アクア『領域展開』   作:初心者

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【注】捏造、独自解釈、独自設定



『霊媒体質』

 

本日の芸能ニュース

 

トップ記事はこちらアイドルグループB小町のメンバー募集のオーディションの第二次審査が開始されました。

 

B小町新生という名目で始まったこの企画は今年一月に公募され───

 

芸能ニュースをテレビで流している苺プロ社長室で向かい合う壱護とアイ

 

「え〜。斎藤社長。私の卒業また延期ですか?」

 

「仕方ないだろ?震災でリスケが積み重なって、卒業発表どころじゃなくなっちまったんだ」

 

本来アイは二〇一一年四月にB小町卒業を発表し、二〇一二年の三月に卒業ライブを行なう予定であった。だが震災の影響でスケジュールがどんどんズレていき、卒業発表のタイミングをズラさざるを得なくなった。

 

結果、本来の予定から半年遅れで発表することになったはずであったが。

更に半年の延期。結局一年遅れでの発表と卒業ということになってしまっていた。

 

「九月のオーディションの合格発表と同時に現メンバー最後の卒業ライブツアーのつもりだったのにオーディションの合格メンバー加入と共に卒業発表するって……」

 

「いや、同時発表は流石にしないぞ?話題全部そっちが持ってっちまうだろうが、一月位は間を開けたほうがいい。それに新人達もアイと一緒にアイドルやりたいって娘が大半だから一年は一緒にやって手本になってやった方が良い影響が出るかもしれないだろ?」

 

「本当は二十五歳でアイドル卒業して、女優にキャリアチェンジしたかったのに……」

 

アクアと吾郎の術式と子供達との触れ合いで虐待を受けた脳の萎縮と自閉スペクトラム症が緩和され、まともな常識と感性が身に付いてきた今年二十六歳になるアイ。

 

ただ、それによりアラサーでフリフリのアイドル衣装を着ることに精神的に耐えられなくなってきていた。

 

なお、常時微弱に発動中の反転術式による影響もあり、見た目、肌年齢は二十歳から一切変わっておらず。アクア、ルビー、吾郎(十年来のファン)をはじめとした古参ファンから昔のグッズに由来し、『永久不滅のアイドル』扱いされている

 

───やっとアクアやルビーもセンセも卒業を納得してくれたのに

 

「「アイドル卒業反対!三十歳までやって!なんならルビー(私)が入るまでやって欲しい!」」

 

「ああ、ルビーちゃんとバトンタッチは見てみたいな」

 

と主張する面倒くさいファン達(自分の息子と娘と主治医)を説得するのに多大な労力を割いて納得させたアイ。社長室を出て、事務所の上にある自分の部屋に戻っていく

 

───二人が生まれてもうすぐ十年か……。アクアは顔はヒカルに似てるけど、すんごく頭良いからね。自慢の息子だよ。センセが取り憑いていた時に記憶や知識を夢で共有してたからかもって言ってたな。その点はセンセに感謝だね。お医者さん目指せるレベルとか私達だけじゃ絶対に無理だったね。最近は伏黒さんに習って身体も鍛えてるみたいだけど、呪術師とか危ないことはして欲しくないなぁ。

 

───ルビーは私に似てるかな?頭はあんまり良くないし、歌はアレだけど努力はしているし、ダンスは子供の頃から頑張ってて上手だし運動神経も良い。アイドルとしての才能はピカイチだね。ルビーがB小町に入るまで現役って言うのは魅力的だけど、流石にね。

 

ルビーと交代という提案には正直魅力を感じていたが、それでもアイドルを辞めたかったもう一つの理由

 

───そろそろ会わなきゃ……かな。アクアとルビーも十歳になるし、アイドル辞めたら、流石に会っても良いよね。聞きたいこともあるし。ねぇヒカル……。君がリョースケくん……。ううん、ニノにマンションの場所教えたんじゃないよね?……もしもそうだったら。その時はどうしてやろうかな……。

 

ドス黒い『星』を瞳に宿しながら、双子の父親について思い浮かべるアイ

 

 

 

二〇〇六年三月ニノの卒業ライブ

ニノはカミキ宛にチケットを送っていた。

 

そのライブでカミキの姿をアイはステージ上から見てしまったのだ。

今の彼の姿を。

 

そして後悔する。

視なければ良かった。

あの昏く光る黒い『星』の瞳を

 

───意外と視えるんだよね。ライブステージの上からでもさ

 

そのライブ終了後にニノが吾郎を見て錯乱した。

日をあらためて、アイは吾郎と甚爾に不穏な空気を纒った金髪の男について質問された。

二人にとっては、あくまで見覚えが無いか確認する程度のはずだった。

 

「二人からもそう見えたんだ。なら良いかな。実は───」

 

アイはその不穏な空気を纒った男が

 

双子の父親。しかも四つ上の異母兄弟がいるというオマケ付き

というとんでもない地雷を踏んでしまい、吾郎は頭を抱え、甚爾は天を仰いた。

 

 

 

──────

 

 

 

五条が去った後の廃病院。その地下の霊安室でカミキヒカルは神棚を見つけた。

 

そこに祀られていたのはとある最悪の呪詛師の置いた『呪物』。

その『呪物』はこの病院を呪霊の巣として運用するためのものであった。

五条が祓ったワーム型の呪霊はこの呪霊の巣の蠱毒の中で産まれた主だった。

 

使えそうな手駒を増やすために設置した『呪物』、もちろんマーキング済みである

 

〈ん?あの廃病院の呪霊は五条悟に祓われてしまったか。残念だな。結構いい感じに育っていたのに。……おや?なかなか変わったお客さんだな〉

 

その『呪物』は呪霊を活性化させる触媒のようなもの。それ自体に宿る呪力は三級、四級の呪具程度、人の死が起こりやすい病院の霊安室にある神棚に安置された古い御守り。それが長い時間をかけ呪いを帯びた程度のものでしか無い。

 

実際にはそういった一つ一つは大したことがない物をいくつか儀式的な配置することで擬似的な結界を作り、呪力を増幅し、呪霊を活性化させる仕掛けである。仕掛けた者の性格が垣間見える代物であった。

 

ただ、先の地震により、それらの配置が崩れ、結界は霧散しており、神棚の呪物のみがかろうじて効果を発揮している程度であるため、五条も『六眼』で観測しても大したことがないとスルーするレベルのものでしか無かった

 

人間にはほぼ効果は無く、触れたとしても何ら問題は無い。

 

はずだった。

 

 

ここに例外が存在する。

 

非術師。だが『呪霊操術』持ち

 

俗に言う『霊媒体質』

 

彼は未契約の呪霊二体に取り憑かれていた。

 

リョースケとニノ

 

ニノは死した後呪霊となり、ニノを殺して弱体化したリョースケとともに、アイが刺された時に住んでいたマンションに向かった

 

偶然の遭遇か、はたまた必然か

 

そこでカミキヒカルに取り憑く

 

天元や灰原が観測したリョースケ以外の残穢はニノと二人に取り憑かれたカミキヒカルの呪力が一時的に活性化したもの

 

二人の呪霊に取り憑かれて以降四年弱、カミキは悪夢に魘されることになる。

 

特に今年度に入ってからは酷く、不眠症となり、目の下に酷い隈が出来ていた。

 

様々な治療を試すも上手くいかなかったカミキ。

 

唯一、一級術師『冥冥』を紹介してもらい、依頼するチャンスがあったのだが、資金の問題で頓挫。

 

結果怪しげな霊媒師に「幽霊は幽霊で相殺出来る」という言葉を真に受け、心霊スポットで幽霊探しをするようになった

 

なお、その霊媒師は僅かに視えるだけであり、かつて呪霊が呪霊を襲うところを視て勘違いしただけであった。

 

その間違った言葉を信じ、呪霊に自分に取り憑くものを殺してもらうためにこの廃病院に来た。

 

そこで五条悟に会う

 

だが、第一印象は最悪の一言

 

更にせっかく見つけた幽霊をあっさり祓われ、絶望するカミキ。

深刻な不眠症も手伝い、まともな判断力は無く、見ず知らずの他人に相談する気力すら失っていた。

 

そしてここで、最期の間違いを犯す。

 

呪霊を活性化する『呪具』に触れた。

 

カミキに取り憑くニノとリョースケの呪霊は活性化し

 

カミキヒカルは────

 

 

 

─────

 

 

 

呪術高専忌庫地下薨星宮にて

 

若返り幼女の姿になった天元が結界で異変を感知した

 

《!……一番近くにいるのは五条君か》

 

天元は薨星宮でも使えるようにした電話で五条に連絡をとる

 

「天元様から?はい、五条……」

 

《五条君、すまないが先程居た病院に戻ってくれ!》

 

天元から緊迫した雰囲気が伝わり

 

「!?伊地知、天元様からの指示だ!さっきの病院に戻ってくれ!大至急!」

 

「わ、分かりました。と言っても高速なので次のインターチェンジで降りてからになりますので、少し時間がかかります」

 

「出来るかぎりでいいから急いで、失礼、それで何事ですか?」

 

《五年前から続いているアクア君に絡んだ案件が動いた》

 

「チッ、『縛り』関連の案件ですか?こういう時は邪魔になりますね」

 

『縛り』により、一部詳細を話せないため、断片的な単語でしか伝達出来ないことにもどかしさを覚える五条。

 

《キーワードはリョースケ、ニノ。そしてカミキヒカルだ》

 

「リョースケとニノはなんとなく分かりますが、カミキヒカル?」

 

《アクア君の実の父親だ》

 

「!?そうかアイツか!」

 

《会ったのか?》

 

「ええ、と言ってもソイツの顔に既視感を覚えたってだけですが。そうか、だからカミキヒカルは『呪霊操術』を持っていたのか。非術師でしたが」

 

《!カミキヒカルが『呪霊操術』を?非術師の『呪霊操術』持ちか『霊媒体質』だな》

 

「『霊媒体質』?……!呪霊に取り憑かれやすくなり、取り憑いた呪霊は呪霊操術で取り込むに近い性質になるから、残穢や呪力が表に出ない。というアレですか。……にしては術式が歪んで見えてましたが」

 

《おそらくは既に呪霊に取り憑かれ歪みが出ているのかもしれんな》

 

「……あの廃病院の地下には呪力に長く浸って低級の『呪具』化した御守りみたいなものがありました。古い病院には割とよくある物なので放置しましたが、不味かったですかね」

 

《その判断を間違いとは思わん。だが今回に限っては不味いことになってしまう可能性がある》

 

「クソッ」

 

五条は少し後悔する。

 

───妙な『呪霊操術』を持っている時点で一応保護してゴロ先に診せるべきだったか?少なくとも、何故あんなところに居たか事情聴取でもしとけば良かったか?『呪具』の確保も……考えてもしょうがないか

 

「伊地知、急いでくれ」

 

 

 

──────

 

 

 

五条が廃病院に到着したのは天元からの連絡から一時間半程経過していた。

 

───あとで天元様からマーキングを教えて貰おう。じゃないと『蒼』を使った移動術は使いづらい

 

移動速度の改善のために更なる研鑽を積むことを決意する五条

 

───とはいえ今はアイツだ。廃病院ごと吹っ飛ばす訳にもいかない。地下の『呪物』から調べるか

 

五条は廃病院に入っていく

気配を探知しながら病院地下へと向かう。だが、

 

───妙だな。人の気配がしない。既に離れたか?

 

『呪具』がある病院地下の霊安室を見つけた五条

 

「!」

 

 

そこで見たのは

 

 

夥しい量の血の跡。

 

 

それだけであった。

 

 

 





アクア、ルビーと吾郎「「「アイの卒業延期!?俺(私)(僕)達は一向に構わん!!」」」

ちなみに当初は五条ではなく夏油とアクアがカミキと相対する予定でした

カミキがあまり動かなかった理由
リョースケとニノを取り込んでしまい自分のことで精一杯だったから

2011年8月下旬にオーディション合格発表
新メンバー半年研修生扱い
2011年9月にアイ卒業発表から現メンバー最後のライブという予定だった
実際には2012年3月に新メンバー正式加入
4月にアイ卒業発表
2013年3月にアイ卒業ライブ→女優に


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