揺蕩う旅人の記   作:篝火サスケ

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5. 相模原・熱海・富士宮(熱海編)

4:55- 真鶴周辺

 

今度は私が後部座席で眠っていた。気が付いたら真鶴周辺に出ていた。いつの間にか神奈川の旅が終わりに近づいていた。

 

「次は温泉だな。熱海だな」

「おはよ、今は真鶴か」

「おはよー、今度こそ海見たいなー」

 

夜は明け始めて空は白くなってきていた。寝ている間に海辺を通ったらしいのだが、真っ暗で何も見えなかったらしい。

真鶴の有料道路出口あたりは日が出ているから見えるかもしれないね。

 

さてさて、そんなこんなで真鶴有料道路出口付近。そういえば、ここまでも下道で来ている。ETCカードがないため、節約しているのもあるが。

 

 

この道路走っているとそろそろ見えてくるはずなのだが…。そうやって窓の外を眺めているとフェンスや建物がなくなってきた。

そして、そこには

 

「おぉ!、きれいな海だね。」

「ほんとだー。見れてよかったー」

「えっ、何!?みれないんだけど!?」

「「運転に集中して(ねー)」」

 

 

晴れていてきれいな青い海が広がっていた。運転していた伊織は見えないっぽかったが、もったいないくらいの絶景だった。

 

 

 

 

 

5:00- 熱海温泉

 

静岡に入ってすぐ。そこは熱海と湯河原との境目を進み続ける。細道から細道へ数回曲がったところにあった。一見するとわかりにくく、急勾配の丁字路を曲がらなければ駐車場にはたどり着けなかった。

しかし0時からやっていて、今回の朝何時に着くのかわからない旅にはちょうど良かった。

 

「運転お疲れ様(ー)」

「おう」

 

駐車場から少し歩いたところに入り口があった。そして、受付は…。どこだろうか。

 

「うーん、受付、どこだろうねー」

「いけるところが多いね。左かな?」

「いんや、右だな。左は浴場しかないらしい。」

 

左を見るとガラス製の自動ドアがあり、そこはカードか何かスキャンしないと入れなさそうだ。

見落としていただけで、近くに日帰り入浴の方は右の方との案内の看板があったので、そうなのだろう。

 

右手に進むと、階段と長い廊下があった。靴を玄関で脱ぎ、そのまま廊下を進むと受付があった。

しかし、時間が時間なためか、受付に人はおらず、受付も近くの売店も電気が消えていた。

御用の方はベルで呼んでくださいと書かれていたので、ベルで呼ぶ。

 

「お待たせしました、3人のご利用ですか?」

「はい、お願いします。」

「タオルはご利用されますか?」

「あー、2つお願いします。」

「値段は6200円です」

「お願いしますー」

 

ようやく温泉に入れる。バーコードで管理しているらしく、先ほどのオートロックなどもすべてこれで解決するらしい。

先ほどの道へ戻り、自動ドア付近の読み取り口にバーコードをかざす。うん、うまく読み込めたね。

そうして、中に入ると、男女に分かれていて、再び靴を脱ぎ、更衣室へと入る。なかにはロッカーがあり、一般的な温泉の印象を受けた。

 

「じゃあ、お先ー」

 

普段から温泉に入っていたため私が先に準備が終わり、先に行く。

中に入ると、手前には7人ほどが入れる広さの内湯があった。入りたい思いをぐっと我慢して先にシャワーを浴びる。

 

髪が長いので乾かすのが大変なのだけど、きちんと髪を洗うことにしている。体を軽く洗い、髪を拭くといよいよお風呂に入る。

湯船につかると熱すぎず温すぎず、適温であった。腰を掛けると足を伸ばせるほどくつろぐことができ、肩までお湯につかる。

お風呂には真ん中に湯口があり、そこからお湯が滑り台を下るようにでていた。お湯はそのまま奥へと流れていった。

 

しばらく寛いでいると伊織が来た。

 

「温泉はいいな」

「そうだね、リラックスできてすごくいい。」

 

そのまま湯につかりながら車や温泉などの話をしていると凪沙が露天風呂の方に行くのが見えた。せっかくなので2人で露天風呂の方に移動する。

 

 

露天風呂は広いスペースと小人数用の風呂があった。周りを見渡すと朝早いとはいえ人が何人かいるのが見えた。脱衣所で浴衣を脱いでいる人が多かったので恐らく泊っている人なのだろう。

凪沙と伊織は小さい温泉の方に行ってしまったため、大きい温泉の方に一人でゆっくり入っている。

湯船につかりながら散策すると、一角に枕のような石を見かけた。そこで行って頭をのせると、お湯に体が浮いてしまった。そこが深かったので浮いていると微妙な感じがする。

少し枕の位置が低いと背丈が小さい私にとってはちょうどいいのかもしれない。あと、ビー、という超音波のような音がしたためマッサージ機能がついているのかもしれない。

 

そしてしばらくすると2人が温泉の方に入ってきたので、空いているほうに移動してみる。温泉に巡るのは好きなのだが、泉質の違いはあまり実感できないんだよな、特に透明なものは。手を滑り落ちていく水を見ても、普通の水とどう違うのかがわからない。でも気持ち肌がすべすべになっていく感じとか、それは確かに実感できるから不思議なものだ。

 

 

しばらく堪能して、次の目的地までしばらく時間があるので少しゆっくりしてから次の目的地へと向かった。

 

 

 

 

 

7:28- 熱海の駐車場

 

温泉の後、数十分で熱海温泉の市街地に来る。そこで少し早くついてしまったので、海岸の散歩ついでに遠回りしながら向かうことにした。

 

砂浜、海岸、桟橋。そして謎のアーチ。すべてが朝日に照らされてとてもきれいな景色となっていた。30分ほど写真を撮ったりして朝食のとれる食堂へ向かう。

 

 

私は何度か熱海に来ていたので、分厚いカツのカツ丼屋さんや海鮮丼の魚を当てるとただになるお店などを紹介しながら目的地へと行く。

開店10分前に着いたものの、そこには8組待ちの大行列ができていた。幸い前の人からメニューを見せてもらえたので3人で相談する。

 

「あたしは刺身定食だな」

「私は日替わりの煮つけにする―」

「すごいもの朝から行くね。私は安いつけ丼か、高いけど刺身かな」

「せっかくの旅行だぞ、高いもの食えよ」

「じゃあ刺身にする」

 

そうして時間になり、中に入る。先にメインをオーダーするらしい。伊織も結局刺身にして刺身が2、煮つけが1となった。

中に案内されると、軽く説明を受ける。どうやら食べ放題もやっているらしく、メインの魚介以外がすべて対象らしい。

私が先頭でご飯や野菜、みそ汁にシラスなどを取る。簡易シラス丼だ。

 

みんなも思い思いのを取って食べていると、刺身定食が先に来た。店員さんが教えてくれたが、カツオやブリしかわからなかった。

 

「「じゃあ先にいただきまーす」」

「どうぞー」

 

煮つけの凪沙が先に食べていいといったので先にいただくことにする。

 

「この刺身おいしいんだけど、なんて魚だっけ?」

「カツオとブリしか聞き取れなかったよ。…あっ、あそこのブラックボードに書いてあるよ」

「ほんとだ、」

 

そこにはハシキンメ、ハガツオ、マダイ、ブリ、サゴシの5種類が書かれていた。

美味しかったのはハシキンメらしい。

 

身はどれもぷりぷりとしていてとても美味しかった。新鮮で、肉厚で、とても食べ応えのあるものであった。シラスなどと一緒に簡単な海鮮丼を作りながらご飯をかきこんでいく。やっぱり港町で食べる海鮮は絶品だね。

 

そうして海鮮に舌鼓を打っていると煮つけが運ばれてきた。ただそれは…。

 

「…。なんか、魚の頭が運ばれてきたんだけど―?」

「んふっ、よかったね。あんまり出されることないぞ」

「おめでたいね、食べ方わかんないけど頑張って」

 

そのまま苦戦しながら魚の頭を食べている。地魚だろうが、種類はわからないな。頭のてっぺんは脂がのっていて美味しいらしいけど、どうなんだろうか。

 

団らんしながらそのまま次の旅程なども踏まえて話続けたのだった。

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