時に戦後
主人公「天ヶ瀬(あまがせ)」は敗戦の知らせと家族の死で絶望していた。
そんな時、一つのうわさがたつ。
「壁の奥に救いありけり」
そんな小さな噂が彼女を不思議な旅へと連れていく。

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二話構成の予定


さぁ遊戯をしましょう

 

 

「日本は戦争に負けた」

 

 

そう告げられたのは8月15日の正午過ぎだったー

 

 

私は家族を失った。

父上様と兄上様は戦争へいった。

母上様は私をおいて逃げた。

 

 

私の人生は残酷だった。

 

 

呆然と私を馬鹿にするような雲ひとつなき青空を眺める。

 

 

私はもう何をするべきかどうかわからない。

 

 

悲しいのか苦しいのかわからない。右手に持っていた小さな麺麭(パン)を一日ひと口ずつ食べる。

 

二日目のこと、私のもとに二人の男がやってきた。

それは私の持ち物をすべて奪っていった。

体が奪われかけた時、運よく人に助けてもらった。

 

けどその人は私を救ったときに三か所刺されていた。

「壁の奥に救いありけり」と言葉を言い残し

数時間後に死んだ。

 

 

私はその人から衣服をもらった。死体であるが。

 

 

との時、落とし穴に引っかかるように地面へ落ちていった。

落とし穴ではないまた何か。

吸い込まれていくようにどこかへ落ちた。

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

 

目が覚めると黄色いお部屋にいた。

同じ模様、同じ色が無限に続いている。

体に見合わない服を着て、その無限を進む。

絶望で感情がない動くお人形のように

 

一歩一歩進む。

景色はわからない、騒音が耳障りだ。

 

 

 

歩いているうちに椅子と食卓が置いてあった。

食卓の上には異国の文字と無線通信機、そして謎の菓子があった。

 

無線通信機をいじるが異国の言葉しか聞こえない。

私は無線通信機の音を消し、謎の菓子をかじりながら今度は手紙のほうを手に取る。

菓子は焼き菓子のような感じで味がしなかった。

異国の文字が書かれた手紙には壁に向かって走る人間が描かれていた。

 

黄色い壁に走る姿。

ここから抜け出す一つの手掛かりなのだろうか。

 

けれど抜け出せたところで絶望は変わらない。

何も変わらない。

 

 

しかし、苦しいのはいやだ。

 

死んだ男が言っていた「壁の奥に救いがある」それを信じて壁に向かって走る。

飛び込むように壁にぶつかる。

 

するとまるで水のように壁を突き抜ける。

途端に意識は途切れた。

一瞬見えた青い都市。

その上空に見えた一つの景色が彼女の記憶に残った。

 

無限に続く鳥居、それは美しくとても恐怖に満ちていた。

そして私は眠りについた。

 

 

ーーー

 

目が覚めると混凝土の広い空間の地面に横たわっていた。

先ほどの黄色い部屋とは全く景色が違う。

立ち上がり、当たりを散策する。

 

小腹が空いたので食べ物を探す。

だが何も見つからない。

電灯に照らされて、水溜りをふみ、適当に歩き回る。

 

灰色の水筒を見つけた。

ここに来て…そもそも日数を数えていない。けれど体感一日はあの黄色い部屋を歩いた。

中身を見ると水筒は透明な水で満たされていた。

一口飲んだ。

 

やや甘かった。

そしてお腹が少し満たされるように感じた。

いつぶりだろうか、こんなに美味しい水を飲んだのは。

母上様に贅沢してはならぬと教えられた。

けれどもうそんなのはどうでもいい。

私は灰色の水筒に入っていた水をすべて飲み干した。

そしてたくさん木箱などを探った。緑色や違う液体の色をした物も見つけた。

けど今は安心して飲める灰色の水筒だけを探す。

満たされていないものは他人が飲んだものと見てそこらへんに捨てた。

私は初めて、贅沢をした。

 

腹が満たされるまで、三つの水筒を飲み干した。

 

木箱をあさっているうちに衣服と医療品などを拾った

 

衣服

誰かがいたずらをしたのか。おへそのところに布がない黒いぴちぴちの下着。

ぶかぶかでもこもこの上着

大きめの靴に生地が分厚い洋袴

 

医療品

母上様から教えてもらったものに近い見た目のものがあった。

絆創膏で傷をふさいだ。

 

灰色の水筒を四つ入れた。

しばらく食糧には困らない。

 

そして光る板。

いろんな色を表示させる光る板。そこには大日本帝国に似たような国旗があった。

触ると、日本と表示されて異国の文字だったものが日本語に変わる。

 

”翻訳機”

 

と書かれたその板。

使い方と書かれた文字を押すと、異国の文字を入力したり喋ったり、この板に見せると日本語に変わるらしい。

試しに木箱の中にあった紙を板に見せてみる。

すると、灰色の水筒は「アーモンドウォーター」というものであるという文字とともに栄養満点なこと、注意すべき点などが記載されていた。アーモンドウォーター、異国のもの。母上様には決して飲むなといわれるだろうがそんなことしていたら死んでしまう。一度母上様のことは忘れよう。

 

周りをきょろきょろしながら歩く。

時々紙を見つけては板に見せる。

いろいろなことが分かった。

 

ここがバックルームという日本とはまた違った場所ということ。

今いる場所がレベル1生存可能領域という場所だということ。

異国の文字がたくさん出てきた。

 

歩いているうちに組織のような場所を見つけた。

そこには異国の人間がいた。

異国の人間は日本人を捉えては奴隷にしたり殺したり、果てはストレス発散に暴力や卑猥な行為を強制されたりなどする。そう母上様だけではない。父上様や兄上様、ましてや先生様など皆様が言っていた。

怖くて逃げ出したかった。

けれど遅かった。

異国の言葉が聞こえる。

翻訳機には"誰だ"と表示された。

私は逃げた。

しかし、食べるものがなく筋肉が衰えており倒れてしまった。

 

異国の人間がこっちに来る。

私は殺されてしまう…

 

 

ーーーーーー

 

 

 

意識が目覚めると布団の上にいた。

目が覚めたのを感じたのか、異国の人間が私に近づいてくる。

私は恐怖でさがる。

しかも、私の上着が取られていた。

怖くて涙が出た。久しぶりの涙。

戦争の時の絶望では涙は流れなかった。

涙を流す暇がなかった。

 

なら、戦争よりは怖くない。

別に殺されるだけならいい。

 

 

 

異国の人は私に翻訳機という板をわたし、異国の言葉をしゃべった。

板に表示されたのは

”私はあなたを攻撃しない。どうか落ち着いて話を聞いてくれ。”

異国の人は私をいじめないと言っている。けれど異国の人間、数多くの日本人を殺した。

私はひさしぶりに叫んだ。

 

「異国人なんか信じられない!私の母上様を殺した!無関係なのに!」

 

異国の人間はしばらく沈黙した。

板には異国の文字が表示されていた。

文字を読んだ異国の人は一つの言葉を言った。

 

"それはお互い様だ"

 

その言葉を見た時私は気づいた。

また沈黙の間が続いた

 

 

 

ここは地球ではないまた別の空間。

もう何が起きてもおかしくない。そんな中で異国人だの騒いでいたら生きていけない。

そう思った私は彼に謝った。

そして彼は微笑み、私に新しい下着を渡してくれた。

 

奥の更衣室に案内された私はそこで下着を着替えた。

今度はおへそにもきちんと布がある。

 

更衣室から出た私は改めて彼らが何者なのかを聞いた。

聞いたところ彼らはエムイージーと名乗る軍団で私のような人間を安全な場所まで導いたりする仕事をしているらしい。私はエーダと名乗る男につられてこの部屋を歩きまわった。

 

たくさんの異国人とであった。

誰もすれ違うとき私のことを見た。

黒の長髪美少女日本人は珍しいとエーダは言っていた。

 

途中、木箱からナイフと拳銃をもらった。

弾数は15発。大事に使えとエーダは言っていた。

エーダを殺すことも考えた。

けれど彼の服装的にこの拳銃で殺すのは無理だと考えた。

 

歩いていくうちについたのは隧道。

彼はハブと言っていた。

扉が定期に配置されていて、その上には異国の文字で「れべる」そして数字が書かれていた。

彼に導かれてやってきたのは十一の扉。

 

 

ーーーーー

 

 

そこを通ると一瞬の意識切断の後に都市にやってきた。

大きな都市そこには異国の人がたくさんいた。

中には顔がない人間や変な生き物がたくさんいた。

 

 

連れられやってきたのはエムイージーの住処ベースベータとという名前らしい。

そこにはたくさんの異国人がいた。

 

父上様がお仕事をしていた時に使っていたような部屋にやってきた。

父上様は「このような部屋はいろんな人から称賛されたりすると使えるよ」と言っていた。

つまりこの部屋でお仕事をする人はとてもえらい人。

 

"君のお名前と年齢を教えてくれないかな?"

 

その部屋の中央の机に座っていた人は若い女性だった。

彼女は名をセルナと名乗った。

 

「天ヶ瀬...15歳」

 

翻訳機を通して会話をする。

自分について覚えているのはこれくらいだ。

セルナは微笑み、私に寝る部屋と食事と制服をくれた。

制服といってもこの組織に統一はない。

 

”大きめの前開きのチェス柄のパーカー、防弾のシャツ。ポケットが多くついたズボンだ。君に似合うはずだ。”

 

聞きなれない異国の物をもらい、部屋で早速着替える。

 

 

絶望の目と黒い長髪、痩せたその姿が鏡に移っていた。

私はセレナに渡された洋服を着る。

服を着たときにはまるで私ではないような姿になっていた。

セレナにその姿を見せたときは興奮して私のことを抱きしめた。

まるで私を着せ替え人形のように扱っているように。

 

 

それから私はこのエムイージー…異国の文字で「M.E.G.」という組織に入った。

朝食は私が頼んで和食にしてもらった。

ただの白米に鮭。初日それを口にしたときは号泣していた。

懐かしいお米の味だった。

 

 

異国の文字を教えてもらった。

英語という米国…アメリカの言葉だという。

私は簡単にその言葉を覚えた。

学ぶのが楽しかったのだろう。

異国の文字を覚えたなど言ったら、母上様や父上様は「非国民」などといって私を叩くだろう。

けれど生存を優先しなければならない。

 

 

 

一番大変だったのは銃の扱いだ。

拳銃やショットガンが扱いにくかった。

私に一番適正があった武器は狙撃銃や対物ライフルなどの分類だった。

けれど一発撃つと肩を骨折してしまう。

まだ15歳の私に銃は早いのだろうか。

 

 

 

ーーーー

 

 

 

バックルームに落ちて半年がすぎた頃、

私は16歳の誕生日を迎えた。

実際にはバックルーム内での時間は定まっていないためよくわからない

そのころにはもう仲間たちと基礎的な会話ができるようになっていた。

 

「セレナさん。来ましたよ?」

 

「ねぇ、いつになったら私をお姉ちゃんって言ってくれるの?」

 

「いいえ、いつになっても言いませんよ。それで、ご用件は?」

 

「レベル4、廃オフィスにいってきてほしいの。そこの彼と」

 

指さされた先にいたのは普通の男。

彼はオスイルと名乗った。

私を見ては落ち着きがない。

何かいやな予感を感じた。けれど彼と一緒に任務を遂行することになった。

 

 

ーーー

 

 

行き方は簡単、セルナに導かれてやってきたのはレベル115へ続く道。

名を「朽ち果てたアーカイブ」。資料室みたいなもの。

そこから前哨基地にいた人につられてやってきたのはレベル162「コンクリートの壁」である。

ハビタブル。それはほぼ安全なレベルという意味があるらしい。

それに属するこのレベル。

移動がやや大変だった。

 

「アマガセちゃん、だよね?君は彼氏いたりするの?」

 

オスイルが話しかけてくる。その声は謎に殺気立つ音程だった。

一見は普通の男に見えるが、内心は犯罪に手を染めるような男だったか。

 

「任務中、私語は慎むべきだと思います」

 

翻訳機を通してオスイルに文字を見せつける。

すると彼は舌打ちをし、任務へ集中するのであった。

その会話の後彼は頻繁に私のことを見てくる。

 

 

 

 

 

その目は卑猥な目をしていた

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

少し歩くのちにレベル1に戻ってきた。

懐かしい場所。

のちに辞書で知った言葉だが、駐車場というものに似ている。そう感じた。

少し休憩をしに前哨基地へ行った。

そこにはエーダがいた。

彼は私を見て、微笑んだ

 

「ちゃんと筋肉がついたようじゃないか」

 

褒めているのだろうか。

なんか少し背筋が凍った。

やはり、バックルームにいる男らは女に飢えているのだろう。

そう結論付けた。

 

アーモンドウォーターをもらい、ハブ…The Hubへ行く

 

オスイルからの質問は止まらない。

どれも恋愛や卑猥な質問だ。

 

こんなことがわかるのはセルナから頂いた辞書。

日本語で書かれていた。

とても分厚く、まるですべての言葉が書かれているようだった。

私はこれを読むのが好きだった。

時より卑猥な言葉や暴言など、

なんでも載りすぎている辞書だった。

 

彼の言葉を無視してやってきたThe Hub。

そこにいるエンティティとお話をして、レベル4へやってきた。

 

 

ーーー

 

 

任務を終え、私はこの階層を探索してみることにした。

オスイルはどこへ行ったのかわからない。

別に知りたくないことだ。

多くの人間がこのレベルにいる。日本人もいないか探してみたがらしき人はいない。

アーモンドウォーターが多くみられる。

そしてその周りには多くの人間が食べ物や変なものを売っている。

 

交流を重ねていくうちに懐かしいものを手に入れた。

 

「お嬢ちゃん、見た感じ日本人かね?」

 

「はい、そうですけど…」

 

「こう見えてワシの母が日本人でね…これも何かの縁だ。そうだ、花札。これ差し上げるよ」

 

「ありがとうございます」と言って受け取ったのは花札。私が好きな遊びで、兄上様とよく遊んでいた。

全勝だったのが一番うれしかった。「こいこい」でよく遊んでいた。

私はそれを鞄に入れおじさんにお辞儀をし、再び歩き回る。

 

歩いているうちに人混みが少ない場所へやってきた。

そこで私は体を休むことにした。

ここまでは安全な道で来れたが、帰り道がちょっと厄介だとセルナは言っていた。

 

考え事をしているとオスイルが私を見つけては周囲を確認し、私を押し倒した。

突然の攻撃に驚き動こうとしたが拘束され身動きが取れない。

彼は息が荒くなっていた。

 

「もう我慢できない」と過呼吸になりながらいった彼の言葉は変態の声だった。

幸い、脚は拘束されていなかったので、思いっきり彼の股間を蹴った。

彼はまるまり、騒いでいた。

咄嗟に私は逃げた。

 

数分後彼も後を追ってきた。

 

怖かった

 

無意識にドアを開け走りやってきたのはホテルだった。

セルナは確かこの場所をレベル5「テラーホテル」と言っていた。。

盗み聞きだったので微かにしか覚えていない。

確か金属のドアを通ると良いと言っていた。

 

後ろからは本性を表したオスイルが追っかけてくる。

私は記憶を信じ金属のドアに入った。

 

 

行った先は「ダウンタウンダイナー」と英語で書かれた空間。

私はそこを走り抜け、その階層にある女子トイレに入った。

すると、地面が貫通した。

私はそこへ落ちていった。

多分オスイルからは逃げ切れるだろう。

けれどこの先が地獄か地獄ではないかは、私の運に掛かっている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目が覚めると船のなかにいた。

なぜすぐに船の中だと確信したのかはわからない。

 

歩き回っていると、兄上様が自慢話で言っていた、空母に似ている。

よくわからない。本当に。

オスイルから逃げるので必死だった。

 

人間がいた。

彼らは「レイダーズ」と名乗る組織でとても親切だ。

私にアーモンドウォーターと「ワープベリー」という果実をもらい、出口まで案内してもらった。

この空母のレベルは103といわれ、レベル0から104番目の階層だった。

出口にたどり着くと組織の人は

 

「ここから先のレベルは出口が非常にわかりやすいから安心して。」

 

と言い残し私に紙を渡し、来た道を戻っていった。

親切にその紙には日本語でここからの階層の攻略ガイドが書かれていた。

私はそれを見ながら次の階層へ進んだ。

 

 

ーーー

 

紙によるとこの階層はレベル109「ネオン病院」

英語で「補給室」と書かれた部屋以外は入ってはならない、と紙に書かれている。

どうやら敵対する生物などが充満している部屋が所々にあるのだろう。

少し歩くと紙に示されている、出口の標識のある扉を発見した。

 

 

 

そこを通った先には、私の部屋があった。

 

 

 

 

ーー私の家ーー

私が日本にいたころに住んでいた豪邸。

そこに私と家族で住んでいた。

 

私は景色の良い十分な広さの部屋を父上様から譲ってもらった。

大きなベッドに大量の辞書。

完全洋風の私の部屋はとても居心地がよかった。

 

母上様からの提案で私には専属の下女…辞書に記載されていた近しい言葉だとメイドがいた。

とても優秀でお気に入りだった。

 

 

昔の記憶がよみがえった。

ふと思い、紙を見ると、ここもまたレベルであり、114「スイートドリームズ」という階層だということがわかった。

ずっとここにいたい気分だが、危険なレベルだと記されていた。

私はメイドがいつも座っていた椅子に似ている椅子に座り、大きくため息をついた。

この階層の出口がこの紙には記されていなかった。

下を向き、メイドとの楽しかった生活の日々を思い出す。

 

そういえば、戦争がはじまり、「ぜいたくは敵」といわれ豪邸を売り払ったころ、メイドは解雇された。

あのメイドは元気なのだろうか。無事に生きているのだろうか。

なにか手がかりが見つかるまで孤独で「退屈」な時間を過ごしていた。

 

「退屈だ…」

 

そう言葉を吐いたとき、突然意識が途絶た。

「退屈」という言葉がキーだったのか、それともまた別の理由があるのか、私にはわからない。

 

 

その先はよくわからない電子機器がたくさんあるレベルだった。

私はそこを歩き回る。

すると、M.E.G.のベースベータがあるレベル11の映像があった。

その下には「play」と書かれていた。

そしてそこに貼られていた付箋を手に取り、翻訳機にかざす。

するとこの電子機器の使用方法が書かれていることが分かった。

説明通り、電子機器を動かすと、私はそれに吸い込まれた。

 

見覚えのある場所、レベル11だ。

付箋をそのまま持ってきてしまった。

その裏面には「レベル11、眠らない街」と書かれていた。

今度あの場所に戻った時に、元の場所に戻しておくことにした。

 

 

 

 

ベースベータに戻るときに気づいた。

翻訳機に時計機能があることを。

私は気になって、日付を確認した。

 

『2017年5月9日 ■■:■■』

 

2017年・・・私がバックルームに落ちて数十年後が立っていた。

しかし、私の体内時計では半年しかたっていない。

見た目もあまり変わっていない。

 

この時点で何が起きていてもおかしくはない。

細かいことは考えてはならないと思った。

 

 

ーー「ベースベータ」ーー

 

セルナに依頼完了と、オスイルの不適切行動を報告した。

それを聞いたセルナは「オスイルの処理は私に任せておいて」と言ってくれた。

私は一安心した。

 

ついでなので、私が保護された日付を聞いた。

すると、それは2016年の8月ごろ。

 

 

私がバックルーム落ちた日からここの組織に入った時までの71年間、どうして欠け落ちたのか。

よくわからない。

神のいたずらだろうか?・・・

もう考えるのはやめよう。前も言った気がする

 

 

 

 

 

 

 

 

その日から私は誰よりも活躍した

しかし、時間が経過しても私の身体的成長は遅くなった気がする。

完全におかしいと確信したのは2025年のころ、

周りの人間が年を取り、メンバーが変わる中、私だけまだ年を取らずにずっと変わらない見た目をしていた。

 

私はこれについて調査することにした。

仕事を引退するはずだったセルナが調査に協力してくれた。

 

調査といっても私が一番怪しく思っている、level0で食べたあの焼き菓子を資料に残すためどのような効果があるのか、私の体を調査するだけだ。

 

 

 

 

簡単な調査の結果、

特に異常はなかった。

身体能力は17歳の一般女性に近かったため、身分証が17歳で固定された。

こんなことは初の事例だったそう。

 

私は自信が食べた焼き菓子を、

「コールドクッキー」と名付け、極秘資料に指定することにした。

クッキーにしたのに理由はない。

 

これで数少ない親しい人物であるセルナが引退した。

時が過ぎるのはとてもはやい。

これもコールドクッキーのせいなのだろうか。

そこはわからない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2028年4月

時が過ぎ、私の活動回数は月に1,2度になった。

新たに来る放浪者たちを私は歓迎する。

 

そんな時、私のところにやってきた一人の男

 

「Level611の調査に出てほしい。」

 

そして渡されたのは4つのログと4つの資料。

3月に調査された611、数人の死者を出したこの調査。

このまえ、私がLevel37でタスクをこなしていた時

「611-1:センチネル」の解剖実験時に解剖員の一人が暴走したという事件を聞いた。

この事件のことを611/11というのだとか。

私はこの調査に参加することになった。

 

調査は私の要望で一人でやることとなった。

オスイルの時の出来事でちょっと怖くなった。

監督官はエーダ。

私が胸ポケットにカメラとマイクをセットし、それをLevel11にいるエーダがみる。

今回の目的は使用に書かれていた、611-1について詳しく調査すること。

それには長年の実績と、高い身体能力が重要となっており、私が採用されたということ。

これが最後の任務になるかもしれない。

そんな不安がある。

 

 

611に確実に行くため、566「工場」へ行くことにした。

行く方法は極めて簡単、

エーダに指示された場所に向かうとそこには電車があった。

「the metro」と呼ばれるこのオブジェクトは自分が行きたい場所に連れて行ってくれると言っていた。

それなら611に直で行きたいところだが心の準備が欲しい。ということで566へ行くことにした。

566も危険なレベルではあるが611に比べればましだという。

 

 

 

近未来の技術が施された防弾チョッキを身に着け、metroに乗る。

そして566のことを考える。そうすることで行けるとエーダは言っていた。

 

電車の中は居心地がよかった。

大きく深呼吸をする。

 

「そこのお姉さんM.E.G.の人?」

 

突然の声にふりかえると人はいなかった。

少し視線を下げるとそこには猫がいた。

 

赤とオレンジと白の三毛猫。

不思議なことに、服を着て、二足で立っていた。

 

「君は誰?」

 

「僕は異常な猫さ」

 

「私を殺す?」

 

「殺しはしないよ!」

 

電車が走る音がよく聞こえる。

突然現れた本当に異常な猫に私は驚いている。

その猫は私の膝の上にのる

 

「なでなでして」

 

私は戸惑いながら猫の頭をなでる。

 

「三毛猫…」

 

猫はとても暖かかった。

そんなことを思いながらボソッとはいたその言葉

私の独り言を聞いた猫は

 

「よしその名前にしよう!責任とれよ?」

 

と突然私の膝から飛び降りれば三毛猫と名乗り責任取れと言われた。

押し付けられた。

すると、電車は止まり、外の景色はレベル566となる。

 

「私ここで降りなきゃだから」

 

「えー、まぁいいか。じゃあね、飼い主」

 

電車のドアは閉まり、どこかへ消えていく。

 

私はしょっていたサブマシンガンを取り出し、警戒を強める。

566、この階層には「APBW」という敵対組織がある。

それに注意して611に行かなければならない。

 

エーダから「死ぬなよ?」と通信が開始され、私は611へアタックを開始する。

工場内には入らないため、遭遇確率は低いはずだった。

 

数分走ったところで銃撃戦が始まった。

私はサブマシンガンで迎え撃つ。しかし、一発カメラに被弾し、通信が遮断。

さすがにまずいと思った私は咄嗟に近くにあったドアを開け入った。

 

 

しかし、この判断が間違っていた。

 

 

本来来る場所だった611に来てしまったのだ。

銃撃戦の時に物資をまき散らしてしまった。

手元にある物は

「アーモンドウォーター」ひとつ

「サブマシンガン」残り15発

「防毒マスク」

装備もボロボロである。

衝撃耐性と防弾に特化した一級品のため脱ぎ捨てるわけにはいかなかった。

鼻が曲がるようなにおいが襲い掛かる。

防毒マスク越しでも悪臭がひどい。

私は、周囲を警戒して先に進む。

そういえば出口を教えてもらえなかった。

壁抜けをすればいい話だが、voidに落ちる可能性もある。

虚無空間に永遠と落ちるのは嫌である。

 

「ここで死にたくない」

 

そんな一言が私を絶望へと導いた。

大きな足音が私のほうへ近づいてくる。足音を聞いては咄嗟に足音とは逆の方向へ逃げる。

サブマシンガンを撃ったがびくともしない。逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて逃げて。

最後のアーモンドウォーターを口に運ぶ。

 

 

そのアーモンドウォーターは中身が少し減っていた。

 

 

しかし私は気にせずそれを飲んでしまった。

 

 

 

それを飲んだ私は突如の腹痛に倒れこむ。

水筒の底には「復讐」と下手な日本語で書かれていた。

嘔吐で何も考えられない。私は痛みをこらえ逃げ続ける。

足音はどんどん近づいてくる。こんな所で痛い思いをして死にたくはない。

 

必死で逃げる。腹痛を耐え、嘔吐も我慢し、機能しなくなった脚を無理やり動かす。どれほど強い毒薬を盛ったのか。意識が遠のく。目を瞑ると私を叱る母上様が見える。目を瞑ると大好きだったメイドの人が見える。目を瞑ると未来なのか今の日本が見える。醜い世界になっていく。

すでに呼吸するだけで限界となった。けれども強引に脚を動かし続ける。一歩一歩がとてもつらい。一歩歩くたびに諸刃の剣が私を刺してくる。全身に響く痛み。声も出なかった。涙をこらえ私は生きるために動く。

後ろを振り向くとすぐそこにセンチネルがいた。そして私を吹き飛ばしては声をあげる。

私をお人形のように振り回してはこねては遊ぶ。骨が折れる音がした。私は痛みで叫ぶ。するとセンチネルは私の口に何かを詰め込んだ。吐くこともできずに呼吸も難しい。嘔吐物が鼻から出てきそうな感覚がする。しかし、その感覚を最後に私の感覚というものは消えた。物凄い痛みという感覚だけを残して。神々がいたずらしているのか。もう死んでいるような体なのに私は意識を保っている。遠のいてはいるが途切れない。センチネルは私という人間だったものを振り回しながら歩き一つの部屋部屋ってくる。そこには巨大な刃があった。そして私の体だったものに付いていた腕だったもの、足だったものを切断する。ずっと痛くて何も感じなかった。切った腕だったものを私の体だったものに無理やりこすりつけたり、私をおもちゃのように扱う。遂に私は意識を途絶えた。

長き苦しみだった。神の気まぐれか、それとも何かしらの罰か。

もし天国に行けたならメイドに会いたい。

もし新たな人生を歩めるのなら人混みが少ない場所で静かに花札をしたい。

もしバックルームに戻ってきてしまったのなら

 

 

 

 

 

あいつに復讐したい…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

。。

 

。 。。。

 

。。

。。。。

 

 

 

ピー

ピー

ピー

ピー

 

定期的になる音で目が覚めた。

天国ではないようだ。

しかし辺り一面真っ白で方向感覚を見失ってしまいそうだ。

体を見た時、さっきの出来事がなかったかのように体が元気になっていた。

 

「ヤッホー飼い主、」

 

その声に振り向くとそこのは三毛猫がいた。

私がmetroで出会った猫。

その後ろにはかわいい少年がいた。

 

「落ち着いて聞いてください。貴方は人間としては死亡しました。死因はご存知の通りセンチネルによる虐殺。けれどもこの猫の無茶でね、君、「幽霊」って知ってるだろ?君はそれになったんだ。これ、鏡。手術の後遺症で髪色が薄紫になっているから確認しておいて。」

 

子供には思えない発言。

自身が幽霊となったことはすぐに認めた。あんな「のようなもの」「だったもの」にまでぐちゃぐちゃにされたあの体がもとに戻れるとは思わなかったからだ。鏡を覗くと確かに私の顔だ。けれども髪色が薄い紫に変わっていた。透き通ったような美しい髪質。なぜこうなったのだろうか。眼球も変わっていた。その目はあの時の絶望とは全く違かった。

 

「ここはどこなの?level12?それとも未踏階層?」

 

「未発見の階層だね、番外階層「インフォメーション」僕の名前はインフォメーション。インフォとでも呼んでくれ。」

 

私は起き上がる。起きあがったかもわからない。けれど、感覚では起き上がった。

真っ白なこの空間、目をこすり改めて確認すると、奥に家具が置いてあった。

立ち上がり、「インフォメーション」と呼ばれるこの空間を探索する。

インフォメーション君曰く「僕の家でもある」であるこの階層はとても狭かった。

けれども一人で暮らすにはちょうどいいのだろう。

 

 

「ここは時が遡れば進み、ときに止まる。時空が狂った場所なんだ。つまり、ここで作られるものは時を止めたり早めたりする効果がついてしまう。君が食べたコールドクッキーってやつの正体は僕が気まぐれに作ったクッキーさ。三毛猫が誤ってマニラルームにおいてきちゃったんだよ」

 

「許して飼い主。」

 

土下座する三毛猫。

インフォメーション君のいっていることがよく分からなかった。つまり、この場所で作ったものは例えば食べ物だと食べたら自身の成長が止まったり進んだりするということだろうか。

 

「そういや飼い主君、君の名前は天ヶ瀬であってたよね」

 

「うん。名前は天ヶ瀬、それがどうしたの?」

 

「実は…80年前か?に天ヶ瀬のメイドって名乗るものが来てね、確か、、三毛猫、どこに行かせたんだっけ」

 

「確か、、プラとマイと一緒に303に行ってた気がする。」

 

level303

 

Dreamy Waves

 

私がMEGにいたころは「エデンの庭園」などと呼ばれているこの階層。

そこに親しかったメイドがいる。

 

「私、そこへ行きます」

 

「おっけー、一つ言っておくけど、彼女、少し悲惨な目にあって少し見た目が変わってるから」

 

「それでも大丈夫です」

 

インフォメーション君は、ポケットから何かしらのオブジェクトを取り出し、私へ向ける。

そして「ちょっちいたいけど許せ」と言った途端に私はそれに撃たれる。

一瞬意識が途切れ、目覚めたのは海の上、一瞬Level7かと思ったが雰囲気が違う。level303だ。

私は噂に聞いた4m潜るということをやってみた。すると、一瞬意識がまた途絶え目覚めると砂浜の上。

ここが「エデンの庭園」と呼ばれる場所、「水中オアシス」

私は立ち上がり、探索する。

数百人にも及ぶ住民。その住民たちが行う交易はとても賑わっており、なんだか戦前の日本を思い出した。

私はここでココナッツを買い、心の整理をしてからメイドを探すことにした。

 

センチネルに襲われ私は死亡し、幽霊になった。

その感覚は一切ない。けれど薄紫の透き通った髪が証拠となっている。

 

あの時の出来事が嘘のように今私はここにいる。

本当にここにいるのだろうか?

そんな深く考えることはいつも言うが苦手である。

 

すると後ろから「天ヶ瀬…様?」と大人の女性の声がした。振り返るとそこには黒の長髪に主人がいるわけではなさそうなのにメイド服を着た女性がいた。彼女は私に抱き着いてきた。そして強く抱きしめた。ぬくもりで分かった。私が一番好きなメイドだった。

 

「メイドちゃん…」

 

「今は私「琴音(コトネ)」って名前でここに住んでるんですよ、天ヶ瀬様。」

 

「琴音…」

 

最初は感動的再開で涙を流していたが。メイドに「琴音」と名前を教えてもらい時間がたった今もなお抱きしめ続けられている。ちょっと抱きしめる力が強いとも思う。

 

「…抱きしめすぎじゃない?」

 

琴音は言葉を無視して抱きしめ続ける。一応、「元」メイドであり、今はメイドではない。けれどいつかまた会えると信じてメイド服を着続けたのだろうか。日本で着ていた服ではなく、西洋風のイメージ、もっと言えばM.E.G.の新人が見せてくれたイラストのメイド服に似ていた。

 

「琴音はいつからここにいるの?」

 

「ちょうど、戦争が始まって私が解雇された次の日ですね」

 

琴音は解雇された次の日にバックルームに落ちてきたらしく。偶然インフォメーション君に拾われたらしく、必至のお願いでコールドクッキーを食べたのだとか。ちなみに身体年齢は20歳らしく、私の年上である。インフォメーション君に頼まれお使いをしに行ったとき、「Fun」というところへ迷い込んでしまいそこから探索に少しトラウマが出てしまったそう。見た目が変わったのはコールドクッキーに変なものが混じっていたらしい。

 

私は琴音の寝床で抱きしめられながら一泊した。

 

 

 

 

こんな緊張のない夜は戦前以来。

私はこの夜に感謝して目を瞑った

 

 

 

翌日ー

私は琴音とまた会うことを約束して、この階層を出た。

出るためには航空母艦を探す必要があるらしく、私はしばらく303をさまよった。

 

航空母艦はあっさり見つかり、私はその艦内へ入った。

すると、一瞬の視界ノイズと共に航空母艦内にいることを確認できた。

 

103階層だ。

 

少し歩くと放浪者を見つけた。

「レイダース」の人だ。

どうやら私のことを覚えていたらしく、軽い雑談をしながらまた出口を教えてくれた。

髪色が変わっていたのに分かった理由はわからないが本当に助かった。

 

また別れを告げた後向かった先はLevel109のネオン病院。

懐かしさを感じながらも私は次の階層への出口を探る。

 

 

 

ひとつ奇妙な扉を見つけた。

チェッカー柄の木製のドア。周りと比べとても異彩を放っていた。

私は無意識にその扉を開け、その先へ入っていった。

 

 

 

 

そこには道化師がいた。

Level1でみたポスターに描かれていたのと同じ姿、

デジタルで2つの赤いXが目とカートゥーン調の笑顔を表示し、体は黄色と青。

操り人形のようなその姿を見た私は「可愛い」という言葉が出た。

普通、笑うか怖がるかであり、「可愛い」と感じた私は異質であるのだろう。

こんな敵対なのかもしれないエンティティを「可愛い」と思うなんて…

 

 

Level 389 ゲームホール

 

彼女は「ゲームマスター」と名乗り、ゲームをしようと言ってきた。

数々のゲームのカタログを見せられた。けれど私はどれもルールを知らなかった。

 

ふと私は鞄の中に昔、Level4で譲ってもらった花札がないか探った。

一番奥にその花札はあった。

その花札をゲームマスターにみせる。

すると、ゲームマスターは「古すぎる」といったが拒否はしなかった。

ゲームマスターも唯一「こいこい」は知っていたそう。というよりかはこいこいを真似たようなゲームがあった。

ゲームルールはほぼ同じだったため私はそのルールでゲームマスターに挑むことにした。

不正をしなければ良いという唯一のルールに従って。

 

 

 

 

 

ゲームはすぐに終わった。

私の圧勝だった。

ゲームマスターは私の不正を疑ったが不正していないことはすぐに証明できた。

彼女は私を元いた階層へ戻そうとした。

しかし、しばらくたっても何も起きない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は無意識にゲームマスターを抱きしめてしまった

戸惑う表情を見せるゲームマスターは突き放そうとするがその手は私の体を貫通した。

そして彼女はようやく私が人間ではないことに気づいた。

私は彼女を抱きしめる。

なぜだろう。かわいいからか?

 

そして私は分かった。

 

 

 

 

彼女に一目惚れしたのだと。

戸惑うゲームマスターを無視して私は彼女を抱きしめる。ずっと。ずっと。

 

 

 

 

しばらくした後、ゲームマスターは「降参):」と言った。

私はゲームマスターを解放し、ここに住まわせてもらうことになった。

 

私はゲームマスターという存在が好きである。

私だけのものにしたいと思うこともある。

けれどそれは叶わない。

 

なぜなら住民がもう一人いるから。

 

「ゲームプレイヤー」と呼ばれる存在はゲームマスターから「ビクター」と呼ばれていた。

ビクターも私にとっては可愛らしい姿をしていた。けれどもゲームマスターには可愛さでは衰えていると私は思う。

ビクターがゲームマスターのことを「ペネロペ」と呼んでいたため、私もそう呼んでみることにした。最初はゲームマスターは嫌がっていたが諦めたらしい。

私の名前が天ヶ瀬だと伝えた時、日本語が難しかったのか。「カテナ」という名前をもらった。

ラテン語で「鎖」を意味するんだとか。私がそんな束縛するようなことをしているのだろうか。

 

私がここに住むようになり、ゲームマスターと一緒にいる時間を増やしていった。

まぁゲームマスターと毎日ボードゲームなどをしたりする。

放浪者がやってきたときはカーテンの裏でビクターと一緒にお話したりする。お話は稀だ。本当はビクターの隣に座って沈黙の間が流れるだけである。

 

 

時がしばらくたち、私はゲームマスターと同じでお面を作った。

ゲームマスターは個性ある別の物を作ったらどう?といっていたが私はそれを拒否した。

ゲームマスターと同じお面がいい。

 

そして、私はゲームマスターに「ゲームポゼッシブ」というネームをもらった。

放浪者の前では私のことをそう呼ぶらしい。

 

 

私は今幸せである。

 

 

 

そう思いたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ある日、

この階層へ一人の放浪者がやってきた。

見覚えのある姿、琴音だった。

 

私はゲームマスターを止め、琴音に出会う。

なぜここが分かったか、それはわからない。

 

今日は気分が良かったのか。

彼女を階層に住むことを許してくれた。

と言っても私の部屋で一緒に過ごすだけだ。

ゲームマスターやゲームプレイヤーは彼女のことは服装から普通にメイドって呼んでいた。

特に生活に大きな変化はなくいつも通り私はゲームマスターにくっつく。

それを裏で嫉妬する琴音を私は知らない。

 

 

やっと私の居場所を見つけられた。

そう思った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

時が過ぎるのもあっという間だ。

この文章以上に時の進みが早い。そのような中でも389ではゲームマスターとゲームプレイヤー、そして琴音と暮らすこの生活は長く感じている。

 

もうすぐバックルームに来て100年が経つころだろう。

そんなのは関係ないと思っている。

ただゲームマスターと永遠にいれることを私は願おう。




バックルームに関するコンテンツはクリエイティブ・コモンズ・シェアライク3.0の下でライセンスされており、すべてのコンセプトは http://backrooms-wiki.wikidot.com/ およびその著者から発信されています。この小説は、このコンテンツから派生したものであり、クリエイティブ・コモンズ・シェアリアス3.0の下でも公開されます。

一部キャラクターの設定崩壊、および独自の解釈がある場合がなくもない。


次回へ続くかもしれません。

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