――自分にはまっている人がいる。貴女と共にはいけない――
貴方ははっきりとその事実を淫魔に突き付ける。
「う、うっ……!」
貴方の言葉は彼女に届いたようだ。
こらえきれなかった涙が、容赦なく顔を伝っていく。
――本当にひどいことをしてしまった。しかし自分にはどうしてもやりたいことがある――
「そう……、なんですね……」
貴方を強く抱き込む力が弛緩したように緩む。
抱き込まれた貴方は俯く淫魔の顔をのぞき込むことになるだろう。
「でもね、貴女が良いって言ったんですよ……」
淫魔の表情がその端から、感情がすっと引いていく。
「一度交わした契約は履行されなきゃいけない……」
――待って欲しい――
「貴女は私を選んで、一緒になるんですよ?」
彼女の茹だるような目線を受け、貴方の舌は次第に回らなくなっていく。
「……この程度の誘惑で、そんなになって……、本当はシタイんですよね? そうだと言ってください……!」
抗いがたい甘い声が貴方の体に降り注ぐそれを受けた貴方。
――それでも……、かえる。自分は帰りたいのだ――
これは貴方の意志力が勝ったのではない
貴方は知らぬことではあるが、彼女は貴方の衣類に誘惑への耐性を付けていたからであり――
「聞きたくないです。 レロォ」
その内側は熟れきった果実のように柔いまま、貴方の内部は興奮で爆発した。
痙攣のように突っ張る全身、白目を剥き、がくがくと震えだす全身。
しかし淫魔はそれを柔らかく逸らし、貴女の体を抱きとめた。
「そんなに喜ぶなんて……、貴女ってちょっと淫乱すぎかも……、……着きました。今日はめいいっぱい楽しませますからね」
貴方の脳は既に焼き切れようとしていた。
その解れた一本の糸を感じ取りながら、貴方は彼女を想う。
――待つことすらできずに申し訳が立たない――
いつの間にか背中には柔らかい感触。
霞んだ目線の先には肌を見せる淫魔が貴方の上に乗っている。
「男の子……、しかも人間……? はっ、ハハ……! すごい……! 私たち運命の糸でつながってるのかも……!!」
彼女は怪しい笑みを浮かべながら貴方の体をなぞり腰を浮かせる。
「いっぱい、気持ちいことしましょうね?」
腰に何かがぶつかったと同時、貴方の意識の糸はプツンと切れる。
もはや貴方はただ快楽を吐き出す獣になってしまったのだ。
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