貴方は相手の言葉を聞き流し、人目のつきやすい場所へと歩く。
この手のやっかみを受けることは想定外であった貴方だが、消えろと言われて消える筋合いはないい。
人の目が通る場所なら、声をかけてこないだろうと考えた貴方は公園の入り口近くのベンチに座ろうとする。
「おい、私の言葉を無視するとはいい度胸だねぇ……」
背後に聞こえる声、それは先ほど離れていった者の声であった。
「何の種族かは知らねぇ、けど獣人族はナメられるのだけは我慢なんねぇだ」
――待ってく――
貴方が言葉で制止しようとしたが、それ以上何かを喋ることなどできなかった。
「は?」
気づけば貴方は空を見ていた。
何が起きたか分からない貴方は辺りを見回すと、どこか見慣れた棒が赤い池を作りながら貴方の体へと続いている。
――あれは自分の腕か――
やけに冷静にそれを見る貴方。
そこに続く体を見れば肩ごと半身を抉っていた。
口を開ければゴボリと血を吐き出す。
「わ、私は軽くビビらそうと……!少し強めに肩を叩こうとして……!」
――あぁ、それでなのだろう――
殴られた自分より動揺している姿が貴方の目に入る。
「だ、だれか!? 治療できる奴はいねぇか!!」
必死に叫ぶ相手を見て、貴方は案外悪い人ではなかったのだろうかと、見当違いのことを考える。
――無視はいけなかっただろうか――
貴方が的外れな思考をしているのは、つまり、もう貴方の脳に回す血が足りていないからであり。
――なんだか、夜にしてもやけに周りが暗い――
それは貴方の死を意味していた。
貴方の視界に帳が降りる。
それが降りた時、貴方は二度と目を覚ますことはなかった。
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hint:人間の体は非常に脆弱だ。
異世界の誰であろうと少し力を入れれば人は成す術もなく肉塊となるだろう
脆弱たる貴方は慎重に選択肢を選ばなければならない。