貴方は淫魔の国へ渡る   作:ばばばばば

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あれからいくらかの時が過ぎた。

 

 

                                                         

 彼女は貴方によく尽くした。 

                                                          

 餓死寸前だった貴方を看病し、身の回りのことに気を回してくれた。

 そのおかげで貴方は今、五体満足で生きていられるのである。

 

 

 

 

 

 

 

 

 貴方は改めて彼女に深い感謝を伝えた。 

 

 

 

 

 

 

 

 ふいに、何時も朗らかな彼女がその表情に影を落とし、貴方を見た。 

 

 

 

 

 

 

 その表情が寂しそうで、貴方は何か声をかけるべきかと逡巡するが

 それは突然の来訪者によって遮られた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ノックもなく開かれる扉と、なだれ込む人影 

 

 

 

 

 

 

 そこには、彼女と同じ淫魔たちが兵士の装いで立っていた。 

 

 

 

「動くな!!」

 

 

 

 

 

                          「そのまま床に伏せろッ!!」

     

 

                                                 

 貴方は突然のことに呆然と立ち尽くすことしかできない。

 ただ、彼女のみが冷静に、静かにその場で跪いていた

 

 

 上がり込んできた淫魔は動きを止めたまま、こちらを静観している。 

 

 

 貴方はまるでそれが誰かを待っているようだと気づいた時、部屋の外から足音が聞こえた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 無表情に部屋に押し入り、素早く四方を囲む淫魔たち

 そんな淫魔の集団の奥から悠々と歩く者がいた。

 

 

 

 

 

 この場であまりにも自然に振舞う淫魔は、貴方を見てにっこりとほほ笑んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 貴方は、いつもの軽い喋り口の彼女からは考えられない

 硬い態度に貴胸がざわつくのを感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                                                                       

貴方を置いて会話は進む 

 

 

                

 

                                      

 貴方は不安げに視線を彼女に向けるが、その目が合うことは二度となかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 既に貴方の思考に自由はなく、貴方は首を縦に振ることしかできない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 貴方の後ろで頭を地面に打ち付ける彼女の音を聞くだろう。

 

 

 

 

 

 だが貴方は、そんなモノにはもはや興味がなくなっていた。 

 

 

 

 貴方は目の前の女性から目が離せない。 

 

 

 

 

 もはや貴方の脳に浮かぶのは従属の欲望だけだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 貴方は幸福による虚脱のあまり、駄犬のように緩んだ膀胱から尿を垂れ流す。 

 

 

 

 

 

 

 

 

  Bad End No.7 『幸福な愛玩人間』

 

 

 

 

 




hint:貴方はもう少しこの世界を取り巻く情勢を知るべきであった。
   さらに言えば幸運にも得た協力者との縁を手放したのが、貴方の末路の理由であろう。
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