バッドエンドが好きなワイ、鬼滅の刃で鬼になる 作:#どんぐり
今後も精進していこうと思って、バットを買って素振りから始めました。100回も振ったら筋肉痛が酷くて酷くて、ずーっとその痛みを引きずってました。今も痛いです。
前説が長くなりましたが、本編へどうぞ。
霞む星の光が木々の間から零れる中、次々現れる針葉樹を抜けていく。鬼にも関わらず肌に突き刺す冷たさに目を細める。切れることのない体力と息に違和感と、これが産まれてからの自分自身という自覚が交差して、不快感を身体が訴えるが、日にちが経つ度に徐々に薄れるのが分かる。先程喰った人間の血肉を想像し、無意識の内に零れる唾液を手の甲で拭いながら、人間の匂いを辿り、次の獲物を捉える。
村の外れにある一軒家が目に入った。オレは躊躇せずに扉を蹴り破り、中に居る夫婦と姉妹を捕捉する。一瞬にして夫婦の息の根を止め、姉妹を一瞥すると、夫婦同様姉妹も首を噛みちぎり、息の根を止める。
しばらく、この家族を喰っていると、玄関の方から、黒い装束を纏い刀を持った人間が入ってくる。
「おい鬼! その家族達を離せ!」
「ん? お前は、誰だ?」
「俺は鬼殺隊の三木那由多だ! そして、お前を倒す者だ! 人を喰うなんて許せない!」
典型的な鬼許すまじな
「オレを倒す? 出来るものならな」
鬼滅の刃の世界に来てから初めての
「絶対倒す! 水の呼吸! 漆ノ型! 雫波紋突き!」
一瞬の内に間合いを詰めてくる
傾けた首に向けて
がら空きになった胴に右のパンチを繰り出すが、ジャンプし間一髪で避けられる。
「水の呼吸! 捌ノ型! 滝壷!」
オレは上から迫りくる水を警戒し、後ろに飛び退く。
その後、しばらく拮抗した状態が続いた。
「このままだと埒があかない。少し本気で行かせてもらう」
「血鬼術...
オレがそう言うのと同時に、辺り一帯霧が立ち込める。視界一面霧に覆われるが、オレだけは
「くッ! なんだこの霧! 前が見えない!」
「おい! どこ行った! 姿を現せ!」
「クソッ! 水の呼吸! 陸ノ型! ねじれ渦!」
「ハッ! しま...」
「さよなら、
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俺は、鬼殺の任務としてある山に来ていた。鎹鴉によるとここら辺で最近、人が一家心中していると噂されているらしい。恐らく鬼の仕業に違いない。早く鬼の首を切りたいところだ。これ以上犠牲者を増やさないためにもちょっと急ぐか。
完全に暗くなり、視界の便りが月明かりだけになる、しばらく走っていると、それらしき村が見えてきた。夜なので人気は無く、静かで、鬼が居るとは思えない程だった。
そう思っていると、村の外れにあるところからドォォォォォォォォォンと音がした。すぐに音のした方に向かう。
家に向かうとそこは、扉が破られており、明らかに襲撃にあったと一目でわかった。急いで中に入ると、人間だった肉塊を食べている鬼が居た。
その鬼は背丈が高く、彗色の目をしており、白色の着物を着ていた。
なんとしてでもこの鬼を倒すべく戦闘が始まったが、何を攻撃しても防がれ、速度も此方の一枚二枚上手で、一瞬でも気を抜けば、殺されると感じていた。
しばらく、どちらも拮抗していたが、鬼が先手を打ってきた。血鬼術は霧を生み出し、視界を塞ぐという強力なもので、全く対応できない。そのまま何も通用せず、俺は鬼に頭を鷲掴みにされた。掴まれた状態でまた新たな血鬼術を使われ、意識が昏倒していくのを感じていた。
気が付くと、手に血塗れた肉塊を持ち、それを頬張っていた。自分のそばには鬼殺隊士と思われる背中の滅の文字、折れた日輪刀が転がっていた。
「う、うわァァァ゛ァァァァ!!!」
思わず発狂してしまう。あれだけ憎んでいた鬼と同じように人間を喰っていたからだ。それも同じ仲間である鬼殺隊士の血肉を。
「お前がやったんだ」
「痛い痛い痛い」
「醜い鬼め」
「許さない」
肉塊となって息絶えているはずの、名も知らぬ鬼殺隊士から怨嗟の言葉が発せられる。
その異様な光景から逃げ出すようにその場を離れる。
な、なんなんだッあれは!? 俺が...やったのか。そんなわけない。第一俺は人間で、鬼じゃない。うん、そうだそうに違いない! 俺が...鬼になんてなるわけない!
いや、お前だよ。殺ったのは。お前が仲間を殺したんだ。
な、なんだッ! 誰だッ! 誰が俺にこんな幻覚を見せてるんだ!
謎の声が自分を責め立てる。今の状況を考えると自分がこの惨劇をやったのは明白で、否定できる材料はない。その事実がまた自分の精神を蝕んでいく。おかしくなりそうな程の嫌悪の感情が自身を虐め倒す。
そろそろ認めろよ。自分が殺ったって。自分でも気づいてるんだろ? これは自分が起こしたことだと。早く認めろよ。
頭の奥で、何かが軋む音がした。歯を食いしばっても、耳を塞いでも、その声は消えない。まるで最初から俺の中にあったものが、今になって形を持ったかのようだった。
「違う……俺じゃない……こんなことしてない……」
そう呟いた瞬間、喉が焼けるように熱を持った。内側から、血が煮え立つ感覚。心臓の鼓動が異様なほど大きく、速くなる。視界が歪み、月明かりが滲んで見えた。
ふと、自分の手を見る。
爪が、伸びていた。
白く、鋭く、人のものではない形に。
「……ッ!」
慌てて引っ込めようとしたが、言うことを聞かない。腕に浮かび上がる血管は黒ずみ、皮膚の下で何かが蠢いている。呼吸をするたび、鼻腔をくすぐるの甘ったるい、血の匂い。
ほらな。もう身体は知ってる。
「黙れ……!」
吐き捨てるように叫ぶと、声が低く、歪んで響いた。自分の声じゃない。そう理解した瞬間、膝が震え、地面に手をつく。
その時、遠くから足音が聞こえた。
複数。鬼殺隊士だ。
助けが来たとそう思ったはずなのに、胸の奥から込み上げてきたのは、安堵ではなかった。
……食いたい。
思考より先に、喉が鳴る。
「……や、やめろ……」
必死に己を抑え込むが、身体は正直だった。足に力が入り、無意識のうちに物陰へと身を潜める。呼吸を殺し、獲物を待つ獣のように。
守るために剣を振るってきたんだろ? だったらさ……
足音が、すぐ近くまで来た。
今度は
その言葉と同時に、視界が真っ赤に染まった。
次の瞬間、俺は
理性が悲鳴を上げる中、身体は軽く、速く、夜を裂く。驚愕に見開かれる鬼殺隊士たちの目。その表情が、かつて自分が鬼に向けていたものと同じだと気づいた時には、もう遅かった。
血が飛ぶ。
叫びが上がる。
骨の砕ける感触が、掌に伝わる。
「やめろ……やめろやめろやめろォォ!!」
必死に叫ぶが、声は届かない。誰にも、そして何より自分自身に。
すべてが終わった後、そこに立っていたのは、刀を持たない鬼殺隊士でも、人を喰らうだけの鬼でもない。
血に濡れ、震える
月明かりの下、影が異様に長く伸びる。
ようこそ。
優しく囁くような声が、最後にこう告げた。
もう戻れない。
その言葉を否定する力は、もう俺には残っていなかった。
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オレを襲ってきた
「~完~ バッドエンド 幻覚堕ち フフフ」
「今回も良い最後を作れたな」
「初戦闘だったが、苦戦することなく有終の美を飾れたよ」
「血鬼術も問題なく発動できたし、このまま登場キャラクター達を恐怖に陥れて、絶望の淵に落としてやる。その表情が楽しみだなぁ」
そう呟き、オレは廃人となった鬼殺隊士を喰らい、少し強くなったような感覚に陥る。なるほど、鬼殺隊士は栄養価が高いのか、原作で言及されていたのかは分からないが、この世界だと違うみたいだ。鍛えているから強くなるのかどうかは分からないが。
よし今後も竈門兄妹を探しながら、鬼殺隊士達をバッドエンドへと導く旅に出るかぁ。
霧塵・鬼裡時雨(むじん・きりしぐれ)
今は、只々自分を中心に霧を出し、視力を塞ぐ血鬼術。色はちょっと赤みがかかっていて、1メートル先も見えないくらいの濃い霧。まだ人間をさほど喰っていないことも関係して、まだ弱め。今後はもっと進化していくのでお楽しみを。
絶望終結・無霧五里夢中(バッドエンド・むぎりごりむちゅう)
洗脳系、幻覚系の能力なので、脳の近くで血鬼術を使わないと、効き目が薄く相手の頭を鷲掴みにしないと発動できない。能力の効果は魘夢の夢のようなもので、洗脳と幻覚を見せることで掛かった相手が一番絶望するような精神世界を作り出す。これに掛かったものは相当な精神力がないと抜け出すことが出来ない。これも後々強くなっていったら進化していく可能性あり。
ネーミングセンスはあの~許してください。でもやりたい能力はこんな感じです。だいたいこんな感じの能力なんだな~レベルで良いので読んでくれると嬉しいです。