要するに昼夜逆転の民です
アビドス高校の保健室で寝た(意味浅)3人は目が覚める。理由はユメが寝ながら動いたことでミスラがベッドから落ち、そのミスラがホシノを道連れにして引きずり落としたからである。ホシノを真ん中に置いたのはユメの横だと精神衛生上よろしくないと言うミスラの足掻きである
そうしてミスラとホシノが先に目を覚まし、2人はユメを起こしたが「あと五分」と繰り返し起きる気配がないため後回しにして朝食を作ることにした
「そう言えば食材がもうないのか……」
「昨日の夜にユメ先輩が買ってきたのうどんと薬味くらいでしたからね」
「なら僕がちょっと買ってきますね」
「昨日は体調悪かったんですからムリはしないでくださいね」
「大丈夫ですよ、今日はぐっすり眠れて体調もいいですならね。それじゃあホシノさんはユメ先輩をお願いしますね」
そう言うとミスラはアビドス自治区の街へと向かった。以前来た時はヘルメット団に襲われた記憶も蘇るが、逃げれば良いだろうと靴紐をしっかりと結んだ
(改めて思うと僕は誰なんだろうか、元々の自分の名前が出てこないのもそうだけど、少なくともキヴォトスの常識から外れていると言うのもわかる)
(黒服が男子生徒は他には居ないと言っていたのもあるし、実際に僕も男子生徒をこの世界で見たことがない。それに現実性のある夢も見える)
(一旦この辺りのことは見て見ぬふりをして高校生活を楽しむのもひとつではあるよな…………)
「……い、おい! 聞いてんのか!!」
「…………あっ、えっとなんですか?」
「だからとっとの金目のものを置いてけって言ってんだよ!!!」
考え事をして辺りをよく見ていなかったのが災いして、ヘルメットを被ったものたちに囲まれていた
「金目のものね……払うから勘弁して欲しいな」
「なんだ物わかり良いじゃねぇか」
「………………」
そしてミスラは駆け出した。以前はホシノやユメがいたが今回は自分1人で相手をしなければならない。流石にムリだと判断したミスラは逃げ出した
「おい、逃げたぞ!」
「追いかけろ!!」
そうしてミスラとヘルメット団の鬼ごっこが始まった。ミスラは走りながらホルスターに仕舞われた拳銃を手に取るる。
(全員倒すには一人一発でもリロードは必要…………二挺とも持ち歩いておけばよかったなぁ。いや今回は逃げきればいいなら足止めができればいいのか)
ミスラは一瞬……後方を振り返り最前列の団員の右足を狙うが、走りながらの射撃で射線がずれ地面へと流れる。
「あぶねぇなぁ! 走りながら撃ってくるなよ!」
そう言い放つ最前列の団員に地面を反射した跳弾が右足へと命中する。これによってバランスを崩した1人が倒れその後ろを走る団員も転びミスラは逃げきることができた。
「運良く当たってよかった…………こう思うと跳弾で跳んできたのに当たることもありそうで嫌だなぁ、なんで盾を準備してくれなかったんだよ」
そのように自宅に置いてあった武器に対する文句を言いながら買い物を終えて、アビドス高校へと戻った
「遅くなりました!」
「あれ? 、ホシノさ~ん、ユメせんぱ~い」
しかし、反応が返ってこない。ミスラは買ってきた食材を置き、学校を出た時にユメが眠っていた保健室の扉に手を掛けた
「起きてますか? ユメ先輩」
室内を見れば未だに寝息を立てているユメに捕まっているホシノがいた
「ホシノさんはまた寝てたんですか」
「いえ、これはユメ先輩を起こそうとした時に捕まってしまって……」
「まぁ、ゆっくりしててください。今から朝ごはん作りますから」
そうして保健室の扉を閉め、調理室へと食材を運ぶ。たまごを割り牛乳と砂糖を加えて良く混ぜる。ダマがなくなれば厚めに切った食パンを、作ったばかりの卵液へと浸す。
(何気にキヴォトスにきてから自炊することも少なくなったんだよな、主に食材の買い忘れのせいだけど。そう言えば今日は宝の地図を見付けたから、宝さがしに行こうとか言ってたよなぁ)
そんな予定を思いだし鍋に水を入ゆにぬれ火にかけて沸騰させている間にたまごに少しだけヒビを入れる。そうして鍋の水が沸騰した頃にたまごを放り込む。
「フレンチトーストの方もそろそろいけるかな……」
フライパンを取り出して火にかけるそしてバターを一欠片入れてとかしたところに、卵液に浸した食パンを流し入れる。軽く焦げ目が付く前にひっくり返し裏面にも火を通す。そのまま皿に盛り付け蜂蜜を回しかける
(そろそろ二人とも起きてるかな、まぁたたき起こすか)
そのまま保健室で眠りに落ちていたホシノとユメの布団を奪い取り、ホシノを起こすことに成功した。ユメは起きなかったので、ホシノとミスラは2人でユメをベッドから引き剥がし目を覚まさせた
───────────────────────
「ミスラくんは料理もできるんだね~、フレンチトースト屋さんでも始めたら借金返しきれないかな」
「そうですね、珍しくまともな返済案が出てきましたね」
「ただ料理系の店は突如爆破されることがあるらしいですから、僕はあまり前向きではないですけどね」
「まぁ、結局のところ店舗が破壊されれば修繕費で収支がマイナスなんてなれば終わりですもんね」
フレンチトーストを口へと運びながら3人は語り合う。先に食べ終えたミスラは、殻をむいたゆで卵を黄身と白身に分離して黄身は細かく、白身をざっくり大きめに切り分ける。そして、塩とコショウで下味を付けた後にマヨネーズを加えて、混ぜ合わせる。その後、食パンに乗せて上からパンで閉じる。レタスとハムのサンドも作り弁当箱へと詰めた
「ごちそうさま~、美味しかったよミスラくん!」
「洗い物は私たちでしておきますから、先に目的地に向かっててください」
「なら宝さがしで使う道具は持っていっておくから、動きやすい格好で来てくださいね」
そうして洗い物はホシノとユメに任せて、ミスラはシャベルと弁当とシートだったりを持ち、ユメが見付けた地図の赤い十字架の示す先へと向かった
───────────────────────
「大体この辺りだったかな…………砂漠だから目印になるものが少ないんだよなぁ」
ミスラは砂漠にシートを広げ簡易的な休憩所を準備する。水筒と弁当とを重石にして一時的に固定すれば、杭を撃ち込みシートを固定した
(砂漠かぁ、あの機械の蛇のことがあるから落ち着かないんだよな。頭にヘイローもあるからもし居たとすれば僕みたいな変なヘイロー持ちと同類なのかな、仲良くなれる気は……ないな、うん)
砂漠を見渡しながら2人を待っていると、水着を来ているユメとホシノが視界に映る
(…………? ……? なに……水着? なんで? どうして? 正気か? てかホシノさんも着てるってことは納得したの?)
疑問符が頭を駆け巡り思考回路が渋滞を起こす。そうしている間にも2人は近づいて来ていることにミスラは思考を回せていなかった
「お~い、ミスラく~ん!」
「ミスラさん、聞こえてますか?」
「……ああ、聞こえてるよ。……ちょっと考え事をしてただけだから気にしないで」
「もしかしてこの格好のことだったりしますか?」
「そうですよ、ユメ先輩ならやりそうな突拍子もないことだと思いましたけど、ホシノさんもしてくるとは思いませんでしたからね」
「私も別に好きでやってる訳じゃないんですよ!」
「ええ~、だってオアシスを掘り当てるんだから泳げるようにこの格好にしようって言ったら、ホシノちゃんも納得してたよね!」
「納得したんじゃなくて、渋々受け入れたんです!」
「なんで水着という突拍子もない答えが出たのかと思ったら、『オアシスを掘り当ててそのまま泳ごうとしてた』……やっぱり僕にはユメ先輩の考えがよく分からないです」
「私も止められたら止めましたよ」
「ミイラ取りがミイラになるって言うんですよ、それ。今回なら水着とりが水着になったとでも言うんですかね」
────────────────────────
そんなことを言いあいながら3人は
「ふぅ、日も高いですし、一旦休みませんか?」
「それもそうですね、ユメ先輩一旦休みますよ」
「そうだね、喉も乾いたし水分補給しないとね」
そうして簡易的な休憩場所でお昼を摂ると3人は穴を掘る。周りの砂が崩れて中に積もるため殆ど作業は進まず、日が落ちてきたので終わりにすることとなった
──────────────────────
「結局なにも見付けられなかったよ~」
「あるとしたらとっくの昔に掘り出されてますよ」
「そもそも昔やってた文化祭とかのイベントゲーム用の地図の可能性もありますから」
「でもタマゴサンドは美味しかったよ!」
「まぁ確かに美味しかったですけど、なにも掘り当てられなかったことを無かったことには出来ないですからね!」
「今度は校舎で生徒会資料でも集めてみますか? 今回の地図よりはいくらか実用性はあると思いますよ」
そうして学校へ戻ってきた3人は帰り支度をしながらそんな風に雑談と今後の方針を定めた。そして一日ぶりに各々は自宅へと戻った
(う~ん、機械の蛇が砂漠にいるならきっと、アビドス自治区で誰かしら見かけると思うから、生徒会の資料を探したいって思いで提案したけど…………気にしすぎかな?)
そんなことを思いながら今日を終えたミスラは眠りに就く
プロローグ(仮)としてやってますが扱い的に1年生編とかになるのかなぁ、と思いつつもあと数話書いたら本編のストーリーをなぞらえる感じになるかもしれないんですね。
あとミスラの服装はアビドスの制服に黒い長ズボンと黒いスニーカーを来ている感じです。一応ホルスターが2つ付けてあるけど片方しか使ってないね、拳銃は一挺しか持ち歩いてないから
ミスラの情報もちまちま出していきます