杖くんと七歳の魔法使い ~深淵から帰還した少年は、今日もみんなの笑顔を守る~ 作:redhot
東京、首相官邸の会議室では、重い空気が流れていた。
自衛隊基地に新たに建設されたダイアモンド・ドッグズ基地の報告を受け、政府関係者たちは顔を見合わせていた。
内閣官房長官が、書類をめくりながら、静かに言った。
「ビックボス……ヴェノム・スネークとカズヒラ・ミラーが率いるダイアモンド・ドッグズが、トオル少年の傭兵としてダンジョン探索に協力すると。
これは……正直、驚きですな」
防衛大臣が、苦笑を浮かべながら頷いた。
「ビックボスの名は、軍のみならず政府関係者の間でもよく知られている。
伝説の傭兵だ。
アメリカが何かしらの行動を起こす可能性もあるが……
今は傭兵。アメリカ軍に所属していた頃とは違う。
それほど大きな問題にはならないだろう」
外務大臣が、眼鏡を押し上げながら、
「しかも、活動資金は全てトオル少年が負担すると。
トオル少年は『貯まる一方だからいいよね?』と笑っていたそうです。
あの少年らしい、純粋な言葉ですな」
会議室に、わずかな笑いが漏れた。
総理大臣は、静かに目を細めて言った。
「トオル少年は、世界を守るために動いている。
伝説の傭兵たちを味方につけたのは、大きな力になる。
我々は、最大限の協力を惜しまないように」
一方、北海道の自衛隊基地では、トオルが資料室で杖くんを抱きしめながら、静かに微笑んでいた。
九歳の少年は、今日も新しい資料をまとめながら、ふと呟いた。
「ビックボスさんたち……これから一緒にがんばろうね。
僕、資金はたくさんあるから……みんなが安心して戦えるようにしたい」
胡蝶しのぶが、優雅に微笑みながら、
「ふふ……トオルくん、政府も驚いていますわよ。
伝説の傭兵を味方につけたあなたを」
胡蝶カナエが、穏やかに頷いた。
「あらあら……活動資金を全部出すなんて。
トオルくんは、本当に優しいですわね」
煉獄杏寿郎が、豪快に笑いながら、
「うむ! ビックボス殿も、トオルの優しさに救われたのだろう!
これでダンジョン攻略が、さらに強くなるぞ!」
トオルは、みんなの言葉に照れながらも、優しく微笑んだ。
「うん……みんなが笑顔でいられるように、僕もがんばるよ」
杖くんが、トオルの耳元で優しく囁いた。
『トオルちゃん……あなたは本当に、優しすぎるわ。
政府が驚くのも当然よ。
伝説の傭兵たちを、資金まで出して迎え入れるなんて……』
基地の外では、雪が静かに降り積もり始めていた。
ガンダムとザクは白く染まり、犬型ゴーレムたちが静かに見守る中、
トオルは、今日もまた、みんなの笑顔を守るために、静かに歩み続けていた。
人類史上最大の魔法使いは、九歳の心で、伝説の傭兵たちとの新たな絆を胸に、
ただ、世界を優しく照らし続けていた。
霧の港町は、少年の光と、雪の白さに包まれながら、輝き続けていた。