ここって本当に法治国家だよな???   作:一般犯罪者

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書き上がったので投稿 ちょっと短い


第2話

「ごめんね、ちょっと今クラスで揉めちゃってて……」

 

 どうやら現在、Cクラスでは内乱が起きているらしい。一之瀬率いる穏健派と、サブリーダーである神崎とやらが率いる革新派で分裂しているのだとか。

 革新派はBクラスとの対話を拒否して教室に戻り、穏健派のリーダーである一之瀬がこちらとの話し合いを行おうとした。龍園は無視して教室へ帰って行った。ぽかんとする一之瀬の様子が印象的だったが、まさか龍園が話し合いに応じるとでも思っていたのだろうか。

 

「オレを、 Bクラスに入れてくれないか」

「龍園に言わないと意味ないよ」

 

 身体能力が平々凡々な俺としてはこのまま特に何もなく体育祭を終えるのかと思っていたが、何故か審議の時堀北の隣にいた男にBクラスへの移籍をねだられていた。なんで俺に言うんだよ。

 とりあえず、うちのクラスに移籍するためにはポイントが必要だから、自分で用意できないなら何かしら龍園に有用性を示すしかない、ということは話しておいた。

 

「ちなみに、なんで Bクラスに移籍したいんだ?」

「AとCじゃない理由は、 Bなら目立たなくて良さそうだから。Dから出たい理由は……堀北って知ってるか?」

「ああ、まあ一応」

「刺されるんだ、コンパスで。腕をブスッと」

「?????」

 

 なんとこいつも哀れな犯罪被害者だった。マジでどうなってんだこの学校、Aクラス以外のリーダー全員まとめて犯罪者だぞ。良いのかこれで。*1

 そうとあれば話は別だ。俺から龍園に話を通して、綾小路を紹介しておいた。紹介したその場で綾小路に殴りかかった時は肝を冷やしたが、普通に躱していた。すげえなこいつ。

 

 龍園が笑ってたので、多分そのうち移籍が叶うだろう。一応実績出せとは言ってたけど、あの身体能力なら体育祭無双できるだろうし。

 

「運動は、自信がありません……」

「まあそうだろうね」

 

 図書館。ずーんと珍しく落ち込んだ様子の椎名。

 クラスで行われた体力測定でぶっちぎりの最下位を記録したことに落ち込んでいるらしい。椎名の場合は学年トップクラスに頭がいいから別に気にしなくてもいいと思うけど。頭も悪いし身体も動かせないやつはまあ、気にした方がいいとは思うが。まあそんな奴中々いないと思うけど。*2

 

「……私も、少し動いた方が良いのでしょうか」

「え、いや、やめた方がいいと思うけど」

 

 俺の心配も虚しく、一念発起して筋トレを始めたらしい椎名。翌日の教室で筋肉痛にプルプル震えていた。試しに突っついてみたら面白い声を出していた。

 

「運動は、やめておきます……」

「……うん、まあ、お疲れ」

 

 そうこうしているうちに始まった体育祭。途中龍園が須藤を煽ったり、煽られた須藤がDクラスのイケメンを殴り飛ばしたり、堀北が龍園が仕掛けたらしい罠に引っかかって怪我したりと色々あったが、俺の方は問題なく競技を消化していた。

 なんか周りがやたら足遅い奴だらけなので、思っていたよりも1位を取れている。流石に学年最優秀選手は無理だろうけど、それなりにクラスに貢献できているのかもしれない。

 

「ククッ。雑魚狩りぐらいならお前でもできるだろうからな」

「ああ、やっぱり他所のメンバー表持ってたんだ」

 

 後は、綾小路が連続で1位を獲得していた。運動神経がいいらしいCの柴田相手とよくわからない人相手でどちらもギリギリの勝利だった為、多分手を抜いているんだろう。龍園が上機嫌だ。良かったな綾小路、龍園ポイント稼げてるぞ。

 

 組の勝敗は、特に2年生の白組が露骨に負けている為、まあ間違いなく負けるだろう。これで学年順位が1位になってもクラスポイントはマイナス、割とクソイベントだなこれ。

 

 その後。龍園が何やら堀北に対してやらかしたらしいが、最終的に両者に対し何もお咎めはなく終わったらしい。めちゃくちゃ上機嫌で笑ってたので綾小路が何かやったのかもしれない。

 学年順位1位になった労いと称して龍園がクラスを打ち上げに連れて行ってくれた。人の金で食う焼肉は美味しかったです。

 

「この試験は真っ正面から戦うぞ」

 

 続く特別試験、ペーパーシャッフル。Dクラスを指名したらしい龍園は、そのような言葉を宣った。

 いやまあ、確かにこの試験に関しては不正のしようがないというか。彼が囲い込んでいるらしい裏切り者に問題を提出させたとてそれを上書きされてしまえば何の意味もない。

 

 まして、相手はDクラス。うちのクラスも大概ではあるが、中間テストでは過去問ありきで赤点を出したらしい向こうは少し次元が違う。石崎程度でビビっていては須藤を見たら倒れるぞ、とは綾小路からの言葉である。

 

「龍園くん、待ってください」

「あ?」

「お勉強、頑張りましょうね?」

 

 にっこりとした笑みを浮かべ、問題集を手に持った椎名が、早々に帰宅しようとした龍園をずるずると教室まで引っ張って行った。単純な学力メインの試験である今回、平均程度の龍園の学力を考えれば、さもありなんといったところだろうか。

 今回の試験においては、通常の試験よりも問題難度の上昇が予想される。それゆえに下位層の救済というよりか、上位層の学力を更に伸ばすことに重点を置いて行われたこの勉強会、ものの見事に椎名と金田、俺が酷使されることになった。

 

「龍園、流石に講師側の負担が大きすぎるんじゃないか?」

「100,000ポイント」

「わーい!」

 

 クラスのためとあらば、多少の負担はやむを得ない。俺は既にこのクラスのために身を粉にすると決めているのだ。

 そうして迎えた試験当日、終了後に周りの反応を伺ってみても、上位層は満点ないしそれに近い点数を記録出来ている生徒がそこそこいそう。

 石崎たち下位層も最低限の基礎問題は解けたらしいので、平均点も期待できるんじゃないだろうか。

 

 ちなみに龍園は椎名のスパルタ合宿の甲斐あって、数学の応用を含めてほとんど完璧に解き終えたらしい。よかったね。*3

 

「おめでとう、君たちの勝利だ」

 

 当然の如く、試験は俺たちBクラスの勝利で終わった。Dクラスから退学者は出ていないらしいが、まあそれはそれで良かったのかもしれない。問題作った逆恨みに襲撃されても困るし。

 Aクラスと対決したCクラスは基礎スペックの差で敗北を喫したらしく、また空気が死んでいた。食堂で男子生徒が一之瀬に聞こえるようわざとらしく舌打ちしてた。怖えよ。

 

 あ、そういえば。10月に綾小路の誕生日があったらしく、まだ大々的に祝うわけにはいかないが、プレゼントぐらいは渡しておいた。こいつの好みとかなんも知らんからケヤキモールの商品券にしておいたのだが、引くぐらい喜んでいた。使わず一生飾っておく、とも。重いよ。

 

 冬休み。クリスマスは、独り身の野郎どもを集めて、ポイントが引かれない範囲で騒ぎ散らかした。Wデートとやらをするらしい綾小路は誘わなかったが、なぜか途中で合流して来た。後ろで金髪がクッソキレてるけど良いのかお前。*4

 クリスマスにこうして友達と遊ぶのは初めてだ、とそんな事を溢した綾小路。例の如く不良連中が謎の思いやりを発揮し始め、あれよあれよとBクラスの男子約半数との連絡先交換が完了した。

 

「2年に進級する前に、他クラスの生徒を一人うちに移籍させる」

 

 Bクラスの主要メンバーが集まった場で龍園がそんな事を言っていたので、どうやら綾小路は無事に龍園のお墨付きをもらえたらしい。

 移籍に必要なポイントに関しても問題ないらしい。どうやらその生徒、要は綾小路が色々やって*5ポイントを捻出したらしい。マジで何者なんだよあいつ。

*1
Aクラスも四捨五入すれば犯罪者

*2
割といる

*3
椎名「やればできるじゃないですか、龍園くん」

*4
軽井沢「絶許」

*5
よう実名物ボドゲ部荒らし




よう実キャラの中で一番社会人適正高いの葛城な気がしてきた
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