残ってしまいました」

「そうですね。では、更に演奏を聴きたいという方々はこのままお残りください。この55人以外の部員含めて、これまでのレパートリーから演奏会を開きます。相談している時間には……ちょうどステージには素晴らしいグランドピアノがあるのですが」

 

 なんだ?この流れは聞いていない。少し休憩してから1時間少しの演奏会を開くとは聞いていたし、練習もしていた。

 

松宮!後輩が困ってるぞ!

松宮くん、お願いなんだ!ピアノ聴かせてよ!

っ……っう……

ダメだ泣いてるよ〜

 

 優子先輩は意趣返しのつもりか、松宮先輩を前座にする気のようだ。いや、先輩は何もしていないが……。OBOG席でももうそういう流れになっている。と、先輩が立ち上がる。

 

「……北宇治高校吹奏楽部のみなさん、それなら僕が場を繋ぎますよ」

「松宮響さん、よろしいのですか?」

「ええ。僕もみなさんの演奏をもっと聴きたいので」

「では、よろしくお願いいたします。吹部のみんなは一度ステージ裏に。それでは急遽となりますが、お残りになる方々はトマシュ・ラスキ国際ピアノコンクール優勝後日本初となる松宮響によるミニコンサートをお楽しみください」

 

 松宮先輩のことはつい先日全国ニュースになっていたこともあり、観客席がざわつく。

 私たちはせっせと楽器と譜面台を持ってステージ裏に撤収し、サブメンバーのみんなが椅子を回収していく。

 

「ふう。死ぬほど緊張したわ」

「て、あんた次の方がやばいよ。私たち先輩のあとに演奏するんだよ」

「うっ、だってみぞれが聴きたいって」

「あんたはみぞれに甘すぎる……!」

「まあまあ、2人とも落ち着いて。私たちも響さんの演奏を楽しんで、最後の合奏も楽しんで気持ちよく引退しようよ」

「はあ。そうだね。……で、そのみぞれはどこにいるの?」

「?いないわね」

「みぞ先輩なら観客席で聴きたいって言ってそっち行きました!あと高坂先輩もついて行っちゃいました!」

「あの、みどり先輩も行きました」

「何やってんのよおぉ」

「あははー。みぞれは自由だなあ」

「まあ席は空いてるから大丈夫でしょ」

「あ、ほんと?じゃあ私も行くよ!」

「え?ちょ、希美っ……。行っちゃったね」

「あんた適当なこと言わないでよ!」

「本当はもう曲目決まってるんだし問題ないって」

「そうだけど、客席にソロやってた2人が居座ってるってなんかおかしいじゃない!」

「あんな暗いんだからバレないバレない」

 

 麗奈とみどりちゃんまで……。

 しかし、いつもの先輩たちに戻っていて安心する。さっきまでの真剣モードとはえらい違いだ。

 

「あれ、滝先生もいなくない?」

「ほんとだ」

「塚本もいないじゃん」

「優子ー、それならフルートパートも行くね」

「……もう好きにして。演奏始まる前に移動済ませなさいよ」

 

 ……なんですか、これ。

 

 

 無事に松宮先輩の演奏も私たちの演奏も終わって、希美先輩がフルートを松宮先輩に返したところで北宇治に帰る。これで先輩たちは引退だ。コンクールで終わりというのも良いけど、この終わり方もまた良かったと思う。カメラもここで最後となる。

 

「みんな、頼りにならない部長だったけど、ここまでついてきてくれてありがとう。今年はこういうの何回目?って感じだから今更言葉が出てこない。だから簡単に。1年間大変だったけど、みんなのおかげで楽しかった。北宇治はきっともっと上手くなれる。来年も絶対金賞獲ってね」

「「「はい!」」」

 

 

 あれから新体制に移り、今日は定演があった。身内用の小ホールと一般用の大ホールとで分けたけど、大ホールは本当にギリギリだった。来年からは更に対策が必要そうだ。テレビ効果は今でもすごいのだと実感した。

 コンクール自由曲については、18人の3年生が参加してくれて助かった。特に主役の2人が参加してくれて良かった。あの2人の代役は流石に荷が重すぎる。テレビの公式チャンネルのコメント欄でも絶賛されていた。鎧塚先輩なんて、「これ他校のオーボエ絶望しただろ」とか書かれていた。笑っちゃったけど、全国にいた他校生は笑えないかもしれない。

 

 全体の話は終わって音楽準備室で楽器を片付けていると、麗奈が話しかけてきた。

 

「久美子、今年頑張ろうね」

「うん」

 

 麗奈はソロコンでまた金賞を獲ってきたけど、文部科学大臣賞を貰えなくて悔しそうにしていた。こういうストイックなところは見習いたい。

 

「久美子は進路とか考えてる?」

「それが全然だよ。だから勉強もやる気出ないし」

「音大は?」

「麗奈や鎧塚先輩を見るとね。私がそこにいるのが想像できないよ」

「そっか。……私はアメリカの音大に行く」

「アメリカ!?」

 

 周りのみんなは先輩たちに影響されて、テスト期間以外も勉強を進めている。私もそれに倣って日に一度は自室でも机に向かうようにはしているけど、自分の将来が全く見えないからか、集中できていないことが多い。

 麗奈の進路が音大ということは知っていたけど、アメリカなんて。やっぱり麗奈とは住む世界が違うと思ってしまう。高校を卒業したらこうして会うこともほとんどなくなってしまうのだろうか。

 

「うん。あのね、久美子……」

「どうしたの?」

「離れても、私たち特別だよね」

「!うん。私にとってずっと麗奈は特別だよ」

 

 寂しさを覚えていたのは私だけじゃなかったようで、不安げに聞いてくる麗奈。

 麗奈にとって特別という言葉が持つ重さを知っている私は嬉しくて、寂しさなど吹き飛んでしまった。抱きついた私を、麗奈は抱きしめ返してくれた。

 

「良かった。そう思ってるのが私だけじゃなくて」

「当たり前だよ麗奈〜」

「ピアノ教室の友達は受験とかで辞めていって、響さんもみぞれさんも東京行っちゃったから。不安になったの」

「会えなくなったって、連絡も少なくなったって、特別なのはずっと変わらないよ。きっと教室の人たちもそうだよ」

「うん。その気になればまた会えるし」

「希美先輩みたいに?」

「ふふ、あれは極端だけど」

「可愛いよね」

 

 希美先輩は東京の大学を志望して受かった。同じレベルの大学が関西にもあるのに東京に出た理由は誤魔化していたが、言うまでもないだろう。南中出身の先輩方は関西に留まる人が多いから少し残念そうだったが、鎧塚先輩は大喜びだった。

 

「……久美子、絶対私たちも金賞獲って終わろうね」

「うん」

 

 数秒たち、麗奈が身動ぎして抱擁から抜け出す。

 

「話変わるけど、久美子は私のソロコン祝勝会来てくれる?」

「松宮先輩の家で、教室の人たち中心でやってるんでしょ?」

「でも傘木先輩は来るって。スケジュールの問題でできなかった響さんのお祝いも兼ねてるから。春美先生に顔覚えてもらうって言ってた」

「希美先輩、押せ押せだね。麗奈は私に来て欲しいの?」

「うん。だから誘った」

「ふふ。じゃあ行く。服装は普通でいいの?」

「寧ろ着飾っていたら浮くと思う。じゃあ伝えておくから。予定は……」

 

 そんな話が終わるとすぐに準備室を出て歩き出す麗奈を見て、切り替えが早いなと思うと同時に、盛り上がっていたのは私だけかとまた少し寂しくなった。しかし、私もあとを追って準備室を出ると、前を歩く麗奈の耳が赤くなっていることに気づいた。

 

「あはは、麗奈ぁ」

「なに?」

「なんでもない〜」

「なんかあるでしょ」

「ふふ、なんだと思う?」

「もう、久美子……」

 

 私は麗奈の隣に並び、いつもの4人の集合場所である校門に向かう。

 

 そして、次の曲が始まるのです。




 ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
 原作はあと1年分ありますが、これで完結とします。

〜完結理由・反省〜
 完結は麗奈は柔らかいし、久美子は若干前向きだし、塚本は熱血系、滝先生はメンタル良好ということで3年目に書くことがなさすぎるためです。強くし過ぎて盛り上がりが……。あと2年目もそうですが、視点主がオリ主から離れてしまうので。
 アニメ3期を倍速&飛ばし飛ばしでばーっと観直したところ、麗奈の「関係終わらせよう」的な部分は書けるかなと思ったのですが、それだけなら今話の最後にあってもタイミング的にはおかしくないなと、無理やり追加しました。
 テレビを入れたのは、「北宇治がオーディション段階からの取材を受けて全国放送→その番組を見るオリ主の視点」という体なら3年目も書けそうだと思ったのでそのためのフラグでした。1つの高校の吹奏楽部に対する密着が1時間フルの番組になるのはまあないだろうけど、それ言うとオリ主の存在がもうアレなので。ただ全国後に放送になるって考えると時系列が面倒だし、あとは久美子たちの立場を考えたときに、ガチで金賞目指しているのに余計なものを部活に招くか?ということもありまして。

 あまりオリキャラを出し過ぎるのもなと、オリ父は削りました。麗奈と一緒にピアノ受けにきたモブ子についても、オリ主には劣るもののオリ母くらいの天才でピアニスト目指してて、オリ主が葛藤する主要因的なことを書いたんですが、ユーフォから離れすぎたので消しました(天野才華って名前はその名残です)。麗奈やみぞれと絡ませれば多少はマシになるかな?とは思ったのですが……。他にもオリ主がピアノの才能ありすぎて悩む部分を大分削ったのですが、その結果として葛藤が突然すぎて変な感じになってしまいました。
 結局、才能が転生特典的なものなのか、自前のものなのかは私も考えていませんが、人類最高峰の才能+産まれた時から知性あり+高校まで天才母の付きっきりサポートで、本気になるととんでもないことになります。

 あまり原作モブとの会話などで文量増やさないようにしましたが、その割には便利なポジションのオリキャラを数人出してしまいました。これならフルートパートのモブはもっと前に出して良かったかな。名前は分かるし可愛いし。あとせっかく南中出身にしたから、デカリボンとポニテ先輩ももっと出せたかなと思います。

 あと久美子ってアニメの場面転換などで地の文的に内心を語るときに若干かための口調になりますけど、これが結構やりづらかったですね。そのため久美子視点の地の文は統一感ないかもしれないです。

 感想、評価、お気に入り、誤字報告、ここ好き等の反応をくださり、大変嬉しく思います。反省点は他にも多いですが、改めてここまで読んでいただき、ありがとうございました。
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