制作日 星歴877年12月14日
制作者 外務大臣クレメンス・ビューロー
在ヴィルトシュヴァイン、外務大臣クレメンス・ビューローより在陣中の我が王、敬愛するグスタフ・ファルケンハイン国王陛下へ昨今の我が国の外交状況をご報告致します。
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続いて我が国の唯一の友好国と表現しても過言ではないキャメロット王国に関してご報告申し上げます。
キャメロット政府は現在も我が国に対して『好意的中立』を維持しており、キャメロット国民の感情も『レラーズの森事件』が発覚したことにより、一般民衆のエルフィンドに対する好意的感情は大幅に低下していると言えます。
しかしキャメロットはエルフィンドが唯一国交を開き、唯一の大規模貿易国であることから一般民衆の上位階層にあたる一般富裕層は未だエルフィンドへの好意の維持と、この戦争によって我が国より受けた在エルフィンドのキャメロット資産被害によって我が国に対する不快感を示す者が多く、このまま放置すれば嫌悪感や敵意にいたる者も多数出てくる可能性が高いと愚考いたします。
よって在エルフィンドのキャメロット資産が戦争によって被害を受けだ際の保証をさらに進める必要があるのではないかと愚考致します。
なお占領地に置ける我が国の商業活動との衝突については、純粋な民間商業活動であるため、キャメロットに対する配慮は必要ないと判断いたします。
続いてキャメロット指導者層であるといえる各貴族について報告致します。
キャメロットの建国伝説の影響により、現在も親エルフィンド派が貴族内のかなりの数を占めております。
しかしその貴族層が多くを占める政府が我が国に対して好意的中立を強く表明していることから、積極的な倒閣等の政治工作等はおこなっていない状況です。
ただ中立国という立場を利用し、エルフィンドとの貿易継続を強行しようとする一派があり、駐箚キャメロット公使館に情報収集の強化を指示致しております。
続いてキャメロット王家に関する報告いたします。
現在もなおキャメロット王家は親エルフィンド的立場を表明はしていないものの、建国伝説の影響から、各王族間に差はあれど王家そのものは親エルフィンド派であることは確実かと思われます。
しかし『レラーズの森事件』発覚時、開戦時におけるモーリア攻略戦における『誤射』によるエルフィンド市民に多数の犠牲者が出た際、さらにエルフィンド海軍によるアハトゥーレン市への艦砲射撃による市民被害に対して、キャメロット国王名において弔電を我が国とエルフィンドそれぞれに出しており、政府方針である『中立』は対外的には維持していると判断できます。
しかし、王家全体もしくは王族個人かは不明の上、内容も不明という正確な情報が全く入手できていない状況ではございますが、親エルフィンド派貴族との接触がごく少数ですが確認できているとのことです。
キャメロットの国家体制から政府方針への積極的関与は出来ないかと思われますが、注視すべき事案だと愚考致します。
続いてキャメロット陸軍について報告致します。
キャメロット陸軍については政府・・・内閣の指揮下にあるためと、デュートネ戦争において我が軍と轡を選べて歴史的経緯から我が国に対してかなり好意的であり、政府方針に忠実な『好意的中立』という立場を維持しており、キャメロットが島国であるという地理的条件も合わせて、現状においては我が軍に対する警戒は全くないといっても過言ではないと断言致します。
続いてキャメロット海軍について報告致します。
キャメロット海軍は、先のデュートネ戦争においては独力でグロワール海軍との決戦に勝利しており、轡を選べたキャメロット陸軍と違い我が国に対する好意的感情が存在しませんが、悪感情も存在しないといっても過言ではありません。
しかし同時にエルフィンドに対して積極的に艦艇を輸出していた経緯から、エルフィンド海軍が仮想敵としていた我が国の海軍艦艇を『第一仮想敵艦艇』と無意識に認識してしまっている面が一部にあること。
さらにエルフィンド海軍の近代化の際に、キャメロット海軍を模範とし、長年に渡り支援並びに指導を受けていたことも、キャメロット海軍の一部が我が国を無意識下の仮想敵国として位置づけをしてしまっております。
それらの影響が積み重なった影響か、我が国のエルフィンド海軍に対抗するための海軍兵力増強をキャメロットに対する驚異でもあるとみなしている一派が存在している上に、『王立海軍』であることから、国王並びに王族の意向を受けやすいという土壌があり、我が国に対する現状での姿勢としては『消極的中立』が最もふさわしい表現であると思われます。
以上のことからキャメロット海軍は、キャメロット国内の各勢力の中で、もっとも我が国に対して好意を抱いていない集団であるといっても過言ではございません。
ただ幸いなことに悪意を抱いていないということも同時に報告させていただきます。
なおキャメッロト海軍に関することではありますが、キャメロット船籍の民間船にはキャメロット海軍出身者が多数乗組員として乗船しており、もし現在我が国海軍が実施中のベレリアンド半島封鎖作戦でキャメロット船籍の民間船が拿捕以外の方法によって船体並びに人的被害が続出することになれば、キャメロット海軍は国際法の許す範囲かつ政府方針に明瞭に反しない範囲で何かしらの親エルフィンド的行動を取る恐れがございます。
なお既にキャメロット海軍内の一部勢力が親エルフィンド派貴族と協力体制を構築しつつあるという情報も入手しており、駐箚キャメロット公使館に対し、注視するよう指示致しております。
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