俺の平穏は果たしてどこにあるのだろうか?   作:只今更新凍結中

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あちらは正月用で書いてますのでお待ちを


クール、容姿端麗、天才、スタイル良し……毒舌

俺達はひとつの空き室前へとたどり着く。いや、空き室ではないんだが……

 

【コンコン】

『……誰かしら?』

 

俺は一応とノックをすると中から女性の声が聞こえる。

やはり教室ではなくここにいたか。まぁ、予想通りではあるのだが……

俺はドアを開き、

 

「どうも、久しぶりに来ました」

「……」

 

中にいた女性……先輩に声をかける。しかしあいかわらずすごい部屋だ。

部屋には所狭しと資材が置かれ、書かれてるであろう途中の絵や作られている途中であろう衣服などが飾られている。

美術室ではない。ほぼ個人の資材といってもいいが学園自体が許可している。

それを可能としているのはその中心で絵を書くこの先輩だ。

薄い白に近い紫のような光沢を放つ癖の少しある長髪ヘアバンドで纏めひと房だけ三つ編みにするという髪型、明るい紫の瞳を持った先輩姫月香耶(ひめづき かや)

先輩の親は有名な芸術家、デザイナーであり、先輩もそれを受け継いでいる。いや、どちらかと言うとその親すらも超える才能、天才と言われてるといったほうがいいか。

今までに出した彼女の作品はあらゆるコンクールを総ナメとし、現に街には彼女の描いた絵や作った作品が並べられていたりとかなりの有名人でもある。

香耶先輩はこちらを一瞥し横にいた詩音に気がつく。

 

「……あら、来たのね天樹くん。てっきり先々週の約束すっぽかしたからこないと思っていたわ」

「いやすっぽかしたってちゃんと先約がいるって言いましたよね?てか俺の記憶確かならちゃんと先週にその約束果たしたと思うんですけど」

「そうだったかしら?ごめんなさいね、どうでもいいことは忘れっぽくて」

「どうでもいいことじゃないよな?俺かなりの荷物もたされたから重要なことなんだけど。てか石像じゃなくてこっち見て話そうか」

「目が悪いものだから」

「悪いのは知ってるけど今絵描いててコンタクトつけてるのまるわかりだから」

 

かなりの毒舌である。ルックス、スタイル、学力などほぼトップランクと言っても良いくらいなのだが、いかせん人を寄せ付けようとはしない。

しかし物事はよく見ており、頼れる先輩ってのは確かである。だからこそ告白等も多いのだが全てバッサリと断っている。

実際俺も中学からかれこれ今年で5年となる先輩後輩の付き合いではあるが未だかなりの毒を吐かれる。

……変に距離を取られたりしないあたり信頼はされていると思っていいのだろう、きっと。

変にからかわれたり、いじられたり、イタズラされるこちらとしてはたまったものではないが。

 

「というかそろそろ僕を放置するのはやめて欲しいかな~」

「……あら、いたの?」

「いや、思いっきり目あいましたよね?」

「何言ってるのかしら、私には出会っていきなりナンパするような変態は写っていなくてよ?」

「コイツは手厳しい……」

 

詩音は苦笑する。

だがいまの言葉、暗に無視してましたって言ってると思うのは俺だけだろうか?

と言うか先々週の日曜約束した相手ってのが詩音(ゲーセンへのお誘い)だったのだが……

そう思案しているうちに何やら会話が進んでいる。

 

「だ、だからあの時流斗連れて行ったのは謝りますって」

「あら、別に天樹くんが理由じゃないわよ?」

 

放置してたら激化しそうだ。

あっそう言えば……

 

「ちょいと失礼」

「何かしら?」

「ちょっと先輩に話、詩音」

「……わかりましたよ~だ」

 

俺の心を読んだのか知らないが詩音は少しむくれて離れる。

先輩はというと何やら少し顔が赤いんだが……

 

「天樹くん……ちょっと近いわよ」

「あっすいません。で話ってのはこれです」

 

俺が出したのはチケット。香耶先輩は訝しげにそれを見、

 

「……!?これは」

「はい、先輩がイラスト書いてた小説の映画チケットです。今週からでしたけど……もしかしてもう取ってもしたか?」

 

意外という人もいるが……香耶先輩は漫画やアニメ、ラノベといったモノが好きで、俗に言うオタクとも取れる。

元々小説のイラストの表紙依頼がきて、それについて調べたりしていたらハマってしまったらしい。

 

「まだだけど……これペアよね?」

「まぁ貰いもんなんで」

「……流斗、今週暇かしら?」

「ん?土曜は店行くんで……日曜なら暇っすね」

「ちょうどあなたの意見も欲しかったし、付き合いなさい」

「え……めんd「ここにね素敵なボタンがあるの。押したら上からペンキが……」はい、喜んでご同行させていただきます」

 

まさか脅しまで使ってくるとは……昔から本当に変わらないというかブレないというか。

 

「なになに?デートのお誘いかい?」

 

詩音はあえて空気読まない子だもんな……

 

「ってことですまんが日曜の予定出来たわ」

「え~確認したのぼくが最初じゃん」

「あら、それは残念ね。でもご愁傷様」

「ははは、別に問題ないですよ~」

 

 

 

 

 

「……(先輩も相変わらずのクーデレだな~かまって欲しいならちょくで言わないと流斗気づきもしないのに……まぁそこが流斗らしいとも言えるけど)」

「……(あいも変わらず思考の読めない子ね……今のところ何もしてこないけど……一番の要注意人物なのよね……)」

 

 

何やら二人の間に言いようもない空気が発生する。

 

俺は少し痛む胃を抑え、思う。

 

 

どうしてこうなるんだ、毎回!!!

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