どうも、はじめまして! でいいのかな? それとも、「二週間ぶり」の方がいい? とにかく、こんにちは!
ぼくの名前は橘! 本名――じゃなくて、神名は
もうちょっと詳しく言うと、葦原中津国――今は
れーむやまりさにはちゃんとしたほうのお名前を教えたけど、いつもは”足神さん”って名乗ってます! お仕事の時以外はあんまり名前を出しちゃダメだって
他の名前だと、”天将大明神”*1っていうかっこいい名前で呼んでもらうこともあるんだけど、一回それでじこしょーかいしたら大笑いされて恥ずかしかったから、そっちは今はあんまり使ってないよ。
ぼくは、この世界で初めての
でも、最初から人間の姿をしていたわけじゃなくて、ぼくは元々は不定形で、物質的な実体もない泥みたいなものだったの。”遍在”って言って、生も死もない場所がないみたいに、どこにでもいてどこにもいない、そんな感じで存在してた。”遍在”してるのは、他の別天神も一緒だよ。
でもいつだったか、一人が我慢できなくなって、自分の身体を作ることにしたんだ。
みんなは、”
それを、伊弉諾に命令してぼくに返させたの。伊弉冉を亡くして随分落ち込んでたから、何も言わずにすっとくれたけどね。
その時に自分の身体に神器を刺して、今の人間の形に固めて、地上に降りられるようにしたんだ! 子供の姿になっちゃったのはなんでなんだろうね? ぼく、世界で四番目のおじいさんなんだけどなぁ……
あ、因みに、今でも天瓊矛はぼくが持ってるよ! 邪魔だから使わないけどね!
年齢は……誕生日も何才かもわかんない。太陽と月よりも前に生まれたから、そもそも測れないんだ。
性別は一応ないんだけど、ぼくは男の子のつもり!
お仕事は、おーざっぱに言うとこの世界の管理! まあ何もしなくても回ってはくれるから、ぼくのお仕事の半分は”存在してること”って言っちゃってもいいかも。ぼくがいれば生き物も世界も生きていけるし、ちゃんと生き物は生まれたり死んじゃったりするからね。普段はな~んにもしてないよ。何となく気が向いたら友達の所に遊びに行ってみたり、日本の外を旅行してみたり、足の病気の人を治してあげたり、適当にその辺を祟ったりしてるくらいかなぁ。
あとは、高御産巣日神様達から任されたお仕事。幻想郷の異変みたいに世界によくない影響が出るようなことが起こったら対応したりするのが多いよ。他の神話の神とも話し合いしたりするけど、どっちかっていうとぼくが勝手に遊びに行ってることの方が多い気がするな。仲がいい神様もよくない神様もたくさんいるけど、印度と希臘は仲良しが多くて、北欧のとはあんまり仲は良くないかなぁ。あとお仕事は、粛清くらいだね。
あ、そう言えば。
ぼくは「別天神の四代目」って言って、一番目が
「
「可美葦牙彦舅神が原初の神じゃないの?」
「天之常立神こそ初代の神だっていう記述もあるだろう」
「日本書紀には五柱全てが書かれているものは少ないぞ」
……とか思った人、いるんじゃない?
ぼく達古い神のお話を知らない人にはよくわかんない質問だと思うんだけど、詳しく知ってくれてる人はそう思ったと思うんだ。
順番で言ったら、ぼくが言った通りでもちろんぼくは四番目だし、トコタチも
そこら辺がぐちゃぐちゃになっちゃったのは、半分くらいはぼくのせいで、もう半分は勝手に情報をいじった人間達のせいなの。
古事記の最初の方ってすごく曖昧なことがたくさん書いてて、読みにくかっただろうし、読んでもよくわかんなかったでしょ? たぶん普通の神にもぜ~んぜん想像がつかないと思うから、人間にイメージできないのは仕方ないけどね。まあ、ぼく達からしたら「そうだったとしか言えない」って言うしかないかな。日本書紀だったら
それをぼくがお隣の国――
でもそれ以上のことは、人間が何を考えてたかまではわかんないからぼくからは何とも言えないかな。
だから、生まれた順番とかは古事記が正解だよ!*3
次は、ぼくの神様としてのチカラ!
ぼくはこれでもそれなりに神徳は広い方で、活力以外にも、健脚、農耕、穀物の豊穣、発酵とか色々なものを司ってるんだよ! すごいでしょ!*4
ほんとのことを言うと、活力の神としてできることはちょっとわかりにくいし長くなっちゃうから、他のやつをしょーかいするね。
”健脚”は、”足神さん”としての力だよ。”アシ”って読みから語呂合わせした人がいたんだろうね。ぼくが速く走れるっていうのもあるんだけど、一番ちゃんとした使い道は、他の人の足の病気を治してあげたり、足を速くしてあげたりすること! 足の病気だったら、何でも治してあげられるよ!
お祈りしてきた人じゃなくても、気が向いたらたまに足の病気を治してあげて、それをきっかけに仲良くなったりした人が多いかな。
病気の人にこっそり会って「お友達になってくれたら、病気を治してあげる!」って言って、治してあげた後にもう一回ちゃんと会ったら、すっごい感謝してくれて、ぼくと一生のお友達になってくれるんだ。ぼくが神様ってことも秘密にして守ってくれるし、優しくしてくれるし……こんなあからさまに恩を売るのはあんまりよくないことなんだろうけど、友達になってくれるのが嬉しいからやめられないの。不幸せになる人もいないし、いいよね?
農耕守護と穀物の豊作も、”葦”のイメージから来てるんじゃないかな? 葦は稲とか麦の仲間だから、秋になると穂が金色になってきれいなんだよ! お米とかを作る時に使うことが多かった水場にいっぱい葦が生えてて、そこの土は肥えてることが多かった、とかの理由もあるかも? こっちもそんなに複雑じゃなくて、ぼくにお祈りしてくれたら気紛れで豊穣を齎すかもってだけかな。
ぼくがちゃんと”橘”として居る場所は勝手にぼくの加護で覆われてる状態になって、結構広い範囲でちょっぴり豊作になるね。ぼくはそれ専門の神様じゃないから、ちゃんと崇めてくれないとお米の石高が何パーセントか増えるくらいだけど。江戸時代で一回ひどい飢饉が起こった時にぼくがいたお陰で、他の藩は飢えて死んじゃう人も多かったのに、ぼくがいた藩では飢饉がマシで、一人もそういう人がいなかったなんてこともあったんだよ! たしかそこの藩主さんはそれで取り立てられて幕府の老中に大出世したんだって。もちろんぼくがたまたまいたっていう運もあるし、その藩主さんが吉宗将軍のお孫さんだったってこともあるんだけど、日頃からちゃんと備えてたのが実を結んだってことなんだろうね。質素倹約とか努力って大事なんだなって思ったな~。
最後は、発酵だね。ぼくの名前の”カビ”を”
……でも一回、パンは発酵で作るって初めて聞いた時に、「じゃあやってあげる!」って食パンを”発酵”させたことがあったんだけど、めちゃくちゃに腐っちゃって息できないくらい嫌な臭いが出て、すっごく怒られたこともあったな……ダメなものに使ったら腐らせちゃうみたい。だからそれからその友達に発酵食品とかの本を買ってもらって読んでもらったりして、しっかり勉強したんだ~。今は材料と作りたいモノさえ言ってくれたらいくらでもぱっと作れるくらいになってるよ!
だから、足速くなりたい人とか、足の病気を治したい人とか、農家の人じゃなくてもちっちゃな畑持ってる人……家庭菜園って言うんだっけ。そういうのをしてる人でも、お酒とかお醤油とかパンとかキムチとか*7を作る人でも、お供えのお菓子とかお賽銭とかくれたら、お願いを叶えてあげるかも!
……お菓子は神社の人が困っちゃうかもだから、やっぱりお賽銭だけでいいや!
今の日本のお金だったら葦みたいな稲穂が描いてある五円玉が一番好きだから、納めてくれたら嬉しいな! きっとご縁があるよ! ぼくはれーむみたいにケチじゃないから、一円とかでも怒んないけどね!
神社に行けない人は、普通に祈ってくれるだけでも……! 鰯の頭も信心からって言うし!
……本音を言うと、れーむもまりさもぼくのこと知らなかったし、ちょっと落ち込んだんだよね……
まあ、それはともかく! 愚痴を言って気が滅入っちゃうのもアレだし、もうちょっと他の話にするね!
幻想郷に来るまでは、さっきも言ったけど大体の時は友達に会ったり、一緒に遊んだり、夜は星と夜空を見たり、たまに外国に行ってみたりして時間を潰してたんだ~。幻想郷は面白そうだから暫くは留まってみるつもりだけど、ちょくちょく外の世界に出掛けるかもね。
得意なことは、走ること! あとは、神様の力以外だったら……友達に教えてもらったお料理ならちょっとは作れるかなぁ。何億年と生きてるし、それなりに色々料理は知ってると思うよ。一応、そこら辺の神よりは結界術も使えるけど、特技っていう程ではないと思う。
苦手なものはいっぱいある!
まだ見たことはないけどお化けは怖いし、苦い食べ物とか飲み物も嫌い……紅茶はまだ飲めるけど、コーヒーってどうやって飲みこむの? 初めて飲んだ時は苦すぎて吐き出しちゃったし、色も美味しくなさそうだしいい思い出はないなぁ。砂糖をたっぷり入れたカフェオレくらいしか飲めないけど、美味しいしアレでいいよねぇ……でもマウント取ってくる人もいるから、飲めるようになりたいなぁ……オトナの飲み物って感じ。ピーマンとか、輸入してきた南蛮人を祟ってやろうかと思うくらい美味しくない! 肉詰めにしてくれなきゃ食べれないくらい嫌いだなぁ。
あとは、フグも嫌い! 二度と食べない!
好きなことは、一番はおしゃべりだよ! 生まれてから暫くはずっと独りだったし、これだけ永く生きてるとやっぱり寂しくなっちゃうから友達とお話してる時間が一番楽しいんだ! ぼくのお話を聞いてもらってもすごく嬉しい!
友達と遊ぶのも楽しい! 鬼ごっこでも何でも、ぼくができないことを教えてもらうのも、友達とやることは何でも全部全部楽しい! 新しいことに挑戦するのって、すごくワクワクするもん!
でもぼくはぶきっちょみたいで、教えてくれる人に何回困り顔で「ずっとやり続ければ出来るから心配しなくていい」って言われたかわかんない。江戸時代の頭くらいに剣術の稽古をつけてもらった時に、仲良しのお兄さんに三日目で「……ちょっと筋が悪すぎるから、柔術や棒術をやってみたら?」って言われた時はほんとに凹んだな……
でも、何かにトライしたりするのは今でもずっと好きだよ!
あとは、お酒とかお菓子も大好き! 一番好きなお酒はカルーアミルクで、お菓子はこんぺいとう! 昔商人の人に貰ったんだけど、あんなに甘いもの初めて食べたからすっごく感動したんだ!
友達と一緒だったら、ご飯食べること自体も好き!
ただ、おつまみはまだ食べれないものもいっぱいあるかな……塩辛とかブルーチーズとか、何十年経っても鼻つまんで飲みこんでる。その度に笑われちゃうんだよね……納豆は食べれるんだけど、なんでだろ? 蓼食う虫も好き好きってやつなのかなぁ?
とにかく、「お酒はそれだけで呑むのが一番!」って思うことにしてるよ……
嫌いなことは、一人でいること。
……あと、「知らない」って言われること! ちょっと傷ついた!
……うーん、今思いつく中で話したいことはこれくらいかなぁ……
ありやともこさんと、あと他の人達のお話はもう知ってるんだよね?
それじゃあ、今回はコレでおしまいにしとくね!
もしお家が近い人とか近くに旅行する人がいたら、ぼくの神社を訪ねてくれたら嬉しいな!
ぼくに祈ってくれる読者の皆さんに、元気な脚と漲る活力のあらんことを!
今は日本では消滅したと言える疾患だが、食生活の偏りなどで起こる可能性も十二分にあるので、ご注意を。
筆者は神社の回し者ではありません。
あと、お酒については祖父の言葉の引用半分です。流石に飲んだことはないですよ。尚、塩辛嫌い、ブルーチーズ嫌いは筆者自身の嗜好です。
何か神話でご質問やご批評があれば、歓迎致します。
――追伸――
この後書きを書いているのも実は冠模試直後であったり、学祭、定期考査、模試三回、三大予備校の冠模試が二ヶ月で立て続けに続いて来たり……二次の国数英理対策がしんどくなってくるので、定期投稿は継続出来て十月上旬かと思われます。
気晴らしでは投稿するかもですが、十一月以降は定期更新はきついと思うので、ご了承を。三月下旬になっても更新されなければ、落ちたんだと思っておいてください。