杖くんと七歳の魔法使い ~深淵から帰還した少年は、今日もみんなの笑顔を守る~   作:redhot

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まだ序盤なんだけど後100話以上あります。
需要有りますか?


杖くんと膨大な報告書

岩内自衛隊基地の通信棟は、連日連夜、電信と暗号回線が鳴り響く戦場と化していた。

毎日、膨大な数の報告書が各国本国へ送られ続けている。

アメリカ国防総省、ソ連国防省、イギリスMI6、フランスDGSE、西ドイツBND、中国国防科工委……。それぞれの暗号化された回線を通じて、数百ページに及ぶデータが、毎朝毎夕のように流れていく。

内容は多岐にわたる。

 

トオルの使う魔法の詳細記録:即死魔法の範囲・効果時間・対象選別条件、創造魔法によるゴーレム(ガンダム、ザク、イルカ型、犬型)の生成プロセスと制御方法、回復魔法(ポーション類)の効果持続時間と治癒速度、フォース代用魔力の応用(ライトセーバー含む)の実演映像とエネルギー解析データ。

召喚獣の戦闘能力評価:デスナイト(対戦車ライフルでも傷一つつかない耐久力・盾の防御性能)、エルダーリッチ(火球の瞬間破壊力・広範囲魔法の威力が戦術核級)、グイン(ミスリル剣による切断力・人間離れした筋力)、D(未知の未来合金剣の切断性能)、ニンジャスレイヤー(カラテと忍術の融合戦闘スタイル)、マシュ(シールド防御とガラハッドの加護)、仮面ライダー各号(変身後の超人パワーと必殺技の威力)。

杖くん(レディ・アヴァロン)の存在:超魔導兵器としての能力、トオルへの絶対服従と愛情、人的姿での知性と会話能力、魔力供給源としての役割。彼女がいる限り、トオルの魔力枯渇はほぼ不可能。

ダンジョン産モンスターの素材・食材・鉱石データ:ミスリル(軽量・超高強度)、マカライト鉱石・ドラグライト鉱石(防具・武器素材としての革命性)、あばれうしどり(霜降り肉の味覚・栄養価)、軍隊ガニ(身の量・甲羅の強度)、ダイミョウザザミ(甲殻の耐衝撃性)、血虫・ドクターアロエ・クスリバチ(医療革命級の効果)、ポポ(家畜化可能性と肉質)、ダンジョンサーモン・黄金イクラ・ネオトマトなど食材の味覚・保存性データ。

特に注目された記述:「ダンジョンは、いくつもの世界が融合した不思議な世界である」

 

科学者・学者たちの報告書には、共通の結論が記されていた。

「物理法則が部分的に無視され、地球の生物に似た種が存在する一方で、決定的に異なる進化系統を持つ。映画・物語・神話の具現化(ジェイソン、レザーフェイス、ゼノモーフなど)が確認されており、ダンジョン内部は複数の並行世界・異界が重なり合った空間である可能性が高い」

各国本国では、これらの報告書が山のように積み上がり、専門チームが徹夜で解析を続けていた。

アメリカのペンタゴンでは、将軍が机を叩いて叫ぶ。

「ミスリル刀の実戦データを見ろ! 戦車砲を防ぐ盾が、子供の手で作れるんだぞ!」

ソ連の軍事科学院では、研究者が震える声で言う。

「ゼノモーフの酸性血液……これを兵器化できれば、装甲貫通弾が不要になる」

イギリスのMI6では、分析官が呟く。

「杖くん……レディ・アヴァロン。彼女一人がいれば、トオルの魔力は無尽蔵。トオルがいる限り、人類は追いつけない」

フランスのDGSEでは、科学者がため息をつく。

「ポポの家畜化……これが成功すれば、食糧危機が終わる。だが、トオルくんがいなければ、何も始まらない」

中国の国防科工委では、指導者が静かに言った。

「次に何が出てくるか……それが、世界の未来を決める」

トオルは、そんな膨大なデータの中心にいることを知らずに、基地の広場でライトセーバーを振っていた。青白い刃が雪を溶かし、子供たちの歓声が響く。

「みんな、もっと強くなろうね」

杖くんが耳元で優しく囁いた。

『トオルちゃん……世界中が、あなたのデータで震えてるわ。でも、あなたはただ、みんなを守りたいだけ。それが、一番強いことよ』

基地の外では、雪が静かに降り続いていた。ガンダムとザクが広場に立ち、犬型ゴーレムたちが山を守り、エルフの戦士たちが訓練を続ける。

各国に送られる報告書は、毎日膨大な数で流れ続けていた。

人類史上最大の魔法使いは、七歳の心で、世界の好奇心と恐怖を、静かに受け止め続けていた。

霧の港町は、膨大なデータの渦に包まれながらも、トオルの優しさに守られ、輝き続けていた。

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