百式観音を背負いて。   作:ルール

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 谷間さんが風魔手裏剣を投げて、鮫肌がそれを追っかけてキャッチするシーンを夢で見ました(鬼鮫さんはやれやれとお茶を飲んでた)。
 
 鮫肌って絶対エイリアンだと思います(神樹を削った木刀かなとも予想したり)。
 しかしチャクラ纏をするというか切り札な人柱力に鮫肌は本当に相性良いですよね。
 原作中ではありませんでしたが、我愛羅の砂の盾もガリガリ食べれるのかなと。



原作17巻②

 

 肉の異空間と化した宿。

 それを唯一人の忍が為したのだからとんでもない実力である。

 

「妙木山・岩宿の大蝦蟇の食道を口寄せした。お前らはどーせお尋ね者だ。このまま岩蝦蟇の餌にしてやるからのォ」

 

 これが三忍。  

 これが自来也。

 名が知られているにも関わらず単独で忍界を巡り歩ける実力者。

 

「鬼鮫、来い!」

 

「チィ!それでは狭間君またいずれ」「ギョギョ!」

 

 暁のイタチと鬼鮫すら逃亡しないといけない状況を一瞬で創り出した。

 駆け出すイタチと鬼鮫。  

 鬼鮫と鮫肌なんかは去り際に挨拶までして逃亡を開始する。

 いずれとかご遠慮したいのだが(するなら暁を抜けてください)。

 

「これまでここから抜け出せた奴はおらんのォ!」

 

 必殺の宣言と共に食道の床にグッと両掌を押し込む自来也様。

 すると肉壁が左右から迫りだし暁の二人を追い詰める。

 なんかもう別ジャンル作品レベルの恐ろしい術である。

 

「!」

 

 暫し、というほど時間はたってないが自来也様がビクッと反応し走りだす。

 

「どうしたんだってばよ!?」

 

 ナルトと一緒に追いかけると曲がり角に手を添えた自来也様が驚愕していた。

 見れば窓枠があった位置から光が差して、黒い炎に焼かれた肉壁の向こうから外の景色が見えていた。

 自来也様の驚き、それは今まで破られたことのない術から逃げられたことと、イタチか鬼鮫にそれができる切り札があることにだ。

 

「(よもやこの壁が突き破られるとはのォ)」

 

 

 

 

「何故退く必要が、アナタなら」

 

 自来也の術から逃げおおせた鬼鮫がイタチに対して問いかける。

 

「今のナルトなら焦る必要はない。

 それにオレも当分は一所で体を休めなくてはならない。【月読】はおろか【天照】まで使わされてはな」

 

 術の疲労から息の荒いイタチ。

 その消耗を示すかのようにその瞳は写輪眼から生来の瞳に戻っていた。

 

「それにあの千手狭間。

 あの術を外でやられたら一方的にやられかねない。鬼鮫、なぜ写輪眼ですら見切れなかった観音像の掌を鮫肌は防げたんだ?」

 

 狭い室内、千手狭間は宿を破壊しないよう百式観音を限定的にしか発動できなかった。

 掌と球体関節の腕による一直線の掌打、そんなわかりやすい軌道の一撃すらイタチと鬼鮫は反応できなかったのだ。

 

「あの術が珍しいチャクラで構成されていて、さらに彼が谷間さんの息子だからでしょうね」

 

「どういうことだ?」

 

「この鮫肌には削り食うチャクラの味に好みがあります。滅多に食えないチャクラには過敏に反応しますし、嫌な味のチャクラは食べません」

 

「・・・・・・それは本当に武器なのか?」

 

 霧隠れの至宝、忍刀七振りについてうちはイタチはよく知っていた。すでに落命した暁の前のパートナーが断刀首斬り包丁の使い手 枇杷十蔵だったからである。

 組んでいた際に聞いた他の六本と比べ、大刀鮫肌に関しては刀という括りに入れて良いのか疑問に思うほど逸脱している。

 

「さらに鮫肌は谷間さんに懐いてましたからね、懐かしいチャクラに惹かれて飛びついたのでしょう」

 

 そんなまるで懐いた子犬じゃあるまいしとイタチは冷や汗をかきながら思った。

 

「大戦中に遭遇したんじゃないのか?」

 

「ワタシも任務に倦んでた時期で、谷間さんもダンゾウの命令を嫌がってたので、不思議と気が合ったんですよ。丸二日戦い続けたのもありますが」

 

「(尾のない尾獣と丸二日戦えたとは、流石は不死身の谷間さんだ。だからこそ、その心臓を取り込んだ角都のチャクラは増大したんだろうが)」

 

 戦場で激しい戦いを繰り広げた強敵と奇妙な信頼関係を抱くことは稀にある。

 ただ、イタチは殺し合った敵を生き残らせることがほぼ無いので無縁だったが。

 

「恐ろしい術ですが、チャクラの味を気に入った鮫肌なら次も防いでくれるでしょう。気に入り過ぎて持ち主を彼に変えないかだけは不安ですが」

 

「リーダーにお前が千手狭間と遭遇しないように手を回して貰うように頼んでおこう」

 

 メインウェポンが戦いの最中で裏切るかもしれないという恐ろしい情報にイタチはリーダーに進言すると決めた。

 

「彼とはもっと語り合いたいので残念ですね」

 

 残念ではあるがイタチの懸念ももっともなので鬼鮫は頷くのであった。

 

 

 

 メラメラメラと岩宿の大蝦蟇の肉を焼く黒い炎。ナルトが見たことの無い炎に近寄るが自来也様が鋭く注意する。

 火を吹く岩蝦蟇の内臓は火への耐性が高い。それが穴が空くほど焼き切られるなどありえない事態なのだ。

 万華鏡写輪眼という滅多にない覚醒でのみ発現するこの天照の黒炎は、見聞の広い自来也様とて知らないモノだったのだ。

 未使用の巻物を取り出しそこへ術式をスラスラと書き出す、複雑な紋様と文言を書き損じることなく一筆で仕上げるのは流石は売れっ子大作家だけはある。

 

「よし!封印術!封火法印!!」

 

 巻物に矢印で吸引するように描かれた円へと黒炎が吸い込まれ絵柄が封へと書き換わる。

 そして巻き戻した巻物を危険物のように固く紐で縛りあげた。

 初見の忍術に対応できるとは本当に凄い御方である。あの天照に対策できるこの術は学んでおきたいが、戦闘中の使用はまず無理だろう。

 

「これでまずは大丈夫だのォ」

 

 封じられたこの天照は開封したら使用できるのだろうか?ペイン六道にすら通用しそうな切り札になりそうである。

 

「後はサスケだが、どうだ狭間?」

 

 肉壁に沈み保護されていたサスケ。

 術を解除し壁にもたれかかるが意識はない。

 

「幻術返しの効果がありませんので今も幻術にかかっているのではなく、幻術のショックで心神喪失になっているのかと思われます」

 

「噂に聞く万華鏡写輪眼か、目を合わせるだけでこれだけやれるとは恐ろしいわい」

 

 バッグから携帯医療キットを取り出してナルトと一緒にサスケの応急処置を行う。  

 腕の骨と肋骨の骨折。

 治療は無理でも医療班の助けになる程度の処置はしておきたい。

 

「自来也様、避けてください!」

 

 すると覚えのあるチャクラを感知し、同時に原作知識を思い出して俺は叫んだ。

 

「「!」」 

 

 壁に苦無が刺さり、そして「ダイナミック・エントリー!!」とガイ先生も蹴りのポーズで跳んできた。

 

「しょわっ?!」

 

「・・・・・・あれ?」

 

 俺の注意で自来也様はなんとか回避。ガイ先生は態勢をたてなおし壁に着地した。

 

 

 

「いやあダイレクトにキメそうになってすみません。急いでたもので手鏡を忘れてしまいまして」

 

 女性の必需品手鏡、しかし色々便利だから忍にも必需品である。

 磨かれた額当てでも代用できはするが、見間違えると危ないから荷物が増えてもきちんと携帯しておこう。

 

「お前も相変わらずだのォ」

 

 ガイ先生の飛び蹴りならば自来也様にだってダメージを与えただろう、回避できた自来也様は呆れ果てながらそう言った。

 

「まあそんなことはいい、とにかくサスケを医療班の所へ」

 

「承知しました、マッハで送り届けます!!」

 

 ズビシと勢いよく敬礼するガイ先生。

 

「蝦蟇仙人!サスケは大丈夫なのかァ!」

 

「相当な精神的ダメージを受けとる、ワシではどうにもできん」

 

 医療忍者ではないとはいえ自来也様が処置できないなら治せるのかどうか。

 

「ちくしょう、何だってばよ!サスケにあいつ何をしやがったんだ!?」

 

「ナルト」

 

 友がこんな目に遭わされて怒りに震えるナルト。その気持ちはわかる。

 

「蝦蟇仙人ってばよ!予定変更だ、修行なんてしてらんねえ!さっきはビビったけど今度こそはあの黒マント野郎達を追い詰めてとっちめてやる!!」

 

 サスケがやられた怒り、あとは先程の戦いが不完全燃焼だからこその発言。

 ガマブン太を口寄せできれば勝てる、そんな思いが拭いきれないのだろう。

 

「フン、今のお前が行っても殺されるだけだのォ。狭間とてあしらわれていただろうが」

 

 面目次第もございません。

 撒菱指弾など手はあったのに感情のまま相性が悪い殴打を選択してしまいました。

 

「こちとらやっとのことでお前からあいつら遠ざけたばかりだっちゅーのに」

 

 イタチが良くて相討ちと判断した実力の自来也様。しかし自来也様もあの二人には油断できないと感じていたのだ。

 

「じゃああいつらからずっと逃げ隠れしてろってのかよ!毎日ビクビク怯えて暮らせってのかよォー!!」

 

 命狙われるストレスは尋常ではない。

 考えただけでも耐えきれるものではない。

 ナルトが感情のままに叫ぶのは仕方ない。

 

「少し黙れ」

 

 自来也様とてこの状況を許容しているわけではない。なんとかしようと必死に手を打っているのだ。

 ただ彼は経験から知っていた。こんな時こそ感情のままに行動するのではなく冷静に最善手を模索しなければならないと。

 

「スマンのォガイ。このサスケの気持ちを汲んだつもりだったがやはりもっと早く助けるべきだった」

 

「仕方ないですよ。サスケはこの歳ではありえないくらいに強い、ただあのうちはイタチは我々が予想してたよりも桁違い過ぎたんです。

 カカシも同じ瞳術を食らって寝込んでます。いつ意識が戻るか」

 

 うちはイタチの真の実力を把握している者は存外に少ない。その経歴とうちは一族皆殺しの実績は凄まじいが、敵対して生き延びた者がほぼ居ないため手の内すら知られてないのだ。

 まさかカカシよりも強いとは、そう皆が思っているのだろう。

 

「ライバルとその教え子が意識不明。こんな時、心から思いますよ。医療スペシャリストのあの方が此処にいてくれたら・・・・・・とね」

 

 思いを吐露するガイ先生。

 

「だから、これからそいつを捜しに行くんだっての。ま、目的は別だったがのォ」

 

「そいつってもしかして」

 

「?」

 

 やはり自来也様は既にその為に動いていたのか。自来也様が火影になってもおかしくはないと思っていたのだけど。

 

「ワシと同じ三忍の、

 病払いの蛞蝓使い。

 背中に【賭】の字を背負った綱手姫をな」

 

 ・・・・・・今頃どこかでシズネさんが悲鳴を上げてるのだろうか?

 綱手様か、何やら父親がやらかしたらしい俺も会いにいくのだろうか?

 父親の替わりに慰謝料請求されたらどうしよう。




 
 補足・説明。

 今話はイタチ鬼鮫遭遇後となります。
 一応ですが、鮫肌が百式観音に反応できた理由を書きました。次に会った時に語るつもりでしたがなんか感想で盛り上がっていたので。
 またエイリアンだか武器である鮫肌の反応速度はとても凄いイメージです。このサイズになった虫とかそんな感じの数値です。
 しかし前書きの夢で見たシーンを書くか悩んでます(笑)。

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