油断していた。
幻想郷とは違い平凡な世界だと……妖怪の脅威になりうる物など存在しないと……
「文さん!!文さんっ!!」
甘く見ていた。
幻想郷最速だからと……長く生きている妖怪だからと……
「嘘……血が……私のせいでっ…!!」
この世界の事をどこか舐めていた。
そのせいで、今こんな満身創痍になっているんですから笑えません。
「この程度……大した傷じゃありません。」
体中血だらけになって言う台詞ではありませんね。
……あの瞬間、何とか光線の回避には成功したものの爆風に防御膜が耐えられず、そのまま私達は吹き飛ばされました。
吹き飛ばされながらもセリカさんに覆いかぶさり、何とかセリカさんの衝撃を緩和させたまでは良かったんですけどね。
結果はこのザマですよ。
「セリカさん……ビナーは…?」
「喋らなくていいから…!!」
今は回復に全妖力を使っています。
というかそうしなければ最悪セリカさんが助からない。
正直、回復して戻れるだけの体力がまだ残ってるかは疑問ですが……出来ることがこれしかありませんから。
アヤネSideーーー
「あ、文さん何があったんですか!?」
『あ、アヤネちゃん……文さんが…文さんが……!』
「セリカちゃん……?文さんに何があったんですか……?」
『私の……私のせいでっ……!!』
『“セリカ、落ち着いて。何があったの?”』
セリカから何があったのか聞いた。
「そんなっ……じゃあ文さんは……」
『生きてますよ……勝手に殺さないでください。』
『まぁ……ほとんど瀕死ですが。』
「文さん…大丈夫なんですか?」
『大丈夫……とは言えませんね。怪我は最悪治せますけど、あの化け物の相手をする余力が残るかどうか。』
「治せるって………ビナーは今、文さんたちを見失って土のなかに潜っているみたいです。もしまた飛び始めれば……」
『わかっています……はぁ……これでなんとか動けますね……』
『ちょ、ちょっとそんな訳……本当に大きな怪我が治ってる…?』
「えっ?セリカちゃんから聞いたかなりの重傷だと……」
『応急的なものですよ。その辺もおいおい説明します。多分……』
「絶対に説明してもらいますから。」
文Sideーーー
『それで……これからどうしましょう……』
「どうするも何もあの化け物を追い返すしかないでしょう。」
『えっ?』
「ちょ!何言ってるのよ!」
「セリカさんは一旦ここにいてください、ここなら暑さも砂も防げますから。」
「馬鹿じゃないの!?一人で死にに行くような…」
「どうせこのままなら2人で仲良く衰弱死ですし、死ぬなら最後まで足掻きますよ。」
「何それ……」
『文さん…それは幾らなんでも……』
「それに勘違いしてるみたいですが。」
「……?」
『……なんですか?』
「死ぬつもりはありませんので。」
「うわっ!文さん!?」
「このまま負けて終われるはずありませんから!!」
高く、より高く飛び上がる。
セリカさんには悪いですが、背負った状態でまともな戦闘なんてできませんからね。
……ですから、ここからは手加減はしない。
私の今出せる全力をもって、確実に潰します。
飛び上がってきた事で私に気づいたのでしょう。再び誘導弾を放ってきました。
『文さん、来ます!』
「分かってます。」
先程の時点であの誘導弾は無理な動きが出来ないのを把握済み。
問題は視界不良により発見が遅れることですが、警戒し続けていればまず当たる速度ではない。
先程と同じように四方から誘導弾が向かって来ます。
私は空中で完全に静止します。
『き、来てますよ!!なんで止まって…!』
「そうですね。あと10秒程度で私に当たります」
『分かってるなら早く回避を!!』
「えぇ……今ですね!」
誘導弾が私に当たる直前に急上昇します。
もちろん誘導弾は私の動きについて行けない……
それどころか別の方向から向かってきた誘導弾に当たって爆発します。
「回避完了です、アヤネさん。」
『ヒヤヒヤさせないで下さいよ……どうしてさっきみたく回避しなかったんですか?』
「相手は機械生命体なのでしょう?」
「先程と同じような回避法は対策されている可能性がありますから。」
『確かに……では今やった方法ももう……』
「対策されるでしょうね。まぁもう回避をするつもりはありませんが。」
『どういう事ですか……?』
「次からは撃ち落とします。」
『何を……?…っ!ビナー来ます!!』
「お出ましですか。」
GRRR……!!
唸り声を響かせ、大きな砂埃を起こしながら私の前に現れたのは巨大な機械の蛇。
これがビナー……なるほど全体像が見えない程巨大とは。
GAAAAAA…!!
『ビナーから高エネルギー反応!!』
ビナーの口元にエネルギーが溜まっていきます。
まーたさっきの光線ですか。
そう思いながら先程光線が放たれた場所に目を向ける。
地面が彼方まで大きく抉れ、黒く焦げている。
あったはずの建物なども消し炭になっている。
咄嗟に直上に避けたからいいものを……避け方を間違えていたら終わりでしたね。
ですが……芸がない。
先程から攻撃は誘導弾とこの光線のみ。
何度も何度も、同じような攻撃が……
『来ますっ!文さん!!』
「私に通じるわけないでしょう!!」
ビナーから巨大な光線が放たれるも、私は団扇で速度を上げながら回避する。
相変わらず凄い威力と爆風ですが、不意打ちじゃなければどうとでもなります。
『気をつけてください!ミサイルが来ます!!』
回避した直後、再び誘導弾の攻撃が来ます。
「そうですね、見えてますよ。」
『な、なら早く……』
「スペルカード発動!」
『えっ…?』
風神「二百十日」
アヤネSideーーー
風神「二百十日」
文さんが何かを唱えた後、その周りに別のエネルギー反応が感知されます。
そのエネルギー反応がミサイルやビナーに向かって次々と向かって……
「な、何が起こっているんですか…!?」
『まぁ必殺技みたいな物です。』
「ひ、必殺技…!?」
「そんなの使っちゃって大丈夫なの?」
『……ギリギリですね。』
『“絶対に無理はしないでね。”』
『この状況で多少でも無理しなかったら死にますよ。』
『心配なさらないでください、最善は尽くしますから。』
『“文……待ってるからね。”』
『はいはい、分かってますよ。』
GAAAAA…!!!
『あやや、これは完全に怒ってますね。』
「大丈夫なんですか…?そのさっきの必殺技とかなんとかは……?」
『誘導弾は落とせました。本体にも多少は効いているんですが……』
「追い返すまではダメージは与えられてないと……」
『はい。うーん、長期戦は避けたいのですがね……』
「そのままセリカと戻ってくるのは無理なの?」
『無理ですね。セリカさんを背負ったまま急な動きはできませんから。』
『一番いいのはここで仕留めきること……ですがそれは不可能。』
『……出し惜しみする余裕はないですね。』
「まだ何があるんですか?」
『あるにはありますが……問題はこれをしたら帰る体力がなくなります。』
「そんな……」
『“皆今からでもいいから文達の所に行こう。”』
「先生……」
『無理して来なくてもいいんですよ?』
“文が無理してるのに、私達が何もしないわけにはいかないでしょ。”
『ははっ……本当に先生はお人好しですね。』
『分かりました、それなら私も全力で行けます。』
“よし!皆行こう!!”
「「「はい!」」」
「すぐヘリを用意します!!」
文Sideーーー
全くあの大人は……
無意識の人誑し程怖いものはありませんね。
「さて、そろそろ貴方もその誘導弾が尽きてくるんじゃないですか?」
先生達がこちらに向かい始めてから既に数分、現在は弾幕と誘導弾の撃ち合い状態。
ビナーは光線を撃とうにも私の弾幕で邪魔されて撃てない。
私も下手に弾幕をとめればビナーに隙を与えてしまう。
GRRR……!!
「……!!」
『ビナー潜行、同時に砂嵐も起こしています!!気をつけてください。』
「了解です。」
砂嵐も起こせるんですね、まぁ視界が悪くなるだけなので良いですが。
それに、ここで潜行ですか……
もしビナーが潜行しながら光線を溜められるとするなら厄介ですね。
もしそうなら……来るのは……
『……!ビナー上がってきます!!』
背後!!
振り向きながら強めの弾幕を放つ。
しかしその先にビナーはいない。
「いないっ……!?」
背後ではない……?
……まさか!?
ドォォォォォォン
「……っ!」
GAAAAAAAAAA……!!!
ビナーが私の真下から咆哮を上げながら出てくる。
既に光線を溜め終えて、口を大きく広げている。
『文さんっ!!』
『“避けてっ!!”』
直後光線が放たれ、巨大な光の柱のように空を貫いていった。
セリカSideーーー
「文……さん……?」
轟音が聞こえ、巨大な光の柱が見えた直後から、戦闘音が聞こえなくなる………
「嘘……よね……?」
文さんは……?
あれに巻き込まれて……違う……絶対に……!
『セリカちゃん、聞こえる!?』
「あ、アヤネちゃん………うん聞こえる。」
『何があったの…?…』
「ビナーが文さんの真下に出てきて……そのままレーザーを撃って……」
「文さんが……それに巻き込まれて………」
『それで……文さんは……?』
「分からない……姿が……見えない……」
『嘘……そんな……』
『流石の私達でも……あれが直撃したら無事じゃ済まない……』
『……分かりました。セリカちゃんは隠れていて下さい。』
「で、でも文さんは……?」
『大丈夫です……きっと……』
アヤネSideーーー
セリカちゃんからの報告を聞いて絶句するしかなかった。
ここから見えた光の柱、それがビナーによる攻撃だったから……
“大丈夫……アヤネ……?”
「……大丈夫です……大丈夫なはずですから……」
「アヤネ、落ち着いて……」
「落ち着いてます……大丈夫ですから……」
“アヤネ、休もう。きっと文なら大丈夫だよ。”
「……分かってます……あの光からまともに逃げられる訳ないって……」
“アヤネ……?”
「でも……でもっ……!そんなの……認めたくありません……」
「確かに最初は怪しくて……怖い人でした。」
「でも命をかけて協力していただいてるのに……何も返せてない……」
“大丈夫……”
「先生……でも……」
“今は文を信じよう……?”
「……文さん……」
『ザザ…ザザザ………』
GAAAAAAAAAA……!
文さんのヘッドセットからは砂嵐の音とビナーの咆哮が聞こえる。
「……」
『ザザ……ザザザザ……』
『ザザザ……スペルカード発動……!』
「えっ!?」
「幻想風靡」
GAAAAAAAAAA…!!!
声が聞こえた直後、再びビナーの咆哮……いや苦しそうな声が響きます。
GIIII……GAAAAAA……!!!
『本当に硬いですね、厄介極まりない。後……』
『もう一度言いますが、勝手に殺さないでください!』
『「文さんっ!!!」』
“文っ!怪我は!?”
『吹き飛ばされて気を失ってただけで、特に大きな怪我はないです。』
「よかった……!本当に…!!」
「うちのアヤネちゃんを泣かせるなんて…帰ってきたらお説教だよ!!」
『いや……その声的にホシノさんも泣いてるのでは……』
「う、うるさいっ!!」
「ん!ホシノ先輩が照れた!!」
「シロコちゃんっ!!」
“あはは……無事でよかったよ文。”
『危なかったですよ。あの時0.1秒でも反応が遅れていたら……考えたくありませんね……』
「うぅ……文さんっ!!」
『泣きすぎですよアヤネさん。よく会ってすぐの人の為に泣けますよ……全く……』
「ん、たぶん文も照れてる。」
『照れてません!……はぁ、面倒極まる……』
文Sideーーー
『“文、ビナーは何とか出来そう?”』
「さっき言った通りです。やれば帰る体力が無くなります。」
『“因みにどんな事するの?”』
「竜巻を起こします。」
『は?』
『……文さん、頭打っちゃいましたか……?』
『“文、休めるなら一旦休んだほうが……”』
「打ってませんし、平常です。」
『“だったらもしかして……そういう時期…?”』
「どういう時期なんですかそれ……」
『もし起こせたとして、私達が来るまで持つんですか?』
「水は少しはありますから。セリカさんと大人しくしてますよ。」
『“分かった、私達もできるだけ急ぐよ!”』
『……くれぐれも危険なことはしないで下さいね。』
あ、圧が凄い…………そんな信頼されることしてないと思うんですがね……
「あやや……はい……さて……」
「そろそろ決着をつけましょうか!ビナー!!」
GAAAAAAAAAAAAA……!!!!
「スペルカード発動!」
「無双風神」
さっきの幻想風靡で効果があるならこのスペルはさらに効くでしょう。
それにこの速度ならビナーの攻撃は当たらず、こちらは圧倒的な弾幕量で一方的に攻撃できる。
しかし……まだ足りない。
再び潜られればまた隙を突かれることもあるでしょう。
だから……!
『“文が……ビナーの周りを周り始めた……?”』
『な、なんですかこの速度……先程よりさらに……!』
空気が歪み、風の流れが変わる。
小さな旋風が起こり、弾幕を、砂を巻き上げる。
数ある旋風が混ざり合い、一つの大きな旋風へと姿を変え始める。
瓦礫すらも空を舞い始め、最早視力は意味をなさなくなる。
そして本来では起こり得るはずない、自然を超えた竜巻が巻き起こる。
アヤネSideーーー
「えっ!?」
「アヤネちゃん、どうしたの?」
「竜巻警報です……アビドス砂漠に竜巻が発生しました……!!」
「さ、最大風速は……推定200m/s以上…!?アビドス……というよりキヴォトスで観測史上例のない規模の竜巻が発生していますっ…!!」
「こんなの、聞いたことがありません……!」
「位置は……工業地帯……!?」
(“竜巻……工業地帯……まさか文が!?”)
向かっている工業地帯の方に目を向けると、ドス黒い竜巻が、周りのものを巻き上げながらその場で止まっていた……
「文さん、そっちはどうなって…!?」
「それにセリカちゃんは…!?」
ヘッドセットからは常にノイズが鳴っていて……
声聞こえてると良いんですが……
『あー、聞こえます?聞きづらいかもしれないんですけど、そこは諦めてください。』
『セリカさんは無事ですよ。竜巻の影響圏外ですから。』
「そ、そうですか……良かった……」
“この竜巻は文が……?”
『言ったでしょう、竜巻を起こすと。安心して下さい、既に私の影響下ですから。』
軽い声でとんでもない事を言う文さん……じゃあ、あの竜巻は文さんの……
「……この規模の竜巻を起こすのは、ちょっと聞いてないかなぁ…」
『風速を強めてる分、半径は小さくしてますから。』
「半径……?」
『ええ、半径50メートルといったところでしょうか。言ってしまえば竜巻ではなく領域といったほうがいいですかね。』
「それで納得できる人は多分キヴォトスにいないね〜」
(本当にアビドスの敵じゃない…?敵ならわざわざセリカちゃんを助ける意味がない。)
(だけどこんな物見せられておいて危害はないと……?)
(仮に本人にその気がなくても、間違いなくこの竜巻はキヴォトス全土で観測される。)
(そうなればアビドスに火の粉がかかりかねない。)
(本当に、文さんをアビドスに置いとくべき……?)
「でも確かに、この竜巻の大きさなら私達も既に巻き込まれてもおかしくないはずです……」
「じゃあ本当に文さんが制御してるんですね!すごいです!」
“それで文、ビナーの方はどうなの?”
文Sideーーー
「ビナーはですね……どうなってるんでしょう?」
『“えぇ…?”』
「砂で中が見えないんですよ。仕方ありません。」
GAAAAAAAAAAAAA……!!!
「っ!?この中でまだ動けるんですか!?」
GIIII……GAAAAAA…!!!
ビナーが無理やり竜巻の中から抜け出す。
装甲が所々剥がれ落ちており、内部が見えてしまっている。
目も破壊されており、視界はゼロのはず……
まずい……私にはもう大技を使う体力がない……!!
……だけどビナーも満身創痍……ここで諦めては……!!
………ん……?
GIIIIIII……
苦しそうなビナーの声が響く。
どうやら相手もまともに戦えそうにありませんね
『び、ビナー潜伏!気をつけて下さい!!……あれ……ビナーが離れていって……』
「どうやら逃げる様ですね……はぁ、何とか勝てました……」
竜巻の制御を強め、晴らします。
私の影響か、ビナーが離れたかどちらが原因かは分かりませんが砂嵐は晴れていました。
風の音が消え聞こえてくるのは何かの重低音、それが何なのか気にする余裕もありません。
直後、私はあまりの疲労から飛行を維持できなくなり、そのまま落下。
再度飛び立つ体力もなく、そのまま落ちていきます。
「あ、文さんっ!」
セリカさんの叫び声が聞こえますが、最早体を動かす事も出来ず、指先が痺れ、団扇を握る力も出ません。
まぁ妖怪ですから頭が潰れたぐらいなら何とかはなりますけど……人間には刺激が強そうなので見せたくないですね……
なす術なくそのまま地面に衝突すると思っていました。
しかし、衝撃からしてどうやら誰かに受け止められたようです。
「うへ〜おじさん達に無理させちゃって、大丈夫……ではなさそうだね〜」
「ホシノさん……ありがとうございます。」
「おや、これはこれは……」
「……誰です?ホシノさんのお知り合いですか?」
「文ちゃん、ちょっとおじさんの後ろにいてね。」
「……分かりました。」
ホシノさんのこの目……昨日私に銃を向けていた時の目ですね。
おそらくこの人がホシノさんの言っていたアイツらの一人……
「お久しぶりです、ホシノさん。こんな砂漠のなかで会うとは奇遇ですねぇ。」
間違いなく狙っていましたね。
となると私の戦闘を見られていたと……一体どこから……
「いつから……いやそれはいい。今度は一体何の用?」
「そう警戒なさらないで下さい。今回はホシノさんに用があるわけではありませんから。」
「だろうね。」
まぁそうでしょうね。
ホシノさんが目的ならわざわざここに来る意味がない。
「はじめまして、射命丸文さん。私は“ゲマトリア”の“黒服”と言う者です。」
怪しい、見た目からも雰囲気からも何もかも。
異形とはいえ、人間とほぼかわりない存在であの賢者並の胡散臭さを出せるとは……
「なるほど、黒服さんですね。それで、何処で私の名前を?」
「私はここに来て一日も経っていないはずですがね?」
「簡単です。貴方達の通信を聞いていただけですよ。」
「……ストーカーみたいなことしますね。」
「実際コイツは大差ないよ。」
「おやおや、相変わらず手厳しい。まぁそれはいいでしょう。」
「改めて射命丸文さん、提案があります。」
「あっ、結構です。そういうの間に合ってます。」
「おや、文さんは話すら聞いてくれませんか。」
「私の知り合いに貴方みたいな方がいましてね。私は簡単に乗るような存在じゃないですよ。」
「……。」
ホシノさんが黙る。
あぁこれは話聞いちゃった時の反応ですね。
ま、子供らしいといえばそうか。
「そうですね、それ相応の物を用意して頂けるなら、話を聞いてもいいでしょう。」
「な、文ちゃん!?」
「大丈夫ですよ。」
「なるほど……ではこんな情報はどうですか?」
「情報……?まぁそれでもいいですが。」
「そうですか、ならその情報を。」
まぁ私が興味を持つ内容が出るかは怪しいですが。
「“忘れられた者たちの楽園”の話は知っていますか?」
彼からこの言葉が出た瞬間。
私はこの瞬間、黒服を明確な脅威と認めた………
戦闘シーンが難しい……