貴方は淫魔の国へ渡る   作:ばばばばば

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 起きた時、部屋は静まり返っていた。 

 

 

 

 

 

 

 どうやら彼女は仕事に行ったらしい、貴方はそう思いながら体を起こす。 

 

 

 

 いったん冷静になってみたからだろうか、昨日は見る余裕すらなかった部屋の細かい部分が目についた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 部屋の内装には遊びがなく、まるで単身赴任中の独身者のような佇まいであると貴方は感じた。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 とても冷えた水は、貴方が手をひっこめると重力に従いグラスの中で揺れている。 

 

 

 

 

 

 

 貴方は水を一杯飲み干し、あたりを見回す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ほんのり甘い香り、乳臭い匂いを貴方は感じる。

 昨日、彼女が食べられる物を用意すると言っていたことを、貴方はたった今思い出す。 

 

 

 

 

 

 

 そう考えた貴方は、一先ずその牛乳のような物を置いて部屋に戻る。 

 

 

 

 

 

               ――さて――

 

 

 

 

 もちろん、考えるべきことなら、貴方にはいくらでもあった。

 

 

 元居た場所に帰る方法、この世界の事、先行きの見えない不安。

 しかしその全てが今考えてもどうしようもないことばかり

 ならば今は考えない方がいいだろうと貴方は考える。

 

 

 

 

 

 

 

 さて貴方は――― 

 

 

 

  なにかすれば腹が減る。大人しく寝る

 

  さっきの牛乳のような物を飲んでみる

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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