兎の群れ√ 出会いの果ての未来   作:サイセンサイ

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本番前からすでに混沌

 

竈火の館

 

 今やオラリオどころか世界の台風の目であるヘスティア・ファミリアのホーム。そこに存在するのはどの時代に生まれようとも異端と呼ぶべきポテンシャルを秘めた奇々怪々の人間人外魔境とも呼ぶべき者たち。モノノフ、ツワモノ、イレギュラー、そんな言葉が似合う英雄の道に近い者たちは今、、、、、

 

「「「「「「あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」」」」

 

悍ましく、微笑ましく、面白可笑しく発狂していた

 

「やっぱり嫌だーーーー!!ハーレム√反対!重婚反対!ていうか結婚反対ーーーー!!」

 

 ヘスティアは処女神の性を発揮して一夫多妻の本能的拒絶を抑えられないでいた。未来のベルに会ったときは衝撃でそれどころではなかったが、じょじょに冷静になって理解して逆に暴走してしまった。貞操観念が強いのも物分かりが良い方ではないのも仕方ないが、想い人が他の女とアンチ風紀クライシスな状態なのを理解してしまったために現在ツインテールを振り回して両手も振り回して地団駄を踏んでいた

 

「アレがリリの息子であとから来た白髪のリリもリリが産み落としたリリ?じゃあリリは2回リリを産んで少なくともリリは2回ベル様とリリをリリしてリリしあって」

 

「落ち着けリリ助!言葉が迷走してるぞ!」

 

 リリルカは光のない目の状態でもすべての情報を整理することができる脳みそのおかげで恩人であり想い人であるベルが知っている顔の女たちと卑猥と淫乱の日常を送ってしまったことを理解してしまい、更にそこに実子という情報まで加わってしまったことで壊れた楽器のようにか細い声をブツブツとつぶやいていた。ヴェルフが肩をつかんでガックンガックンと揺さぶっても目に光は戻らない

 

「あぁ!なんで何も聞かなかったのでしょうか!?何でちゃんと七人生まれたのか聞かなかったのでしょうか!?殿方の鎖骨で気絶せずにするにはどうすればいいのか聞くことのできるチャンスはもう訪れないのでしょうか!!!」

 

「落ち着いてください春姫殿!」

 

春姫はいつも通りだった

 

「ホントだった真実だった4人目を未来の私は宿してた、、、、、あぁぁぁぁ!!ごめんなさいお母さん!!私はエルフの血を引いてるのに年下の男の子と汚れて子宝に恵まれたどうしょうもない大人になっちゃったみたいだよぉぉぉぉ!!!」

 

 エイナはついさっきまで【4人目の妊娠】という情報に苦しんでいたのだが、事情を説明されてそれが半分真実だということを知ってしまい、想い人で弟のように思っていたベルが不特定多数の女性と【そういう行為】に及び更にその破廉恥な花園の中に自分も入っていて彼の女になって結果4人目という現実に顔を両手で抑えて地面にうずくまってしまった。顔どころか全身が真っ赤で丸くなる様はまるでトマトのようだった

 

「つまりあの双子は私の娘なの!!?私まだ13歳なのに!!?何でこんなことになったの!!?ベル先輩にヒューマンとハーフ・エルフ二分の一を口に出したことがすべての始まりでだけど私だけじゃなくてうわぁぁぁぁぁ!!!」

 

 ニイナは逆に顔を青ざめさせていた。この中で一番年下であるがゆえに強い潔癖で超真面目な思考回路を持つニイナにはあまりにも刺激が強すぎた。何より自分以外の女性とそういう行為に及んだ事実がある意味姉以上の衝撃を与え、まるで失恋したかのような錯覚を脳がしてしまいニイナは腰砕けになって床に倒れた。ちなみに未来の娘が自分の両手を握ったときの温もりは今もなお消えていないのも混乱の理由の一つである。

 

「明日ベルが来る、、、未来のベルが、、、結婚したベルが、、、重婚したベルが、、、、私ともぉぉぉぉぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

 リューはトライアにすでに会っているので衝撃が少ないようにも思えたが、未来のベルが出現したことによって状況は一変、自分以外の女と操を捧げたのに自分にも捧げて子供がルミノスでウィンドウしてその本人が明日自分の目の前に現れる。絶望の俯きと発狂のヘッドバンギングを繰り返していた。

 

そしてそこにいるのは彼らだけではない

 

「そっくりだった、、、ベルさんそっくりの娘が私の、、、、ピアノっていうんだ、、、えへへ///」

 

(この女、ダンジョンでの講師で見た時から思っていたが、思ったより強かだな)

 

「急転の流れにたどり着きし兎子は、明日の時を持って最終論争へと導かれるということか」

(略・明日また増えたベルの子供達と未来のベルがここに来るんだ。緊張してきた)

 

「アレは未来の兎だったってことか、、、チッ!」

 

「一体何人産ませたんだベルは」

「十、二十ではないな絶対」

「はっちゃけやがって」

「しかし集団で貪られた可能性もある」

 

「見たかったーーー!未来のベルさん見たかったーー!!明日会えるのわかっても見たかったーーー!そして新しく来た子供達の魂の輝きも早く見たーーーーい!!!」

 

「垂れ耳兎の怪物が!早く来い!そして説明しろぉぉぉ!!!」

 

「ヘルン、くっみたいって言ってましたし内心狂喜乱舞してますよね?」

 

 ヘスティア・ファミリアとその関わりのある者たちが慌てふためく、事情を知らなかったヘイズたちもついにベル達の存在を知って大いに驚いた。

 そして比較的冷静なのはロキ・ファミリアとヘファイストス、少しだけ共に過ごしある程度耐性がついたのかもしれない

なにげにオラリオのスーパースター達がそこに集まっていた

 

「男の子もいたんだ、私」

 

「ぬぉぉぉぉーー!!アイズたんの息子やと!!アイズたんがむさ苦しい男を無事に産めたことを祝福するべきなんやけど解釈が不合致であぁぁぁ!!なんやかんや下界が楽しい!」

 

「あまりの衝撃に話しかけることが出来なかった、、やはりこの状況下では【大木の心】も役に立たん」

 

「あーーー!リコに会いたいーーーー!さっき別れたばかりだけどもう会いたいよーーーーー!!」

 

「主神よ、オラリオ中の実力者が驚天動地の状態になっておる」

 

「私だって叫びたいわよ正直」

 

「とにかく、明日未来のベル・クラネルが色々説明してくれるみたいだし、本当の驚天動地は明日かもしれないよ」

 

「団長、自分たちどうしましょう?」

 

「一旦ホームに戻って休みましょう、明日の朝、またここに来ればいいわラウル」

 

 ロキ・ファミリアとフレイヤ・ファミリアの中心人物たちも集まっているのに険悪にならないのはそれ以上の混沌が現実世界に存在しているから、そしてその本番は明日なのだ。彼ら彼女たちは冷静ではいられない

 

「明日、未来のベル・クラネルが来るみたいだけど僕も参加するよ、無理やりでも、だけど話し合いの席やら何やらを事前に決めておかないと絶対話が進まないグダグダのものになるのは火を見るより明らか、だから今のうちにどんな話し合いにするかを話し合っておきたいんだけど」

 

「「「「「ああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!」」」」」

 

「無理だよねー」

 

フィンが今もなお暴れ回る彼女達を一目だけ見たあとヘディンのほうに首を向けた

 

「とりあえず僕たちで決めるかい?」

 

「こちらにその厚顔無恥の顔を向けるなと言いたいが、リヴェリア様も参加する以上、グダグダの会議などさせるわけにはいかん、不釈然の極みだがその案に乗ってやる」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

緊急会議

明日はどんな形の話し合いにするかを話し合お〜う☆

 

「明日来るのは情報によれば未来のベル・クラネルを含めた【17人】」

フィン

 

「多い多い多いよ子供がぁぁぁ!!!」

ヘスティア

 

「頭が割れそうですちくしょう、心は痛々しく燃えてますこんちくしょう」

リリルカ

 

「あの時ハーフ・エルフの彼があげたのは子供の名前だよね?すごいたくさんの名前言ってたよね?つまりあの中に私が産んだあぁぁぁぁぁ!!!子供の名前があるかもしれなくて私のあいぁぅぁぁぁ!!!」

エイナ

 

「あぁ、お姉ちゃんが正常と発狂を言ったり来たりしてる」

ニイナ

 

「無理を承知で言うけど落ち着いて」

ヘファイストス

 

「これは全員が話の席につくのは無理だな、死人が出る」

リヴェリア

 

「私は絶対参加しますよ♡」

シル

 

「無作法も身の程知らずも分かっている身ではありますが私もそこに」

ヘルン

 

「私も、何やかんや私と子供を作ったベルの話を聞きたいですね〜」

ヘイズ

 

「貴様らは論外だ、必ず非効率に話が止まる。だから外す」

ヘディン

 

「「なっ!?」」

ヘルン&ヘイズ

 

「狂気に飲まれし双生の暗黒が降臨せし時、それは世界が静止する時、つまり原罪から切除するのは民草の願望」

(略・絶対ろくな事にならないから堅実な判断だよ)

ヘグニ

 

「だが外を見ろ」

「話を聞きつけてきた勇士たちが勢揃いだ」

「いつの間にかファミリア全員に話が言っていたらしい」

「全員が色々知りたがっている。」

 

「「「「特に女どもの目のギラつきがシャレにならん」」」」 

ガリバー兄弟

 

「一歩間違えばその場でフォールクヴァングかもしれないね」

フィン

 

「引けと言っても引く空気ではないぞ」

リヴェリア

 

「だったら、リリルカ・アーデ」

フィン

 

「リリ?」

リリルカ

 

「眼晶(オルクス)を貸してほしい、未来のベル・クラネルとその子供たちは大部屋に案内してそこに居合わせるのは選りすぐった少数、残りの者たちは別の場所で待機してもらって眼晶(オルクス)を通じて話し合いを共有する。」

フィン

 

「私もそれがいいと思うわ、目の前にいたら手を出しそうなのがたくさんいるもの」

ヘファイストス

 

「フレイヤ・ファミリアの皆さんは大部屋とは別の部屋、それも念のために距離を置いた場所に待機してもらいましょう。あ、私は大部屋にいますけど女性団員の皆様は距離を置いてもらいますからね」

シル

 

「「むぅ」」

ヘルン&ヘイズ

 

「話の内容は何で自分たちもこの世界に来たのか?アコーディオたんと話し合って知ったモンスターが取り込んだ天授物が他にもあったのか?そんでベルたん本人が来た以上、黒竜との戦いの当事者として話をしたいなぁ」

ロキ

 

「うまくいけばあやつらの世界より黒竜討伐が楽になるかもしれんしな」

椿

 

「では直接話すメンバーは?一応言っておくが私は参加するぞ、わがままと傲慢と言われようとこればかりは譲れん」

リヴェリア

 

「冷静に話ができる者は限られている。リヴェリアは最初から参加させるつもりだったよ」

フィン

 

「私は!ねぇ私は!?」

ティオナ

 

「落ち着きなさい、リコに会いたいのは分かったから話し合いが終わってからゆっくりリコと話しなさい、もう十分話はしたけど」

ティオネ

 

「とりあえず神一同とヘスティア・ファミリアからリリルカ・アーデ、僕たちからは僕とリヴェリア、フレイヤ・ファミリアからはヘディン、後は町娘である彼女ってところかな」

フィン

 

「ドチビはええんちゃうん」

ロキ

 

「うわぁぁぁぁん!童貞じゃないベルくんが世界に確率してしまったぁぁぁぁ!!」

ヘスティア

 

「話し合いなんてできんやろこれ絶対邪魔やで」

ロキ

 

「でもベル・クラネルは竈火の館をこの場所に選んだからね、主神とも話し合いたいと思ってるはずだよ」

フィン

 

「とりあえず私が明日までに落ち着かせておくようにするわ」

ヘファイストス

 

「あんがとな〜ファイたん」

ロキ

 

「ヘグニ、貴様も話し合いに加われ」

ヘディン

 

「俺も!?なんで!?」

(無理無理無理王族と一緒だけでも死ぬのに未来のベルとも合うんだぞ!2回は死ぬぞ!?)

ヘグニ

 

「貴様はあの愚兎の群れに懐かれている。新しく来た者たちも似たような反応をするだろう。そしてあの子愚兎にも話が通じないものがいる可能性もある以上、円滑できるものがいるなら取り入れる」

ヘディン

 

「じゃあ決まりだね」

フィン

 

(なんでこんな大袈裟な会議しなきゃなんねえんだ、今更だが)

アレン

 

かくして明日の流れは決まった。最も、物事はそう簡単にいかないのが常である。ボマー揃いの彼らなら尚更

 

 

 

 

 

「そう言えば万能者はどうしたんだい?」

フィン

 

「「「「「「「あ」」」」」」」

 

しまった。完全に忘れていたと一同がそう思った時

 

「失礼します」

 

「アレ?ロナ、イルデ、とレミリア?どうかしましたか?」

 

「何故レミリアは拘束されてるんですか?」

 

「あの違うんです!別にあのドキドキしたとかそういうのは!」

 

「レミリア?」

 

「状況を簡潔に説明すると」

 

「待って!私はそういうのじゃないんだと思いますけど待って!」

 

 

 

 

 

「ついさっき偶然未来のベルに会って声をかけたのですが、彼はレミリアの事をとっさに『レミ』って愛称で呼んでました。未来のベルもしまったと顔に出していました。そしてすぐにその場から消えました」

 

「「「「「「よし座りなさい」」」」」」

 

万能者はすぐに忘れ去られた

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うちの子供達が迷惑をかけましたアスフィさん」

 

「そう思ってるなら解放してくださいお願いですから」

 

 アスフィは改造(レボリューション)されたことによって未だに子供達の小間使いをさせられていた。ベルたちがあの場を離れた時にアスフィをさりげに連れて行かれたのだ。

そこは人の寄り付かない場所の屋根の上で全員が座り込んで休んでいた

 

 

 

「これ、あの子たちが使った分のお金です。」

 

「え?貴方も未来から来たのに路銀をそんなに持ってたんですか?」

 

「見つからずにダンジョンに入ってモンスターを魔石にして袋詰めにしてギルド長の部屋の机に置いて、換金所からその分のお金を拝借しました」

 

「、、、、、、ずいぶん思い切ったことをできるようになりましたね」

 

「恩恵で若い姿のままだけど誰かからすれば、もうおじさんの年齢ですからね、何かは大雑把になりますし何かは擦り切れますよ」

 

(思ったより順当に大人になってる)

 

「ほらみんな!アスフィさんに謝りなさい!」

 

「「「ごめんなさい」」」

 

「、、、、、、本当に貴方の子供なんですね」

 

「はい!自慢の子どもたちです」

 

座り込んでいた子供たちはその言葉を聞いた直後、一斉に片足を上げてその足をかっこいい感じでクロスさせて

 

「「「「「「「「「「ふっ」」」」」」」」」」

 

ほくそ笑んだ

 

見事なシンクロナイズドドヤ顔だった

 

 

 

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