隻狼 修羅に落ちたが本気出す   作:わたぼう

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多機能フォームを使い始めました。


弾き・アリエルの第一印象

杖の先端に氷が形成される、形成されたそれは高速で狼に迫る。

 

ドンッ

 

キィンッ

 

狼は拝涙を構えて、飛んでくる魔法を弾き続ける。

 

次々と氷は形成され、絶え間無く何発も撃たれる。

 

鋭利な氷の刃が頬を掠める。

 

全ての魔法を回避することは出来ない、故に弾きも織り混ぜながら相手に接近する。

 

辺り一帯の空気が冷え、地面も凍ってきている。

身体が凍って体が動かせなくなっては本末転倒、回避もあの速度なら余裕で可能だ。

何より、相手は常に一定の距離を保ちたがっている。

恐らく近接戦闘が得意ではないと狼は見た。

 

凍って動きが鈍らない許容範囲内で接近して攻める。

 

弾き

 

躱し

 

それを繰り返し行って、直ぐ様相手に近付けた。

 

杖と刀がぶつかる

 

相手の体幹はいとも容易く崩れる。

しかし、狼としては殺すつもりなどない。

そんなことをすればまた修羅になるだけだ。

 

狼は拳を構える

 

仙峯寺拳法

 

金剛山にあった仙峯寺の仙峯寺拳法の伝書で会得した体術

 

狼は拳を構えて相手の腹に打ち込んだ。

 

デリックは軽く吹き飛び、その場から動けず地面に踞っている。

 

そのまま立ち去ろうとするが

 

「デリック!!」

 

仲間の安否を確認するためか、剣を携えた男、年齢で言えばまだまだ若い青年が仲間の傍に近寄り此方を警戒している。

 

「ルーク…何故来た、アリエル様はどうした」

 

「どうしても行くと聞かなくてな…俺は従者失格だな」

 

青年の後ろにアリエルは身を隠している。

 

二人は話し終えたのか、その青年は狼を睨む。

 

そして、直ぐに剣を構える。

 

しかし、その剣の構えといい体の重心といい、余りにも戦い慣れはしていないように狼には見えた。

 

相手は一歩も動けずにいて、狼もこれ以上戦う理由がなかったので、そのまま鍵縄を使い、その場を去った。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

現在は夕暮れ

 

狼は今後の事を考える、見知らぬ土地に自分一人だけが放り出され、場所も何もかもに検討がない。

 

森の中での野宿は何度か経験したことはあるし、問題はなさそうだ。

 

あと残る問題はまた人に遭遇した場合の対処だ、今回はなんとかなったが、次もうまく行くとは限らない。

賊などと出合えばそれこそ面倒だ。

 

「…あの時…選択を間違えなければ」

 

もしあの時に掟を破り主を見捨てなければ、今頃はこんなことにはなっていたかっただろう。

 

今からでも…成せるだろうか…

 

一度修羅を経験した身の狼は、

…今思えば何故、人に戻ってこれたのか。

 

「また、九郎様に…」

 

仕える、そう言おうとして押し黙る。

 

やってしまったことは変えられない、だが、また修羅に落ちれば今度は戦国の比にはならない被害を出すからも知れない。

 

狼は刀を見つめる。

 

此は最早、何のためにあるのか。

 

使命…

 

狼は苦笑する、それをあの時手放したのは何処のどいつだ。

 

また…

 

狼の忍義手から火の粉が出てくる。

 

息が荒くなる。

 

意識が…

 

また火に包まれようとしている。

 

 

 

アリエルside

 

「ですからアリエル様、貴女はこの国の王として…」

 

また何時もの説教が始まりました。

 

せっかく静かな庭で茶会をしているのに。

 

デリックはいったい私の何を見ていっているのでしょう、王としての自覚?

笑わせないで頂戴、私は私自身の今の立場がお飾りであることを知っています。

 

私が第一王子に敵うはずがない、それに私自身がそもそも王位継承に興味がない。

 

それなのに一向にデリックの話は終わりません、普段よりも話が長い気がします。

 

私はその場を立って庭を歩き回ることにしました。

 

「少し散歩をしましょう、その話はその後ででも良いでしょう?」

 

「アリエル様ッ…貴女にしか出来ない事なのです」

 

自分がアスラ正妃の娘であることも、他の大臣や王子がどれ程薄汚いのかも。

 

理解はしています、でも私はその言葉から耳を遠ざけたかった。

 

だからでしょうか、庭の森の奥の方から何か不快な音が聞こえた気がしたのです。

 

私はその方へ足を運びました、理由は定かではありません。

 

近付けば近付く程に血の臭い?でしょうか…そして少しの好奇心と不安が高まっていきました。

 

そして、そこにはその原因であろう人物がいた。

 

男の足元は血の海で、着ている衣服は刃物で何度も刺されたのか所々ズタズタで濃い血の臭いがする。

 

直ぐにルークとデリックは私を後ろに下がらせました。

 

2本刀を所持しているのか…一つは腰に、もう一つは男の手に握られていました。

 

始めは第一王子や大臣が私を殺すために送り込んだ刺客かと考えていましたが。

 

次の行動で、その思考は一時頭の端に追いやられてしまいました。

あろうことか、男はここでその手に握ってある刃を腹に突き立てようとしていました。

 

つまり

 

自害…

 

此を見た私を含めデリックやルークも困惑していました。

 

「そこのお前、こんなところで何をしている」

 

それの一連の動作を見た私達の中でデリックが直ぐに男に話しかけます。

 

すると、男は振り返り此方を見やりました。

 

その目を見て私は恐怖で足が竦んでしまい、止まってしまいました。

ですがその目を見て私は少し彼に興味が湧いたのでしょう。

 

もしかしたら、彼は私と似ているのではないかと。

 

自分の悪癖を抜きにして。

 

こんな事で他人に興味を持つだなんて生まれてはじめてでした、しかも相手は血塗れの不審者なのに。

 

男は此方を警戒しているのか、目線を私達から離しません。

 

しかし、デリックやルークは警戒を強めていき、杖や剣に手を掛けて構えはじめます。

 

 

 

 

「…」

 

男は何か考え事をしているようで、一向にデリックに返事をしてくれません。

 

「…」

 

 

燃え滓のような男の雰囲気に耐えかねた私は。

前に進みました、途中でルークが何度も下がらせようとして今したが。隙をついて私は強引に進み…

 

 

 

「私はアスラ王国第二王女…アリエル・アネモイ・アスラと申します。ここは私たちの私有地、貴方はどのような御用件でここにいらっしゃるのですか。」

 

すると、更に深く何かを考え込んだしまったようです。

 

直ぐ様デリックやルークはもう一度私を下げようとしますが。

 

 

「…ッ」

 

男は何かに反応したようです。

会話をする気になったのでしょうか。

 

すると男は少しだけ私に目線を合わせます。

 

灰みたい…

 

それが間近で目線を合わせた時の私の感想です。

 

「…もしかして...何処から来たのか分からないのですか?」

 

すると男は口を開き…

 

葦名という国から来たのだが

 

私はその言葉を聞き取ることが出来ませんでした。

 

アリエルは困り果てた

 

すると男は諦めたように、目線を下ろした。

 

次の瞬間、赤い煙が視界を覆い隠した。

 

男は私達の前から逃げ去ろうとしましたが、デリックが直ぐに追いかけに行ってしまいました。

 

恐らく捕まえるつもりでしょうか

 

私とルークはデリックの後を追います。

 

数分掛けて歩いた先にいたのは地面に踞っているデリック

ルークが彼の元に駆け寄り、安否を確認して剣を構えますが、相手をするつもりがないように見えます。

 

男は興味が無いのかその場からまた去ってしまいました。

 

結局、男の目的は掴めず、私とルークとデリックはこの事を仲間に報告しました。

 




狼は寡黙だから余り喋らせないようにしたい。

増やして欲しい描写

  • 戦闘シーン
  • 日常会話
  • 今のところ問題ない
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